Webサイト制作

広告代理店がサイト改善を提案する時の6つの心得

弊社では、ワイヤーフレームを1から作成するようなものから部分的な変更提案まで、幅広いサイト改善提案を行ってきました。その経験上、広告代理店の立場からサイト改善を提案し、実施までをスムーズに進めるためには、気を付けるべきポイントがいくつかあると感じています。

この記事では、広告代理店がクライアント様にサイト改善を提案するときの6つの心得を、実例を交えながら紹介していきます。

「この部分を少し変えてくれるだけで絶対にコンバージョン率上がるのにな・・・」という場面でそれを過不足なく誤解なく伝え、クライアント様に積極的に動いてもらうために、参考にしてみてください。

お客様に本当の価値提供をしたいのであれば、サイト改善は避けては通れない

サイト改善には複数の工程があります。この記事では、おもに改善提案から施策実施までの工程にフォーカスしてお話しします。

現状分析・課題の洗い出しと改善案の立案・効果測定も重要な工程ですが、この部分を詳しく説明するとそれだけで1つの記事になるほど長くなってしまうので、それはまた別の機会にお話しできればと思います。

たった0.1%の小さな改善がお客様への大きな価値提供になる

まずは、サイト制作会社ではなく広告代理店なのに、なぜサイト改善の話を取り上げるのか、について簡単にお話しします。

サイトの内容や利便性は、コンバージョン率に大きく影響します。広告によってサイトに流入しても、ユーザーが求める情報がなかったり、コンバージョン(購入や申し込み完了)までの導線が不明確だと、ほとんどのユーザーはコンバージョンせず離脱してしまいます。

つまり、クリックはされるけどコンバージョンしない、コンバージョン率が低い状態です。

たとえば、1万人のユーザーがサイトに流入したとき、コンバージョン率が0.1%ならコンバージョン数は10件ですが、たった0.1%の変化でもコンバージョン率が0.2%に改善できればコンバージョン数は20件になります。

サイト改善によってコンバージョン率が大きく良化すれば、広告の成果も大きく改善できるということです。

また、サイトの利便性は広告の品質スコア(品質インデックス)にも影響します。サイトの利便性が低いと判断されると、品質スコアが低くなり、広告の掲載順位が下がったり、クリック単価が上がったりします。

お客様にとって都合の悪いことも伝え、行動してもらえるようになってこそプロフェッショナル

サイト修正は大なり小なり手間や費用がかかります。クライアント様がサイト改善の作業するのであれば手間がかかるし、外部に委託しているなら修正費用が発生します。

また、クライアント様からしたらサイト制作のプロではない広告代理店が、なぜ専門分野外のことまで口出しをするんだと思うかもしれません。

そのうえでサイト改善を提案して動いてもらうために、注意するべきポイントがあります。

代理店がクライアント様にサイト改善を提案するときの6つの心得

以上の前提を踏まえて、サイト改善を提案するときの6つの心得を紹介します。

  1. 客観的な根拠を提示する
  2. 実際の操作画面を見せて説明する
  3. 修正内容は具体的に提案する
  4. クライアント様に修正完了報告を依頼する
  5. SEO 観点と逆の提案になる場合があることを理解する
  6. サイト改善以外の広告の改善提案も併せて提示する

1.客観的な根拠を提示する

抽象的な話や印象を根拠にした話をすると、「個人の感想」になってしまいます。サイト制作のプロではない立場からサイト改善を提案するので、誰もが納得できる客観的な根拠が何よりも大事になります。

クライアント様に手間と時間をかけるだけの価値がある改善と感じてもらうために、以下のような客観的な根拠を改善提案と合わせて説明しましょう。

数値的根拠

広告管理画面の数値や Google アナリティクスのデータ、サイト分析ツールから得たデータなどは、提示しやすい客観的な根拠になります。

改善提案をしたうえで、今のままではなぜだめなのか、なぜ提案した通りに変えたほうがいいのかなど、数値を根拠にして説明します。

たとえば、フォームへの遷移率、フォームの入力完了率、特定ページの離脱率やその変化、ヒートマップで確認できる熟読率、スクロール率などは重要な指標です。

一般論を基にした根拠

上記のように数値で示すことは難しいけど、一般論としてそうしたほうがいいというような場合です。そのサイトのターゲットを加味したうえで、そのユーザーに対して適切なデザイン・情報になっているかなどの観点から根拠を提示します。

  • 例1:60代以上の高年齢層がターゲットなのに、20代の人でも読みづらいほど文字サイズが小さい 
  • 例2:緊急性の高い商材(水漏れ、鍵開けなど)なのに、電話番号をタップしても電話がかからない
  • 例3:高額商品なのに、信頼性を高める情報(会社情報、住所、電話番号など)がない

2.実際の操作画面を見せて説明する

特に挙動の話や見た目・大きさなどの話は口頭で説明しても伝わりづらく、納得感を持ってもらうのが難しいです。PC やスマホの画面を見せて、実際の動きや大きさを確認してもらえば、一目で実感してもらうことができます。

スマホの一部の機種ではデフォルトで録画機能がついているものもあるので、録画して共有するというのも有効な手段です。

実際にあった例としては、スマホサイトにあるボタンの大きさについての議論です。

「1つ1つのボタンの幅が小さく、またボタン同士が近すぎてタップしづらいです」と説明してもなかなか議論が進まなかったのですが、実際の画面を表示して指の大きさと比較して見せることで納得していただけました。

3.修正内容は具体的に提案する

「こういうイメージ」や「こんな感じで」など抽象的な改善提案をしてしまうと、思いもよらないところで意図しない修正内容になり、二度手間をかけさせてしまうことがよくあります。

私の経験上、抽象的な修正案で想定した通りの修正になったケースは2割くらいです。テキスト部分なら具体的な文章を、デザインに関する部分ならラフなどを提案しましょう。部分的な改善提案の作成なら、AUN というツールがおすすめです。

AUN での指示例

ただし、デザイン部分については専門知識がないと具体的な提案が難しいので、サイト制作会社に委託している場合は細部の決定はそちらに任せたほうが無難かと思います。

また、クライアント様と議論しながら改善案を作っていく場合もあるかと思います。その際は、最終的に決まった修正案を打ち合わせ後にお送りしておくと、「最終案と違う」「どれが最終案だったか忘れてしまった」といったトラブルを防ぐことができます。

4.クライアント様に修正完了報告を依頼する

改善後におこなう効果検証を見据えて、修正の完了連絡をお願いしておきましょう。効果検証のためにはどのタイミングでサイトを修正したのかを把握する必要があります。

サイト修正によってどれくらい改善したという結果を数値で見せることができれば、今後のサイト改善提案も進みやすくなります。

また、実施時期をあいまいにしないために、大体いつ頃に修正が完了しそうかを聞いておくのも重要です。

5.SEO 観点と逆の提案になる場合があることを理解する

SEO のために行っている施策と、コンバージョン率を良化させるための施策は逆の提案になるケースが多々あります。

たとえば、広告側の立場としては「ここのリンクはコンバージョンへの導線からはずれるリンクだから削除したい」と思っても、SEO 施策で掲載順位を上げるためにいろいろなページにリンクを設定しているという意図があるかもしれません。

どちらの施策を優先するかは状況によって変わりますが、重要なのはその可能性があると知っていることです。知っていれば、「SEO 対策でそういう仕様にしてるんだよね」と言われたときにどう返答するか準備できるからです。

「この改善で大幅なコンバージョン率良化が見込めるからどうしても提案を通したい」という場合であれば、その改善をすることでどれくらい良化が見込めるのかなどの説得材料を準備できますし、それほど重要な変更でなければ「では SEO を重視してこの変更はやめておきましょう」とスムーズに話を進められます。

6.サイト改善以外の広告の改善提案も併せて提示する

広告代理店の立場でサイト改善提案ばかりをするのは得策ではありません。

サイト改善は基本的にクライアント様のタスクになるので、提案がそればかりになると「こっちがやる作業ばかりで、そっちはちゃんと仕事をしているのか」「広告の成果が出ないのをサイトのせいにしたいだけでは」と思われるかもしれません(実際に言われたこともあります・・・)。

広告上でできる改善案をきちんと提示したうえで、相乗効果でさらに成果を良化させる施策という立ち位置でサイト改善を提案するようにしましょう。

有意義な提案をスムーズに進めるために

サイトを改善できれば、広告経由の流入だけでなくWeb 全体の流入が伸びるので、クライアント様にとって有益な提案であることは間違いありません。

提案時のポイントを押さえておけば、広告運用以外でも価値を提供できる、クライアント様にとって強力なパートナーになることができます。クライアント様・広告代理店の双方にとって有意義な改善提案をするための一助となれば幸いです。

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この記事を書いた人

S.N

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広告運用 コンサルタント

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