Google ショッピング広告は、検索結果の画面上部や Google マップなどに表示される商品画像付きの広告です。
EC サイトを運営している方の中には、売上を増やすためにショッピング広告を出してみたいものの、ほかの広告との違いや出稿方法がよく分からず手が出せていない方もいるのではないでしょうか。
特にショッピング広告はメニューや機能が続々とアップデートされているため、最適な設定や運用方法に悩まれている方もいると思います。
この記事では、ショッピング広告をしたことがない方から、すでに配信しているけれどショッピング広告の改善に悩んでいる方に向けて、設定方法から配信時に抑えておきたいポイントまで事例を交えながら紹介します。
目次
Google ショッピング広告は小売店のために用意された Google 広告のメニューです。おもに Google 検索結果や画像検索画面に、商品の画像や名前とともに表示される広告のことを指します。
EC サイトや実店舗で在庫のある商品の広告を掲載することで、サイトのアクセスや実店舗への来店を増やし、売上を伸ばすことを目的としています。
ユーザーの検索に対して広告配信される点は検索広告と同じですが、テキストだけではなく画像や価格、色やサイズなどのバリエーションを広告で表示できます。そのため、より購買意欲の高いユーザーを集められるのが特徴です。
Google ショッピング広告は、ショッピング面や検索結果画面など、さまざまな場所に掲載されます。配信面によって表示方法も異なるため、どのように表示されるのかを確認しておきましょう。
ショッピング広告の配信面は以下の5つです。
ここからは、それぞれの配信面の特徴を画像付きで紹介します。
Google ショッピングタブは、Google 検索画面で「ショッピング」を指定すると表示される、画面上部の広告枠を指します。
Google 検索結果画面は、Google 検索画面で「すべて」を指定すると表示される、画面上部の広告枠のことです。
Google 画像検索画面は、Google 検索画面で「画像」を指定すると表示される、画面上部の広告枠を指します。
Google 検索パートナーサイトは、Google と提携して、検索結果に広告を掲載できるサイトのことです。
代表的なものは以下のようなものが挙げられます。
Google が提供する地図サービス「Google マップ」内でも、「ローカル在庫広告」を設定することで Google ショッピング広告を配信できます。
下記 Google 広告ヘルプにもあるように、広告をクリックすると、近くにある店舗までの地図や営業時間が確認できるのが特徴です。
広告をクリックすると、商品詳細だけではなく、近くにある店舗までの地図、在庫状態や営業時間が確認でき、在庫がある近くの店舗に行く、またはオンラインショップで購入するなど、生活者が自分の状況に適した選択が可能になります。
Google 広告ヘルプ
Google ショッピング広告は、広告が配信される仕組みにおいて他のキャンペーン、広告タイプと異なる点がいくつかあります。
ここでは Google 検索広告と Google P-MAX キャンペーンを例に、それぞれと Google ショッピングキャンペーンとの違いを紹介します。
詳しくは後ほど説明しますが、ショッピング広告を作成するときには、通常のショッピングキャンペーン内で作成するか P-MAX キャンペーン内で作成するかを選べます。
では、この P-MAX キャンペーンと通常のショッピングキャンペーンでは何が違うのでしょうか。それぞれの違いを以下の表にまとめたので、確認してみましょう。
設定内容 | P-MAX キャンペーン | ショッピングキャンペーン |
---|---|---|
広告の掲載先 |
※そのほか新たに広告枠や フォーマットが追加されると自動的に P-MAX の配信面も増える。 |
(BIGLOBE、livedoor など) |
広告の 表示フォーマット |
(別途設定が必要) |
(別途設定が必要) |
入札戦略 |
【自動入札】
|
【自動入札】
【手動入札】 |
配信される広告の 内容 |
テキストや画像、動画 (フィード)に登録した情報 |
Merchant Center データソース (フィード)に登録した情報 |
利用できる キャンペーン機能 |
(設定したオーディエンス属性をもとに AI が自動でターゲティング) (ユーザーの検索内容に合わせて、より 関連性の高い URL に自動で置き換わる) |
オーディエンスターゲティング (特定のオーディエンスを指定して配信可能) |
商品グループごとの 入札調整 |
できない | できる |
このように、P-MAX キャンペーンはショッピングキャンペーンに比べて配信面が多く、AI による最適化機能を利用した配信も可能です。
しかし、P-MAX キャンペーンでは手動での細かい入札調整ができなかったり、配信面が多いことで意図しないフォーマットで広告表示がされるリスクもあります。
P-MAX キャンペーンと通常のショッピングキャンペーンの仕様を理解して、目的にあわせた配信方法を選びましょう。
Google 検索広告と Google ショッピング広告の違いとして、Google Merchant Center の用意が必要かが挙げられます。
Google ショッピング広告を配信する際は、事前に Google Merchant Center の用意もおこないましょう。
以下の画像のように、Google 検索広告の場合は、Google 広告で設定しているキーワードとユーザーの検索語句がマッチするか解析したあとに広告が表示されます。
対してショッピング広告の場合、Google 広告と Google Merchant Center 間で検索語句とマッチする商品データがあるか共有されます。ここでマッチする商品データがあれば、Google 広告を介してユーザーに広告が表示されるのです。
参考:広告の掲載先|Google 広告 ヘルプ
参考:ショッピング広告について|Google 広告 ヘルプ
ここではショッピング広告で配信するメリットとして、以下の3つを紹介します。
自社で配信する際に商材と合っているかなどを確認してから、配信準備をしましょう。
ショッピング広告は、検索広告よりも上に画像とセットで表示されます。そのため特にスマートフォンで閲覧した際の画面占有率が高く、ユーザーの目に付きやすいという特長があります。
一度の検索に対して複数商品の広告が表示されることもあるので、その場合はよりユーザーの目に付きやすくなります。
欲しい商品に目を付けたうえでサイト訪問するユーザーが多くなることから、より確度の高いユーザーを流入させられるのがメリットです。
以下のように、Google 検索のショッピングタブには、競合も含め多くの商品の画像と説明がまるで一つの EC サイトのように並びます。そのため、ユーザーは自分のニーズにあった商品を、サイトへ流入する前に選ぶことができます。
また、Google ショッピングタブ内で価格やサイズ、特徴などで絞り込むこともできるので、ターゲットではないユーザーの流入を省くこともできます。
ショッピング広告の大きなメリットとして、クリック単価を低く抑えられることが挙げられます。
ショッピング広告は EC サイトでしか配信できないことに加え、検索広告よりも設定方法が複雑です。そのため導入ハードルが高く、競合が少なくなりやすいため、クリック単価もおのずと抑えられる傾向にあるのです。
また検索広告に比べて広告掲載枠が多く、1枠に対する競合性が低いことも理由と考えられます。クリック単価を抑えつつ多くの流入を稼ぐことができれば、そこからリマーケティングなど見込み客に対して、商品を買うように促すこともできます。
以下はキーワードマーケティングでのショッピング広告の配信事例の一部ですが、この表を見ても検索広告と比べてクリック単価が安いことが分かりますね。
広告の種類 | クリック数 | クリック単価 | 広告費 |
---|---|---|---|
ショッピング広告 | 10,840 | ¥8 | ¥82,650 |
検索広告 | 4,370 | ¥78 | ¥343,000 |
ショッピング広告にはメリットも多い反面、以下のようなデメリットもあります。
ここでは、それぞれのデメリットと対策を紹介します。
ショッピング広告を作成する際は、広告文の代わりに商品データを一覧にまとめて、Google Merchant Center にアップロードする必要があります。
アップロードの際には、商品数の数だけタイトルや説明文、商品特徴などを用意しなくてはならないため、商品の数が多ければ多いほど手間がかかります。
また、セールや在庫状況に合わせて商品データを更新しないと、広告が審査落ちして出せなくなる可能性もあります。その管理の手間を考えると、検索広告に比べて運用準備が大変です。
Shopify や BASE、futureshop、カラーミーショップなどの EC 制作サービスでは、公式の連携機能が用意されています。
これらのサービスでは Merchant Center のアカウントを簡単に作ることができるうえに、EC サイトの商品情報が自動で連携されるため、こういったツールを使うのもおすすめです。
なお、こうした連携機能がない EC サイトでは、データを連携したり管理したりするためのデータフィード管理ツールを導入しているところもあります。
ショッピング広告ではキーワードの設定はできず、データソース(フィード)の情報と商品ページを Google が解析して、商品にあっていると判断されたキーワードで配信がされます。そのため、キーワードごとの細かい入札ができないというデメリットがあります。
例えば「スニーカー」と「スニーカー 黒 ハイカット」と検索されたとき、「スニーカー 黒 ハイカット」の方が検索条件が詳細で、ニーズが顕在化していると考えられます。
そのとき「スニーカー」より「スニーカー 黒 ハイカット」で配信を強めたくても自動で最適化されるため、手動で細かな調整ができません。
もちろん Google 側で最適化されていく部分ではありますが、予算が少なくニーズが限定されている場合には無駄が発生してしまう可能性があります。
ここでは、ショッピング広告ではキーワードの入札調整ができないという前提でデメリットを紹介しましたが、キャンペーン構造を工夫することで疑似的にキーワード単位での入札調整を実現する方法もあります。
以下の記事で詳しくその方法を解説しているので、ぜひ読んでみてください。
【上級者向け】ショッピング広告でキーワード入札調整をする方法|キーマケのブログ|株式会社キーワードマーケティング
ショッピング広告でキーワード入札調整をする方法とは?一般的にできないとされているキーワードによる入札調整ですが、アカウントやキャンペーン構造を工夫すると、ある程度の調整が可能です。この記事では広告運用者上級者に向けてその方法を解説します。
ここまでに Google ショッピング広告がどのようなものかを紹介してきたことで、実際に配信を検討している読者の方も多いのではないでしょうか。
ここからは、いくつかの商材で Google ショッピング広告を配信した事例から、Google ショッピング広告に向いている商材と向いていない商材を紹介します。
まずは、キーワードマーケティングで実際に Google ショッピング広告を配信した事例を3件紹介します。どのような商材がどの程度の結果を出しているのか、参考にしてみてください。
上記の事例ではショッピング広告の ROAS が検索広告の約2倍と、ショッピング広告のほうがかなり成果が良くなりました。
アパレル商材の場合、実際に商品画像と価格などが広告上で分かるショッピング広告のほうがユーザーの知りたい情報にマッチしているため成果がよいです。
この事例では、ショッピング広告のコンバージョン単価(CPA)を検索広告の半分以下に抑えることに成功しました。また、クリック単価(CPC)も検索広告の約7分の1に抑えられています。
検索広告のほうがコンバージョン率(CVR)は高いものの、ショッピング広告でクリック単価(CPC)を抑えられたことで、コンバージョン単価を抑えた配信が可能になりました。
こちらも事例2と同じく、ショッピング広告を配信することでクリック単価とコンバージョン単価を抑えられた事例です。
検索広告と比べてクリック単価は約3分の1に、コンバージョン単価は約66%に抑えることができました。
前述した配信事例をふまえると、オンラインストアで商品を販売しているビジネスであればジャンル問わずショッピング広告を配信したほうが良いでしょう。
アパレル商材など商品の見た目が重要な購買決定要因になるものは、商品画像を合わせてユーザーに伝えられるショッピング広告が向いています。
また、ジュエリー系 EC や家具系の EC など商品単価が高いものであれば、コンバージョンが1件増えるだけで広告費用対効果が上がるため、コンバージョンを今よりも増やしたい場合にはショッピング広告が適しています。
このように商材ごとにショッピング広告に感じるメリットは違うものの、どのような商材であっても恩恵を受けやすいため、EC をお持ちであればショッピング広告の配信をおすすめします。
ショッピング広告は EC サイトのための媒体です。そのため EC サイトであればどのようなサイトにもおすすめできます。
しかし、以下のような商品は広告掲載することができなかったり、配信に制限がかかる可能性があるため、配信前によく確認しておきましょう。
注意点 | 主な商材 |
---|---|
広告掲載することが できない |
(ハッキングソフトウェア、ハッキング手順、偽造文書など) |
配信に制限がかかる 可能性がある |
|
ショッピング広告は、以下の4ステップで配信できます。
ここからはショッピング広告を配信するための設定方法をご紹介していきます。検索広告に比べると用意するものが多く面倒に感じるかもしれませんが、手順を追っていけば難しくないため、一つ一つ順を追って設定していきましょう。
ショッピング広告を配信するには、以下の3つが必要になります。
これは、以下の図のように「データソース(フィード)」と「Google Merchant Center」、「Google 広告」の3つを使うことによって、ショッピング広告が配信されるためです。
▼Google ショッピング広告が配信されるまでの仕組み
1. Google Merchant Center にサイト URL や送料などのビジネス情報を登録
2. 商品情報を記載したデータソース(フィード)情報を送信
3. 2で送信した情報とサイトに差異がないか審査
4. Google Merchant Center からビジネス情報や商品情報を Google 広告に送信
5. Google 広告内で広告のオンオフや入札、ターゲティングなどの配信を管理
6. 広告が配信される
仕組みを理解したら、まずは以下のリンクから Google Merchant Center に入りましょう。
▼Google Merchant Center
https://www.google.com/intl/ja_jp/retail/
なお、ここで紹介したもののうち、データソース(フィード)については以下の記事で詳しく紹介しているので、あわせてご覧ください。
まずは Google Merchant Center のページから、Google Merchant Center アカウントを開設しましょう。
ページに入って「今すぐ開始」をクリックした後、ウェブサイトの登録や実店舗の有無、利用規約の確認などをおこないます。
オンラインのみで販売している店舗の場合は、画像のように項目を入力しましょう。
アカウントが開設されたら、商品を掲載するための設定をおこないます。Merchant Center トップにアナウンスされる項目を順番に進めていきましょう。
商品を掲載するためには、ウェブサイト URL の設定をおこないましょう。なお、この際「貴社のオンライン ショップを確認する」から、設定したサイトの所有者が設定者であることを証明する手続きが必要になります。
証明する方法は以下の4つです。
サポート対象のプラットフォームには、Shopify や BigCommerce などがあるため、使用しているプラットフォームがサポート対象になっているかどうかを確認しましょう。
次に、「商品の配送方法の詳細情報を追加する」から配送時間や送料を入力します。
合計金額によって送料が変更になったり、対応可能なエリアが決まっていたりする場合にはこちらで設定しておきましょう。
最後に左側メニュー内の「広告キャンペーン」から「Google広告をリンクする」の横にある、青文字の「リンク」を押して Google 広告アカウントとの紐づけ、そしてショッピング広告のポリシー確認を済ませれば、Google Merchant Center アカウントで商品を掲載するための設定は完了です。
Google Merchant Center に商品情報を送信するには、データソース(フィード)を作成が必要です。このデータソース(フィード)を作るには、下記の3通りの方法があります。
今回は1の Google スプレッドシートを使いアップロードする方法をご紹介します。システムでの構築が必要になりますが、商品の数が多く作業が困難な場合や更新頻度が多い場合はデータソース(フィード)を使ったほうが手間が少なくなります。
まず、左側メニューの「商品」から「すべての商品」を選択し、画面中部の青いボタン「商品を追加」を選択します。
次に、「商品ソースを追加」にある「Google スプレッドシートのテンプレートを使用」を選択します。
Google スプレッドシートを開くと、以下のようになっています。ここに項目に沿って商品情報を入力していきましょう。
データソース(フィード)に入力する商品情報は以下の通りです。商材によって必要な項目は異なりますが、必須項目とよく使われる項目をまとめました。
できるだけ詳細に、また価格などがサイト内と違いがないように入力していきましょう。
属性名 | 説明 |
---|---|
id(ID) | 商品固有の ID がユニーク |
title(商品名) | 商品の名前(最大150字まで) |
description (商品説明) | 商品の説明(最大5,000字まで) |
link(商品リンク) | 確認済みのドメイン名を使用 |
image_link (商品画像リンク) | 商品画像の URL アニメーションを除く GIF、JPEG、PNG、BMP、TIFF が利用可能 |
condition(状態) | 商品が中古品または再生品の場合は必須 新品の場合は省略可 new(新品)、refurbished(再生品)、used(中古品) |
availability (在庫状況) | 商品の在庫状況を入力 in stock(在庫あり)、out of stock(在庫なし)、preorder(予約)、backorder(入荷待ち) |
price (価格) | 税込みの価格を入力する(※1) |
brand (ブランド) | 商品のブランド名ブランドがない場合はショップ名を入力 ※すべての新商品で必須(映画や書籍、音楽録音のブランドを除く) |
gtin ※他社製造商品の場合は必須 | 商品の国際取引商品番号(GTIN) 日本では JAN コード8桁または13桁の番号 |
MPN(製品番号) ※gtinを入力していない場合は必須 | 商品の製品番号(MPN) |
color(色) | 商品の色違いの商品がある場合に利用 |
gender(性別) | 商品の対象となる性別を入力 male(男性)、female(女性)、unisex(ユニセックス) ※すべてのアパレル商品、およびすべての性別に特化した商品の場合に必須 |
size(サイズ) | 衣料品と靴の場合は必須 |
item_group_id (商品グループ ID) | さまざまなバリエーションがある商品のグループの ID。 1つの商品にサイズや色違いがある場合に利用 |
属性名 | 説明 |
---|---|
google_product_category (Google 商品カテゴリ) |
ショップの商品向けに Google が定めた 商品カテゴリ を参照し、最も関連性の高いものを入力 |
color(色) | 商品の色違いの商品がある場合に利用 |
gender(性別) |
商品が対象としている性別から入力 male(男性) female(女性) unisex(ユニセックス) |
size(サイズ) | 商品のサイズ違いの商品がある場合に利用。 ※衣料品と靴の場合は必須 |
item_group_id (商品グループ ID) |
さまざまなバリエーションがある商品のグループの ID。 1つの商品にサイズや色違いがある場合に利用 |
データソース(フィード)が完成したら、Google Merchant Center に送信しましょう。
送信するには、Google Merchant Center の「データソース(フィード)」で作成したデータソース(フィード)名を選択します。右下の更新ボタンを押して、最終更新が最新の日付になれば完了です。
Google Merchant Center には、ショッピング広告とは別に「無料リスティング」という機能があります。
これは無料でショッピングタブや Google 検索、Google 画像検索、YouTube など、Google の各種サービスに販売商品を掲載できるものです。
無料リスティングの配信には特別な設定は必要なく、前述したデータソース(フィード)を作成し商品を Google Merchant Center に登録すれば配信できます。
広告費をかけずにさまざまな面へ商品を宣伝できるため、Google Merchant Center の開設とあわせて設定することをおすすめします。
しかしファッション、アクセサリーで無料リスティングを配信する場合は、色やサイズ、年齢層などの商品情報を設定することが必須になるので注意しましょう。
詳しくは以下の記事で解説しているので、こちらもあわせてご確認ください。
最後に Google 広告でショッピングキャンペーンを作成していきます。
まずは Google 広告アカウントから Google 広告への紐づけリクエストを承認しましょう。広告管理画面の左側メニュー「管理者」内のリンクアカウントから承認ができます。
次にショッピングキャンペーンを作成していきます。「新しいキャンペーンを作成」からキャンペーンタイプ「ショッピング」を選択します。
キャンペーンタイプ「ショッピング」を選択すると、Merchant Center アカウントの選択欄がでてきます。作成した Merchant Center アカウントを選ぶと販売する国も表示されるので、アカウントに間違いがないことを確認して「続行」を押します。
最後に P-MAX キャンペーンと通常のショッピングキャンペーンの選択をおこないます。P-MAX キャンペーンは旧スマートショッピングキャンペーンがアップデートされたものです。
P-MAX キャンペーンでは、商品ごとの入札調整ができず、入札戦略も自動入札しか選択できません。そのため、商品単位での手動調整をおこないたい場合は通常のショッピングキャンペーンを選択しましょう。
Google Merchant Center 開設後の運用方法についても、こちらで紹介します。
運用後は Merchant Center で作成したデータを直接変えることが多いです。その際には管理画面内にある「データソースを管理」や個別の商品ページ、補助ソースや属性ルールで変更をおこないます。
Google Merchant Center の効果的な活用方法については以下の記事でも紹介しているので、ぜひご覧ください。
▼属性ルールについて
Google Merchant Centerの「フィードのルール」とは?活用と設定方法を紹介|キーマケのブログ|株式会社キーワードマーケティング
Google 広告のフィードのルールとは、エラーの解決や、情報量を増やすために使用し、Google Merchant Center に送信されたフィード情報を広告主が定めた任意のデータ仕様(商品データ仕様)に変換する機能です。「フィードのルール」を設定するだけで、情報の追加や修正ができ、Merchant Center 内で完結します。
▼補助ソースと属性ルールの活用方法について
【ケース別】Google Merchant Centerの補助フィードとフィードのルールの実践的な活用方法|キーマケのブログ|株式会社キーワードマーケティング
1、2件のデータを手軽に細かく設定するのにおすすめなのが直接編集、多数の件数を一括で変更するのにおすすめなのがフィードのルールです。補助フィードは直接編集とフィードのルールの中間にあたります。
ショッピング広告を効率よく運用するには、データソース(フィード)の情報を充実させる必要があります。
そこで最後に、ショッピング広告の改善に役立つデータソース作成のポイントとして、以下の4つを紹介します。
広告を出したい商品の情報はより詳細にデータソース(フィード)に入れましょう。ユーザーの検索意図に近い商品を表示させることができ、クリック率が高くなります。
たとえば、「黒い色でサイズが25cm、ブランド AA のスニーカー」を掲載したいときは、データソース(フィード)内に「color(色)」と「size(サイズ)」、「brand(ブランド)」の3列を追加して、それぞれに情報を入力しましょう。
データソース(フィード)項目 | 商品の説明 |
---|---|
color(色) | 黒 |
size(サイズ) | 25cm |
brand(ブランド) | AA |
色やサイズといった詳細な情報まで入れておくことで、「ブランドAA スニーカー 黒 25cm」と検索したユーザーに対して、この商品が掲載される可能性が高くなります。
詳細な情報を入れて検索をするユーザーは、購入したいもののイメージが固まっていて購入確度が高いと考えられます。購入確率を高めるためにも、ユーザーの検索ニーズを満たすような情報は積極的にデータソース(フィード)に入れるようにしましょう。
ユーザーは Google 検索のショッピングタブ内でたくさんの商品を見ることになるため、おのずと表示されている「タイトル」や「画像」、「商品概要」を見て、自分のほしいものかどうかを判断するようになります。
そのため、商品の魅力を伝えられるようタイトルや商品概要、画像を調整しましょう。
例えば、以下の画像はタイトルに「黒のスニーカー」しか書かれていないため、色や値段以外の商品の概要が分からず、商品の魅力をユーザーに伝えきれていません。
一緒に並んでいる競合と差を付けるには、いかに目につくような「タイトル」や「画像」「商品概要」を用意するかがポイントになります。特にタイトルはユーザーがクリックしなくても表示されるテキストのため、ここで商品の魅力を伝えることが重要です。
まず「タイトル」は見ただけでその商品がなにかということが分かるようにしましょう。通常、ユーザーにはタイトルの最初の70文字(全角35文字)しか表示されないので、重要な情報はなるべくタイトルの前に持ってくることが重要です。
以下の画像は先ほどの例からタイトルのみを変えたものですが、タイトルに商品の情報を入れるだけで商品の魅力が多く伝わり、魅力的になったと思います。
次に「画像」は、他の商品と並んだときに最も目立ちます。そのためタイトル同様に画像もその商品が何か分かるもので、かつ他の商品の画像と並んだときに魅力的に見えるものを選びましょう。
以下のバツがついているものは景色や商品に関係がなさそうなものが映り込んでおり、商品の魅力が伝わりにくくなっています。緑のチェックマークがついている画像のように、商品の特徴がよくわかりやすいように、背景や小物を最小限にしましょう。
最後に「商品概要」は Google 検索のショッピング タブ内で商品をクリックしたときに表示されます。ユーザーがその商品の情報をさらに得るために見るので、商品の詳細はもちろんのこと、その EC サイトの強みも入れられるとよいです。
データソース(フィード)の内容は常に最新になるように気を付けましょう。特に在庫状況はユーザーの購買行動に大きく関わるポイントなので、最新の状態を保ちたいところです。
サイト内の情報とデータソース(フィード)の情報が異なれば通常は審査落ちしますが、万が一在庫切れの商品がショッピング広告で配信された場合、ユーザーはサイトに遷移してから在庫切れを知ることになります。その場合、ユーザー満足度を下げてしまうだけでなく、クリックされた分の費用だけが無駄にかかってしまいます。
もちろん在庫切れにならないように在庫管理をおこなうことが一番ですが、もし在庫が切れてしまった場合はデータソース(フィード)を更新するようにしましょう。
データソース(フィード)の改善以外に、広告の配信設定でも改善を図ることができます。
商品データソース(フィード)で「商品カテゴリ」を登録しておけば、カテゴリごとの入札調整ができるようになります。
「商品カテゴリ」を設定しておくと、売れ筋商品などのコンバージョン率が高そうな商品をピンポイントで入札強化できるため、全体の成果改善につながりやすくなります。
商品カテゴリごとに入札を強化する場合は、広告管理画面での過去実績をベースに強化する対象を決めてもいいですが、実店舗の売れ筋商品なども加味して強化対象を決めると、購入されやすい商品を正確に選定できるのでおすすめです。
商品カテゴリごとに入札調整をするには、まず広告管理画面でショッピングキャンペーンを選択します。広告グループ画面から「商品グループ」のタブを選択し、「すべての商品」の右側のペンマークをクリックしましょう。
次に、「すべての商品をさらに分割:」の右にあるプルダウンを「カテゴリ」にし、分割して表示したいカテゴリを選択します。「入札単価を編集する」を押してそれぞれの入札単価を設定すれば、カテゴリごとに調整された商品グループが作成されます。
広告の運用をしていると、審査が不承認になることもあります。
今回のショッピング広告の場合だと、フィード情報と設定リンク内の情報が合致していなかったり、フィードに必要な値が入っていないなどが原因で不承認になります。
不承認になった場合の対処法は以下の記事で紹介していますので、あわせてご確認ください。
記事で紹介したように、ショッピング広告は EC サイトにマッチした形式で広告を配信できます。
無料リスティングや P-MAX キャンペーンなど、通常のショッピングキャンペーン以外にも商品を宣伝できる手段が増えており今後もアップデートが予想されます。
EC 市場も成長し、競合も増えていく中でショッピング広告を駆使してさらに売上を伸ばしていきましょう!
広告運用 コンサルタント
2020入社。大学でマーケティングを専攻→キーマケに入社し広告事業部に配属される。配属後2ヶ月で動画広告作成に携わる等、検索やディスプレイ広告以外も勉強中。趣味はギターと温泉。特に冬の露天風呂は至高。
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