Instagram広告

Instagram広告とは?種類や費用、設定方法、配信のコツを紹介

Instagram 広告(通称:インスタ広告)は写真共有 SNS の Instagram に配信される広告です。現在、Instagram の MAU(Monthly Active User=月間アクティブユーザー数)は、3,300万人を超え、年々増加しています。

Instagram 広告は、ユーザー情報が細かく登録されている Facebook の情報をもとにターゲティングをおこなうため、ターゲティングの精度が高いのが特徴です。また、基本的には最低出稿金額はなく、1円から出稿ができ、CPM(Cost Per Mille:インプレッション課金)での課金方式になっています。

今回の記事では、Instagram 広告の費用が決まる仕組みや課金方式、費用の目安が分かるよう、自社での配信実績を紹介します。最後には費用対効果を上げるコツもまとめたので、これから Instagram 広告を配信しようとしている方はぜひ参考にして下さい。

Instagram 広告とは

Instagram 広告とは、Instagram のフィードやストーリーズ、発見タブなどに画像や動画形式の広告を出稿できる、Meta社(旧:Facebook 社)が提供する広告の1つです。Instagram 広告も Facebook 広告と同様の課金形式かつ、高精度なターゲティングが特徴です。

Instagram は世界で10億人、日本では3,300万人のアクティブユーザーがいる媒体です。10代と20代の70%以上がInstagramを利用しています。しかし、その他の30代や40代も30%以上が利用していることから、世代間に大きな差はなく幅広い年代に利用されている SNS と言えます。

この媒体の特徴から、Instagram広告を出稿することは大きなメリットがあると言えます。

参考:Instagramの月間ユーザー数が10億人に到達。 | Meta
参考:Instagramの国内月間アクティブアカウント数が3300万を突破|Meta

Instagram 広告の特徴・メリット

まずは Instagram 広告の特徴やメリットを紹介します。Instagram 広告は大きく分けると4つの特徴やメリットがあります。

  1. 細かなターゲット設定
  2. 20代を中心にリーチできる
  3. タイアップ投稿(ブランドコンテンツ投稿)で宣伝できる
  4. 少額の予算からでも広告の配信ができる

1. 細かなターゲット設定

Instagram 広告は、Facebook 広告と同じターゲティングが可能で、細かなターゲティング設定が用意されています。ターゲティング設定は大きく分けると3つの分類になっています。

  1. コアオーディエンス
  2. カスタムオーディエンス
  3. 類似オーディエンス

3つの中でもさらに設定できるものは分かれているので、自社の商品やサービスの利用者や狙いたいターゲット層に向けた広告配信が可能です。

コアオーディエンスでは、属性データやユーザーの興味関心、行動に間する情報からターゲティングをおこないます。カスタムオーディエンスでは、動画を再生したユーザーや Instagram のビジネスプロフィールへアクションしたユーザーなどの特定の行動を取ったユーザーに向けたターゲティングが可能です。

類似オーディエンスでは、カスタムオーディエンスで使っているリストをもとに、似ているユーザーへ広告を配信します。以下は各ターゲティングの詳細です。それぞれのターゲティングでできることを以下の表にまとめました。

ターゲティングの種類項目詳細
コアオーディエンス地域Facebook に登録された住所や投稿の位置情報をもとにターゲティング
年齢Instagram や Facebook に登録された生年月日から年齢のターゲティング
※生年月日情報が不明の場合は、他情報から年齢を推測
性別男性、女性、すべてから選択可能年齢と同様に不明な場合は他情報から推測し広告を配信
言語使用している言語からターゲティングが可能地域の情報と掛け合わせて「アメリカ在住の日本人」のうような形でターゲティング
属性Facebook の情報から、学歴や職業、収入、交際といった属性でターゲティング
興味関心フォローしているアカウントや「いいねした投稿」「コメントした投稿」からユーザーの興味関心に沿ってターゲティング
行動ユーザーの行動履歴や、OS や OS のバージョンといったスマートフォンの利用状況からターゲティング
カスタムオーディエンス動画Facebook または Instagram で動画を再生したユーザーへ広告を配信
Instagram アカウント自社の Instagram ビジネスプロフィールでアクションしたユーザーへ広告を配信
リード獲得フォームリード獲得広告のフォームを開いたユーザーや送信したユーザーへ広告を配信
イベントFacebook 上のイベントでアクションしたユーザーへ広告を配信
インスタントエクスペリエンスFacebook や Instagram でインスタントエクスペリエンスを開いたユーザーへ広告を配信
Facebook ページ自社の Facebook ページをフォローしているユーザーやFacebook ページでアクションしたユーザーへ広告を配信
ショッピングFacebook または Instagram のショッピング機能で商品やカートを閲覧したり、商品を購入したユーザーへ広告を配信
Facebook 上の出品Facebook カタログによって出品された商品にアクションしたユーザーへ広告を配信
類似オーディエンスカスタムオーディエンスのリストに入っているユーザーと似ているユーザーへ広告を配信
Instagram 広告のターゲティング一覧

このようなターゲティング設定を用いることで、狙いを定めた広告配信ができるので、無駄な費用を使うことなく、効率的に成果を得られます。またターゲティング機能を使えば、広告主のアカウントをフォローしていないユーザーにも広告を配信できるので、オーガニック運用が上手くいっていない場合でも、的確なターゲティング設定をすれば成果が見込めます。

2. 20代を中心にリーチできる

総務省が毎年発表している調査「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」でも、Instagram の利用ユーザー数で最も多い年代は男女ともに20代となっています。そのため、広告を配信するときも20代へのリーチは期待できます。

画像引用元:令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書|総務省

3. タイアップ投稿/ブランドコンテンツ投稿で宣伝できる

タイアップ投稿とは、広告主の企業がインフルエンサーに商品を PR してもらう目的で投稿を依頼するものです。基本的な見え方は、通常の投稿と同じですが、投稿には「タイアップ投稿」と表記されます。「タイアップ投稿」の表記がある場合、投稿をしたインフルエンサーと、広告主の企業がビジネスの協業関係にあることを示しています。

タイアップ投稿のイメージ

この投稿をそのまま広告として配信することもでき、「ブランドコンテンツ広告」と呼ばれます。詳細は「Instagram広告の種類」にて紹介します。

4. 少額の予算からでも広告の配信ができる

Instagram 広告は最低出稿金額の制限はありません。そのため理論上は1円からでも配信は可能です。費用の掛かり方はキャンペーンの目的によって異なりますが、基本的には CPM となっています。

課金方式キャンペーンの目的
CPM(Cost Per Mille:インプレッション課金)・ブランドの認知度アップ
・トラフィック
・エンゲージメント
・リード
・アプリの宣伝
・売上
CPC(Cost Per Click:クリック単価制)・トラフィック
・エンゲージメント
・リード
・アプリの宣伝
・売上
ThruPlay・ブランドの認知度アップ
・エンゲージメント
動画の2秒以上の継続的な再生・ブランドの認知度アップ
・エンゲージメント
ページへの「いいね!」・エンゲージメント
Instagram 広告の課金方式

課金方式によって費用の変動はありますが、比較的低価格で広告出稿できることも Instagram 広告のメリットの1つです。広告の効果によって、配信の中断や画像や動画の変更などが手軽に可能であるため、費用対効果がよく、運用がしやすいことも魅力的な点です。課金方式については後ほど詳しく解説します。

Instagram 広告の種類

Instagram 広告には全部で4つの広告フォーマットがあります。画像や動画、横型か縦型、複数の画像や動画が必要か、配信面はどこかなどもフォーマットによって異なります。1つ1つの広告フォーマットをそれぞれ解説します。

  1. ストーリーズ広告
  2. フィード広告
  3. 発見タブ広告
  4. リール広告

以下は各広告の特徴と活用例を簡単にまとめたものです。

配信面特徴活用例
ストーリーズリアルタイム性のあるものを伝える広告イベントやセミナー、期間限定の商品やサービスの宣伝など
フィードタイミングが関係なく必要な商品やサービスを訴求する広告日常生活で使用するものや、自社のブランディングに繋がるようなもの
発見タブユーザーに対して新しい発見を与えることのできる商品やサービスを紹介するような広告興味・関心を意識した新商品やサービスの宣伝など
リールフォローしていないユーザーにも届く、全画面のダイナミックな動画で商品の魅力を訴求できる広告まだリーチできていない層を獲得したい商品やサービスの宣伝など(特にビジュアル重視のもの)
Instagram 広告の配信面と特徴、活用例まとめ

ここからは各広告フォーマットを詳しく解説していきます。

1. ストーリーズ広告

ストーリーズ広告では、投稿後に24時間で自動的に消えるストーリーズ面へ配信できる広告です。画像と動画(最大120秒)どちらも出稿可能です。ストーリズ広告は、スマホの全画面に表示されるので、インパクトがあり、自分がフォローしているアカウントのストーリーズの間に組み込まれるので、目に入りやすいのが特徴です。また、広告からランディングページまでの遷移が1スワイプでおこなわれ、スムーズに遷移させることができます。

例:ストーリーズ広告と遷移先のランディングページ

ストーリーズ広告は、画像や動画を使ったものはもちろん、アンケートスタンプを用いて二者択一の質問をなげかけるアンケート広告もあります。アンケートは最大80文字で、回答は24文字まで入力できます。

▼ Instagram ストーリーズ広告の詳細はこちら

【画像で解説】Instagramストーリーズ広告の出し方と128%クリック率を改善した事例からわかった3つの注意点

Instagramストーリーズ広告の基礎と設定方法をキャプチャ付きで詳しく說明します。Facebook傘下のは一面であるものの、縦型の動画・画像を用いたストーリーズ広告は気をつけるべき3つのポイントをおさえるだけで十分な成果を上げることができます。配信時に参考になるようにキャプチャを用いて說明いたします。

2.フィード広告

Instagram のフィード広告は、自分がフォローしているアカウントの投稿や、いいねやコメントした投稿に似ている投稿が流れてくるフィード上(タイムライン上)に配信されます。

基本的には3投稿から5投稿に1回の頻度で広告が表示されます。投稿の形式は通常の画像や動画以外にも、複数枚の画像を組み合わせたカルーセル広告やアプリインストールを促す広告などさまざまです。

カルーセル形式のフィード広告と遷移先のアプリダウンロード画面

ユーザーのフィード上には、自分がフォローしているものやいいねした投稿に似ている投稿が流れる仕組みになっているため、フィード広告は興味関心に基づいたものを配信できるターゲティングや投稿内容を考えるのがおすすめです。

フィード広告では複数(最大10枚)の画像を横にスクロールして見れる「カルーセル広告」や、メイン画像1枚、下部に小さな3枚の画像で商品やサービスを紹介する「コレクション広告」などがよく見られます。

また、商品と金額をセットで表示できる「ショッピング広告」も先に紹介したストーリーズ広告とフィード広告の両方で使えます。ショッピング広告は、、広告内の商品の画像や動画に商品タグをつけることで、Instagram 内で商品の詳細の説明、商品購入サイトへの遷移、購入まで誘導できる広告です。

3.発見タブ

発見タブ広告は、ユーザーの興味関心に沿ってコンテンツが表示される発見タブ内に配信されます。

フォローしていないアカウントの投稿が表示されるため、新たな出会いや発見を求めているユーザーにリーチする手段として発見タブへの広告配信はおすすめです。ニーズに合った広告を配信できれば効果が出やすいと考えられます。

また発見タブは、ユーザーごとに表示内容がパーソナライズ(1人1人の趣味嗜好に合わせて調整)されています。したがって1人1人の興味・関心に基づいた広告配信がポイントになってきます。

発見タブ広告は、発見タブトップの一覧には表示されません。コンテンツを選択し、スクロールをすると出てくるような仕様になっています。

発見タブ内での広告の見え方
画像引用元:発見タブ広告|Instagram

4.リール広告

リール広告は、ストーリーズ広告同様に縦型フルスクリーンで、通常のリールコンテンツの間に表示されます。通常のリールコンテンツ同様、長さは最大60秒でループ再生され、コメントや「いいね!」、表示、保存、シェア、スキップできます。

リール広告は、発見タブやフィードに表示されるため、リールをみていないユーザーにもコンテンツを届けられます。

また縦型のフルスクリーン表示という特徴から、誰が投稿しているかではなく、目を引くコンテンツかどうかという点が再生回数に関係します。たとえフォロワー数が少なくても、魅力的なコンテンツであれば再生数が多くなることもあります。

Instagram(インスタグラム)広告の費用は、基本的にオークション形式で決定

Instagram 広告の費用は、基本的にオークション形式で決まります。月ごとに変動はしますが、事前に設定した上限金額を超えることはありません。

また、最低出稿金額は1日あたり $1の広告予算の設定が必要とされていますが、配信後$1を使う前に配信停止もできるので、実質1円から広告配信が可能です。

ちなみに、設定できる最低金額が100円という話もありますが、$1が100円の場合のみです。実際に調べたところ、$1=106.08円の場合、1日の予算を106円に設定すると予算が低すぎるとエラーが表示されましたが、107円では表示が消えました。

1日の予算設定の画面

Instagram広告は広告の目的に対応した5つの課金形式が存在

Instagram 広告をオークションで配信する場合、課金方式は5パターンのいずれかになります。

  1. CPM( インプレッション課金):広告表示に対して課金
  2. CPC(クリック課金):リンク先へのクリックに対して課金
  3. ThruPlay(動画再生課金):15秒以上の動画再生に対して課金
  4. 動画の2秒以上の継続的な再生
  5. ページへの「いいね!」

課金方式は広告配信の目的によって決まりますが、CPM の場合がほとんどです。以下は Facebook 広告のキャンペーンごとの課金方式をまとめた表です。

目的キャンペーン課金方式
認知ブランド認知度のアップCPM / 動画の2秒以上の継続的な再生
リーチCPM
検討トラフィックCPM / CPC
アプリインストールCPM / CPC
動画再生数アップCPM / ThruPlay
リード獲得CPM
投稿へのエンゲージメントCPM / 動画の2秒以上の継続的な再生
メッセージCPM
コンバージョンコンバージョンCPM
カタログ販売CPM / CPC
来店数の増加CPM
Facebook 広告のキャンペーンごとの課金方式

1. CPM(Cost Per Mille)

CPM(Cost Per Mille)とは、広告表示1,000回ごとの費用が計算される課金方式です。CPM は、費用 ÷ 表示回数 × 1,000 で算出されます。誤解されやすいですが、1,000回ごとに費用が発生するのではなく、1回表示でも費用は発生します。

CPM はビジネス(toB や toC)やターゲティングでおおまかに決まってきます。以下は、これまで Instagram 広告の CPM 課金で広告を配信した際の費用感をまとめたものです。配信の際の目安としてご活用下さい。

ターゲティング名A 社(toC)B 社(toC)C 社(toB)D 社(toB)
リマーケティング646円1,089円1,776円1,747円
類似ターゲティング(類似度1%)971円1,097円2,427円
類似ターゲティング(類似度3%)857円
興味関心169円
ブロード配信175円
Instagram 広告の CPM 課金で広告を配信した際の費用
※実際の配信結果を参考に作成したイメージ

原則として、ターゲットが広くなるほど、競合度合いが下がるので、CPM は低くなる傾向があります。そのため、認知ではなくコンバージョンを目的の広告の方がターゲティングは狭まるため、CPM が高くなる傾向があります。

Instagram 広告は、ビュースルーコンバージョンを生みやすいので CPM 課金が多い

Instagram 広告は、広告を見たもののクリックせずに他のサイト経由で購入(コンバージョン)するケースが多いという特徴があります。つまり、広告を閲覧されること自体が価値となるため、CPM 課金を多く採用していると考えられます。

実際に過去に Facebook 広告と Instagram 広告で配信した結果で比較してみると、Instagram 広告のビュースルーコンバージョンを含めた結果は、コンバージョン数も CPA も向上しています。

広告媒体クリックスルーコンバージョンのみクリックスルーコンバージョン+ビュースルーコンバージョン
Facebook 広告CV 数:66件
CPA:28,834円
CV 数:81件
CPA:23,494円
Instagram 広告CV 数:10件
CPA:14,311円
CV 数:21件
CPA:6,815円
※コンバージョンとして計測される期間はビューから1日間、クリックから28日間で設定した数値
※実際の配信結果を参考に作成したイメージ
Instagram 広告には固定 CPM が選べる「リーチ&フリークエンシー」もある

Instagram 広告には、一部の広告主だけが選択できる、オーディエンスに基づいて固定 CPM を選択できる購入タイプ「リーチ&フリークエンシー」があります。この選択肢は、条件を満たす広告主、且つ一部の地域に限定されています。

リーチ&フリークエンシーで広告の配信をすると、Facebook が自動でオークションに入札と配信するので、入札戦略と配信タイプは固定されます。細かな設定方法は以下の公式ヘルプページをご覧ください。

参考:リーチ&フリークエンシーキャンペーンを設定する|Metaビジネスセンター

2. CPC(Cost Per Click)

CPC(Cost Per Click)は、広告1クリックごとの課金方式です。Instagram 広告では、「検討」のトラフィックとアプリインストール、「コンバージョン」のカタログ販売で適用される課金方式です。

クリックごとに課金される CPC は、広告が表示されても料金は発生しません。しかし、クリック獲得に最適化される配信方法のため認知獲得やブランディング目的での使用はおすすめではありません。

3. Trueplay

Trueplay は、動画広告1再生ごとに課金される方式です。Instagram 広告と Facebook 広告の独自の名称で、他の動画広告では CPV(Cost Per View)と表されることもあります。15秒未満の動画広告では最後まで再生された際に料金が発生し、15秒以上の動画ではそれ以上再生された場合に料金が発生します。

完全に最後まで再生されたかではなく、動画の97%が再生された場合に「最後まで再生された」と認識されます。

注: クレジットロールやフェードアウトに差しかかると動画を見るのを止める人が多いため、動画は97%の時点で最後まで再生されたとみなされます。

引用元:Trueplayについて|Metaビジネスセンター

4. 動画の2秒以上の継続的な再生

動画の2秒以上の継続的な再生は、「認知度のアップ」と「エンゲージメント」を目的として選んでいるときに使用できます。最適化か課金オプションとして用意されています。インプレッションごとではなく、名称の通り、動画が2秒以上再生された場合に課金されます。

参考:動画の2秒以上の継続的な再生について|Meta ビジネスヘルプセンター

5. ページへの「いいね!」

ページへの「いいね!」は、Facebook ページへのいいね!が課金ポイントになっています。ユーザーが広告を見た後、1日以内もしくは広告をクリックしてから28日以内に「いいね!」をした場合に課金されます。

参考:Facebookページで有料の「いいね!」はどのようにカウントされますか。|Facebook ヘルプセンター

Instagram広告で成果を出すために必要な費用の計算方法

Instagram 広告の課金方式がキャンペーンによって変わることが理解できたら、次は成果を出すために必要な費用の計算方法をお伝えします。

Instagram 広告は基本的に Facebook と同じ考え方なので、7日間に50件の最適化イベント(=コンバージョン)獲得が必要です。そのため、コンバージョン単価×50件×4週間で成果を出すために必要な費用が計算できます。

通常は、7日以内に広告セットでおよそ50件の最適化イベントを獲得すると、パフォーマンスが安定します。

引用元:情報収集期間に関するガイド|Meta

ただし、商品やサービスによってはこの計算方法で割り出すと相当な金額になる場合もあります。あくまでも媒体推奨の数字として参考しましょう。弊社では、アカウント構造や広告の工夫によって7日間で50件の最適化イベントが発生していなくても、機械学習をうまく回して成果を出しているアカウントもあります。

費用対効果を上げる5つのコツ

実際に Instagram 広告の運用を開始する際、気になるのが費用対効果のあげ方だと思います。ここからは弊社での運用実績から考えられる5つのコツを紹介します。現在コスト面で悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

1. クリック率の改善に努める

1番最初におこないたいのは、クリック率の改善です。クリック率が低いとクリック単価は増加します。

例えば、同じインプレッション数、CPM、消化金額であっても、クリック率に2倍、4倍の差が生まれた場合、それにともなってクリック単価も同じだけ差が生じます。そのため、まずはクリック率があがるように、ユーザーのインサイトを理解し、それを反映した広告作成をしましょう。

インプレッション数CPM消化金額クリック率クリック数クリック単価
100,0001,000円1,000,000円2.0%2,000回50円
100,0001,000円1,000,000円1.0%1,000回100円
100,0001,000円1,000,000円0.5%500回200円
Instagram 広告のクリック率とクリック単価の関係性

ただし、見込み客にならないユーザーからのクリックを集めても意味はないので、やみくもにクリック率を改善すればいい訳ではありません。通常のビジネスでは0.8%〜1.0%が最低限の目安です。

toC ビジネスのように万人がターゲットの場合にはクリック率を少し上げて1.0%~1.5%ターゲットが限られるニッチな商材であれば0.3%~0.5%を基準にし、それらを下回る数値であればクリック率を上げる広告改善をしましょう。それ以上の数値が出ていれば、クリック率の改善は必須ではありません。

▼ Instagram 広告で成果がでる広告の作り方はこちら

成果の出るInstagram広告クリエイティブの4つのコツ。推奨画像サイズ・文字数も解説

Instagram広告クリエイティブの4つのコツと推奨画像サイズ・文字量をまとめました。画像や動画、テキスト要素まで注意点も含めて解説しています。Facebook広告マネージャのキャプチャをもとに説明しているので、この記事に沿って設定することも可能です。是非ご参考にしてみてください。

2. キャンペーン予算の最適化を使う

キャンペーンの編集画面から設定できる「キャンペーン予算の最適化」を使用すると、キャンペーンに複数の広告セットが入っているときに、パフォーマンスのいい広告セットに予算を優先的に投下するよう自動調整してくれます。

入札戦略やスケジュールなどに迷ったら以下の通りに設定してみてください。

項目推奨設定その他の設定
キャンペーン予算1日の予算通算予算
キャンペーン入札戦略平均目標達成単価上限最小単価、入札価格上限、最小ROAS、ターゲット単価
広告スケジュール常に広告を配信スケジュールを設定して広告を配信
配信タイプ通常スピード
迷った時の参考になる Facebook 広告のキャンペーン予算や入札戦略の設定

3. 充分な広告予算を確保する

Instagram 広告は保有しているユーザー情報が多く、最適化のアルゴリズムも優秀なので、良質な学習データを充分に与えると成果向上は見込めます。しかし、Instagram が推奨すると通り7日間に50件の最適化イベント(=コンバージョン)を獲得できる予算を用意するとなると、単純計算で目標 CPA の50倍の金額が必要になります。

CPA の50倍の金額はあまりに高額です。急に社内で十分な予算を確保できないケースもあるかもしれません。しかし、そのような状況下でも、週20件分の予算のみで配信して成果がでたこともあります。

週20件のコンバージョンを獲得する分の予算確保が難しい場合は、コンバージョンの手前のフォーム閲覧や、リンク先ページの閲覧(ランディングページビュー)といった指標でもデータの代替ができます。できる限り目標としているコンバージョンに近い学習データを用意できるよう工夫しましょう。

4. 広告の関連度を上げる

Google などと同様に Instagram 広告でも、広告主だけでなく閲覧者にとっても価値ある広告が優先的に表示されます。

この価値を測る指標を、Instagram 広告では「広告の関連度」と呼びます。「広告の関連度」が高いほど、いい広告と評価され費用が安く済みます。

「広告の関連度」は管理画面上で確認できませんが、近い指標として代わりに公開されている下記3つの指標を使って改善できます。

指標段階参照にしている要素(一例)
品質ランキング・平均以上
・平均
・平均以下(下位35%)
・平均以下(下位20%)
・平均以下(下位10%)
・広告を見た人や非表示にした人からのフィードバック
・文字だらけの広告画像
・情報の隠ぺい
・扇情的な表現
・エンゲージメントベイト(いいねやコメントを稼ぐ行為)
エンゲージメントランキング・平均より上
・平均
・平均より下(下位35%)
・平均より下(下位20%)
・平均より下(下位10%)
・広告を見た人が、クリックやリアクション、コメント、シェアといった行動をする確率
コンバージョン率ランキング・平均より上
・平均
・平均より下(下位35%)
・平均より下(下位20%)
・平均より下(下位10%)
・広告を見た人が、最適化の対象として設定している目的を達成する確率
参考:広告関連度診断について | Metaビジネスヘルプセンター

品質ランキング

品質ランキングは、広告自体の質を表し、広告を見た人からのフィードバックやエンゲージメントベイト(いいねやコメントを稼ぐ行為)などを判断材料に決まります。

媒体非推奨のことをしたり、ユーザーからスパムとして報告されたりすると、平均よりも下がってしまいます。例えば以下のようなものがあります。

  • 広告画像内のテキストが多い:広告画像や動画サムネイルにテキストが大量に含まれている
  • 情報を故意に隠している:「~とは?」のように、リンクをクリックしないとすべてのコンテンツが見られないようにしている
  • 扇情的な表現:煽りタイトルのように、大げさな見出しを使っている
  • エンゲージメントベイト:「○○な人はいいね、xxな人はコメントしてください」のように、意に反したアクションをおこなわさせている

これらの詳細や解決策、その他の特徴などは公式ヘルプのページで確認してください。

エンゲージメントランキング

エンゲージメント率ランキングは、広告に対するユーザーの反応で決まります。広告を見たユーザーがクリックをしなかったり、いいねなどのリアクションやコメントすらもなかったときに平均よりも下がる傾向にあります。

エンゲージメントランキングの低さは、広告閲覧した人からの反応が得られなかったということです。広告文のフック部分の表現(惹きとなる表現)を変更してみましょう。

ターゲットの不安不満からズレないようにしつつ、広告をキャッチーなものにするとクリックやいいねなどが増加するかもしれません。

コンバージョン率ランキング

コンバージョン率ランキングは、ターゲットオーディエンスと最適化の目的が、同じ広告オークションに参加している競合の広告と比較時の予想コンバージョン率を表します。

広告セット単位で、設定している最適化の対象データ(コンバージョン/ランディングページ遷移/リンクのクリックなどのデータ)の収集ができていない場合は、低くなる傾向にあります。そんなときは、まず広告クリエイティブを再検討してみてください。

広告クリエイティブに問題がないときには、広告が多すぎてデータが分散していることも考えられます。広告セットを統合したり、コンバージョンの手前となるフォーム閲覧などに切り替えたりしてデータ量を増やしましょう。

各指標を確認する方法は以下の手順で進めることができます。自社の広告状況を確認して、必要であれば改善に取り組んでみましょう。

広告マネージャで該当のキャンペーンを開き、画面右側の「パフォーマンス」から「列をカスタマイズ」をクリックします。

Facebook 広告のマネージャ > パフォーマンス

広告関連度診断の中にある、「品質ランキング」と「エンゲージメントランキング」、「コンバージョン率ランキング」の3つにチェックを「実行」をクリックします。

Facebook 広告のマネージャ > パフォーマンス

すると、管理画面に該当の指標が表示されます。キャンペーンや広告セットのタブのままになっている場合は、広告タブに移動すると表示されるので、成果の出ていない広告があれば改善していきましょう。

なお、この広告関連度診断は、Facebook 公式ヘルプにも書いてある通り、結果の出ていない広告に対してのみ使用してください。成果の出ている広告に使用してしまうと、かえって悪化してしまうリスクがあります。

広告の関連度とパフォーマンスの間には相関関係がありますが、高い関連度が必ずしも高いパフォーマンスに直結するわけではありません。そのため、広告関連度診断はパフォーマンスの低い広告の診断に使用してください。すでに目的を達成している広告の最適化に使用することは、おすすめできません。広告関連度診断のランキングが上昇しても広告の成果が高くなる保証はないため、ランキングを主要な目的にはしないでください。

引用元:広告関連度の活用方法|Metaビジネスヘルプセンター

5. ターゲティングでキャンペーンを分けない

リマーケティングや興味関心ターゲティング、類似ターゲティングなどでキャンペーンを分けてしまうと、「キャンペーン予算の最適化」がうまく機能しません。

成果最大化の視点から、ターゲティング間での予算配分が社内で明確に決まっていない限り、キャンペーンは1つにまとめることを推奨します。

費用対効果よく Instagram 広告を配信してみよう

Instagram 広告の基礎や広告のフォーマット、課金形式、設定方法はバッチリでしょうか。この記事が Instagram 広告を始めるきっかけになったり、広告の改善に繋がったりしたら嬉しいです。

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記事を書いた人

瀬畑 輝
瀬畑 輝

広告事業部 マネージャー

2016年4月に新卒入社。入社10カ月で代表滝井直属の広告運用チームに異動。 入札調整や広告文作成から、サイト改善提案まで代表から直接指導を受ける。 toB/toC比率は半々で、アプリ広告も担当。特に好きな媒体はFacebook広告。 海外旅行が好きで、アメリカ横断経験あり。趣味は服映画ヨガアート猫もろもろ。

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