広告クリエイティブ

成果の出る広告には守るべき掟がある!ステップ式でつくる広告テキストの考え方

AI や機械学習を活用した広告運用が主流になり、これまで人間が時間をかけておこなっていた、入札価格調整や細かなキーワード登録はそのすべてを人間が行わなくても成果が出やすくなってきました。

その一方で、コンバージョン獲得における「広告テキスト」の重要度はさらに増してきています。

弊社では広告運用に関わるメンバーが「クリエイティブシート」を作成し、対象の商品やサービスを理解し、ターゲットの不安・不満も明確したうえで広告を作成しています。

そこで、今回はこのクリエイティブシートを構成する「広告テキスト作成の5つのステップ」を紹介いたします。ぜひ参考にしてみてください。

ステップ式で作る広告文の考え方

弊社では広告運用担当者が “なんとなく” で作るということなく、独自の「クリエイティブシート」をお客様ごとに作成し、広告テキストを作っております。

このクリエイティブシートは以下の5つのステップに分かれており、順に埋めていくことで、コンバージョンを獲得できる広告テキストができます。

  1. 調査
  2. セグメント分け・ターゲットの決定
  3. ターゲットのニーズ(不安・不満)を定義
  4. ニーズをメッセージへ変換
  5. 各種媒体への出し分け

具体例がないとわかりにくいため、今回は広告を出す商材を、アクセス解析ツール「Google Analytics」を例にしてご説明いたします。

お客様のビジネスに適した分析ツールとソリューション – Google アナリティクスlandscape iconbulb iconrestart iconchecklist iconlandscape iconbulb iconrestart iconchecklist icongoogleads icondata-studio iconoptimize icongoogleads icondata-studio iconoptimize iconGMP_Logo_analyticsGMP_Logo_analytics

Google アナリティクスには、ユーザー像を詳しく分析するうえで必要なツールが揃っており、そうしたツールで得られたインサイトに基づいて、ウェブサイトの改善やオーディエンス リストのカスタマイズといった適切な対応を取ることができます。

1. 調査

1次情報、1.5次情報の収集

自分で体験して感じたことや思ったことを1次情報と言いますが、弊社では1次情報だけでなく「1.5次情報」も情報収集をしており、1次情報とあわせて、クライアントさんがお持ちの「お客様の声」や「アンケートハガキ」を共有していただいたり、EC サイトであればレビューを拝見して、1次情報だけでは網羅しきれない、より多くの情報を参照しております。

さらには、Yahoo! 知恵袋、Twitter の投稿も貴重な情報源になっています。

工夫次第でサービスに関連する悩みや不安などを無料で大量に収集することができる

競合調査

次に競合調査をすることで自社(広告主)の商品やサービスにおける長所と短所がわかります。

競合各社がランディングページで訴求しているものを確認して、自社の長所と短所が何かを確認します。

記入例
  Google Analytics Adobe Analytics 忍者アクセス解析
費用 無料(有料プランあり) 有料(4段階の価格設定) 無料(有料版あり)
有料プラン料金 月額130万円 記載なし 初期費用:1,260円・月額:310円
データ保持期間 26ヶ月
(設定で無期限へ変更可能)
25ヶ月
(拡張で最大10年1ヶ月まで保持可能)
4ヶ月
情報の流通量 多い(関連書籍、ヘルプページ充実) 少ない
(関連書籍少ない、問い合わせ電話海外、ヘルプコミュニティページ英語)
少ない(関連書籍少ない)

2. セグメント分け・ターゲットの決定

キーワードマーケティングでは、まず「セグメント」を切り、そこから「ターゲット」を選び出すことで、最も成果につながるであろうターゲットを特定します。

キーワードマーケティングでの定義は以下の通りです。

セグメント 対象のサービスを利用する可能性のあるユーザーを「属性」で分類したもの
ターゲット 広告のメイン対象とするセグメントを掛け合わせたもの(リーチが少なすぎずコンバージョン率が高いと思われるセグメントを選び出す)

セグメントを分ける

セグメント分けの段階では、いきなりターゲットを決めないで、その商品やサービスのターゲットとなりうる人すべてをどのように分けるか、という切り口出しを行います。

セグメントを切る際の注意点は、切り口を「属性」にすることです。

具体的には、性別、年齢、住所、職業、所属、肩書、所有物、家族構成、見た目でわかる状態(身長体重など)、他者判断の状態(病気や視力など)、経験、知識、行動習慣、状態、予定などです。

ちなみに、属性を「〇〇という悩みを持っている」などとしてしまうケースがありますが、これは「ニーズ」でありセグメントではありません。ニーズはセグメントを整理し、ターゲットを選びだした後に設定します。

記入例
属性種別 詳細
利用種別 ・法人
・個人
職種 ・SNS担当
・ネット広告運用者
・SEO担当
・メディア運営
・ECサイト運営
・Webサイト制作
年齢 ・20代
・30代
・40代
・50代
競合サービス利用状況 ・利用している
・利用していない

ターゲットの決定

前のステップで切ったセグメントをかけ合わせ、リーチできる数が少なすぎず、かつコンバージョン獲得ができる「ターゲット」を設定します。

検索広告では、リーチできる数が少なすぎるターゲットを選んでしまうと、機会損失につながるため注意しましょう。

記入例
A 個人でサイトを運営しており、他社サービスを利用していない人
B 企業のメディア担当で、他社サービスを利用している人
C 企業のメディア担当で、他社サービスを利用していない人
D 企業の SEO 担当者で、他社サービスを利用している人
E 企業の EC サイト担当者で、他社サービスを利用している人

3. ターゲットのニーズ(不安・不満)を定義

ターゲットが決まったら、それぞれのターゲットがもつであろうニーズ(不安・不満)を定義します。

ターゲットの不安・不満の定義を的確にできるかで、作成した広告テキストがクリックされ、さらにコンバージョン獲得につながるかが決まります。

また、物販においては、不安・不満だけでなく、興味や期待も書き出すことが重要です。

記入例
ターゲット ニーズ(不安・不満)
企業のメディア担当で、他社サービスを利用していない人 ・自分ひとりで導入できるか不安
・導入後きちんと使いこなせるか不安
・最初から有料のものだと無駄にならないか不安

4. ニーズをメッセージへ変換

不安に対してはその不安を取り除くメッセージを、不満に対しては不満を解消できるメッセージを考えていきます。

なお、この段階で広告ランディングページに不安・不満を解消するメッセージが無いと、広告とランディングページが不一致を起こして、広告がクリックされてもコンバージョンに至らないことになります。

その場合は、ランディングページにも不安や不満を払しょくする要素を追加しましょう。

記入例
ニーズ(不安・不満) メッセージ
自分ひとりで導入できるか不安 PCリテラシーが低い人でも導入できます
導入後きちんと使いこなせるか不安 活用術をサイトで公開しています
最初から有料のものだと無駄にならないか不安 初めてのアクセス解析に無料でおすすめのツールです

5. 各種媒体への出し分け

最後のステップとして、出てきたメッセージを重要なものから順に組み合わせて、各広告媒体の入稿規定に合わせた広告テキストを作成します。

いざ広告を入稿しようとすると、文字数の制限によって表現を変えなくてはいけないケースが出てきます。もともとのメッセージを崩さないようにしながら、別の言葉への言い換えや要約によって短くし、なるべくたくさんの要素をいれるようにしましょう。

記入例
メッセージ 広告テキスト例
PCリテラシーが低い人でも導入できます 解析ツール初めてでも簡単
活用術をサイトで公開しています 活用術公開中
初めてのアクセス解析に無料でおすすめのツールです 初期費用、固定費が無料

5つのステップを経てできた広告は以下のものになります。ターゲットにあった訴求ポイントを端的に伝え、不安・不満を払拭することにより成果のでる広告テキストが作成することができます。

5つのステップでできた広告テキスト

セグメントとターゲット選定は広告テキスト以外にも大切

セグメントやターゲットをきちんと決めておくことは、広告テキストの作成以外にも良いことがあります。

例えば、ランディングページの改善時にも役に立ちます。コンバージョン率を改善したいとお客様から弊社にご相談いただくことがありますが、そのときにもクリエイティブシートを使用します。

以前担当していたクライアント様から「安さを訴求したらいいかもしれない」という相談を受けた時に、「お客様の声」などを含めた、1次情報や1.5次情報を振り返ってみたところ、お客様は質を気にしていることがわかりました。

このように、そもそもターゲットがそんな不安・不満を持っていなかったという認識のズレがよくあります。

そんな時にも、クリエイティブシートがあれば誤解なくスムーズな議論をすることが可能になります。

良い広告テキストこそコンバージョン獲得への最大の近道

今回、紹介したクリエイティブシートを作成することで、クライアントの狙うターゲットを明確にしたり、商品やサービスへの理解を深めることができます。

その結果、お客様の真のニーズを捉えることができ、コンバージョンにつながる広告テキストを作成できます。

広告テキスト作成でお困りの際はこちらの記事を参考に見直してみてはいかがでしょうか?

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記事を書いた人

瀬畑 輝
瀬畑 輝

広告事業部 マネージャー

2016年4月に新卒入社。入社10カ月で代表滝井直属の広告運用チームに異動。 入札調整や広告文作成から、サイト改善提案まで代表から直接指導を受ける。 toB/toC比率は半々で、アプリ広告も担当。特に好きな媒体はFacebook広告。 海外旅行が好きで、アメリカ横断経験あり。趣味は服映画ヨガアート猫もろもろ。

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