Yahoo! ディスプレイ広告で利用できる Yahoo! Audience Discovery(以下、YAD)。Yahoo! からのリリースで名前だけは見たことあるものの、どういったものか今一つ分からないという方も多いのではないでしょうか。
YAD は活用することで広告配信の幅が広がり、成果の拡大に期待できます。そのため Yahoo! ディスプレイ広告を配信している方はぜひチェックしておきたい機能です。
この記事では、YAD について現在公開されている情報を分かりやすく解説するとともに、実際に YAD を利用して広告を配信した事例も紹介します。
2025年5月現在、YAD について Yahoo! 広告が公式に発表している情報は以下の通りです。
上記の通り、現在 YAD に関する情報はかなり限定的にしか公開されていません。一部のブログ記事では利用できるターゲティングの名称や具体的な機能をまとめたものもありますが、いずれも本来は限定公開されているはずの公式情報を許可なく掲載しているものです。
この記事では Yahoo! 広告の公開情報にもとづいて YAD の概要や設定方法を分かりやすく解説するとともに、実際に YAD を利用して広告配信をおこなった事例も紹介します。
なお、YAD を利用した Yahoo! 広告の配信をしたい方は、ぜひ LINE ヤフー正規代理店であるキーワードマーケティングにご相談ください。
Yahoo! Audience Discovery(YAD)は、Yahoo! JAPAN のデータを用いて独自のユーザーセグメントを作成し、Yahoo! 広告のターゲティング配信ができるサービスです。
利用できる機能は複数あり、どの機能もユーザーデータをもとにしたユニークなものばかりです。ただ、先ほども触れた通り、具体的にどのようなターゲティングが利用できるかは一般向けに公開されていません。
YAD の大きな特徴は、LINE ヤフーの持つ膨大なファーストパーティデータを活用した、より詳細なターゲティングを利用できることです。
2023年、ヤフー株式会社と LINE 株式会社が統合し、「LINE ヤフー株式会社」となりました。2024年9月時点でのサービスの月間利用者は、Yahoo! JAPAN は5,400万人、LINE は9,700万人となっています。
この膨大なデータをもとに、例えば Yahoo! Japan 上での検索を介して特定の企業のページを訪れたユーザーや、特定の属性をもつユーザーなどを狙い撃ちできます。
実際にキーワードマーケティングでも、YAD を利用した広告配信で通常ターゲティングよりも成果を上げた事例があります。
以下の表は、サードパーティ Cookie を利用した通常のリターゲティング配信と YAD を用いた配信を比較したものです。
ターゲティング | クリック単価 | コンバージョン率 | CPA |
---|---|---|---|
通常のリターゲティングを利用 | 55円 | 9.2% | 803円 |
YAD を利用 | 70円 | 12.5% | 735円 |
こちらの事例では、通常のリターゲティングと比べてクリック単価は上がってしまいました。一方、コンバージョン率と CPA はいずれも通常のリターゲティング以上の成果を出すことに成功しており、コンバージョン率は約3%高くなっています。
YAD はどの広告アカウントでも利用できる訳ではありません。以下のように、Yahoo! 広告ヘルプでも「一部のお客様のみに提供している」とされています。
Yahoo! Audience Discoveryは、一部のお客様のみに提供しているサービスです。ただし、Yahoo! Audience Discoveryを利用できないアカウントでも、Yahoo! Audience Discoveryから公開されたセグメントを受け入れて、オーディエンスリストを作成できます。
Yahoo! Audience Discovery のデータを利用してオーディエンスリストを作成する|Yahoo! 広告ヘルプ
ただ上記を見ても分かる通り、YAD の詳しい利用条件は公式ヘルプでも明かされていません。
最後に、代理店の方に向けて、実際にキーワードマーケティングで YAD を導入した際の流れを、以下の4ステップに分けて紹介します。
これから YAD を利用したいと考えている方は、導入の際に参考にしてみてください。
前半でも紹介した通り、YAD は全てのアカウントが利用できるわけではありません。
そのため、まずは自身が運用を担当するアカウントで YAD を利用できるか、Yahoo! 広告の担当者にチャットやメールなどで確認しましょう。
YAD を利用できるアカウントであり、かつ YAD を利用してターゲティング配信をしたい場合は、利用申請をする必要があります。
ステップ1の確認連絡と同様、申請の際に必要な情報についても Yahoo! 広告の担当者に確認しましょう。
YAD に関する Yahoo! 公式ヘルプにもある通り、申請の際には YAD を利用したい Yahoo! ディスプレイ広告アカウントで「リンク ID」を発行する必要があります。これは Yahoo! 側で YAD の「ブランド」と広告アカウントを連携させるために必要なので、必ず発行しておきましょう。
ただし、リンク ID は広告アカウントの管理者権限を持つ方でないと対応できないので、あらかじめ権限を持つ方に連絡しておきましょう。
リンク ID を発行するには、まず管理画面右上の「ツール」からアカウントと権限管理の「アプリ連携」を選択します。
選択すると「アプリ・ツール連携」の画面に切り替わるので、「Yahoo! Audience Discovery」欄の「連携と管理」をクリックしましょう。
「Yahoo! Audience Discovery ブランド連携」の画面に切り替わるので、左上の「+リンク ID を作成」をクリックします。表示されたポップアップの「リンク ID を作成」をクリックすれば、リンク ID の発行は完了です。
利用申請後は Yahoo! の担当者が申請に沿って準備を進めてくれます。準備が完了し、YAD を利用できるようになったら、Yahoo! の担当者から設定が完了した旨の連絡が届きます。
なお、申請から実際に使用できるまでの期間はアカウントによりますが、キーワードマーケティングで申請した際には約5営業日ほどかかりました。
セグメント連携が完了したら、広告管理画面で YAD を利用したオーディエンスリストを作れるようになります。
設定するには、通常通りオーディエンスリスト作成に進み、「オーディエンスリストを作成」をクリックしましょう。プルダウンが表示されたら、「Yahoo! Audience Discovery」を選択します。
セグメント連携が完了していれば、赤枠内にセグメントが表示されるため、ここを選択してオーディエンスリストを作成しましょう。
その後は通常通り、該当のオーディエンスリストを配信設定すれば広告配信が可能です。
なお、オーディエンスリストの作成方法について詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
【ブクマ推奨】リマーケティング/リターゲティングリストの作成条件まとめ|キーマケのブログ|株式会社キーワードマーケティング
リマーケティングやリターゲティングを活用するには、各媒体が定めているリストサイズ(使用できるデータの量)を満たさなければいけません。リストサイズが十分でない場合はそもそも配信ができなかったり、配信量が少なくなったりします。
YAD を使ったターゲティングはキーワードマーケティングでも成果がよく、とてもおすすめのターゲティングです。
Yahoo! ディスプレイ広告の成果が出ずに悩んでいる場合には、試してみる価値は十分にあります。
キーワードマーケティングでは YAD を活用した Yahoo! ディスプレイ広告の配信も可能です。この記事を読んで YAD を使った広告配信をしてみたい方は、ぜひ以下のボタンからご相談くださいね。
広告運用 コンサルタント
2022年11月に中途入社。IT業界での営業事務、広報を経て広告業界へ。前職では、toB商材のマーケティング業務を幅広く担当。好きなことはコンサート、ミュージカル鑑賞。エンタメが生きがいです。
あなたの広告アカウントを無料診断します
広告アカウント診断詳細なお見積りをご希望の方はこちら
お問い合わせ支援事例などをまとめたサービス紹介資料はこちら
サービス資料のダウンロードはこちら