2016年に Instagram の新機能として追加された「ストーリーズ」は、日本国内のデイリーアクティブユーザーの70%が利用する機能になっており、2017年3月から広告配信ができるようになりました。
ストーリーズは、通常のフィード投稿とは異なり、24時間で消える15秒の動画形式の投稿です。スタンプやフィルター機能も多数あり、フィード投稿よりも手軽に発信できるため使用する人が多くなってきています。
今回は Instagram の中でなくてはならない機能になったストーリーズへ広告配信する方法や特徴、注意点についてお伝えします。
出稿時のポイントやストーリーズ広告に最適化した縦型画像についてもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
ストーリーズ広告とは、Instagram のストーリーズ枠に配信される広告のことをさします。ユーザーは、フォローしているアカウントのストーリーを3回再生したら、1アカウントのストーリーズ広告が表示されるようになっています。
ここからは、ストーリーズ広告の特徴と費用について詳しく説明していきます。
ストーリーズ広告はスマートフォンの画面全面に表示されることが最大の特徴です。他の配置はフィード内に配信されるため、通常の投稿に埋もれてユーザーに注視されないことがあります。
しかしストーリーズ広告は画面全体に表示されるため配信されれば確実に見てもらうことができます。一方で広告を飛ばすことも簡単なので、最初の数秒での印象が大事になります。
またリンク先への遷移するにはクリックではなく、上方向へのスワイプをおこないます。そのためデフォルトで上向きの矢印が表示されます。フィード内に比べてリンク先への誘導を作りやすいという点も特徴の一つと言えます。
ストーリーズ広告は他の Instagram 広告同様、Facebook 広告マネージャー上で費用の管理も行うので、特別に費用を設定する必要はありません。そのため Facebook 広告の最低出稿額である100円から配信が可能です。
また、すべての広告の目的で使用できる CPM(インプレッション単価制)で配信を行った際、Facebook や Instagram の他の配置よりもインプレッション単価が60%から75%ほどで安価な傾向があります。
ストーリーズ広告を配信するための設定方法をご紹介していきます。Facebook 広告マネージャーを使用するため、基本的には Facebook 広告と同じ方法で配信設定ができます。
ストーリーズ広告は Facebook 広告マネージャより設定が必要なので、事前に Facebook ページや広告アカウントを作成しておきましょう。Facebook 広告マネージャについては下記の記事を参考にしてみてください。
Facebook広告とは?費用やターゲティング方法、特徴まで基本中の基本をご紹介|株式会社キーワードマーケティング
Facebook広告の基礎を知るために配信面やターゲティング方法・広告メニューまですべてをまとめました。Facebook広告を始めようとしている方や新入社員の方でもわかるように丁寧にキャプチャを用いて說明しているので、是非参考にしてみてください。
Facebook 広告の他の配置を設定するときと同様にキャンペーンを設定しましょう。マーケティングの目的を設定する際に、「エンゲージメント」以外の目的を選択してください。
広告セットを設定する際に「配置」を確認しましょう。「自動配信(推奨)」になっている場合はストーリー広告に配信が可能です。
また「手動配信」を選択した場合でも、配置のストーリーズにもチェックが入っていれば配信することができます。
配信する Facebook ページや Instagram アカウントの設定を行いましょう。Facebook ページがあれば、Instagram のアカウントを持っていない場合でも配信することはできます。
Facebook 広告マネージャからはストーリーズ広告の他にも、Facebook ニュースフィードや Messenger 受信箱などさまざまな場所に広告を配信することができますが、配置によって最適な画像サイズは異なります。
画像サイズ1パターンでも配信を行うことはできますが、最適なサイズのクリエイティブを配置ごとに設定することも可能です。今回は他の配置にも配信されることを前提に、ストーリーズ広告に最適な縦型の画像を設定していきます。
クリエイティブの中にある「配置を編集」から「ストーリーズ、アプリとサイト(配置5件)」を選択します。
ストーリーズ広告のプレビューが表示されたら、左側のメディアから「変更」をクリックし、縦型の画像を選択します。右下の「保存」をクリックすれば完了です。
このとき遷移先 URL をストーリーズ広告独自のものにするなどの設定も行うことができます。
ストーリーズ広告は Facebook 広告が規定しているすべての画像サイズを使うことができます。審査規定に関しても Facebook 広告の審査規定に準じ、画像内の文字が全体の20%以上を占めると配信量が減る可能性があります。
項目 | 詳細 |
---|---|
ファイルタイプ | .jpgまたは.png |
最大ファイルサイズ | 30MB |
画像アスペクト比 | 1.91:1、16:9、1:1、4:5、2:3、9:16 |
ストーリーズ広告の強みである画面全体での訴求を有効活用するためには縦型の画像、アスペクト比9:16(1,080×1,920)を用意する必要があります。
ストーリーズ広告の特徴を最大限活用するために、縦型の画像を用意することをおすすめします。フィード内に活用するものと別のサイズを作成するため多少の手間はかかりますが、クリック率の改善を見込めます。
実際に縦型画像と正方形を配信した事例をご紹介します。下記の表を見てもらうと分かる通り、正方形よりも128%クリック率が改善することができました。
インプレッション | クリック数 | クリック率 | |
---|---|---|---|
縦画像 | 71,223 | 348 | 0.49% |
正方形 | 22,102 | 85 | 0.38% |
Facebook 広告や Instagram 広告は CPM(インプレッション単価制)で配信を行うことが多いので、クリック率やクリック単価の改善は広告全体での成果に直結します。
今回はアパレル系のアカウントだったこともあり、大きな画像で訴求できたことも改善した要因の一つです。
ストーリーズで縦型画像を使うメリットは主に2つあります。メリットをおさえ有効に広告の配信をおこないましょう。
画面全面にでることを考慮して作成された縦型画像を使うことで、無駄なスペースなく訴求をすることができます。
横型や正方形を使うと媒体側で自動的にストーリーズ広告用に見え方が変更されます。そのためデバイスのサイズによっては一部分が拡大されたり、メインテキストが入ったり、広告が表示されたときのイメージがつきにくいです。
しかし、縦型画像を使用すれば設定した画像が全面にでるので、媒体側での見せ方の変化が起こりにくく、伝えたいことを伝えたいように見せることができます。
ストーリーズ広告からリンク先に遷移するためには、下からスワイプする必要があります。その動作を伝えるために、広告作成画面で設定した「コールトゥアクション」が上向き矢印とともに表示されます。
Facebook フィードや Instagram フィード内のコールトゥアクションと比べると、目が付きやすく、よりアクションしたくなるような見せ方になっています。
コールトゥアクションは以下の項目から選ぶことができます。以下のものから広告配信するサービスにあったものを設定しましょう。
コールトゥアクションで設定できる項目 | |||
詳しくはこちら | ダウンロード | 申し込む | 予約する |
お問い合わせ | 音楽を聴く | クーポンを入手 | 見積もり |
上映時間を表示 | ゲームプレイ | 予約リクエスト | メニューを見る |
購入する | 登録する | フォローする | 他の動画を見る |
また、画像や動画内にスワイプしたくなるような表記や訴求を入れることもでき、ユーザーにページ遷移を促すことができます。
普段、ディスプレイ広告やフィード広告であまり使用することのない縦型画像なので、特に注意すべきポイントを3つに絞ってお伝えします。
正方形や横長の画像をストーリーズ広告で使用すると、テキストとリンクで設定したメインテキストの一部が表示されますが、縦型画像を使用すると表示されません。そのため画像内でユーザーへの訴求を完結させましょう。
また Facebook 広告の規定により、画像内の文字やロゴが20%を超えると配信量が少なくなることはストーリーズ広告にも適用されるので注意が必要です。入稿を行う前に画像テキストチェックツールで確認をしましょう。
ストーリーズ広告は左上に Instagram アカウントのアイコンが、下部に「もっとみる」のアクションが自動的に入ります。そのためその部分に文字や絵が入っていると被って見えなくなります。
配置ごとにクリエイティブを設定する際に、プレビュー画面で確認するようにしましょう。
縦型画像を使う際は配置ごとにクリエイティブを設定する必要がありますが、その際にリンク先を変更することができます。ここを設定すると「ウェブサイトのURL」を変更してもリンク先が変わらないので、注意が必要です。
Instagram の月間アクティブユーザーは3,300万人、その中でもストーリーズ機能はの約70%にあたる2,310万人が利用しています。
その手軽さで利用者数を増やし続けるストーリーズへの配信にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。その際にはストーリー広告に最適化した縦型画像を使ってみてくださいね。
広告運用 コンサルタント
2020年1月に広告運用コンサルタントとして入社。新卒で入社した不動産会社向けシステム会社で、気づいたらマーケティング担当になっていて、サイト運営や広告運用などいろいろ携わった元”なんでも屋のぼっちマーケター” 広告運用以外だとGoogleAnalyticsとZapierが好き。鈴木愛理とハロプロに支えられ、毎日楽しく広告運用してます。
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