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10年教えてわかった、少ない予算で最大限の成果をあげるために広告作成で考えたい4つのこと

月の広告予算が少ないとき、「どうやって広告を出せば成果がでるのか?」と悩まれる方がいらっしゃいます。どの媒体に何種類の広告をだせばいいのか、自社のどの商品・サービスをいくつだそうかなどの悩みが尽きませんよね。

そんな悩みを解決するためにこの記事では、少ない予算(5万円から10万円)で広告を出すときの思考方法からアカウント設定の細かなポイントまでを説明します。

成果を出すために必須!広告を作る前に考えたい4つのこと

広告を作る前に、まず初めに考えたい4つのことがあります。

  1. 「広告を出す目的」は何か
  2. 「広告の目標」は何か
  3. 「広告を出したい人」は誰か
  4. 広げすぎずに何事も「絞る」こと

1.「広告を出す目的」は何か

皆さんが広告を出す最終目的は「売上をあげ、会社の成長のため」だと思います。その最終目的のために「認知」や「サイトへの誘導」、「コンバージョン(購入、問い合わせ獲得)」などの目的があるわけです。

目的を明確にする理由は、いつの間にか本来の目的とズレた「クリック率を上げること」や「クリック単価を下げること」などに変わってしまうことを防ぐためです。

数字が悪くなったときも判断の基準は目的に沿っているか、いないかの二択です。その判断のためにも、広告を出す目的は何かを明確にしましょう。

予算が少ないときに「サイトへ集客すること」を目的にするというのをよく聞きますが、本当にサイトへ来てもらうだけでいいのでしょうか?

「サイトへ来たあとに問い合わせしてほしい」や「サイトに来た人に資料請求してほしい」など、売上をあげるために必要な本来の目的があるはずです。そんなときは広告を出す目的はサイトへの誘導ではなく、コンバージョンにすべきなのです。

予算が少ないときに広告運用をするのなら売上に近いコンバージョン(問い合わせや資料請求など)を設定しましょう。そのため今回はコンバージョン目的で広告を配信することを前提に解説していきます。

2.「広告の目標」は何か

次に広告の目標である1件あたりのコンバージョンをいくらで獲得するのかという CPA(顧客獲得単価)を決めます。

CPA(Cost Per  Acquisition)は、購入や問い合わせなどのコンバージョン1回を獲得する単価です。1回あたりのコンバージョンを獲得する単価を目標として定めるのは、広告の良し悪しを判断するために必要です。

広告の目的と目標

具体的な CPA の決め方は、以下の記事を参考にしてください。

今さら聞けないCPA(顧客獲得単価)とは?目標CPAの決め方を丁寧に解説|株式会社キーワードマーケティング

CPA(顧客獲得単価)とは購入や問い合わせなどのコンバージョン1回を獲得する単価を指します。広告を出す時は、目的を決め、具体的な数値を目標として定め、そこからCPAを算出します。どうやって目標CPAを決めるのかまでを講師歴10年のベテランがお教えします。

3.「広告を出したい人」は誰か

アカウント設定では、キーワードの追加、ターゲティングの設定、広告クリエティブの作成などをおこないます。どれも、「広告を出したい人」がイメージできていないと適した設定をすることができません。

広告を出したい人を明確にすることは、商品・サービスを選ぶときにも大事です。広告を出したい人がイメージできていないと、適した商品・サービスを選ぶことができません。

広告を出してどういう人にコンバージョンしてほしいかを、広告を出す前に明確にしましょう。広告を出したい人(ターゲット)は、ニーズから考えるのが基本です。まずは、市場にあるニーズを的確に捉えましょう。

市場を属性や状態などから細分化しセグメント分け(セグメンテーション)をした中で、どこを標的とするかを決めるのがターゲット設定(ターゲティング)です。

予算に限りがあるので、セグメント分けした中から、今回の商品・サービスのターゲットへ向けて広告をだします。

4.広げすぎずに何事も「絞る」こと

目的や目標、広告を出したい人を決めたら、あとはもう一息です。広告運用のよくある失敗例として、あれもこれもやろうと複数のことに手を伸ばしてしまうことです。結果的に、中途半端な広告配信になってしまうことがあります。

予算が少ない中で、複数の媒体や複数の広告に配信するのはあまり現実的ではありません。広げれば広げるほど、各広告で1日あたりに使える広告費が少なくなってしまいます。

まずは媒体や広告の種類は絞って広告を配信し、成果が出た場合に徐々に予算と媒体などを増やしていきましょう。

絞る対象は、媒体や広告の種類、商品・サービスと、アカウントで設定できるターゲティングやマッチタイプなどです。広告運用を始めたばかりの方は、まず「絞る」思考で取り組みましょう。

媒体は「Google 広告」に絞る

現在はパソコンよりスマホでの検索が多くなっています。日本では、iOS、Android とも、デフォルト設定されている検索エンジンは Google が多くを占めています。

Google で検索する人に広告が出せる Google 広告は、Yahoo!広告よりも細かな設定ができます。

細かな設定として、たとえばユーザー属性が挙げられます。女性だけに広告を出したいとき、特定の年齢層の人にターゲティングができる Google 広告であれば可能です。

一方、Yahoo! 広告(Yahoo! 検索広告)は、性別や年齢を対象にターゲティングすることができません。そのためまず初めに広告を配信するならば、媒体は Google に絞りましょう。

広告の種類は「検索連動型広告」に絞る

商品・サービスを探している人に広告を出しやすいので、コンバージョン目的の場合は検索連動型広告を選択しましょう。

ユーザーが検索するのは、現状また将来に「不安」もしくは「不満」があり、なにかしらを求めているからです。

求めることとして、「相談したい」や「情報が欲しい」、「買いたい」などがあります。何かを求めているユーザーにアプローチできるのが、検索連動型広告なのです。

広告を出す商品・サービスを1つに絞る

最後に絞る対象として挙げるのは、広告を出す商品・サービスです。たとえば、歯科医院であれば、サービスとして、虫歯治療やホワイトニング、インプラントなどがありますが、広告を配信するのはその中でもどれか1つにします。

少ない予算で、複数の商品やサービスの広告を一気に出そうとすると、広告配信の量が中途半端になって、成果が分散してしまいます。結果として、全ての商品やサービスでコンバージョンが生まれなかったり、改善のためのデータすら溜まらなかったりします。

店舗が複数あり、各店舗に対して集客したいときも同様です。まずは1つの店舗に絞って広告を出すことを考えましょう。

少ない予算で成果を求める時には、「絞る」ことを念頭に置き徐々に広告運用をすすめていくことが大切です。焦らずに成果が出てきたら、媒体、広告の種類、商品・サービス、アカウントで設定できることの追加を検討しましょう。まずは小さな成功を収めるのがポイントです。

予算が少ないときの推奨アカウント構築

先に紹介した4つの事前準備ができたら、次はいよいよ広告配信のためのアカウント構築です。

アカウントの構築でやることは、キャンペーン・広告グループの構成からターゲティングの設定、キーワードや入札単価の設定まで色々あります。アカウントを構築するときも、絞る思考で取り組みましょう。

キャンペーンと広告グループは1つずつ作成

まずはキャンペーンの作成ですが、これは1つだけで OK です。キャンペーンを分けるのは、商品・サービスが異なるときや、広告を出す地域が異なるときなどです。

今回は商品・サービスを絞って広告を出すので、キャンペーンの作成は1つとしています。

広告グループは、広告を出したい人が異なるときや、広告クリエイティブの訴求を変えたいときに分けて作成します。ですがまずは1つだけ作成して、少ない予算を集中させましょう。

初心者の方は、運用のしやすい1つのキャンペーン、1つの広告グループから始めてみてください。

ターゲティング設定で配信対象を絞る

次にターゲッティング設定をおこないます。Google の検索連動型広告の場合は、地域やデバイス、曜日と時間、ユーザー属性(年齢、性別)などがターゲティング設定であります。

広告を出したい人から、ターゲティング設定で条件が絞れるところを絞っていきましょう。

たとえば、来店するお客様がほとんど店舗周辺に住んでいる人だった場合、地域設定で「店舗のある場所から半径5キロ以内」のような設定をおこないます。

キーワードは1個から3個で設定

広告を出すために登録するキーワードは、1個から3個にします。広告を出す目的がコンバージョンなので、「コンバージョン見込みの高そうなキーワード」を選びます。

コンバージョン見込みが高そうなキーワードとして挙げられるのが、自社に関する固有名詞(会社名、商品・サービス名など)と、商品・サービスをあらわすキーワードがあります。

商品・サービスをあらわすキーワードだと、たとえば、英会話教室を運営するビジネスの場合は「英会話教室」が該当します。サービスの特徴に一対一のレッスンがあれば、キーワードとして「マンツーマン 英会話」なども検討できるでしょう。

マッチタイプはフレーズ一致でまずは配信

マッチタイプは、登録するキーワードとユーザーの検索する語句がどの程度一致したときに広告を出すかを決めるための設定です。

マッチタイプは、「フレーズ一致」がオススメです。フレーズ一致の場合、登録するキーワードを含む語句で検索された場合、基本的に広告が表示されます。

たとえば、「芝刈り サービス」のキーワードをフレーズ一致で登録したときは、「近所の芝刈りサービス 募集」や「芝刈り業者」などの「芝刈りサービス」を含む語句やそれに関連する語句が検索されたときに広告が表示されます。

部分一致でも、登録したキーワードを含む語句で検索されたとき、広告が表示されます。ただ部分一致は、登録したキーワードと関連ある検索でも広く広告が表示されることもあるのです。

そうすると、予算を早く使ってしまう可能性があります。完全一致は逆に、予算に対して広告配信をほとんどおこなわないこともあります。

検索ボリュームが多いキーワードであれば、完全一致も検討できますが、まずは、フレーズ一致で開始し、広告配信後の結果を見て、部分一致キーワードも追加したり、完全一致キーワードに変更することを検討するとよいでしょう。

▼マッチタイプの詳細はこちら

【絞り込み部分一致が廃止】マッチタイプとは?目的別の使い分け方法を紹介|株式会社キーワードマーケティング

2021年6,7月にGoogle、Yahoo!どちらのも媒体で廃止になった絞り込み部分一致以外の3つのマッチタイプを丁寧に解説しました!登録キーワードと配信される語句の例も記載したので設定迷ったら参考にしてみてください。

入札単価は50円から100円で設定

キーワードにより適した単価は異なりますが、まずは50円から100円ほどで設定して開始しましょう。

たとえば、月の予算が5万円だとすると、1日あたりに使える広告費はざっくり1,600円ほどです。この場合、1クリックあたりの単価が100円を超えると、1日に獲得できるクリックが数回になる可能性もあります。

コンバージョンの前にはクリックがあるので、予算が少ない中で、できるだけクリック数(ページへ訪れる人の数)を増やすことは考えたいですよね。なので50円から100円ほどで設定し、広告配信後の掲載結果を見て調整するとよいでしょう。

入札の設定は、広告配信システムが調整をする自動入札もありますが、1クリックあたりの単価をコントロールしやすい手動入札で開始するのがオススメです。

広告クリエイティブは「悩み」や「期待」に応える

クリエイティブ作成のポイントは、広告を出したい人の「悩み」や「期待」に応えることです。自社の商品・サービスの強みや特徴をもとに、広告を出したい人の悩みや期待に対してどんなアプローチが取れるかを考えましょう。

また検索連動型広告は、3つの見出しと2つの説明文で構成される広告なので、見出しの3つ目と説明文の2つ目は表示されないことがあります。そのため、広告で伝えたい特に大事なことは「見出し1」と「見出し2」と「説明文1」に入力するようにしましょう。

ここでも絞るの視点で考えて「ムダを排除するにはどうすればいいか」も意識しましょう。

たとえば、商品が法人向けであれば、一般消費者のクリックはムダになる可能性があります。その場合、広告の目立つ位置に「法人向け」のような言葉を入れましょう。広告の作成に迷ったら、以下の記事を参考してみてください。

▼成果の出る広告をステップ式で作る

Google の検索結果のみに表示させる

検索連動型広告向けのキャンペーンは、初期設定のままだと Google 以外の検索エンジンでも広告が表示されます。

多くのユーザーが使用しているので、Google の検索結果には必ず広告を出したいですよね。少ない予算を考えると、まずは Google のみに絞りましょう。

Google 広告管理画面 > すべてのキャンペーン > ネットワーク

検索連動型広告向けのキャンペーンでは、ディスプレイネットワークへも広告が配信されます。しかし、広告を出したいのは検索ネットワークなので、ディスプレイネットワークへは広告が配信されないように設定しましょう。

Google 広告管理画面 > すべてのキャンペーン > ネットワーク

広告を出す目的がコンバージョンの場合、コンバージョンの設定が必要です。コンバージョン設定が出来ていない方は、公式ヘルプページを参考に設定をおこないましょう。

おつかれさまです、ここまでで広告を配信するための設定が終わりました。

広告運用が開始したら必ず結果の確認を!

広告を開始したら、できるだけ毎日、管理画面にログインして掲載結果を確認することからはじめましょう。

掲載結果を確認し、予算に対して使用している広告費に余裕があれば、入札単価を上げたり、キーワードを追加したり、ターゲティングを広げたりと攻めのアクションを検討します。

反対に、使用する広告費が予算を超えている場合は、入札単価を下げたり、ターゲティングを絞ったりするアクションを検討してください。

予算が少ないときは、クリックが集まりにくい傾向にあります。検索連動型広告のコンバージョン率の基準は1%と言われることがありますが、その場合、良し悪しを判断するにあたってクリック数は最低100回必要です。

クリック数が少ない状態で成果が出ていないとき、広告を止めるのは適したアクションとは言えません。

予算が少ない広告配信では、クリック数が集まりにくいため、期待する成果を得られるのには時間がかかることもあります。しかしそんな状況でも成果を焦らないことが大切です。

クリック数が数百回、千回ほどになっているのにコンバージョンしないときの原因は、広告ではなく、広告をクリックしたあとのページにあるかもしれません。

目標の達成を目指して広告運用するとき、広告だけでなくページを改善することも大事です。ページ改善については別の記事で解説しているのでよければ参考にしてください。

▼ページ改善についての詳細はこちら

予算が少ないなら絞って広告配信。表示が少なかったら広げる思考で取り組む!

広告の設定に正解はありません。媒体が提案する設定と今回紹介したものが全て同じということもありません。商品・サービスはもちろん、そのときの状況次第でベストな選択は異なります。

たとえば、媒体側がマッチタイプの設定を部分一致で、入札単価を自動入札を推奨してくることもありえます。

確かに、予算が少ないときでも、部分一致にするのが適していることもあります。地方で検索ボリュームが多くないキーワードを対象に広告を出すときなどは部分一致がいいかもしれません。

ただ、予算が少ないときに最初から部分一致にすると、1日の早い段階で予算のほとんどを使ってしまうことがよくあります。そのためフレーズ一致からはじめてみることを記事では紹介しました。

繰り返しになりますが、まずは「絞る」思考で取り組み、広告配信後の掲載結果をみて、広げていくのがよいです。

もし予算に対して広告費の使用が少ない場合は、広告の表示を増やすことを考えましょう。表示回数を増やして、クリック数を増やし、コンバージョン数の増加を狙うのです。

ただ、予算に対して広告費の使用が少ない場合でも、CPA が目標よりも高ければ CPA を下げるための施策をすることを優先して考えましょう。CPA の観点で問題あるキーワードやターゲティングなどを特定し、その上で必要な施策をします。

絞る思考でも、広げる思考でも、目的を見失ってはいけません。そして、目標の数字を常に意識し、広告運用に挑みましょう。

予算が少ない中で広告をはじめるとき、今回の記事を参考にしていただけると嬉しいです。

広告をはじめて出すときのアドバイスから、具体的なアカウントの設定まで相談できるキーワードマーケティング研究会。広告アカウントの構築に広告運用、ランディングページの改善まで、どんなお悩みでも相談できます。詳しくは以下のページをご覧ください。

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「わかりにくいこと」を「わかりやすく」をモットーに、すべての記事を実際に広告運用に関わるメンバー自身が執筆しています。ぜひ無料のメールマガジンに登録して更新情報を見逃さないようにしてください!

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記事を書いた人

石川 優二
石川 優二

執行役員/インハウス支援室長

全国400社以上の研究会員の運用型広告・マーケティングコンサルティングを担当。養成講座では500人以上を教育。コンサル・講師・執筆業から、広告運用代行、ホームページ制作、システム開発まで担当。自社ビジネス成長のための製品開発、販売をする実践家でもある。自他ともに認める変わり者。徳島県出身。

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