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Google広告から「デマンドジェネレーションキャンペーン」発表!ファインドキャンペーンとの違いや導入時に知っておきたいこと

2023年10月から、Google 広告でデマンドジェネレーションキャンペーンが利用できるようになりました。これから随時導入され、2023年11月までにファインドキャンペーンからデマンドジェネレーションキャンペーンに自動でアップグレードされる予定となっています。

この記事ではデマンドジェネレーションキャンペーンの概要やファインドキャンペーンとの違い、導入前に知っておきたいことを解説します。

2023年11月までにすべての「ファインドキャンペーン」が「デマンドジェネレーションキャンペーン」にアップグレード!

Google が2023年6月に発表したデマンドジェネレーションキャンペーンは、YouTube ショートを含む YouTube、Discover、Gmail といった配信先に画像や動画の広告を配信することができる、ファインドキャンペーンの後継となるキャンペーンです。

冒頭でも述べた通り、ファインドキャンペーンは2023年10月から11月にかけて、デマンドジェネレーションキャンペーンに自動でアップグレードされます。

アップグレードが完了すると、ファインドキャンペーンの過去のデータと学習データはすべてデマンドジェネレーションキャンペーンに引き継がれます。そのため機械学習のリセットなどを考慮せず、すぐにデマンドジェネレーションキャンペーンの新たな機能を利用することができます。

デマンドジェネレーションキャンペーンとファインドキャンペーンの違い

デマンドジェネレーションキャンペーンには、ファインドキャンペーンになかった機能が多く追加されています。以下は、デマンドジェネレーションキャンペーンとファインドキャンペーンの違いを表にまとめたものです。(★が新たに追加された機能

ファインドキャンペーンの機能デマンドジェネレーションキャンペーンの機能
配信先・YouTube(ホーム、検索結果、この次のおすすめフィード)
・Discover
・Gmail
・YouTube(ホーム、検索結果、この次のおすすめフィード)
・Discover
・Gmail
★YouTube ショート
★インストリーム
クリエイティブの種類・画像商品フィード・画像商品フィード
★動画
入札戦略・コンバージョン数の最大化
・コンバージョン値の最大化
・コンバージョン数の最大化
・コンバージョン値の最大化
★クリック数の最大化
オーディエンス・Google オーディエンス
・最適化されたオーディエンス
・Google オーディエンス
・最適化されたオーディエンス
★類似セグメント
★デバイスターゲティング
レポート・基本レポート
・アセットレポート
・ユニークリーチ
・基本レポート
・アセットレポート
・ユニークリーチ
★コンバージョン経路レポート
★ブランドリフト
★コンバージョンリフト
参考:間近に迫るファインド広告からデマンド ジェネレーションへのアップグレード|Google 広告ヘルプ

一覧化してみると、ファインドキャンペーンになかったさまざまな機能が、デマンドジェネレーションキャンペーンに追加されていることが分かります。YouTube ショートへの広告配信をはじめ、類似セグメントやデバイスターゲティングの設定も可能になることから、デマンドジェネレーションキャンペーンでは配信面や配信ユーザーの幅が広がるといえるでしょう。

そのほかにも入稿できるクリエイティブに動画が増えたり、取得できるレポートにコンバージョン経路レポート、ブランドリフト、コンバージョンリフトの3種類が新たに追加されたりしています。

また、入札戦略で「クリック数の最大化」が選択可能になったので、ページへの流入数の増加を狙いたい場合にも有効です。

デマンドジェネレーションキャンペーン導入時に知っておきたいこと

今回のアップグレードに際して知っておきたいこととして、以下の3つを紹介します。デマンドジェネレーションキャンペーンを利用する前にぜひ確認してください。

  1. YouTube ショートに広告を配信するハードルが下がった
  2. アップグレード後のパフォーマンスに注意が必要
  3. ファインドキャンペーンではできなかった、デバイスによるターゲティングが可能になる

1. YouTube ショートに広告を配信するハードルが下がった

これまで YouTube ショートに広告を配信できたキャンペーンは、動画アクションキャンペーン、アプリキャンペーン、P-MAX キャンペーンの3つのみでした。

そのため、これまで YouTube ショートに広告を配信するには上記の3つのいずれかのキャンペーンを選択する必要があったのですが、「取り扱う商材がアプリではないため導入できない」「運用者によるコントロールが難しい P-MAX キャンペーンを扱うのが不安」などの理由から二の足を踏む方も多かったのではないかと思います。

しかしデマンドジェネレーションキャンペーンであれば、規約に沿っていればどんな商品、サービスでも YouTube ショートへ広告を配信できるので、今までよりも YouTube ショートへの広告配信に対するハードルが下がりました。

また、YouTube ショートに配信できる動画は TikTok や Instagram リールと同じサイズ(9:16、1,080 px ×1,920 px)なので、現在これらの配信面に広告を出している方は追加で何か準備することなく配信が可能です。

デマンドジェネレーションキャンペーンを含め、YouTube ショートに使用するクリエイティブを作成する際は、動画のセーフゾーンに注意が必要です。セーフゾーンとは、どのデバイスでも確実にコンテンツが表示されるスペースを指します。YouTube ショートでは、広告で訴求したい要素と、アカウント名や動画の説明、いいねボタン、コメントボタンなどが重ならないようにクリエイティブを作成しましょう。

以下は、YouTube ショートに使用する動画のセーフゾーンを説明した図です。これによると、縦型動画の下部672 px には広告テキストや「詳しく見る」などの CTA が、右側192 px にはいいねボタンやコメントボタンが表示されます。また上部288 px には、デバイスによって時間やバッテリー残量が表示されます。クリエイティブを作成する際は、これらの位置にユーザーに見せたい映像や画像、メインテキストが表示されないよう調整しましょう。

画像引用元:デマンド ジェネレーション キャンペーンのアセットの仕様とベスト プラクティス|Google 広告ヘルプ

また YouTube ショート広告は、動画だけでなく画像でも配信ができます。そのため、動画作成の時間がない場合は、画像に文字入れだけをおこなって配信することを検討してもいいでしょう。画像は正方形と縦型のどちらも使用できますが、画面いっぱいに表示され、インパクトのある縦型の画像がおすすめです。

2. アップグレード後のパフォーマンスに注意が必要

ファインドキャンペーンからデマンドジェネレーションキャンペーンに切り替えた際、これまでの広告配信で蓄積した広告運用に関する学習データは引き継がれます。そのため、0から学習し、配信先(配信するユーザー)を決めることはありません。

アップグレードが完了すると、ファインド キャンペーンの過去のデータと学習データはすべて、新しいデマンド ジェネレーション キャンペーンにシームレスに引き継がれます。これにより、新しいユーザー インターフェースをフルに活用し、パフォーマンス向上を実現する新機能を使用してキャンペーンを最適化できます。

引用元:デマンド ジェネレーション キャンペーンのアセットの仕様とベスト プラクティス|Google 広告ヘルプ

しかし、ファインドキャンペーンでは配信されていなかった YouTube ショートなどの配信先が増えることで、ユーザー層も変化します。新たなユーザーにリーチすることになるため、アップグレードの前後で広告のパフォーマンスが乱れる可能性があります。

具体的にはインプレッション数やクリック数が増加しているのにもかかわらず、コンバージョンが思うように増加せず、CPA が悪化してしまうケースなどが考えられます。

インプレッション数やクリック数が増加しているのにコンバージョンが伸びていない場合は、広告が配信されたユーザーのニーズと広告のランディングページにずれが生じていることが考えられます。このようなリスクが考えられるので、切り替え後は特にパフォーマンスを注視しましょう。

3. ファインドキャンペーンではできなかった、デバイスによるターゲティングが可能になる

デマンドジェネレーションキャンペーンでは、ファインドキャンペーンではできなかったデバイスによるターゲティングが可能になりました。

商品やサービスによっては、スマホまたは PC に広告を配信したくない場合があると思います。toB 系のサービスで、流入経路の9割以上が PC のためスマホへの配信を控えたい場合や、スマホ向けアプリの広告なので PC に配信したくないといった場合が例として挙げられます。

デマンドジェネレーションキャンペーンでは任意のデバイスを指定して配信できるので、このような場合にも有効だといえます。自社の商品やサービスに合わせて、配信するデバイスを指定してみましょう。

デマンドジェネレーションキャンペーンを活用するときのベストプラクティス

ここからは、デマンドジェネレーションキャンペーンにおいて Google が推奨しているベストプラクティスを紹介します。公式ヘルプをもとに、カルーセル広告、動画広告のそれぞれで最適化のヒントとなることを以下にまとめたので、確認しておきましょう。

カルーセル広告のベストプラクティス

Google の公式ヘルプには「1 つのカルーセル広告には横向きの画像、もう 1 つはスクエア画像を使用してテストし、どちらのアスペクト比がブランドに最適かを確認します。」と記載があります。そのため、デマンドジェネレーションキャンペーンでカルーセル広告を配信するときは、横向き(1.91:1)とスクエア(1:1)の2種類でテストをおこない、どちらのサイズの方が成果(クリック率やコンバージョン率など)に繋がっているかを検証しましょう。

商品やサービスによって横向き(1.91:1)とスクエア(1:1)のどちらが効果的かは変わってきます。それぞれの比率によって、画像や動画の見せ方、訴求するテキストの内容、配置も変わります。画像サイズによってユーザーの持つ印象も大きく変わると考えられるので、複数のサイズでテストをおこない、最適な広告クリエイティブを見つけましょう。

また、公式ヘルプでは2種類のサイズでのテストを推奨していますが、余裕があれば縦向きのサイズも合わせた3種類でテストをおこなうことをおすすめします。

動画広告のベストプラクティス

デマンドジェネレーションキャンペーンに限らず、動画広告では冒頭の5秒から10秒が重要です。

動画の最初でユーザーが抱えている悩みや不満、不安を明示し、動画広告で紹介する商品やサービスによってそれらを解決できるのではとユーザーに思ってもらうのが第一ステップです。

その後、悩みや不満、不安をどうやって解決するかについて自社の商品やサービスを絡めて説明し、ユーザーに欲しいと思ってもらえるよう働きかけましょう。

近年、ユーザーも動画広告を見慣れてきているので、商品やサービスを分かりやすく伝える工夫はもちろん、一瞬で興味を持ってもらうための工夫も必要です。

また「購入はコメント欄の URL をクリック」といった、行動を促す言葉を動画内で繰り返し読み上げたり、その言葉を動画内で何度も表示させたりするといった工夫も、広告の効果を高めるために重要です。

・視聴者の心をつかむ: 冒頭の 5~10 秒間で解決すべき問題を明確に示し、自社の商品やサービスによる解決方法を提示して、関心を引き付けます。

・商品やサービスを繰り返し提示する: 行動を促すフレーズを繰り返しナレーションで流すか、そのフレーズを含むグラフィックを重ねて表示します。

引用元:デマンド ジェネレーション キャンペーンのアセットの仕様とベスト プラクティス|Google 広告ヘルプ

また、配信先によって、音声のオンオフや自動再生されるかどうかのデフォルト設定が異なるので注意しましょう。配信面ごとの音声のデフォルト設定は、以下を参考にしてください。

・Discover: デフォルトでミュート、Wi-Fi 接続ではデフォルトで自動再生
・YouTube ホームフィード: デフォルトでミュート、デフォルトで自動再生
・YouTube インストリーム: ポストタップ サウンドがオン、デフォルトで自動再生
・YouTube 次のおすすめ: ポストタップ サウンドがオン、自動再生
・YouTube ショート: デフォルトで音声オン、デフォルトで自動再生

引用元:デマンド ジェネレーション キャンペーンのアセットの仕様とベスト プラクティス|Google 広告ヘルプ

デマンドジェネレーションキャンペーンを使いこなそう

今回はデマンドジェネレーションキャンペーンの概要と導入前に知っておきたいこと、活用の際のベストプラクティスを紹介しました。

新たに追加された機能や導入の注意点を留意しながら、デマンドジェネレーションキャンペーンをうまく使いこなしていきましょう。

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記事を書いた人

岡野 央暉
岡野 央暉

広告運用 コンサルタント

2021 年に新卒入社。中学生の時から理系科目が得意で、そのまま理系大学に入学。今までは「できること」を優先してきたが、仕事は「やりたいこと」を優先したいと思い、Web 広告業界を目指すことに。そろばんを習っていたことから計算が得意。趣味はゲームで、誘われたら必ずやる。

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