2018年8月に LINE 広告の大型アップデートがあってから、はや1年半以上が経過しました。このアップデートから劇的に成果が出しやすくなり、弊社でも配信を開始するアカウントが日に日に増えています。
また、LINE と Yahoo! の経営統合が発表されたのは記憶に新しいですよね。広告方面でも連携を図っていくだろうということは容易に想像できます。
そんな中、2020年2月27日に LINE 広告の機能追加を含むアップデートがありました。今までのターゲティング方法「ウェブトラフィックオーディエンス」「LINE 公式アカウントの友だちオーディエンス」などに加えて、「メールアドレスアップロード」「電話番号アップロード」が使用できるようになっています。※電話番号アップロードのみ、3月9日に遅れてリリースされました。
この記事では、2020年2月27日の LINE 広告アップデート内容の説明と、今後のアップデートの考察をまとめます。
アップデート項目は以下の通りです。
一つずつアップデート内容をご紹介致します。
「カルーセル」という広告フォーマットで配信できるようになりました。
このフォーマットはもとから LINE 広告に実装されていましたが、LINE Dynamic Ads(いわゆる動的リマーケティング)でしか使用することができませんでした。
それが今回のアップデートにより、LINE Dynamic Ads 以外でも使用できるようになっています。
オーディエンスに「電話番号アップロード」と「メールアドレスアップロード」機能が追加されました。
Facebook 広告の「カスタマーリスト」と同じように、電話番号やメールアドレスをアップロードすることで、LINE にその情報を登録しているユーザーをターゲティングすることができます。
Facebook 広告と同様に、アップロードした電話番号やメールアドレスの類似オーディエンスを作成することで、そのユーザーに類似した傾向を持つユーザーもターゲティングすることができます。
LINE アプリの仕様上、電話番号を登録しているユーザーのほうが多く、電話番号のオーディエンスやその類似のほうが成果を上げやすいのではないかと考えられます。なので個人的にかなり注目している新機能でもあります。
(※2020年6月26日追記)
5月28日のアップデートで、電話番号 / メールアドレス アップロード用のURLを発行できるようになりました。これにより広告主が広告代理店を通すことなく、顧客の電話番号やメールアドレスを直接アップロードすることができます。
今まで会社の規約上、顧客の情報を第三者に渡すことができない」と諦めていた方も、この機能を使えば解決できるようになりました。使い方は以下のキャプチャをもとに説明いたします。
入札戦略に新しく「イベント単価の上限を設定」という項目が追加されました。
今までの入札戦略「入札額の上限を設定」と違う点は、上限の設定地点を入札額にするか、イベント単価にするかです。詳しく解説しようとするとそれだけで1つの記事になるくらい長くなってしまうので、今回の記事では以下の抑えておきたいポイントだけ紹介致します。
Facebook 広告の自動入札を使いこなしている人は、以下のように考えてもらえばわかりやすいかと思います。
「LINE 広告ネットワーク(旧 LINE Ads Platform for Publishers)」に配信可能な新しい広告フォーマットとして、「動画リワード広告」が追加されました。
フルスクリーンで動画広告視聴を促し、動画視聴が完了するとユーザーはインセンティブを受け取ることができます。
LINE広告の担当者様へお問い合わせをしたところ、今回のアップデートがあった箇所は以下の画面であるとご回答いただきました。
今回のアップデートに対応した形になりました。カルーセル用の項目などが追加されています。
新しいテンプレートは管理画面の「一括アップロード」のページでダウンロードできますので、入稿作業を行うときは忘れずに新しいものを使いましょう。
ここまでアップデート内容を説明させていただきましたが、ここからはそのアップデートから考えられる LINE 広告の動きをお伝えしたいと思います。
「電話番号/メールアドレス アップロードの追加」や「入札戦略オプション追加」のアップデート内容を見ると、Facebook 広告で成果を上げている機能を取り入れて追加していっているという印象です。
どちらも SNS 広告ですから同じ方法で成果を上げられる可能性が高いですし、Facebook 広告で成功事例がある機能を LINE 広告でも使えるようになるのは運用者としてはありがたいですね。
実際、Facebook 広告で当たる画像やテキストは LINE 広告でもいいパフォーマンスになることが多いです。もしかすると、コレクションなどの広告フォーマットや配置ごとに画像を選択する方式など、Facebook 広告と同じ機能が今後も実装されるかもしれません。
同じ機能と言っても、Facebook 広告と同じユーザーにしかリーチできないというわけではありません。
LINE アプリのアクティブユーザーは8,100万人と Facebook の3倍近い数で、利用者層の年齢性別の偏りもほぼないので、同じターゲティング方法でもより多くより広い層へリーチすることができます。
Facebook 広告でメールアドレスターゲティングやメールアドレス類似ターゲティングがうまくいっているのであれば、LINE 広告でも同じ顧客の電話番号ターゲティングをおこなうとさらにリーチできる層を増やしコンバージョン数を伸ばせる可能性があります。
さらに、消費者層向け(BtoC)の商材と相性がいいのも Facebook と違う点です。LINE は日常的な連絡手段として生活に溶け込んでいるので、アパレルや飲食料品など、消費者層向けの商材の広告を自然な形で届けることができます。
もちろん Facebook 広告を追いかけるだけでなく、LINE の幅広いサービスを活かした独自のターゲティングも発展させていくと予測できます。
「クロスプラットフォーム構想」という LINE の各サービスから得られたデータを横断的に活用する取り組みが公表されており、今年1月にはその取り組みの1つとして「クロスターゲティング」がリリースされました。
データの横断的活用で、LINE広告のターゲティング精度を高める「クロスターゲティング」|LINE for Business
データの横断的活用で、LINE広告のターゲティング精度を高める「クロスターゲティング」。LINEをマーケティングに活用するための最新情報をお届けします。
今後も Facebook 広告のいいところを取り入れつつ、LINE の媒体としての強みや幅広さを活かしたアップデートがされていくのでは、と期待しています。
Yahoo! との提携や LINE 広告の名称変更といった最近の動きを見ると、LINE は今後も広告方面に力を入れていくだろうと感じます。
すでにかなり成果を出しやすい媒体になっているのですが、導入しているところはまだまだ少ないです。
成果は出せるのに競合は少なくクリック単価は安い、配信面は多い、今後への期待値も高いという穴場媒体になっているので、まだ LINE 広告を導入していない方はこれを機に検討してみてはいかがでしょうか(あんまり競合が増えてクリック単価が上がると困るという気持ちも正直ありますが…)。
広告事業部 マネージャー
2015年4月に新卒として入社。2019年にマネージャーに昇格。広告運用の仕事をメインに、現在はサイト改善提案やブログ執筆にも力を入れている。数値をもとにしたサイト改善提案が得意。趣味は動画を見ること、ゲームをすること。
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