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Yahoo!広告に「スポット調整機能」が登場!自動で入札価格を調整する機能と設定方法を解説

2023年8月23日(水)に、Yahoo!検索広告で自動入札のスポット調整機能がリリースされました。この機能は過去のコンバージョンデータを元にコンバージョン率を予測し、入札価格を最適化するものです。

スポット調整機能を利用することで、自社がテレビや新聞などのメディアに取り上げられたり、他社がセールを実施したりするなどといったコンバージョン率の急な変動が見込まれる期間に、キャンペーンに変動率を設定できます。機会損失と無駄のない最適な入札を実現できるという点で、魅力的な機能だといえるでしょう。

この記事では「スポット調整機能」を使用する上で、注意すべき知っておきたいことと、実際の設定方法をご紹介します。

Yahoo!検索広告で「自動入札のスポット調整機能」がリリース!

2023年8月23日(水)に、Yahoo!検索広告で自動入札のスポット調整機能がリリースされました。

Yahoo!検索広告の「自動入札のスポット調整機能」は、予測される短期間でのコンバージョン率の変更に対して、Yahoo! の機械学習によって入札価格を最適化できるよう調整するものです。Google 広告の運用経験がある方であれば、Google 広告における「季節性の調整」と同様の機能だと考えると、分かりやすいのではないでしょうか。

参考:季節性の調整について | Google 広告 ヘルプ

スポット調整機能によって機会損失と無駄のない最適な入札を実現

自動入札では、過去のコンバージョンデータを元にコンバージョン率を予測し、入札価格を最適化します。

そのため、例えば自社セールなどでコンバージョン率が短期間で大きく上昇する場合でも、システム側が過去のコンバージョン率の変動を参照し、入札価格を上げないよう判断することがあります。その結果、ユーザーからの需要が高い期間に広告の配信量が少なく、売上やリードが減ってしまう「入札の機会損失」が発生する可能性があります。

また、逆に他社がセールを開催することでコンバージョン率が一時的に下がるケースでも、短期間の変動のためにシステム側がこれを考慮せず、入札価格を引き下げないこともあります。この場合は先ほどと逆で、広告の配信を強化してもさほどコンバージョンが見込めない期間に広告が配信されてしまう「無駄な入札」が発生してしまいます。

スポット調整機能を使うと、こうした急なコンバージョン率の変動が見込まれる期間に、キャンペーンの変動率を設定できます。これにより、入札方法や自動入札の設定を変更せず短期間のコンバージョン率の変動に対応できるようになるため、機会損失と無駄な入札を防げるのです。

メディア露出や自社や他社のセールの際に活用しよう

スポット調整機能を活用できるのは、短期間でコンバージョン数が変動するタイミングです。これには自社や他社が商品のセールをおこなうときをはじめ、自社または他社の新商品の発売、土日祝日や大型連休といったものも含まれます。

以下はスポット調整機能を使用すべきシチュエーションについて、コンバージョン率が上がる場合と下がる場合に分けて記載したものです。

  • コンバージョン率が上がるパターン
    • 自社でセールを実施
    • テレビや新聞などのメディアで露出
    • 新商品の発売
    • 土日祝日や大型連休など定期的な繁忙期
  • コンバージョン率が下がるパターン
    • 他社がセールを実施
    • 競合が上位互換の新製品を発売
    • 土日祝日や大型連休など定期的な閑散期

スポット調整機能を使ううえで知っておきたいこと

新機能のスポット調整機能を使用する際は、以下のような注意点があります。

  1. 使えるキャンペーンが限られている
  2. 設定期間を間違えると機械学習に悪影響を与える可能性がある
  3. デバイス調整率とスポット調整機能は、二重で配信量が調整される

ここからはそれぞれの注意点について一つ一つ解説します。実際にスポット調整機能を使用したいと考えている方は、事前にこれらの注意点をよく読んで把握しておきましょう。

1. 使えるキャンペーンが限られている

自動入札のスポット調整機能は使用できるキャンペーンが限られており、特定の入札戦略のキャンペーンでないと設定できません

キャンペーンの入札戦略のうち、スポット調整機能を使用できるものは下記の通りです。

  • ポートフォリオ入札設定
    • コンバージョン単価の目標値
    • 広告費用対効果の目標値
  • キャンペーン個別入札設定
    • コンバージョン数の最大化(目標値あり)
    • コンバージョン価値の最大化(目標値あり)

広告管理画面上では上記以外の入札戦略のキャンペーンにもスポット調整機能を設定できますが、実際には作動しないため注意しましょう。

2. 設定期間を間違えると機械学習に悪影響を与える可能性がある

スポット調整機能は最大14日間設定できますが、期間設定には注意が必要です。

例えば、自社で7日間のセールをおこなうことに合わせて、スポット調整機能の期間を7日間に設定したとします。この場合、仮に途中でセール期間が10日間に延長されたとしても、スポット調整機能は7日間で停止してしまうため、延長された3日間はスポット調整機能がかからなくなってしまいます。

スポット調整機能を用いる場合は、コンバージョン率の上昇や下降を見据えた入札の最適化が、自身の望む期間内全てでおこなわれるか注意して設定しましょう

3. デバイス調整率とスポット調整機能は、二重で配信量が調整される

スポット調整機能は、キャンペーンで設定されているデバイスの調整率と重複して適用されます

たとえば、入札価格が100円のキーワードに対して、デバイス調整率を30%プラス、スポット調整機能で30%プラスで設定した場合の入札価格調整率は、以下のようになります。

100円(入札価格)×1.3(デバイス調整率)×1.3(スポット調整機能)=169円

スポット調整機能だけが入札価格に反映されるわけではないので、必要以上に調整率がかからないよう注意しましょう。

スポット調整機能の設定方法

ここからは、スポット調整機能の具体的な設定方法を説明します。

まずは、Yahoo!検索の管理画面で「ツール」をクリックし、「運用支援」の列にある「自動入札のスポット調整」を選択しましょう。

Yahoo! 検索広告管理画面 > ツール

以下のような画面が表示されたら、画面左上の「+スポット調整を作成」をクリックします。

ツール > 自動入札のスポット調整
※クリックして拡大表示

画面が切り替わったら、表示された各項目を入力していきます。以下の5つの項目は入力が必須となるので、忘れずに入力しましょう。

  • スポット調整の名前
  • 適用期間
  • 対象のキャンペーン
  • デバイス
  • コンバージョン率の調整
ツール > 自動入札のスポット調整 > スポット調整を作成
※クリックして拡大表示

対象のキャンペーンは複数選ぶことができるので、キャンペーンごとに一つ一つスポット調整機能を設定する必要はありません。

最後に、入力内容に不備がないことを確認して「作成」をクリックしたら設定完了です。

スポット調整機能を使いこなして、機会損失と無駄をなくそう

スポット調整機能がリリースされたことで、より機会損失と無駄のない入札を自動入札ができるようになりました。特に EC 系の商材を運用している方にとっては、活用の機会も多いと思われます。

設定自体も難しくないので、この記事で触れたポイントに注意して、使ってみることをおすすめします。

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記事を書いた人

Yossy
Yossy

広告運用 コンサルタント

2021 年 4 月入社。広告運用事業部瀬畑チームに配属。趣味は読書とお散歩。将来の夢は隠居。40 歳までには。

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