LINE 広告

LINEのトークリストにのみ配信できる「アニメーション広告」とは?配信方法と活用のポイントを紹介

LINE 広告は、LINE アプリはもちろん、その他の提携サービスにも表示されるので、幅広いユーザーに向けた広告配信が可能です。中でも、トークリスト上部に掲載される広告は皆さんも目にする機会が多いのではないでしょうか。

この記事では、トークリストのみに配信可能な LINE アニメーション広告の概要をはじめ、メリットとデメリット、入稿規定、配信設定方法を詳しく解説します。

LINE アニメーション広告とは

LINE アニメーション広告とは、LINE のトークリスト上部に表示される最短1秒から最大4秒の動きのある広告で、基本的にループ再生されるものを指します。

入稿する広告クリエイティブは動画形式ではなく、APNG(Animated Portable Network Graphics)形式となっています。これは複数の PNG 画像を1つのファイルに格納し、アニメーションとして再生できるものです。動画広告とは異なり、複数の画像を順番に見せることで、アニメーションのように動きのある広告を表示させていることが特徴です。

配信面

以下の図は、LINE 広告の掲載面とそれぞれに対応する広告フォーマットを一覧化したものです。これを見ると、LINE アニメーション広告の配信面はトークリストの上部のみであることが分かります。

参照:LINE Business Guide|LINE ヤフー for Business

アニメーション広告以外でトークリストに表示される広告メニューには「Talk Head View」と「Talk Head View Custom」があります。

ただし、この2つはいずれも導入までのハードルがやや高いといえます。「Talk Head View」は予約型といって、あらかじめ媒体側での企業や商材に関する審査が必要な広告となります。「Talk Head View Custom」は運用型広告ですが、事前に媒体へ広告配信権限の付与を申請する必要があります。

また、どちらもクリエイティブの審査に特有の注意事項があるので、その点もハードルの高さに繋がっているといえるでしょう。

LINE アニメーション広告を使用するメリット

LINE アニメーション広告には「視認されやすい」という特徴があり、これはほかのフォーマットと比較しても大きなメリットと言えます。

見られる頻度の高いトークリスト上部のみに広告が表示

LINE 広告は、2023年9月末時点で国内の MAU が9,600万人と、他の SNS と比較しても圧倒的なユーザー数を誇ります。その LINE の中で最もアクティブ性が高いのがトークリストで、1日に6,500万人以上のユニークユーザーにリーチできます。

参照:LINE広告とは|LINE ヤフー for Business

LINE アニメーション広告はトークリストの最上部に表示されるので、ユーザーの目に留まりやすいのが特徴です。

画像引用元:LINE広告配信面|LINE ヤフー for Business

動きがあるので目につきやすい

LINE アニメーション広告が、その仕組みからユーザーの目に留まりやすいのは前述の通りです。実際に LINE の公式資料でも、アニメーション広告を配信することで広告のクリック率が高くなり、CPA が抑制された事例が紹介されています。

以下の画像は LINE 広告におけるアニメーションと画像(小)の配信実績を比較したものです。どちらもトークリストの上部に表示されるフォーマットですが、アニメーションのほうがクリック率が高く、CPA の抑制につながっているのが分かるかと思います。

参照:LINE Business Guide|LINE ヤフー for Business

少ない予算からでも始められる

LINE アニメーション広告は最低出稿金額が設定されておらず、少額の予算からでも配信することができます。

トークリスト上部に表示される広告メニューには「Talk Head View Custom」もありますが、こちらは最低出稿金額が50万円と決まっています。広告出稿にかけられる予算が限られている場合は、LINE アニメーション広告の出稿を検討してもよいでしょう。

LINEアニメーション広告のデメリット

LINE アニメーション広告には、ユーザーが視認しやすい点や少額の予算でも配信できる点といったメリットがある一方で、デメリットも存在します。

ここからは LINE アニメーション広告のデメリットを、フォーマットの仕様の点から2つ紹介します。

伝えられる情報に限りがある

LINE のトークリストに表示される広告はサイズが小さいため、細かいアニメーションの動きは伝わりづらい可能性が高いです。

また、表示できるテキストの文字数は上限があり、タイトルは半角全角問わず20文字、長いタイトルは1行目、2行目それぞれ17文字が上限です。そのため、限られた文字数の中にユーザーが興味をもつ情報を入れることが重要になります。

クリエイティブの作成に工数がかかる

アニメーション広告に使用できる画像サイズはアスペクト比が3:2、画像サイズが600×400のみです。また、複数の画像でアニメーションを作成するフォーマット形式上、画像も複数枚用意する必要があります。

また、APNG という特殊なファイル形式でアニメーションを作成する必要があるため、慣れるまでは画像作成に工数がかかってしまいます。

ただし、クリエイティブの作成に工数がかかる分、競合の参入障壁も高いともいえます。

LINEアニメーション広告の配信方法

ここでは実際にLINEアニメーションの具体的な配信方法について説明します。入稿方法は他のフォーマットと大きく変わりませんが、入稿規定の制限が比較的厳しいので注意が必要です。

入稿規定

以下の表は、LINE アニメーションの入稿規定をまとめたものです。「最短/最長秒数」や「最小/最多ループ数」の項目にある通り、アニメーションの秒数やループ数には上限が設けられているため注意しましょう。また、他の広告クリエイティブと異なり、APNG というフォーマットでアニメーションを作成するという特徴があります。

項目詳細
配信面Talk List のみ
画像サイズ600×400ピクセル
最短/最長秒数1秒/4秒
最小/最多フレーム数5フレーム/20フレーム
最小/最多ループ数1loop/4loop
フォーマットAPNG
拡張子.png
最大データサイズ300KB
タイトル20文字まで
長いタイトル(1行目)17文字まで
長いタイトル(2行目)17文字まで
アクションボタン詳細はこちら/購入する/予約する/登録する/
ほかの動画/ダウンロード/ゲームプレイ/アプリを利用/インストール/音楽を聴く/動画を見る/
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LINE アニメーション広告の入稿規定

アニメーション画像の作り方の流れ

ここからは、LINE アニメーション広告を作成する際の流れを、入稿前の準備と入稿方法に分けて紹介します。

入稿前の準備

まず、アニメーションに使う png データの画像を最低5枚準備します。アニメーションがループする性質上、1枚目の画像と最後の画像は同じ内容にする必要があるので注意しましょう。

画像の準備が完了したら APNG Assembler(再生時間の設定・APNG データを書き出せるアプリ)に追加し、再生時間の設定や APNG データの作成をおこないます。

設定方法

アニメーション作成が完了したら、実際に広告管理画面から広告として入稿します。

LINE 広告の管理画面を開き、アニメーション広告を入稿したいキャンペーンを選択します。選択すると広告グループ一覧画面に遷移するので、その中からアニメーション広告を入稿したい広告グループを選択します。

任意の広告グループを選択すると広告一覧画面に遷移するので、画面左端の「+広告を作成」をクリックしましょう。

以下のような画面に遷移するので、「広告名」箇所に任意の広告名を入力します。「広告フォーマット」の箇所では「画像(アニメーション)」を選択しましょう。

キャンペーン > 広告グループ > 広告 > 広告を作成

画面を下にスクロールすると以下のような項目が表示されます。作成したアニメーション画像は、「画像」の箇所にある「画像を選択」をクリックしてアップロードしましょう。

「タイトル」、「長いタイトル」「ランディングページの URL」の項目は任意の内容を入力します。「ボタン」はプルダウンが表示されるので、設定したいものを選択しましょう。

キャンペーン > 広告グループ > 広告 > 広告を作成 > 広告(詳細設定画面)

入稿した内容に不備がないかを確認して、画面下部の「広告を保存」をクリックすれば、広告の入稿は完了です。

LINE アニメーション広告のポイント

最後に、アニメーション広告を配信するにあたって重要なポイントを2つ紹介します。アニメーション広告を実際に入稿する際は参考にしてみてください。

また、アニメーションには独自の審査基準もあるので、作成時には注意しましょう。

ユーザーが視認できるようなテキストやアニメーションにする

アニメーション広告は表示枠が小さいので、テキストや動きが視認できるように工夫することが必要です。

細かい動きや分かりづらい表現は、ユーザーが広告を誤ってクリックしてしまうことにも繋がります。まずはユーザーの情報をしっかり伝えることを意識して広告を作成しましょう。

過度な演出はしない

以下は、LINE が資料内で公開している LINE アニメーション広告の作成例です。原色などの派手な色を避け、アニメーションのフレーム数も抑えるなど過度な演出を避けて作成していることで、ユーザーの視認性が高くなっています。

画像引用元:LINE広告 画像(アニメーション)活用ガイド|LINE ヤフー for Business

実際に広告を作成する際は、以下のようにユーザーの見やすさを考慮して作成しましょう。また、以下の3つの表現は過度に広告を目立たせるものとして禁じられています。

  1. アニメーションを高速で切り替える
  2. 原色などの派手な色を用いる
  3. ユーザーの注意を引く目的で、アニメーションのコマの中に何も記載がない画像を差し込む

1. アニメーションを高速で切り替える

アニメーションを高速で切り替えることはユーザーの視認性を下げるとともに、広告の訴求が伝わりづらくなってしまいます。作成したクリエイティブは、視認できる速さで切り替わっているか、確認しておきましょう。

画像引用元:LINE広告 画像(アニメーション)活用ガイド|LINE ヤフー for Business

2. 原色などの派手な色を用いる

画像のように、原色などの派手な色の切り替え(フラッシュ)を使用したアニメーションは、ユーザーの視認性を下げる/ユーザーが不快に感じられるため使わないようにしましょう。

画像引用元:LINE広告 画像(アニメーション)活用ガイド|LINE ヤフー for Business

3. ユーザーの注意を引く目的で、アニメーションのコマの中に何も記載がない画像を差し込む

過度にユーザーの注意を引こうとするクリエイティブもNGです。画像のようにアニメーションのコマの中に、何も記載がない画像を差し込むことはできません。

画像引用元:LINE広告 画像(アニメーション)活用ガイド|LINE ヤフー for Business

トーク画面のみに配信できるアニメーション広告を実装しよう

LINE アニメーション広告は、LINE の中で最もアクティブ性が高いトークリスト上部に表示されるため、配信することでユーザーに効果的にアプローチできるようになります。

APNG 形式でのクリエイティブ作成など、入稿の際に気を付けるポイントも多いですが、クリック率が高く CPA の抑制につながっている点を考慮すると、配信する価値はあるといえるでしょう。LINE 広告の成果をよりよくしたい方は、一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか?

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記事を書いた人

古川 雄大
古川 雄大

広告運用 コンサルタント

2021 年入社。大学では理工学部に所属し、制御工学を専攻。また、陸上競技部(短距離走)で活動。キーワードマーケティング入社後、広告事業部に配属される。趣味は海外ドラマ鑑賞と小説を読むこと。おしゃれなカフェや居酒屋に行くことが好き。

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