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Yahoo!のレスポンシブ検索広告(RAS)とは?配信結果と運用時のポイントを紹介

2019年には Google 広告で導入が始まっていたレスポンシブ検索広告が、2021年5月12日に Yahoo! 検索広告でも提供が開始されました。

【検索広告】レスポンシブ検索広告提供開始のお知らせ – Yahoo!広告

English translation ###更新履歴 ・2021年5月12日 本件の実施を完了しました。 ・2021年4月21日 記事の掲載を開始しました。 ##対象サービス Yahoo!広…

Google 広告では既に導入しているものの、Yahoo!広告ではまだ導入できずに検討している段階という方もいるのではないでしょうか。

この記事では、Yahoo! レスポンシブ検索広告の基本的な仕組みや入稿要件、導入した成果を説明していきます。

レスポンシブ検索広告とは

Yahoo! レスポンシブ検索広告(RAS:Responsive Ads for Search)は、タイトルが最大15件、説明文は最大4件まで入稿することができる Yahoo! 検索広告の標準キャンペーンで配信できる広告タイプの1種です。

入稿されたタイトルと説明文は、ユーザーの検索語句などに合わせて、最適な組み合わせで配信されます。組み合わせのロジックは非公開となっています。

画像引用元:レスポンシブ検索広告とは|Yahoo!広告ヘルプ

なお、Google レスポンシブ検索広告は RSA(Responsive Search Ads)と呼ばれ若干略称が異なります。Google レスポンシブ検索について詳しく知りたいという方は下記の記事もあわせてご覧ください。

レスポンシブ検索広告とは?メリットや基本設定、拡張テキスト広告の違いまでを解説

レスポンシブ検索広告とは「Google の検索広告で配信できる広告タイプの1つ」で、RSA(Responsive Search Ads)とも呼ばれます。もう1つの広告タイプとの違いや特徴をまとめ、効果的に活用できるような機能や広告文作成時に念頭においておきたい考え方を紹介します。

また、Yahoo!広告で似ている広告タイプに「拡大テキスト広告」があります。異なる点として、入稿できるタイトルと説明文の個数が挙げられます。拡大テキスト広告は、タイトルが最大3つまで、説明文は最大2つまでとなっています。

レスポンシブ検索広告の入稿要件

続いてレスポンシブ検索広告を入稿するための要件と各要素について説明していきます。実際掲載される広告例を見ながら要素ごとの条件を見ていきましょう。

「キーワードマーケティング」の検索広告
要素要件
①タイトル最大入稿件数:15件
最小入稿件数:3件
推奨入稿件数:5件以上
文字数:全角30文字(半角60文字)
②説明文最大入稿件数:4件
最小入稿件数:2件
推奨入稿件数:記載なし
文字数:全角90文字(半角180文字)
表示位置の固定固定しない、1番目、2番目、3番目(タイトルのみ)から選択可能
表示URL自動生成されるため入力不要
③ディレクトリ1、2各半角15文字
最終リンク先URL
スマートフォン向けURL
1,024バイト※日本語 URL を利用可能
広告グループあたりの RAS ※最大配信可能件数:3件(ステータスがオフであれば4件以上可)
最小入稿件数:制限なし
推奨入稿件数:広告グループごとに1件ずつ
※入稿要件ではないが、上限数があるため記載

表示位置の固定以外の要素は従来の拡大テキスト広告と変わりません。また、文字数の上限や設定できるアセットの数など、Google の RSA と違いはありません。

必須件数はタイトルが3件、説明文が2件ですが、最低件数だと拡大テキスト広告との差異がほぼなくなってしまうので、推奨件数である5件以上を設定するようにしましょう。

レスポンシブ検索広告の推奨設定と運用のポイント

ここからは実際に配信をするにあたって、Yahoo! が公式でアナウンスしている推奨設定をもとに解説します。

設定に関するポイント

媒体が推奨している設定とその背景をそれぞれ確認していきましょう。

画像引用元:【検索広告】レスポンシブ検索広告提供開始のお知らせ|Yahoo!広告 下部からダウンロード可能資料を引用し一部加工

先に設定に関するポイントを解説していきます。

広告グループごとに1件のレスポンシブ検索広告の設定

「なぜ1件が推奨されているのか、2件以上入稿してはだめなのか」については言及されていません。しかし、選択肢が増えすぎることで学習が進みづらくなることを避けるためではないかと思います。

例えば1件の RAS のタイトル・説明文を最大件数入稿した場合、選ばれるアセットと順番の組み合わせは、(タイトル:15×14×13)×(説明文:4×3)=32,760通りと膨大になります。RAS 1件だけでも組み合わせが多いのに2件、3件と増やせば学習期間が延びてしまうのではないでしょうか。

タイトルは5件以上、できるだけ多くのアセットの入稿

最低件数の3件だと拡大テキストの件数と変わらないため、せめて4件以上は、というのはみなさんご認識かと思います。ただ、できるだけ多くといわれるとなかなか訴求内容を考えるのが大変かもしれません。

できるだけ多く入稿することを推奨しているのは、昨今の部分一致キーワード使用によるリーチの拡大も影響しているのだと思います。

部分一致キーワードを使ってビジネスを拡大していく動きや、完全一致での配信も数年前と比べるとかなり広がっていることから、部分一致キーワードを追加してこれまでリーチできなかったユーザーにリーチするためにも、色々な訴求をカバーできるような RAS を準備してほしいという意図が感じられます。

誤った広告を表示させないための注意点

複数のアセットを入稿した際に誤った広告(=自分が意図していない内容の広告)が出ないようにするための注意点も紹介します。

推奨されているタイトル5件以上、できるだけ多くのアセットを入稿するとなると、似たような内容、重複した内容の広告ができることもあります。

固定機能を使用することで、重複を防ぐこともできますが、基本的にはランダムの組み合わせになるので、以下の資料のように同じ内容の異なる言い回しの広告が生成される可能性も十分ありえます。

画像引用元:【検索広告】レスポンシブ検索広告提供開始のお知らせ|Yahoo!広告 下部からダウンロード可能資料を引用し一部加工

訴求内容が重複しないようにするためには、社名やサービス名の他に、検索ユーザーの興味に合わせた複数のアセットを入稿すると良いでしょう。ポイントとしては、どの組み合わせになっても意味が通じる文言を入れることです。

重複しないための訴求のポイントはヘルプページに具体的な例があります。

社名やサービス名の他に、検索ユーザーの興味に合わせた様々な訴求内容を入れる。
■タイトル(アセット)
 ブランド名
 サービス名
 新築一戸建ての比較
 予算の相場や平均費用
 おすすめの間取り
 充実のサポート
 無料相談も可能
⇒表示される広告のイメージ:新築一戸建ての比較 – 充実のサポート – ブランド名

引用元:レスポンシブ検索広告とは「レスポンシブ検索広告の入稿例」|Yahoo!広告

上記の例では、戸建て購入についての広告で、ブランド名やサービス名の他に、ユーザーが一緒に知りたがるであろう、費用のことや間取りなどもタイトルに盛り込んでいます。また、実際に購入するとなった際に気になる、事前の相談や購入後のサポートなどもあり、ユーザーの不安や不満を解消できる内容になっています。

このようにタイトルで異なった訴求内容を数種類盛り込むことができれば、ある程度重複を防ぐことができます。通常の検索広告と同様にユーザーに対して、何を訴求したいのかをパターンを分けて考えてみると良いかもしれません。

運用開始後のポイント

推奨設定の通りに入稿し、Yahoo! RAS の配信をスタートした後で、どのように成果を判断し、チューニングすれば良いのかを説明します。以下は媒体が推奨しているポイントです。

  • 最適なタイトルと説明文を表示させるために学習機関として、約30日間必要
  • 拡大テキスト広告とクリック率のみを比較した運用は推奨しない 
  • 成果を確認する際は広告グループ全体のパフォーマンスを確認することが重要
画像引用元:【検索広告】レスポンシブ検索広告提供開始のお知らせ|Yahoo!広告 下部からダウンロード可能資料を引用し一部加工

最適なタイトルと説明文を表示させるために学習期間として、約30日間必要

アセットをたくさん設定すればするほど「こんな検索をするユーザーにはどの組み合わせが最適なのか」と学習するのに時間がかかるのは予想ができます。Google RSA でも具体的に何日と明言されてはいませんが学習期間が必要になっています。

なので公式に記載がある通り30日間程度は、継続してレスポンシブ検索広告を配信したほうが良いのもうなずけます。

拡大テキスト広告とクリック率のみを比較した運用は推奨しない

正確な比較にはならないので拡大テキスト広告と RAS のクリック率のみを比較するのは辞めたほうが良いということでしょう。

15個もアセットがあればクリック率が高い組み合わせや、クリック率は低いがコンバージョン率が高い組み合わせなどさまざまあるでしょう。

ただし RAS はどの組み合わせでそれぞれどれくらいクリックを獲得できたのかはわからず 、RAS 全体のデータのみでしか確認できません。

RAS の場合、組み合わせごとにクリック率の幅があり、これまで配信してこなかったような訴求を追加すると余計クリック率にブレが生じるのではないでしょうか。

なので、単純に拡大テキスト広告と比較して「クリック率が低いから RAS は良くない」と判断してはいけないということでしょう。

成果を確認する際は広告グループ全体のパフォーマンスを確認することが重要

拡大テキスト広告とクリック率だけで比較をしないというポイントに近いですが、追加した RAS だけを見るのではなく、RAS 導入後の広告グループ全体の成果を見るのが良いでしょう。

RAS を追加することで表示回数の増加や、ユーザーの検索語句との関連度の上昇などといった効果が見込めます。

すると、導入前と比較して広告グループ全体の表示回数が上昇していたり、これまでクリックが発生していなかったような検索語句でクリックを獲得できたり、その後のコンバージョンに繋がったりといった変化が表れてくるかと思います。

よって、従来の拡大テキスト広告と比較をするのではなく「RAS 導入前後でどんな変化が起きたか」を見るのが良いと言えるでしょう。

配信結果からわかったこと

まだ配信日数も多くはないですが、社内で共有された事例を紹介します。今回は同じグループ内に追加している拡大テキスト広告と RAS の比較をしてみました。

EC サイト

配信量はまだまだ少ないものの、圧倒的にクリック率が高くなっています。なお、今回集計対象の RAS はタイトル6件、説明文3件を入稿しています。

最大まで設定していないものの、組み合わせは最大で (タイトル:6×5×4)×(説明文:3×2)=720となるので、拡大テキスト広告よりもユーザーの検索語句にマッチした広告文が表示されているからと考えられそうです。

広告タイプ\指標表示回数クリック数クリック率クリック単価広告費
レスポンシブ検索広告60020033.33%¥28¥5,500
拡大テキスト広告7,00080011.43%¥35¥28,000
実際の配信結果を参考に作成したイメージ

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クリック率はほぼ同水準で、クリック単価が若干低い結果となりました。集計対象の RAS はタイトル5件、説明文4件を入稿していますが、こちらはタイトル1のみ位置を固定していました。

組み合わせは最大で(タイトル:4×3)×(説明文:4×3)=144件となりますが、もっとも目立つタイトル1を固定していたことでクリック率に差が生じなかったのではないかと考えられます。また、自動入札戦略を導入している影響でクリック単価が低くなっていると考えられます。

広告タイプ\指標表示回数クリック数クリック率クリック単価広告費
レスポンシブ検索広告1,500604.00%¥233¥14,000
拡大テキスト広告9,5004004.21%¥278¥111,000
実際の配信結果を参考に作成したイメージ

EC サイトの例の場合、どんな組み合わせが良かったのか気になるところですが、Yahoo! RAS は組み合わせやアセットごとの良し悪しを見ることができません。

Google RSA だと、組み合わせやアセットごとの表示回数や「最良・良・低」でアセットごとの評価を確認することができます。以下は Google の RSA もアセットごとのインプレッション数です。

Google 広告管理画面 > 広告 > アセットの詳細を表示 > 組み合わせ

実際にどのような組み合わせで広告が表示されたのかを確認することができます。

Google 広告管理画面 >広告 > アセットの詳細を表示 > アセット

Google 広告では、アセット単位の表示回数を確認することができ、30日間で約5,000インプレッションを獲得するとそのアセットが「最良・良・低」のいずれかに分類されます。

評価が「低」であれば差し替えをおこない、「良・最良」であればそのアセットを参考に新たなアセットを追加することでより成果の高いレスポンシブ検索広告となります。

ただし、Yahoo! RAS は現時点では Google RSA のようにアセットごとの評価を確認できないため、仮説をもとにアセットの入れ替えをおこなわなければなりません。

もちろん、媒体が異なると検索しているユーザー層も異なるため Google で評価が良いからと言って Yahoo! でも高い成果を得られるとは限りませんが、参考程度であれば Google RSA のアセットの評価を参考にしても良いかもしれません。

入稿方法

ここからは RAS の入稿方法を説明します。管理画面から入稿する方法、エディターを使って入稿する方法など、複数ありますが、今回は管理画面から1件ずつ入稿する方法を紹介します。

なお、大量の RAS を追加したい場合にはエディターを使えば一括入稿が可能です。エディターの基本的な使い方はこちらの記事をご参考ください。

まずアカウントにログインしたら「広告」タブに移動し「+広告作成」ボタンをクリックします。

Yahoo!広告管理画面 > 広告 > +広告作成

ページが移動するので「対象を選択」から広告を追加したいキャンペーン、広告グループを選択します。

Yahoo!広告管理画面 > 広告 > +広告作成 > 対象を選択 > キャンペーン、広告グループ

次に「広告タイプ」でレスポンシブ検索広告を選択します。タイトルや説明文、URLなどを入力し、1番下にある「保存」ボタンをクリックすると作成完了です。

Yahoo!広告管理画面 > 広告 > +広告作成 > 対象を選択 > キャンペーン、広告グループを選択 > 広告タイプ > レスポンシブ検索広告

入稿にあたっての注意点・忘れがちなポイント

Google レスポンシブ検索広告と違いがないため、Google 広告で導入済みの方は Yahoo! レスポンシブ検索広告の導入も比較的簡単です。ただ、いくつか注意しておきたい点があります。

  1. 広告ポリシーの違いに注意
  2. 入稿済みの広告は編集不可
  3. 掲載必須項目は必ず固定表示
  4. 使用できない関数がある

1つ目は、広告ポリシーの問題です。最上級表現を代表に、Google 広告では審査が通っても Yahoo! 広告では審査落ちしてしまうケースがあります。

2つ目、広告の編集ができない点です。こちらは RAS に限ったことではありませんが、Yahoo! 検索広告は入稿済みの広告で見出し・説明文・URL といった要素を編集することができません。

一部のアセットだけが、1つ目の例のように最上級表現が原因で審査落ちした場合でも不承認になったアセットだけを差し替えて審査を通すことはできず、再入稿が必要となります。また、位置の固定も編集不可なので、入稿時点で固定しておきましょう。

3つ目、掲載必須となっている項目は表示が省略されないようにする必要があります。出会い系サービスにおける「18歳未満の利用不可」などの文言がこれに該当します。このようなサービスの広告配信をされている方は固定表示機能を使用しましょう。

4つ目、広告で使用できる関数の中で一部利用できないものがあります。アドカスタマイザーや IF 関数は利用できませんので「拡大テキスト広告で使っている広告をそのまま使おうと思っていた!」という方は下記のヘルプページを一度チェックしていただければと思います。

参考:広告で使用できる埋め込み関数 |Yahoo!広告ヘルプ

成果がすぐにでるとは限らないが入稿して損はない

成果が大幅に良くなった事例はないものの、Google RSA のローンチ時を振り返ると「異様にクリック単価が高いな」「でもコンバージョン率はそこそこ?」「このまま続けてていいのかな」と不安だった記憶があります。

ただ、2年も経ってみると RSA が主流となりつつあり、アカウント内でもコンバージョンを多く獲得できています。もちろん、Yahoo! RAS が Google RSA とまったく同じ動きをたどるとも言えません。ただ、成果が出ている案件もありますので、様子見のまま導入しないで後から慌てるのではなく、早めに導入してみて良いのではないでしょうか。

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「わかりにくいこと」を「わかりやすく」をモットーに、すべての記事を実際に広告運用に関わるメンバー自身が執筆しています。ぜひ無料のメールマガジンに登録して更新情報を見逃さないようにしてください!

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この記事を書いた人

そのはた

そのはた

広告運用 コンサルタント

2016年12月に九州の佐賀支社に入社。市役所でアルバイトしてたのに、気が付いたら広告運用を始めて、気が付いたら東京にいた人。新しい施策考えるのがすき、広告作成はもっとすき。絵心皆無のクリエイティブ担当。すきなものはカロリーと寝ること。

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