Google 広告では任意のユーザーに対して広告アカウントへのアクセス権限を付与することができます。権限を付与されたユーザーは広告アカウントの編集や閲覧ができるようになります。複数種類のアクセス権限を理解することで、社内外の人と協力しながら広告運用が可能となります。
本記事では Google 広告アカウントのアクセス権限の種類や権限付与の手順を紹介します。
Google 広告アカウントにアクセスできる範囲を制御する機能で、利用するユーザーの役割に応じた権限を設定できます。
適切な権限を付与することで、組織内外の人からの協力を得ながら広告運用を効率化できます。
全ての機能にアクセスできる管理者権限を含め、5つの権限があります。
広告アカウントの全ての設定変更や情報を確認できる最上位の権限です。
広告主の身元確認や他のユーザーへアクセス権を付与するためには管理者権限が必要です。
キャンペーンの追加や編集、支払い情報の編集など管理者権限の次にできることが多い権限です。
広告運用をおこなう場合は標準権限を付与しましょう。
広告アカウントを閲覧できる権限です。キャンペーンの編集や支払い情報の編集など、広告アカウントへ変更を加えることはできません。
分析担当者に広告アカウントを診断してもらう場合や、キャンペーンの編集はしないが広告配信結果の確認だけする場合は読み取り専用の権限を付与しましょう。
支払い方法の編集ができる権限です。キャンペーンの確認や編集など、支払い設定以外にはアクセスできません。
経理担当者へ広告費の支払いまわりの設定を依頼する場合にお支払いとご請求の権限を付与しましょう。
広告アカウントに関する通知をメールで受け取る権限です。どのようなメールを受信するかは下記の4つから選択(複数選択可)できます。
・不承認広告とポリシーに関するアラート
・キャンペーンのメンテナンスに関するアラート
・キャンペーンのパフォーマンスを向上させるためのアイディア
・業種別ニュースレターと商品評価に関する最適化案
チームメンバーに広告の不承認などの通知を情報共有だけしたい場合はメール専用の権限を付与しましょう。
権限 | 概要 | 想定 利用者 |
できること | できないこと |
---|---|---|---|---|
管理者 権限 |
すべての設定変更、情報を確認できる最上位の権限 | 広告運用 責任者 |
・広告主の身元確認 ・他ユーザーへアク セス権付与、削除 ・広告の確認、編集 ・支払い情報の確 認、編集 ・通知メールの受信 |
なし |
標準 権限 |
広告運用をおこなうための権限 | 広告運用者 | ・広告の確認、編集 ・支払い情報の確 認、編集 ・通知メールの受信 |
・広告主の身元確認 ・他ユーザーへアク セス権付与、削除 |
読み取り専用 | 広告アカウントを閲覧できる | ・分析担当 ・チームメンバー |
・広告の確認 ・支払い情報の確認 ・通知メールの受信 |
・広告主の身元確認 ・他ユーザーへアク セス権付与、削除 ・広告の編集 ・支払い情報の編集 |
お支払いとご請求 | 支払い設定ができる | ・経理担当 ・請求担当 |
・支払い情報の確 認、編集 |
・広告主の身元確認 ・他ユーザーへアク セス権付与、削除 ・広告の確認、編集 ・通知メールの受信 |
メール 専用 |
広告アカウントに関する通知メールを受け取る | チームメンバー | ・通知メールの受信 | ・広告主の身元確認 ・他ユーザーへアク セス権付与、削除 ・広告の確認、編集 ・支払い情報の確 認、編集 |
ここからは、アクセス権付与の事前準備と具体的な手順を紹介します。
アクセス権を付与する前に、以下の4つが準備できているか確認しましょう。
・権限付与されるユーザーが Google アカウントを持っているか
・権限付与されるユーザーの Google アカウントのメールアドレス
・権限付与する側のユーザーが管理者権限を持っているか
・適切な権限の種類(管理者、標準、読み取り専用など)が決まっているか
こちらが準備できたら権限付与作業を進めます。
アクセス権の付与手順を広告管理画面の画像と共に解説します。
まず、広告管理画面左端にある「管理者」から「アクセスとセキュリティ」を選択します。次に青色の「+」ボタンをクリックをします。
メールアドレスを入力する箇所が表示されたら、権限を付与するユーザーのメールアドレスやアクセスの有効期限、権限の種類を選択して「招待状を送信」をクリックすれば作業完了です。
これで権限を付与されるユーザー宛に「Google 広告アカウントへの招待を承諾しましょう」という件名でメールが届きます。
メール本文の「招待を受諾」をクリックすることで広告アカウントにアクセスできるようになります。
広告管理画面左端にある「管理者」から「アクセスとセキュリティ」を選択します。ここでは権限を付与したユーザーの一覧が出てきますので、どのユーザーに何の権限が付与されているのかを確認できます。
前述の手順通りに作業をしていると、エラーや自身の権限の問題で思い通りにアクセス権を付与できないことがあります。ここではアクセス権付与で起こるトラブルとその対処法を紹介します。
手順通りに作業したときに、「このメールドレスのドメインは許可されていません」と表示され、権限付与が拒否される場合があります。この場合は、「許可されたドメイン」の設定をおこなってください。
広告管理画面左端にある「管理者」から「アクセスとセキュリティ」を選択します。「セキュリティタブ」の「許可されたドメイン」欄で権限を付与したいメールアドレスのドメイン(メールアドレスの@の右側)を入力します。最後に「ドメインを追加」をクリックし保存すれば設定完了です。
上記の作業後、改めて権限付与をおこなってください。
手順通りに付与する権限を選択する画面に移動した際に、管理者権限や標準権限などの権限を選択できず、付与する権限がメール専用の権限になっている場合があります。その場合は、自身のアクセス権を確認してください。
メール専用以外の権限は管理者権限を持っていないと付与できません。自身のアクセス権が管理者権限ではない場合は、管理者権限を持っている担当者に自身のアクセス権を管理者権限に変更してもらうか、アクセス権の追加を依頼してください。
権限付与の目的が広告アカウントの分析であれば、分析してもらいたい箇所のレポートをダウンロードして分析担当者に渡すことでも対応できます。
上記のほかにも、メールアドレスの間違いやアクセス権を付与されるユーザーが Google アカウントを持っていないという原因でアクセス権が付与できないということもよくあります。権限付与がうまくいかないときには、まずはアクセス権付与の事前準備ができているか確認しましょう。
本記事では Google 広告アカウントにおける権限の種類や付与手順を紹介しました。
必要以上の権限を付与してしまうと予期せぬアカウントの設定変更の可能性があるので十分に注意しましょう。
適切な権限を付与することができれば、社内外問わず他の人の協力を得ながら広告運用をスムーズに進めることができます。1人だけで広告運用をおこなうのはかなり負担がかかるので、上手に権限付与をして他の人と協力しながら広告運用をおこなっていきましょう。
広告運用 コンサルタント
2021 年に新卒入社。中学生の時から理系科目が得意で、そのまま理系大学に入学。今までは「できること」を優先してきたが、仕事は「やりたいこと」を優先したいと思い、Web 広告業界を目指すことに。そろばんを習っていたことから計算が得意。趣味はゲームで、誘われたら必ずやる。
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