Facebook広告を分析する時に見るべき5つのポイント。媒体特性を理解してコンバージョンに繋げよう

現在では上司としてメンバーに Facebook 広告を教えることができる僕ですが、新卒で初めて Facebook 広告に触れたときは Google 広告や Yahoo!広告とは違う独特な世界観に戸惑い、どこから分析を始めたらいいのかわからず困っていました。

この記事では、初めて Facebook 広告を運用することになった人のために、媒体の特性から広告配信後の分析方法までをわかりやすく説明したいと思います。

Facebook 広告の前提知識

まずは Facebook 広告を分析する上で知っておいたほうがいい基礎知識として、媒体特性があります。初めにその特性を紹介していきます。

Facebook 広告の媒体特性

Facebook 広告の分析において、あらかじめ2つの媒体特性を理解しておいたほうが良いでしょう。

1. 機械学習モデルがパフォーマンスを大きく左右する

Facebook 広告は、その機械学習モデルがコンバージョンに繋がりやすい法則性を導き出せるかで成果が大きく変わってきます。

自社の保有する情報や広告の配信実績などから、コンバージョンに繋がりやすい/繋がりにくい法則性を導き出します。例えば、ある化粧品を1週間ほど広告配信した後に、20代女性がコンバージョンしやすく、50代男性がコンバージョンしにくいという結果から、一定の法則性を導く出すようなイメージです。

この学習結果をもとに、コンバージョンが最大化されるように、配信が自動で最適化されていくのが Facebook 広告の特性です。公式ヘルプページには以下の記載があります。

機械学習モデルは推定アクション率を見つけるために、広告主が広告に選択するビジネスの目的(ウェブサイトへのアクセスを増やす、購入を増やすなど)に基づき、広告主の期待するアクションを特定の利用者がとる可能性を予測します。

引用元:Facebookは広告の配信で機械学習をどのように利用しているのですか。

これが表すのは Facebook 広告の配信システムが、配信開始後にまずあらゆるユーザー、あらゆる配信面、あらゆる時間帯などに広告を表示していくことだと考えられます。

その結果を踏まえて、どういう配信をすればコンバージョンが最大化されるのかを学習するようになっています。

この段階は「情報収集期間」と呼ばれます。情報収集は広告セット単位でおこなわれ、各広告セットが情報収集期間中なのかは Facebook 広告の管理画面で確認することができます。

Facebook 広告 > 広告セット > 配信 > 配信

2. 機械学習モデルが動きやすいアカウント構造が肝になる

さて、機械学習がパフォーマンスを左右すると聞くと、運用担当者が介入する余地がないように思えますが、そんなことはありません。

Facebook 広告も運用型広告ですが、重要なのは配信開始後の運用ではなく開始前の準備です。機械学習が最大限うまくいくように構築してあげましょう。

目指すべき方向性ですが、まずは先ほどの配信列で「情報収集が不十分」が表示されないことを目指すと良いでしょう。

Facebook広告は、広告セット単位で1日15件の最適化イベント(=コンバージョン)を発生させることが推奨されています。広告セットをむやみやたらと増やさず、できる限りシンプルなアカウント構造にして、不必要にデータを分割しないようにすると良いでしょう。

コンバージョンが少ないときに、まず確認すべき3つのこと

そんな真っ暗闇の中を突き進むような Facebook 広告の分析ですが、推奨設定として正解が決まっている箇所があります。最低限の対応ができているか、最初に確認していきましょう。

1.そもそもコンバージョン計測が正しくできているか

コンバージョンが0件であったり、極端に少ないときには、まずはコンバージョン計測ができているかを確認しましょう。

確認すべきは、タグがサイトにきちんと埋まっているのか、タグマネージャーツールを利用している場合はタグが有効になっているのか、URL 条件を指定してのコンバージョン計測であれば URL が間違っていないかなどです。

もしかしたら、そもそもタグの発行すらしていないかもしれません。きちんと設定できているか確認してみましょう。

2.予算設定が少なすぎる or 配分が適切でない

Facebook 広告にかけようと思っている予算が適切かどうかも確認すべきでしょう。

最適化ポイントが7日間で50件発生していることが好ましいので、理想としては最適化ポイントをコンバージョンにして、コンバージョンが7日間で50件獲得できる余裕のある予算を確保できると良いです。予算としては、コンバージョン単価に50をかけた金額が、1週間での推奨予算となります。

そして、Facebook 広告用の予算が確保できた上で確認すべき箇所は、適切な予算配分ができているかです。こちらは「キャンペーン予算の最適化」という機能が使われていれば問題ないです。

Facebook 広告 > 該当キャンペーンにチェック > 編集

キャンペーン予算の最適化を使用すると、より多くのコンバージョンが得られるように広告セット間で予算配分が自動調整されます。

従来は広告セットごとに予算を設定しなければいけなかったのですが、それだとコンバージョンが多く獲得できるのに配信を抑えてしまうケースが出てくるため、基本的にはキャンペーン予算の最適化を使用しましょう。

3.最適化ポイントや入札戦略が良くない

最後に Facebook 広告の自動最適化がどのように働くかの設定を確認していきます。広告セットの設定画面を開き、以下の点を確認してみてください。

まずはコンバージョンイベントにおいては、求めているコンバージョンを設定します。ここでは「問合せ完了」としています。

Facebook 広告 > 広告セット > 該当の広告セットにチェック > 編集

次に広告セットの設定画面下部にある「広告配信への最適化」は「コンバージョン」になっていないといけません。こちらが「リンクのクリック」だと、コンバージョンではなくリンクのクリックを増やすように最適化されてしまいます。

Facebook 広告 > 広告セット > 該当の広告セットにチェック > 編集

そしてキャンペーンの入札戦略が「最小単価」ではなく、「平均目標達成単価」か「入札価格上限」になっているかを確認しましょう。

広告セットに設定されている「コストコントロール」の金額が低すぎると、目標が高すぎると判定されて配信がされなくなる可能性が高まります。配信がされないときには、入札を引き上げてみましょう。

Facebook 広告 > 該当キャンペーンにチェック > 編集

Facebook 広告の分析方法

推奨設定だけでは成果が出せませんが、それが Facebook 広告の面白いところでもあります。広告の配信をした後は、分析をおこない、広告の質を高めていきましょう。

Facebook 広告では見れる指標も多く、分析でどこから手を付けたら良いのか迷ってしまうかもしれません。しかし、ここで紹介する内容を順番にチェックしていけば、どうしてコンバージョンしないのかが分かるようになります。1つずつ確認してみてください。

広告が十分に表示されているか確認する

コンバージョンが少ないときに、まず確認すべき指標は表示回数です。そもそも広告が表示されていなければコンバージョンが発生することはありません。

例えば、クリック率が1%でコンバージョン率も1%の場合、コンバージョンが1件発生するのに必要なクリック数は100件となり、クリック100件が発生するのに必要な表示回数は10,000回という計算になります。この計算方法で必要なだけ広告を表示できているか確認しましょう。

表示回数が増えない原因は、算設定や最適化ポイント、入札戦略が適切になっていないケースが考えられます。まずはこれらの対応から始めましょう。

それでも表示回数が増えなければ、次に説明するフリークエンシーに問題があるはずです。

ちなみに、予算が使えないことと表示回数が増えないことは相関しているので、予算が使えなくて困っている場合も、表示回数を増やすことに注力してください。

ユーザーからクリックを得やすいのか確認する

表示回数が十分にあって、クリック数が不足する場合は、クリック率が低いということになります。

クリック率の高い低いを判断する基準として、業種ごとの平均値を確認すると良いでしょう。以下は Facebook 広告における業種別の平均クリック率をまとめたものです。

業種平均クリック率
美容・フィットネス1.02%
産業0.89%
金融0.58%
食品・飲料1.20%
趣味・余暇0.93%
家庭用品0.71%
インターネット・通信0.68%
職業・教育0.55%
ニュース1.05%
社会活動0.85%
ペット・動物1.68%
不動産0.98%
科学0.45%
参考:Facebook Ad Benchmarks for YOUR Industry [2019]|Word Stream

クリック率はデバイスがスマホなのかデスクトップなのかによっても差が出てくるので、一概に高低を判断しにくいのですが、業界水準の半分にも満たない場合には明らかに低いと考えて良いでしょう。

注意点は、Facebook 広告のクリックには「リンクのクリック」と「クリック(すべて)」という2種類あることです。

リンクのクリックを見ることによって、いいねやコメントなどのコンバージョンに繋がらない広告のクリックを除いた、クリック数がわかります。

コンバージョンに繋がる期待のあるクリック数がどのくらいあるか把握することによって、広告に対する純粋なクリック数がわかります。

広告の目的やフォーマット、ユーザーアクションによって集計方法が変わります。それぞれに含まれるものを表にまとめました。

広告の目的やフォーマット、
ユーザーアクションアクション
リンクのクリックとして集計クリック(すべて)として集計
目的にトラフィックを使用した、広告内の画像またはコールトゥアクションボタンのクリック
広告の説明文内の URL リンクのクリック
リード獲得フォーム、キャンバス、コレクションなどフルスクリーンのコンテンツへ利用者を誘導する広告形式のクリック
ニュースフィードの広告内のリンクからウェブサイトやアプリストアに直接誘導するクリック
投稿への「いいね!」、コメント、シェア
Facebook ページや Instagram プロフィールのクリック
写真や動画をフルスクリーンに拡大するクリック

いいね!やコメントは、コンバージョン目的の配信において関係のないアクションになるので、それを含まない「リンクのクリック」を使って分析していきましょう。

クリック率が低いときには、ターゲットに合った広告クリエイティブになってないか確認してみると良いでしょう。よくある問題として、そもそもなんの広告か分かりづらい、フックにしている訴求が弱いなどが挙げられます。

そして、どんなユーザー属性に配信されているかの確認は、管理画面右側の「内訳」というところをクリックするとできます。

Facebook 広告 > 内訳 > 配信

例えば、既存顧客に対して配信されている年齢が若すぎたり、逆に高年齢すぎたりする場合には、年齢ターゲティングを見直します。女性向け商材なのに男性にばかり表示されていれば、男性を外するように設定を変更していきましょう。

同じユーザーに複数回広告を表示していないか確認する

配信結果で見れる「フリークエンシー」とは、同じユーザーに何回広告を表示したのかという平均数です。

Facebook 広告 > 内訳 > 配信

この数値が高ければ高いほど、同じユーザーに同じ広告を見せているということになります。1人のユーザーに対して何回ぐらい表示させたら過剰になってしまいそうかをイメージしてみるといいでしょう。

反応しないユーザーに何度も広告を見せている可能性があるので、新しいターゲットを追加してみましょう。あまりニッチなユーザー層ではなく、なるべく広く取ってあげると、機械学習しやすい傾向にあります。

ちなみに、広告セットの設定画面には「潜在リーチ」というメーターがありますが、公式ヘルプでも言われているように、実際に広告を見る人の数を数値化したものではないのでご注意ください。あくまでも参考値であり、実際の配信量を保証するものではありません。

Facebook 広告 > 広告セット > 該当の広告セットにチェック > 編集

また、新しいターゲットの追加と併せてオススメなのが、クリエイティブの追加や変更です。

広告クリエイティブが1パターンしか入っていなかったら、1つの広告セットあたり2個から5個になるように追加してみてください。すると、同じユーザーに対しても複数の広告を表示できるようになるので、広告単位のフリークエンシーは下がります。

クリック数とランディングページビュー数に乖離がないか確認する

次にランディングページのビュー数の確認をしましょう。ランディングページビューとは、広告リンクをクリックしてからリンク先のウェブページまたはインスタントエクスペリエンスを読み込んだ回数を指します。

クリック数とランディングページビュー数に乖離がある場合、ランディングページの読み込み速度や、サーバーエラー、ユーザー側の通信環境の問題などが想定されます。ただし、ランディングページの読み込み速度に問題があることが多いです。

広告に興味を持ってリンク先ページを開こうとしたものの、ページがなかなか読み込めなくて諦めてしまったケースが想定されます。

2017年2月に Google から発表されたページの読み込み速度と離脱率のデータによると、ページの読み込み速度が1秒から3秒に伸びた場合、離脱者は32%増えるそうです。

画像引用元:Find Out How You Stack Up to New Industry Benchmarks for Mobile Page Speed

以上を踏まえると、ページの読み込み速度が3秒未満になっているかが1つの基準と考えて良さそうです。

サイトの表示速度の改善に使うべきは Google が提供する PageSpeed Insights です。

PageSpeed Insights は、ページのパフォーマンスをレポートし、改善案を提案してくれるツールです。「サイズの大きい画像があります」や「使用していない CSS があります」のように具体的に提案してくれます。これをもとに修正をおこなうとよいでしょう。

コンバージョンに繋がっているか確認する

最後にチェックしてほしいのはコンバージョン率です。

ここまで分析してきて成果が出ておらず、コンバージョン率が低いときには、ランディングページでユーザーのニーズに応えきれていないかもしれません。

コンバージョン率は、コンバージョン数をクリック数で割ることで算出できます。あいにく Facebook 広告の管理画面でコンバージョン率を表示することはできません。

このとき使用するコンバージョンですが、コンバージョンの手前にあたるフォーム閲覧数などのマイクロコンバージョンは含みません。成果としているコンバージョンのみでコンバージョン率を出しましょう。

ランディングページの改善方法は以下ページで丁寧に解説しているので、こちらをご覧ください。

なぜコンバージョンしないのか確認していこう

Facebook 広告は Google や Yahoo! に次ぐコンバージョンの獲れる媒体です。以上の流れに沿って分析していただければ、きっと悪化要因がみつかり、適切な解決策を打てるでしょう。諦めずにトライしてみてください!

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この記事を書いた人

瀬畑 輝

瀬畑 輝

広告事業部 マネージャー

2016年4月に新卒入社。入社10カ月で代表滝井直属の広告運用チームに異動。 入札調整や広告文作成から、サイト改善提案まで代表から直接指導を受ける。 toB/toC比率は半々で、アプリ広告も担当。特に好きな媒体はFacebook広告。 海外旅行が好きで、アメリカ横断経験あり。趣味は服映画ヨガアート猫もろもろ。

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