運用型広告

【初心者にやさしい図説つき】リスティング広告とは?費用やCPA相場など基本知識を丁寧に解説

Web広告の世界は変化が激しく、たった2、3年前の常識が通用しないことも珍しくありません。(以前はその技術進化のスピードの早さを “ドッグイヤー” なんて言いましたが、今はなんと言うんですかね。)

そんな激しい変化に言葉だけが取り残され、言葉の定義自体もあいまいになりつつある「リスティング広告」について、2020年最新の状況を踏まえて情報を整理しました。

リスティング広告の特徴を中心に、図説を交えながら初心者の方にはわかりやすく、中級者以上の方にも15年以上最前線で実践を積み重ねてきた立場から、新しい気づきを得ていただけるように解説いたします。

リスティング広告とは?検索広告との違い

リスティング(Listing)広告とは、本来「リスト化された広告」という意味ですが、日本語として使われる過程で、検索連動型広告に代表されるクリック課金型広告の総称として使われるようになりました。

広義での使われ方としては、ディスプレイ広告や商品リスト広告(ショッピング広告)も含みますが、本記事では狭義での使われ方である「検索連動型広告」に絞って解説いたします。

リスティング広告(検索連動型広告)の仕組み

検索連動型広告では概ね下記のような設定を行うことで、ユーザーが Google や Yahoo! の検索窓に入力した検索キーワードに対して、広告出すことができます。

  • 1日に使用する広告費の平均額を設定
  • 広告を配信したいキーワードを設定
  • キーワードごとに入札価格を設定
  • キーワードに対して配信したい広告文を設定

広告は検索結果ページに掲載される

設定した広告は審査を経て、通常数時間以内には下記のように検索結果ページに掲載されます。

左:Yahoo! モバイル検索結果 右:Google モバイル検索結果

また、効果計測用のタグをWebサイトに設置することでユーザーが広告をクリックした後に購入や申込みなどを行ったかを計測することができます。

▼ タグの設置方法はこちらで詳しく解説しています

【2020年最新版】GTMを使った、Google、Yahoo!、Facebook、LINEの広告コンバージョン計測方法|株式会社キーワードマーケティング

主要なインターネット広告媒体のコンバージョン計測タグをGoogleタグマネージャー(以下「GTM」と呼びます)を使って設定する方法を説明します。 また、各媒体の最新のコンバージョン計測タグの全体像をまとめていますので、新入社員以外の方も活用していただければと思います。

リスティング広告(検索連動型広告)6つの特徴

1. クリックされて初めて広告費が発生する(表示だけであれば無料)

クリック単価制とよばれる課金体系のため、広告がクリックされるまで広告費が発生しない仕組みになっています。

Webサイトに画像やテキストを掲載するディスプレイ広告に関しても同様の課金体系を選択することができるため、費用をかなり抑えながら広告による認知を拡げることが可能です。

2. 良い広告をつくると掲載順位に有利に働く仕組みがある

広告の掲載順位は、キーワードごとに設定している「入札価格(広告がクリックされた時に発生する広告費の上限)」と、「広告の品質」の掛け算によって決まります。

つまり、良い広告をつくることで誰であっても安いクリック単価で広告を上位掲載できる可能性があります。中小企業や個人事業主であっても努力で飛躍できる、非常に「民主的」な仕組みと言えるでしょう。

※ 広告の品質を表す要素については クリック単価の決まり方 の項で詳しく解説しています。

3. 広告掲載結果(クリック数や広告費、成果数など)をほぼリアルタイムで計測・分析できる

広告の配信を開始するとすぐに掲載結果が管理画面で確認することができます。

主な項目としては、

  • 広告が表示された回数
  • 広告がクリックされた回数
  • 1回のクリックでかかった平均の広告費(平均クリック単価)
  • 広告が表示された検索キーワード(検索語句)
  • 広告をクリックしたユーザーが購入や申込みに至った回数
  • 購入や申込み1回に対する広告費(CPA)

などを確認することができ、特に「検索語句」に関しては、ユーザーが実際に検索窓に入力した内容を確認できるため、自社の商品・サービスに関連するリアルな悩みや課題感、疑問などを知ることができます。

弊社の広告でコンバージョンした検索語句の一部。示唆に富んだ
貴重な情報ばかりであることがわかる

こうした情報はそのままWebサイトでのメッセージなどに活用できる貴重な一次情報になります。

4. いつでも掲載内容を変更することができる

これはリスティング広告に限らず運用型広告全般に言えることではありますが、いつでも好きなタイミングで広告の内容を変更することが可能です。

先ほど説明した通り、広告の掲載結果をほぼリアルタイムで確認することができるため、クリック率が悪い広告を見つけたらその場で広告文を変更することができます。

5. “今すぐキーワード” を設定することによって、配信初日から成果を出すこともできる

検索語句からは、ユーザーの検討段階を推測することができます。

例えば、リスティング広告に興味をもった方が広告運用を外注したいと考えるまでには下記のような検索をすることが想定されます。

検索キーワード 検索意図 検討段階
ネット広告 効果 ネット広告についてとりあえず調べている まだまだ
運用型広告 自社運用 自社運用の方法やメリット・デメリットを調べている お悩み
運用型広告 代理店 選び方 具体的に代理店を探している 今すぐ

この中でも、「運用型広告 代理店 選び方」と検索に関しては、今まさに代理店を探している「今すぐキーワード」といえます。

こういった強く欲求が発生しているその瞬間に広告を出すことができるため、広告を開始したその日のうちに商談が決まることも決して珍しいことではありません。

6. 機械学習、高度なアルゴリズムによって、ユーザーの検索意図を把握した広告配信ができる

運用型広告は特に最先端の機械学習技術が反映されている領域といえるのですが、検索連動型広告に関しては眼を見張るような効果が確認できています。

キーワードを設定する際「マッチタイプ」と呼ばれる、キーワードをどこまで拡張するかという設定も行うのですが、最大限にキーワードの拡張を行う「部分一致」では、人には決してできないユーザーの検索意図を深く理解した広告配信が行われます。

例えば、「ホームページ 制作」というキーワードを部分一致で登録すると、「Web 制作」というキーワードでも広告は配信されます。この拡張自体は不思議ではないのですが、最近では「BtoB リブランディング」というキーワードでも広告配信されることがあります。

つまり、「BtoB企業でリブランディングを考えている人はその延長でWebサイトのリニューアルを考える可能性がある」という非常に高度な検索意図を理解しており、実際にこうした決して直接的とは言えない検索語句でしっかりと申し込みを獲得するケースが増えています。

このように、機械学習やアルゴリズムをうまく活用することで人間の想像力を超える広告配信ができるという点も、他の広告にはない大きな特徴になっています。

自然検索(SEO)とリスティング広告の違い

実は、Google や Yahoo! の検索結果画面には、広告枠の他に自然検索(オーガニック検索)枠と呼ばれる、各Webサイトの内容などによって掲載順位が決まる枠があります。

左上に「広告」と書かれたのが広告枠
自然検索枠との見た目の差は少しずつなくなってきている

それぞれがまったく異なる仕組みで掲載順位が決まっているため、広告費を多くかけている企業が自然検索でも上位表示されるといったことは一切ありません。

また、自然検索(SEO)とリスティング広告の最大の違いとして、掲載内容の変更スピードが挙げられます。

例えば、ECサイト向けの広告の場合、セール期間のみキャンペーン情報をタイトルに追記し、終了後にすぐ平時の広告文に戻すことも可能です。

一方、自然検索(SEO)は、検索エンジンのシステムが世界中のWebサイトを巡回し、掲載内容読み取ることで表示内容に反映されます。

そのため、コンテンツ変更をしてから早くても数日、長い場合には3ヶ月ほど待たなければいけませんし、掲載順位をコントロールすることが非常に困難です。

費用はかかるが即効性のあるリスティング広告と、費用は抑えられるが長期的な資産となる自然検索用のコンテンツ、どちらもメリット・デメリットがありますのでバランス良く活用するとこが重要です。

リスティング広告(検索連動型広告)にかかる費用

検索連動型広告では、広告がクリックされるごとに広告費がかかりますが、キーワードに設定した入札価格がそのままクリックされた際の広告費になるわけではありません。

実際にかかる広告費は、広告が表示される度に同じキーワードで入札している広告主とのオークションが行われ決まります。

クリック単価の決まり方

オークションが行われる度に、広告の品質や入札価格、その他の様々な要素が考慮され「広告ランク」が決定されます。

広告ランクを決める要素

  • 入札価格
  • 広告とランディングページの品質
  • 広告ランクの下限値
  • オークションでの競争度
  • ユーザーが検索に至った背景
  • 広告フォーマットの効果

例として、2つの広告枠に対し、4社が広告を出したいケースを解説します。4社の広告ランクは下記の通りです。

広告主 広告ランク
A社 100
B社 70
C社 50
D社 20
※ 実際の広告ランクはこのような整数で表されるものではなく
数値を確認することもできません

広告枠自体にも広告ランクの下限が設定されており、例えば今回の広告枠に掲載するのに最低限必要な広告ランクが30だった場合、D社はそもそも広告を掲載する権利がありません。

また、広告ランクでA社、B社が広告枠を埋めてしまうため、C社に関してはオークションに負けた形になり広告を掲載することができません。

広告ランクの一番高いA社は、B社の広告ランク70を上回るのに必要な最低限の金額を支払うことで掲載順位1位で掲載されます。

広告主 広告ランク 実際に支払うクリック単価
A社 100 広告ランク70に相当する金額+1円
B社 70 広告ランク30に相当する金額+1円
C社 50 オークションに負け掲載されず
―― 広告掲載に必要な広告ランク 30 の壁 ――
D社 20 掲載の権利なし

先述した通り、広告ランクには入札価格以外の要素も多分に含むため、広告の品質を上げていくことでクリック単価を抑えながら広告を上位表示させることが可能となります。

リスティング広告(検索連動型広告)の CPA 相場

リスティング広告の CPA(広告費用対効果)は、「平均クリック単価」と「コンバージョン率」の想定ができれば計算することができます。

平均クリック単価の目安

平均クリック単価は、キーワードの競争度(同じキーワードに対してどれだけの広告主が入札しているか)である程度予測することができます。

競争度に影響する要素は様々ですが、一番わかりやすいのが販売するサービスや商品の LTV に対する粗利の大きさです。

粗利が低い商品ではクリック単価が上がりにくく、粗利が高い商品ではクリック単価が高騰しやすいです。

例えば、「小麦粉 通販」というキーワードのクリック単価を10年以上定点観測しているのですが、商品としては競合が多いにも関わらず粗利が非常に低いため、クリック単価も50円前後を常にキープしています。

あくまでも参考値でありますが、下記に平均クリック単価をまとめましたので自社商品の平均クリック単価の目安を調べてみてください。

競争度 平均クリック単価の目安
低い 数円 ~ 80円
普通 80円 ~ 200円
高い 200円 ~ 500円
非常に高い 500円 ~ 数千円

また、すでに Google 広告を利用している場合は、「キーワードプランナー」というツールを使うことでより詳細なクリック単価の予測値を取得することができます。

▼ キーワードプランナーについて詳しくはこちら

コンバージョン率の相場

コンバージョン率に関しては、Web サイトの品質などによって大きく変動いたしますが、キーワードマーケティングでの実績をもとにしたざっくりとした平均値を掲載いたします。

toC 企業

広告の目的 コンバージョン率
資料請求 1% ~ 10%
ECサイトでの購入 0.5% ~ 5%
来店予約 0.5% ~ 1%
オンラインイベント申込み 1% ~ 5%
※ あくまで弊社での実績をもとにした目安です。広告の CVR は
様々な条件によって大きく変動します

toB 企業

広告の目的 コンバージョン率
お役立ち資料のダウンロード 5% ~ 15%
資料請求 1% ~ 3%
無料デモ申込み 0.5% ~ 1.5%
ウェビナー申込み 1% ~ 3%
お問い合わせ 0.3% ~ 1%
※ あくまで弊社での実績をもとにした目安です。広告の CVR は
様々な条件によって大きく変動します

「平均クリック単価の目安」と「コンバージョン率の相場」を利用した計算例

toC 企業、競合性「普通」、ECサイトでの購入での CPA 相場

平均クリック単価 コンバージョン率 CPA
80円 ~ 200円 0.5% ~ 5% 1,600円 ~ 40,000円

toB 企業、競合性「高い」、資料請求での CPA 相場

平均クリック単価 コンバージョン率 CPA
200円 ~ 500円 1% ~ 3% 6,666円 ~ 50,000円

toB 企業、競合性「普通」、ウェビナー申し込みでの CPA 相場

平均クリック単価 コンバージョン率 CPA
80円 ~ 200円 1% ~ 3% 2,666円 ~ 20,000円
※ あくまで弊社での実績をもとにした目安です。配信結果を
保証するものではありません

リスティング広告の始め方

リスティング広告を始める場合は、自分で設定し運用する方法と、運用代行サービスを提供する企業に委託する方法があります。

1日1,000円ほどの予算からでも効果を実感することができますので、まずはご自身で実施してみることをオススメします。

▼ 検索連動型広告のはじめ方の解説記事

運用代行サービスをご検討される際には、下記の記事に選び方のポイントをまとめていますのでぜひともご一読ください。

▼ リスティング広告代理店の正しい選び方

失敗しないリスティング広告代理店の正しい選び方。手数料の相場や確認すべきポイントを紹介|株式会社キーワードマーケティング

リスティング広告の運用代理店の選び方をお伝えします。ホームページから読み取れる5つのポイントと営業担当者に確認しておきたい12のポイントにわけて解説いたします。何も基準がないなかで選ぶよりも確実に自社のにあった代理店選びの参考になるかと思います。

リスティング広告のご相談は、キーワードマーケティングにお任せください

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リスティング広告は、2004年の検索連動型広告黎明期から培った運用型広告の実践に基づく体系立てられたノウハウを持つキーワードマーケティングにご相談ください。

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この記事を書いた人

瀧沢 貴浩

瀧沢 貴浩

取締役COO/採用&マーケティング部長

1989年生。愛知県名古屋市出身。2016年7月よりキーワードマーケティングに入社。入社半年で九州佐賀支社長に就任し、オペレーションセンターの立ち上げを成功させる。東京本社に戻った後は広告運用チーム、マーケティングチーム、インサイドセールスのマネージャーを経て、2019年4月より取締役COOに就任。

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