
この度、株式会社キーワードマーケティングは、BtoB 企業の営業・マーケティング活動のオンライン化を支援する 株式会社才流 と『Facebook 広告の効果を上げる 38 のチェックリスト – BtoB 企業向け』を 共同発表 しました。
第一弾の Google 検索広告編に続き、第二弾は Facebook 広告に特化したチェックリストです。
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Facebook 広告が BtoB 事業でも成果が出せる理由は、その高いターゲティング精度にあります。
年齢や職場などのユーザー自身が登録した情報を使ったターゲティングができるだけでなく、非常に高度に進化した配信最適化アルゴリズムを利用することができ、人間ではとても実現できないような精度の高い広告配信が可能になってきています。
またFacebook 広告は、ニーズは存在しているものの、それを解決するサービスがあること自体があまり知られていないサービス・商材を知ってもらうにも有効な手段です。
そのようなサービス・商材では、そもそも Google などで検索される機会が少ないため、思うようにコンバージョン獲得ができないことがあります。
そのようなケースでも、見込みの高い顧客層に対して、PUSH型の広告配信ができる Facebook 広告を活用することで大きく成果を伸ばすことができます。
検索広告と同様、BtoB ならではのポイントが存在するので、本チェックリストを活用して抜け漏れのないように確認をしてみてください。
配信前に実施すること
検索広告同様に、BtoB 事業の Facebook 広告を実施する場合、戦術的な広告の設定方法やテクニックよりも、配信前の「事前準備」が極めて重要となります。
ここを怠ると、誰の目にも留まらない広告になったり、広告を顧客になり得ない人ばかりに見せてしまったりしてしまい、思うような成果が出ないことがあります。
まずは、配信前に確認したい大事なポイントをチェックリストにまとめました。
Facebook 広告を配信する前の確認
- 広告を行う目的を明確になっているか
例:資料請求獲得、セミナー誘導、リターゲティングなど
- どのターゲットセグメントに対して配信する広告なのか決まっているか
- コンバージョンの定義は決まっているか
例:ホワイトペーパーダウンロード、セミナー申し込み、資料請求、トライアル申し込みなど
- 広告配信に必要なコンテンツを準備しているか
例:ホワイトペーパー、セミナー、事例インタビューなど
- Facebook ピクセルを設置しているか
- カスタムコンバージョンを設定しているか
- ターゲットセグメント毎の LTV を算出し、許容できる目標コンバージョン単価(目標CPA)を把握しているか
※ 広告代理店に依頼する場合は、運用代行手数料を含める
- 広告経由の目標コンバージョン数を決めているか
- 月額予算(もしくは、四半期や年間予算)を決めているか
※ 広告代理店に依頼する場合は、運用代行手数料を含める
- 月額予算を平均したペースで使っていいか?注力したい期間などあるか
- 広告目的・キーワードに応じたランディングページを用意しているか
※ リード獲得広告で配信する場合は、Facebookインスタントエクスペリエンスでフォームの作成が必要
- サービスサイトや会社サイト訪問のカスタムオーディエンスを作成しているか
- カスタマーリストを活用したカスタムオーディエンスを作成しているか
- 広告に投稿されたコメントへの対応方針を決めているか
・ポジティブな反応にのみ対応するのか
・ネガティブな反応にも対応するのか
・まったく対応しないのか
配信前の準備として最も重要なのが「広告を行う目的」です。
広告の目的とは、ホワイトペーパーダウンロードでリードを獲得するのか、トライアル申し込みをしてもらいたいのか、セミナー申し込みをしてもらいたいのか、資料請求をしてほしいのか、問い合わせをしてほしいかなど、広告によって獲得したいアクションを指します。
当然、「見積依頼」や「診断申し込み」のような成約に近いコンバージョンのほうが売上につながりやすい半面、コンバージョンを獲得する難易度が上がり、コンバージョン数は少なくなります。
一方で、資料ダウンロードのような敷居の低いコンバージョンは、広告反応を取りやすい反面、リストが増えるだけで売上するには長い時間がかかりがちです。
Facebook 広告と相性が良いのは、ホワイトペーパーダウンロードなどの比較的敷居の低いコンバージョンになります。
Facebook 広告で売上の基盤となる見込み顧客層を形成しながら、成約に近い「今すぐ客」については検索広告でしっかりとアプローチしていくのが良いでしょう。
アカウント設定の配信前チェックリスト
Facebook 広告は、キャンペーン・広告セット・広告という3つの階層で管理されます。いずれの階層でも、BtoB ビジネスならではポイントがあるので、それぞれ解説していきます。
キャンペーン
- キャンペーンの目的は決めているか
例:お問い合わせや申込みの獲得、認知の拡大など
- 予算設定は通算予算か日別予算、どちらを使うのか
・曜日や時間帯による広告のオンオフを行う場合は通算予算を使用
キャンペーンの目的は原則、前段の「広告の目的」と一致させることが重要です。
今回は BtoB 事業における何かしらのアクションをWeb上で獲得することを目的に解説していますので、キャンペーンの目的は「コンバージョン」を選びます。
ここで選んだ目的に応じて、広告セットなどの下層で設定できる項目が変わりますので間違った目的を設定しないよう注意が必要です。
広告セット
- 開始日と終了日の設定は正しいか
- 通算予算設定の場合、曜日や配信帯をビジネスタイムにしているか
例:平日7時〜22時
- ターゲット設定は適切か
- カスタムオーディエンスに設定ミスはないか
- 既存顧客やコンバージョンユーザーの除外を行っているか
- 配信エリアを対応できるエリアのみにしているか
- 類似オーディエンスで配信する場合、サイズを1%~5%の範囲で設定しているか
※ いきなり6%以上を設定しない
- 年齢を絞りすぎていないか
- 利用者層、興味・関心、行動を設定した際のボリュームが広すぎないか?狭すぎないか
・オーディエンスのグラフが緑の部分になっているか
- オーディエンス設定が完了した段階で、適切なボリュームになっているか
・オーディエンスのグラフが緑の部分になっているか
- 配置設定は適切か
- 基本的には自動配置を選択する
- 手動設定を行う際は最低でも4つ以上の配置を選択する
- 広告の最適化ポイントの設定は適切か
- 最低でも週に50回以上カウントされるコンバージョンを設定する
- 手動設定を行う際は最低でも4つ以上の配置を選択する
- 推奨は1日15回以上
- コストコントロールの設定は適切か
※ 低すぎる入札価格は最適化の妨げとなるため注意が必要
広告セットでは「どんな人に広告をみせるのか」というターゲティングを設定します。配信前準備で決めた方針に沿って設定しましょう。
ターゲットは絞り込みすぎないようにする必要があります。
ターゲットが少なすぎると、コンバージョンも少なくなってしまい、Facebook 広告お得意の機械学習がうまく進みません。その結果、Facebook 広告のシステム側が配信しても成果が出せないと判断して、そもそも広告を表示しなくなっていきます。
また、カスタマーリストを使った「類似ターゲティング」は非常に強力なターゲティング手法です。
メールアドレスや電話番号等を暗号化し Facebook にアップロードすることで、既存のお客様に類似する属性を持つ新規ユーザーに広告配信することができます。
ビジネス利用も多い Facebook では、他 SNS に比べてビジネス用のメールアドレスをアカウントに登録している割合が高く、例えば Twitter だと1割から3割ぐらいですが、Facebook では6割から7割ぐらいが有効になります。
クリエイティブ作成におけるチェックリスト
- Facebook ページの紐付けは正しいか
- 広告を複数パターン入稿しているか
- 画像は写真、イラスト、図説、マンガなど2つ以上のパターンを用意しているか
- 画像のアスペクト比は適切か
・迷ったら 1:1 の画像を登録する
- 横幅 1,200px 以上の画像を使用しているか
- 動画を使用する場合、消音でもメッセージが伝わるか
- メインテキストは、最初の2行でメリットを伝えているか
※ ありきたりな表現、ターゲットが広すぎるメッセージに注意
- 適切な CTA(Call To Action)を選択しているか
- 見出し、説明を入力しているか
- URLパラメーターを設定しているか
プライベート空間でもある SNS のタイムラインに表示される Facebook 広告はクリエイティブも非常に重要です。
見込み顧客の不安や不満をしっかりと捉え、そのニーズを解決するメッセージをシンプルにわかりやすく表現しましょう。
Facebook 広告 配信後のチェックリスト
さて、ここからは配信開始してからのチェックリストです。
どれだけ良い設計をしても、運用を誤ればこれまでの努力は水の泡になります。以下のチェックリストを確認しつつ、PDCA を回していきましょう。
- 情報収集期間中に大幅な編集をしようとしていないか
- 情報収集期間が1週間以上続いていないか
- フリークエンシーが高すぎないか
・広告の成果が落ちている時はクリエイティブの入れ替えを検討する
- 初回インプレッション率が低すぎないか
・広告の成果が落ちている時はクリエイティブの入れ替えを検討する
- オークション重複率が高くなっていないか
・オークション重複率が高く、インプレッションが伸び悩んでいる場合は広告セットのターゲットを見直す
- 品質ランキングの低い広告はないか
・品質ランキングが低く、成果の出ていない広告は停止・変更を行う
- 広告単位での最適化ポイントの数は十分か
・1週間で50件以上が推奨
配信開始後にやってしまいがちなミスは、機械学習が情報収集をしている期間に手を加えてしまうことです。
配信開始して一定のコンバージョン数が獲得できるまでは、情報収集期間と呼ばれる配信の最適化のテスト期間が設けられています。
どのような人にどのようなメッセージを見せるとコンバージョンにつながるのか、どの時間が良いのかなどの成果を見ながら最適な配信のためにテストが行われるため、この期間は一時期パフォーマンスが悪く見えてしまいます。
この情報収集期間中に早まって手を加えてしまうと、Facebook 広告のシステムはまたゼロから学習することになり、いつまで経っても配信が最適化されなくなってしまうのです。
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なかなか一度ですべてのチェックリストを満たすのは難しいかもしれませんが、どれも BtoB 事業においては重要なポイントです。
一つでも多くのチェックを付けられるよう、ぜひお手元にチェックリストをダウンロードして活用してみてください。※ 個人情報の入力は不要です。
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この記事を書いた人

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瀬畑 輝
広告事業部 マネージャー
2016年4月に新卒入社。入社10カ月で代表滝井直属の広告運用チームに異動。 入札調整や広告文作成から、サイト改善提案まで代表から直接指導を受ける。 toB/toC比率は半々で、アプリ広告も担当。特に好きな媒体はFacebook広告。 海外旅行が好きで、アメリカ横断経験あり。趣味は服映画ヨガアート猫もろもろ。