
電通が発表した「2025年 日本の広告費」によると、ビデオ(動画)広告市場は前年比121.8%の1兆275億円に達し、推定開始以来初めて1兆円を突破しました。動画広告は今やインターネット広告媒体費の30%超を占め、企業のマーケティング活動に欠かせない存在となっています。
しかし、「動画広告に取り組んではいるものの、なかなか具体的な成果に繋がらない」と、頭を悩ませている運用担当者の方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、YouTube 広告を活用してわずか1ヵ月でチャンネル登録者数を大幅に増加させた事例をご紹介します。
これまで「認知目的」のYouTube 広告は、直接的な成果が見えにくいという課題がありました。しかしチャンネル登録者数を指標として据えることで、認知獲得と同時にその獲得状況を数値で追える、新たな評価軸になり得ます。
目次
企業のプロモーション手法として YouTube 広告はかかせない存在です。
しかし、いざ広告配信を検討するとき、「広告でチャンネル登録者を増やすことに価値はあるのか?」「売上につながるのか」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
ここでは、広告でチャンネル登録者を獲得するメリットをご紹介します。
YouTube 広告を通じて獲得した「チャンネル登録者」はいわば自社ブランドに高い関心を持つ「見込み顧客」です。
チャンネル登録をすると、新着動画やショート動画がユーザーの「ホーム画面」や「登録チャンネル」のタブに優先的に表示されるようになります。また、チャンネル登録済みのユーザーには、広告を停止したあとでもYouTube上で自社の動画を優先的に届けられます。広告費をかけずに継続的な情報発信が可能になる点は大きなメリットです。
BtoB や高単価商材といった、比較検討期間が長い商材は、一度の広告視聴だけで成約に至るケースはほとんどありません。
チャンネル登録を通じてユーザーとの接点を増やすことで、日常的にアプローチでき、競合他社よりも自社を想起してもらいやすくなります。また、登録者が多いチャンネルは「信頼できる発信元」としてユーザーに安心感を与える効果もあります。
広告でチャンネル登録者を獲得する施策には、向いているケースと向いていないケースがあります。また、配信にあたっては気をつけるべきリスクもあるため、配信する前に自社の商材やサービスが向いているかと、注意点も確認しておきましょう。
登録者獲得の効果が出やすくするためにも、自社の商材やサービスがチャンネル登録者を獲得する施策に向いているかどうか、照らし合わせながら確認してみましょう。
| 項目 | 向いている | 向いていない |
|---|---|---|
| 商材 |
(コスメ、教育講座など) |
(鍵開け、水道修理など) |
| 理由 |
複数回の接触やファン化を通じて 長期的な関係構築ができる |
後日の動画視聴につながりにくく、登録者が定着しない |
以上の表のように、コスメや教育講座など趣味嗜好が強い商材は、「この企業・この人の情報なら信頼できる」というファン化がリピート購入につながりやすく、登録者獲得の効果が出やすいです。
一方で、鍵開けや水道修理のように緊急性の高いサービスでは、「今すぐ解決したい」ユーザーが大半のため、後日チャンネルの動画を視聴する可能性は低く、登録者獲得の効果は限定的といえます。
また、向いているかどうか迷った場合は、YouTubeを継続的に発信できる体制があるかどうかも判断基準の一つです。広告だけでなくコンテンツ運用体制もセットで検討しておきましょう。
チャンネル登録者を広告で増やす際、最も注意すべきは「質の低い登録者」が増えるリスクです。
ターゲティングが広すぎたり、広告で使用する動画の内容と実際のサービスに乖離があると、「登録したものの、その後の動画は見ない」というユーザーが増えてしまいます。こうした非アクティブな登録者が多いと、チャンネル全体のエンゲージメント評価が下がるおそれがあります。
重要なのは、「誰でもいいから登録者を増やす」のではなく、サービスを利用しそうなユーザーかつ継続的に動画を視聴してくれる層に絞り込む精度の高いターゲティングです。適切なターゲティング設計を行うことで、質の低い登録者の増加を防ぎつつ、ビジネスに貢献する登録者を効率的に獲得できます。
それでは実際にYouTube のチャンネル登録者を増やすための設定方法について、管理画面上の画像を用いて説明します。
大まかな流れとしてキャンペーン目標「YouTube のリーチ、視聴回数、エンゲージメント」を選択し、YouTube チャンネルをGoogle アカウントにリンクさせます。キャンペーンと広告グループを作成後、CTA を選択すると作成完了します。
まず Google 広告の管理画面に入り、「新しいキャンペーン」をクリックしましょう。
キャンペーン目標として「YouTube のリーチ、視聴回数、エンゲージメント」をクリックします。

キャンペーン目標の選択で「YouTube のチャンネル登録とエンゲージメント」を選択します。選択する際には YouTube チャンネルをGoogle アカウントにリンクする必要があります。リンクの方法に関しては Google 広告のヘルプページを参考にしてください。

次に表示される画面の「キャンペーン名」欄に任意のキャンペーン名を入力します。
その後、必ずキャンペーンの目標が「YouTube のチャンネル登録とエンゲージメント」になっているか確認するようにしてください。
「YouTube のチャンネル登録とエンゲージメント」が選択されていることでYouTube のチャンネル登録者を増やすために最適化が進みます。

キャンペーン、広告グループを作成したら、いよいよ広告の作成です。ここで重要なのが、ボタンの設置です。
広告の入稿を進めると「行動を促すフレーズ」という項目が出てきます。複数ある選択肢の中から「登録」を設定しましょう。すると以下の画像の左側のように、画面下部に「登録」というボタンが表示されるようになります。

「登録」を設定することでユーザーは動画視聴中にわざわざチャンネルページへ遷移しなくても、その場ですぐに登録のアクションを起こせるようになります。また、「行動を促すフレーズ」を設定しておくことで、動画や画像だけでは伝えきれない具体的なメリットを伝えることができます。文面で訴求し、ユーザーにしてもらいたい行動を「行動を促すフレーズ」で設定しておきましょう。
ここからはチャンネル登録を目的とした事例を紹介します。今回はすでにチャンネル登録者が多数いるケースとほぼ0人のケースの2つを紹介します。
またそれぞれの事例の結果とあわせて、運用する際のポイントもまとめているため、ぜひ参考にしてください。
一定の登録者がいる状態からスタートし、さらにチャンネル登録者を広げたケースです。新規登録者数が5,400人も増加し、獲得単価も約35円と低く抑えることができました。
また、この事例では画像と動画を配信した結果、動画の方がCV 率が高かったため、配信面との親和性が高いと考えました。

獲得単価が安く、効率よくコンバージョンを獲得できた場合でも、登録者が増えたこと自体がゴールではありません。見るべきは、獲得した登録者がその後のビジネスにどう貢献したかという点です。
その登録者が実際にサービスの検討・購入に進んだかどうかまで追跡して初めて、施策の本当の価値が見えてきます。登録者数だけでなく、その後の動画視聴率やサイト遷移率、問い合わせ数などもあわせてチェックしておきましょう。
登録者がほぼ0人の状態から1ヵ月で1,000人以上獲得しているケースです。
事例①に比べると獲得単価が110円と高く見えますが、登録しているユーザーがほぼいない状態なので、新規のアカウントでもチャンネル登録者を獲得できることが分かりました。

このように新規アカウントで登録者を増やせた場合でも、広告はあくまでもチャンネルへの「入り口」であり、登録者を定着させるのは動画コンテンツそのものという点は忘れてはいけません。
広告で獲得した登録者が離脱せず、継続的に動画を視聴してくれるかどうかは、コンテンツの質と更新頻度にかかっています。視聴データの分析や定期的な投稿スケジュールの設計など、登録者を飽きさせないコンテンツ運用も広告施策とセットで検討しましょう。
これまでYouTube 広告では、ブランドの認知拡大として配信されるケースが一般的で、「実際にどれほどビジネスに貢献したのか」という成果が図りにくいメニューでもありました。
「チャンネル登録者数」を評価軸に加えることで、認知広告の成果を数値で可視化できるようになります。
獲得した登録者は、自社ブランドを支持してくれるファンでもあります。広告での獲得と合わせて、登録者を飽きさせない継続的なコンテンツ発信にも取り組み、YouTube広告の新たな可能性をぜひ活用してみてください。
広告運用 コンサルタント
2024年入社。埼玉県出身。大学時代は、経営を学び、主に市場分析と企業価値について研究。特技は早歩きで、キーワードマーケティング内で1番歩くのが早いと思っている。白黒の服が好きで、よく着ている。趣味は、アニメ・漫画をみること、イベントにいくこと。特に推しの声優のトークショーやゲームのリアルイベントに月2回以上は行っている。
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