インターネット広告の活用で思いつくのは、検索結果に表示されるリスティング広告や Web サイト閲覧時のディスプレイ広告、さらに、好きな有名人や友達の投稿を見ている間に表示される SNS 広告がありますよね。そのうえ媒体(プラットホーム)ごとにさまざまなターゲティング方法や広告の形式が存在します。
どれから手をつけていいか分からない人もいるかと思います。最初におこなうべきは、ニーズが顕在化しているユーザーに効果的な「検索広告」や、Web サイトを訪問したユーザーに対してリマーケティング・リターゲティングを使ったディスプレイ広告などが挙げられます。
検索広告やリマーケティング・リターゲティングを利用したディスプレイ広告などを配信するためには、Google と Yahoo! の使用が一般的です。Google と Yahoo! はどちらも国内の主流な検索エンジンです。両媒体を利用することで、機会損失をなるべく防いだ広告の配信ができます。
そこで今回の記事は Yahoo!広告に絞って、初めての設定でも迷いなく進められるように、アカウント解説の手順から分かりやすく説明します。
初心者のためのGoogle広告管理画面の基本。アカウント開設から広告作成までを画像で解説
Google広告を始める人が知るべきことを画像を用いて解説しました。アカウント解説方法や支払情報の設定、キャンペーンや広告グループ、テキスト広告の作成まで完全網羅!この記事を参考にGoogle広告の出稿にチャレンジしてみてください!
Yahoo!広告は、Yahoo! の TOP ページや検索結果画面に表示される広告です。Yahoo! JAPAN が提供するサービスに広告を掲載でき、コンバージョンやサイト誘導などを目的とした配信ができます。
大きく分けて広告の種類は、検索広告とディスプレイ広告の2つがあります。検索広告は、ユーザーが検索した検索語句に連動したテキスト広告を検索結果画面に表示します。
ディスプレイ広告は、Yahoo! が提供するサービスサイトや Yahoo!広告が所有するアドネットワークの広告枠に画像や動画付きの広告を掲載できます。
検索広告でできないターゲティング設定には、「自社サイトを閲覧したユーザー」や「選択したカテゴリに興味関心があるユーザー」向けなどの設定が挙げられます。
また、ディスプレイ広告には運用型と予約型があります。運用型はクリック課金型で、広告がクリックされるたびに広告費が発生します。1日あたりの予算を設定できるため、日によって予算を手動で調整することも可能です。
一方、予約型は掲載面、掲載期間、表示回数(ビューアブルインプレッション数)を選択し、その内容に対応した広告費を支払う形式です。予約型は、視認性の高い掲載面での表示回数がある程度保証されるため、高い認知パフォーマンスが期待できます。
例えば、スマートフォン版 Yahoo! JAPAN の TOP ページの上部に掲載できる「ブランドパネル SP」などがあります。
クリック課金型の配信形式の運用型は少額でも始められるため、初めての方にオススメです。この記事でも、運用型の検索広告とディスプレイ広告の配信を想定して説明します。
Yahoo!広告のアカウント構造は、アカウント、キャンペーン、広告グループの3層になっています。
アカウントでは、広告主情報や支払い情報などを設定します。キャンペーンでは、1日の予算や地域、配信スケジュールなど設定できます。そして、広告グループでは実際に配信される広告やキーワードの設定をします。
Yahoo!広告はもちろん、インターネット広告はいつでも再開や停止でき、配信結果の測定も可能です。設定できる項目は多いですが、すべてを1度に覚える必要はありません。
配信先とユーザー層が主な違いとして挙げられます。配信先は、それぞれの検索エンジンの検索結果画面とそれぞれのパートナーサイトになります。
Yahoo! のパートナーサイトは、LINE や bing などです。一方で Google には、価格.com や @nifty などがあります。これだけでも、各媒体の配信面が異なることが実感できると思います。
また、商品やサービスのアピールポイントを、検索広告と一緒に表示して伝える広告表示オプションにも違いがあります。Yahoo!広告と Google 広告で設定できる表示オプションは以下の通りです。
Yahoo! | 詳細 | |
---|---|---|
クイックリンク表示オプション | サイトリンク表示オプション | ランディングページ以外の特定ページへ誘導 |
電話番号オプション | 電話番号表示オプション | 広告に電話番号を追加 |
テキスト補足オプション | コールアウト表示オプション | 商品やサービスに関する詳しい情報をテキストで表示 |
カテゴリ補足オプション | 構造化スニペット表示オプション | 商品のラインナップやサービスの詳細を追加 |
ー | 住所表示オプション | 住所など店舗に関わる情報の掲示 |
ー | アフィリエイト住所表示オプション | 商品を販売している最寄りの店舗をユーザーに知らせる機能 |
ー | 価格表示オプション | カテゴリ別の価格表示 |
ー | アプリリンク表示オプション | アプリのダウンロードを促進 |
ー | プロモーション表示オプション | セールやプロモーション情報を追加表示 |
ー | 販売者評価表示オプション | 利用者からの評価を表示 |
ターゲティングは、属性や地域、サイト訪問したユーザーに対して配信するリマーケティングなど、ほとんど同じターゲティング設定が可能です。
しかし、過去に Yahoo! で設定したキーワードを検索したユーザーに対してディスプレイ広告を配信できるターゲティング方法「サーチターゲティング」はYahoo!広告独自のものです。
同様のターゲティングは Google にもありますが、通常のディスプレイ広告と異なるファインド広告で利用可能なものです。
Yahoo !広告のアカウントを開設する前に、 Yahoo!広告を利用するために必要な Yahoo! JAPAN ビジネス ID を取得します。
ビジネス ID は個人を識別する ID です。利用ユーザーごとの取得が必要です。以下のフォームから必要情報を入力し、ビジネス ID を取得しましょう。
入力する内容は、会社情報と管理者情報です。会社情報には、ユーザーが属する会社を、管理者情報は実際に利用する人の情報を入力します。
最後に、認証情報の部分で認証に利用する電話番号の入力と「入力内容の確認」をクリックし、次の画面で規約の同意をします。
次に、 Yahoo! JAPAN ビジネス ID 利用規約と広告取扱基本規定にそれぞれ設定されているリンクをクリックして内容を確認します。内容を確認できたら、各規約の同意にチェックを入れましょう。
CAPTCHA という項目でロボット認証用の文字列が表示されているため、同じ文字列を入力します。最後にお申し込みボタンをクリックします。以下に Yahoo!広告公式が YouTube にて動画やり方を解説しているので参考にしてください。
お申し込みボタンをクリックすると、本人確認用のコードが2つ送られてきます。メール、SMS で届くそれぞれのコードをコピーしてコード入力欄に入力します。2つのコードは、「登録したメールアドレスに送られる数字6桁のメールコード」と「登録した携帯電話番号に送られる数字5桁の SMS コード」です。その後、ビジネス ID 用のパスワードを設定します。パスワードは、6文字から32文字で、半角英数字と記号が利用可能です。
最後に、「以上の内容で認証する」ボタンをクリックするとビジネス ID の取得は完了です。登録した内容を記載したメールが届くため、内容に誤りがないか確認しましょう。
ビジネス ID を取得できたら、いよいよ広告アカウントを開設します。広告アカウントの開設には、まず広告管理ツールにログインします。
広告管理ツールにログインすると、「検索広告」や「ディスプレイ広告」、「権限管理」などのタブが表示されます。アカウント開設に必要な部分以外の詳細は、こちらのページから確認してください。
まずはアカウントを作成します。検索広告の場合は、広告管理ツール上部にあるタブ一覧から「検索広告」をクリックし、「アカウント管理」をクリックします。
ディスプレイ広告の場合は、「ディスプレイ広告」をクリックし、画面右上にある「ツール」をクリックし、ツールメニュー内の「アカウント一覧」をクリックします。
次に、画面左上にある「アカウント作成」をクリックし、「検索広告アカウント作成」もしくは「ディスプレイ広告アカウント作成」のいずれかを選択します。
アカウント作成ボタンをクリック後、アカウント情報の入力画面が表示されます。項目に沿って入力しましょう。広告アカウント名の名前は、以下の条件に沿ってつける必要があります。
例えば、株式会社キーワードマーケティングが、自社広告用のアカウントを作成する際は、「【自社】キーワードマーケティング/キーワードマーケティング」となります。また、株式会社キーワードマーケティングが広告運用の代行をおこなう株式会社ビジョンメーカーのアカウントを作る場合は、「ビジョンメーカー/キーワードマーケティング」になります。
次に、アカウントの契約プランを選択します。契約プランは「売掛取引広告主出稿」と「売掛取引自社出稿」、「前金取引広告主出稿」、「前金取引自社出稿」の4つですが、売掛取引は一部の代理店のみ選択できます。
そのため、基本的に代理店が出稿する場合は「前金取引広告主出稿」、自社広告を出稿する場合は「前金取引自社出稿」を選択します。
支払い方法\広告主 | 自社 | クライアント(代理店出稿) |
---|---|---|
前払い方式 | 前金取引自社出稿 | 前金取引広告主出稿 |
後払い方式 | 売掛取引自社出稿 | 売掛取引広告主出稿 |
次に、売掛取引の場合のみ月額予算と掲載終了日を入力します。月額予算で設定した金額を上限に広告配信をおこなうことになり、金額は3,000円以上、1,000円単位で入力する必要があります。
また、掲載終了日は翌日以降の日付を設定可能ですが、設定せず継続的に配信することも可能です。
掲載終了日はアカウント開設後に変更できますが、掲載終了日を過ぎた後の変更はできず、掲載終了日を過ぎるとアカウントのステータスが「サービス終了」となり、アカウント再開はできなくなるため注意しましょう。
次に、広告配信をおこなうサイトの URL を「申し込み URL 」に入力します。アカウント作成後に変更できないため、必ず入稿予定の URL を入力しましょう。
最後の「審査用認証情報」は、「異性紹介サービス」や「テスト用サイト」など、サイト閲覧のために認証が必要な場合に入力します。入力欄に URL、ID、パスワードなどの情報を入力しましょう。以下は入力例です。
URL:https://www.kwm.co.jp
ID:XXXXX
パスワード:XXX
続いて、広告主情報の「企業名」では、「登録済み一覧から選択する」もしくは「新規に登録する」を選択し、必要情報を入力します。「企業名」は、広告出稿をおこなう広告主の企業名の入力が必要のため、代理店の場合は、クライアントの企業名を入力します。
企業形態が個人事業主の場合は屋号(もしくは事業主名)を入力しましょう。「所在地域」では広告主の所在地域(都道府県、または海外)を選択し、「担当者」には広告主の担当者氏名を入力します。
次に、代理店情報を入力します。「所在地域」では、作成しているアカウントを担当する代理店担当者の所在地域を選択します。
「担当者名」には、代理店の営業担当者や広告事業部の担当者など、代表者の氏名を入力します。「連絡先利用者」では、アカウント開設や設定変更など各種アラートメールの送信先となる方の Yahoo! JAPAN ビジネス ID を選択します。
契約プランは前述の通り、自社広告と代理店出稿がありますが、代理店出稿(前金取引広告主出稿、または前金取引自社出稿)の場合のみ入力します。自社広告ではこの項目は省略されます。
最後に、「その他の情報」の部分で、タグの設定をおこないます。「自動タグ設定」では、広告アカウント配下の広告の URL に「YCLID」パラメータを付与するか選択できます。「設定する」にチェックを入れるとパラメータが付与されるようになります。
また、ディスプレイ広告の場合は「広告効果測定タグ設定」の設定を選択可能です。広告効果測定タグを利用するには「効果測定データ取扱約款」を確認の上、「効果測定データ取扱約款に同意のうえ、広告効果測定タグを利用する」にチェックを入れます。
「自動タグ設定」と「広告効果測定タグ設定」は、いずれもコンバージョン測定の補完機能として Yahoo!広告が提供する機能です。広告の効果の測定には、コンバージョン測定タグというコードをサイトに設置する必要があります。
しかし、ブラウザのセキュリティ強化の影響などにより、タグが正常に機能せずコンバージョン測定ができない可能性があります。そのため補完機能を利用して、広告効果を正しく測定します。コンバージョン測定する場合は、どちらも設定しておきましょう。
「その他の情報」まで設定できたら「確認画面に進む」をクリックし、次の画面で申込内容を確認します。内容に誤りがなければ、「決定して進む」ををクリックしましょう。
広告アカウントの申し込みまで完了しましたが、まだ作成完了ではありません。広告アカウントの作成完了には、お申し込み内容の審査終了後に広告アカウントの確定操作が必要です。
アカウントの審査が終了すると、アカウントの契約状況は「確定待ち」になります。このステータスになった後、広告管理ツールでアカウントの確定操作をおこないます。
アカウント作成時と同じ手順で、「アカウント一覧」を表示します。該当アカウントの契約状況に表示されている「確定待ち」をクリックします。
アカウントの設定内容が表示されるため、再度誤りがないか確認しましょう。次に、「広告取扱基本規定」の内容を確認し、「広告取扱基本規定に同意する」にチェックを入れ、「決定」ボタンをクリックします。
ここまで完了したら、広告アカウントの作成完了です。アカウントの契約状況が「サービス中」に変わり、Yahoo!広告が利用可能になります。
料金の支払い方法は、銀行振込とクレジットカードの2つがあります。支払い方法による違いがいくつかありますが、総合的に判断するとクレジットカードで登録することを推奨します。理由は、手動で入金した際に即時反映されることと自動入金設定が可能な点です。
これらを活用することで、広告が自動で停止してしまうことを防ぎつつ、残高不足で万が一配信が停止してしまっても、すぐに広告を再開できます。本記事でも、クレジットカードの登録方法と自動入金の設定方法を紹介します。各支払い方法による違いは、以下の表をご確認ください。
銀行振込 | クレジットカード | |
---|---|---|
お支払い方法の登録 | 不要 | 必要 |
手動入金での入金タイミング | 振り込みから3営業日後 | 即時 |
振込手数料 | 必要(お客様負担) | 不要 |
自動入金 | 不可 | 可能 |
検索広告の場合は、広告管理ツールの「検索広告」をクリックし、「資金管理」をクリックします。ディスプレイ広告の場合は、広告管理ツール右上の「ツール」をクリックし、ツールメニュー内の「明細と資金管理」にある「入金管理」をクリックします。
入金管理画面内の「クレジットカードによるお支払い」で「カード情報を登録(Yahoo!ビジネスマネージャーへ)」をクリックします。
Yahoo! ビジネスマネージャーの画面案内に沿って、クレジットカード情報を登録します。Yahoo!広告で使えるクレジットカードは、American Express、VISA、Mastercard、JCB、ダイナースです。
カード情報の入力が完了したら、「登録」をクリックします。「クレジットカード情報が登録されました」と表示されたら、登録は完了です。
クレジットカードの登録時と同じ手順で、入金管理画面を表示します。入金管理画面にある項目「自動入金」で「自動入金」を選択し、その下に表示される「アカウント残高に追加する金額」を入力します。
金額は最低3,000円以上、1,000円単位での設定が必要です。クレジットカードから引き落とされる金額は、「アカウント残高に追加する金額」に入力した金額に消費税を加算した金額です。注意点として覚えておきましょう。
次に、同意事項の内容を確認し、チェックを入れましょう。また、自動入金の設定と同時に入金をおこなう場合、「自動入金設定と同時に手動入金する」の「同時に入金する」を選択しましょう。
最後に、「確認画面へ進む」をクリックし、内容確認後に「設定」ボタンをクリックして完了です。
自動入金は、アカウント残高が0円になったとき、または平均クリックコストの約5日分を下回ったときに実行され、配信状況や入金額によって1日最大3回まで実行されます。
平均クリックコストは実績のあった直近3日分のコストの平均値で算出されます。例えば、直近3日分の平均コストが2万円だった場合、約5日分の10万円を下回ったときに実行されます。
自動入金によって広告予算が超過してしまうことが不安な場合は、設定した金額を月に1回(毎月1日)入金する「自動入金(月定額一括入金)」を利用することもできます。
参考:自動入金(月定額一括入金)について|Yahoo!広告ヘルプ
検索広告とディスプレイ広告で手順が異なるため、検索広告の設定から説明します。
最初に、広告管理ツール上部のタブで「検索広告」を選択し、アカウント一覧から該当のアカウントを選択してアカウント画面を表示させましょう。
はじめに「キャンペーン」をクリックし、その後「+キャンペーン作成」をクリックし新規のキャンペーンを作成します。
今回は、検索キーワードに応じた広告配信するためキャンペーンタイプ「標準キャンペーン」を選択します。
次にキャンペーン名を入力します。商品・サービスをもとに分かりやすく、管理しやすいキャンペーン名を意識しましょう。今回は、広告運用サービスの広告で一般名詞キーワードの広告配信をする想定で、「広告運用サービス_一般名詞」と入力しました。
スケジュール設定は、開始日と終了日を設定できます。特に配信期間が決まっていない場合は、開始日はキャンペーン作成日、終了日は設定なしで問題ありません。
次に予算と入札方法を選択します。予算は日額の金額で、100円以上、400,000,000円以内で設定します。
入札方法では、広告主が単価を決めて設定する場合は、「手動入札:個別クリック単価制」を選択します。その他には、配信状況に合わせて自動で入札単価が調整される自動入札機能が設定できます。
自動入札機能には、サイトのアクセス数を最大化させる「クリックの最大化」や、設定した目標単価でコンバージョンを最大化させる「目標コンバージョン単価」などがあります。ただ、自動入札機能は中・上級者向けのため、この記事手動入札で設定を進めます。
「拡張クリック単価」は、成果最大化が見込めると判断された場合に設定した入札単価よりも高い価格に自動調整される機能です。1クリックあたりに支払ってもいい単価の上限で広告を出すには、「有効にする」のチェックを外しましょう。
ターゲティング設定では、デバイスごとの入札価格調整率、配信地域の設定、曜日・時間帯ごとの配信有無と入札価格調整が設定できます。
特定のデバイスでサイトが対応していないや商圏が限定されているなどあれば、予め設定しておきましょう。キャンペーン作成後の変更もできるため、このタイミングでは何も設定せずに進めても問題ありません。
「広告掲載方式の指定」では、検索結果のみに広告表示をさせるか、画像や動画などの検索、サイト内検索などでも広告表示させるか選択できます。検索結果画面のみに表示させたい場合は「検索のみ」を選択します。
「対象外キーワード」では、広告表示させたくないキーワードがある場合に設定します。「URL オプション」では、トラッキング URL をキャンペーン単位で指定する場合に設定します。
各項目を設定後、「保存して広告グループ作成へ」をクリックします。
次に設定する広告グループ名は、該当の広告グループに設定予定のキーワードをまとめた総称などが良いでしょう。キャンペーン名と同様に、何がまとめられているグループなのか一目で分かるものがいいです。
次に、広告グループの入札単価を1円以上80,000円以内で設定します。これは、1クリックあたりに支払ってもいい上限の単価を指定します。
今回は、キーワードごとに入札価格を設定したいため、1円と入力しました。そもそも入札価格は広告グループとキーワードで設定することができます。ただ、どちらも設定した場合はキーワードの入札価格が優先されます。キーワードごとに入札価格を設定したい場合は、広告グループは1円以上の金額を設定しておけばどんな金額でも構いません。
しかし、キーワードごとの価格設定を忘れ、広告グループの入札価格が使用されて想定以上の広告費を投下してしまうこともあるかもしれません。そのようなミスを回避するためにも、1円など低い金額を設定することをオススメします。
次に、キャンペーンの設定時と同様に、デバイス別の入札価格調整率を設定できます。キャンペーン、広告グループどちらにも設定を加えた場合、広告グループの設定が適用されます。
「広告表示の最適化」で「最適化して配信」を選択すると、広告グループ内に広告が複数登録されている場合、パフォーマンスが良い広告が自動的に高頻度で配信されるようになります。
広告の AB テストをおこないたい場合は、「最適化しない」を選択しましょう。選択すると、登録している広告は均等に配信され、条件を揃えた上で広告ごとの成果を比較する AB テストを実施できます。今回は、成果が良い広告の配信量を増やしたいため、「最適化して配信」を選択しました。
また、キャンペーン設定と同様に対象外キーワード、URL オプションを設定できます。設定が完了したら、「保存してキーワード作成へ」をクリックします。
次はキーワードです。コンバージョン目的の場合、最初に検討したいことは商品やサービスに関連するキーワードです。
例えば、弊社のリスティング広告の運用代行の場合、考えられるキーワードは、「リスティング広告 運用代行」です。商品やサービスに直接関連のあるキーワードを設定しましょう。
2語以上の場合は、語句と語句の間に半角スペースを入力します。入力画面右側に「キーワード候補」という機能があり、キーワードを入力して「候補を表示」をクリックすると、候補となるキーワードが自動で表示されます。キーワード設定に迷ったら参考にすると良いでしょう。
キーワードを設定するときに必要なのはマッチタイプの設定です。マッチタイプは、ユーザーが検索した語句と登録するキーワードが、どんな条件でマッチしたら広告を出すかを決める設定です。
マッチタイプ | 掲載範囲 |
---|---|
完全一致 | ・登録したキーワードと検索語句が完全に一致した場合に広告を表示 ・類似パターンと判断された検索語句の場合にも広告を表示 |
フレーズ一致 | ・検索語句の中に、登録したキーワードと一致するフレーズが含まれていた場合に広告を表示 |
部分一致 | ・登録したキーワードの類義語や関連があると判断された検索語句に対しても、広告を表示 ・完全一致、フレーズ一致で広告表示する検索語句でも広告を表示、最も多く広告表示されるマッチタイプ |
迷ったときには、「登録するキーワードを含む検索」のときに広告が出る「フレーズ一致」がオススメです。
マッチタイプを指定する場合は、入力欄下部にある「マッチタイプの設定」で任意のマッチタイプを選択します。この段階ではキーワードごとにマッチタイプを指定できないため、登録後に該当のキーワードだけマッチタイプを変更するか、ここではフレーズ一致だけ設定して、完全一致の設定などの追加の対応が必要になります。
マッチタイプの設定が完了したら「保存」をクリックします。
これでキーワードを登録できましたが、まだ広告グループの入札価格が適用されている状態です。キーワードごとの入札価格を設定する必要があります。
管理画面の「キーワード」タブからキーワードを表示し、入札価格を入力しましょう。入力する値で迷った場合、toCでは10円から100円、toBでは100から300円で入力してみましょう。
もちろん、キーワードやマッチタイプによって前後することがあります。しかし、配信後も入札価格はいつでも変更可能です。配信状況を確認しながら調整しましょう。
それでも入力する金額に悩む場合は、キーワードプランナーという機能を使ってみましょう。Google が提供している機能で入力したキーワードに関連する指標を確認できます。
指標の中に「ページ上部に掲載された広告の入札単価」という項目もあるため、入札価格の設定に役立ちます。
Googleキーワードプランナーとは?意外な使い方と代替ツール完全まとめ
キーワードプランナーとは、コンテンツ作成や広告配信のためのキーワードを見つけたり、キーワードごとの月間検索数(検索ボリューム)を確認したりすることができるツールです。SEOコンテンツや広告配信時のキーワード選定やユーザーニーズの分析に役立てることができます。また、キーワードプランナーの代替ツールを無料/有料にわけて紹介します。
最後に広告のテキストを設定します。今回作成するのは、見出し(タイトル)を最大15件、説明文を最大4件設定できるレスポンシブ検索広告です。
これは、検索に合わせて見出しと説明文を組み合わせて配信するタイプの広告です。したがって、「広告タイプ」はレスポンシブ検索広告を選択します。広告名は任意の名前で問題ありません。
レスポンシブ検索広告に必要な各項目を入力します。見出しと説明文には、広告を届けたい人の悩みや期待に応える情報を入力します。
広告見出しは3件以上、説明文は2件以上が必須です。それ以上は任意の入力ですが、検索ユーザーに伝えられるメッセージが増えるため、なるべく多くの見出しと説明文を入力するのがオススメです。
検索する人が「どんな不安や不満を持っているか」、「どのような情報を求めているか」を考え、答えとなる情報を見出しと説明文に入れて構成を考えましょう。
画面上部には実際に配信される形がプレビューで表示されます。「他のパターンを表示」でさまざまな組み合わせが表示されます。確認しながら入力して、問題がなければ「保存」をクリックします。設定は以上で完了です。
レスポンシブ検索広告は、作成した後に「審査」があります。審査後、問題なければ広告が表示されます。審査が通らなかった場合は、問題箇所を修正して再審査をしましょう。
次にディスプレイ広告の設定手順を説明します。広告管理ツール上部のタブで「ディスプレイ広告」を選択し、アカウント一覧から該当のするものを選択してアカウント画面を表示します。
最初に、配信したいユーザーをリスト化するため、オーディエンスリストを作成します。オーディエンスリストを使うと、サイト訪問したユーザーに配信するリマーケティング配信や設定したキーワードを過去に検索したユーザーに配信する「サーチターゲティング」などが可能になります。
設定できるターゲティングの中でも、リマーケティング配信はコンバージョン率が高い傾向にあります。ディスプレイ広告を配信するなら、配信すべきターゲティングと言えるでしょう。
今回は、サイト訪問したユーザーに広告を配信するリマーケティングを目的とした配信設定をします。したがって最初に、配信ターゲットとするオーディエンスのユーザーリストの作成が必要です。
広告管理ツール上部のタブから「ツール」をクリックし、「オーディエンスリスト」を選択します。
画面左側にある「オーディエンスソース」を選択し、表示される同意事項を確認の上、 「同意する」にチェックを入れて「サイトリターゲティングタグの取得」をクリックします。
リターゲティングタグのコードが表示されます。「タグをクリップボードにコピー」して、サイトのソースコードに直接貼るか Google タグマネージャーを経由してサイトに設置します。
タグをコピーできたら、「オーディエンスリストの管理画面へ」ボタンでリストを作成します。
リターゲティングタグのコードが表示されるため、「タグをクリップボードにコピー」して、サイトのソースコードに直接貼るか Google タグマネージャーを経由してサイトに設置します。
タグをコピーできたら、「オーディエンスリストの管理画面へ」ボタンでリストを作成します。
次に、オーディエンスリストを作成します。画面左上部にある「+オーディエンスリストを作成」 を選択し、「ウェブサイト訪問ユーザー」をクリックします。
次に、リストの詳細を入力します。オーディエンスリストは任意の名前で問題ありません。今回は30日以内にサイト訪問したユーザーをリスト化するため、「サイト訪問ユーザー_30日」にします。
条件の部分で、どのようなオーディエンスリストを作成するか定義します。今回は、キーワードマーケティングのブログページを訪問したユーザーをリスト化する条件で設定しました。
1つ目の項目で「URL」を選択し、2つ目の項目で対象とする URL 「kwm.co.jp/blog/」を入力します。対象 URL を含むページを訪問したユーザーをリスト化するため、3つ目の項目は「を含む」を選択します。
その他にも、ページ種別を指定したり、条件を組み合わせたりできます。配信したいターゲティングにあわせてオーディエンスリストを作成しましょう。
訪問履歴の有効期間でリスト化する期間を指定するため、今回は30日間と入力します。その他の項目は、デフォルトの設定のままで大丈夫です。
ここまで入力できたら、「作成」ボタンをクリックして、オーディエンスリストの作成完了です。
次に、広告の入稿です。キャンペーン・広告グループ・広告の順に設定します。はじめに「キャンペーン」をクリックし、その後「+キャンペーン作成」もしくは画面中央の「+キャンペーンを新規作成」をクリックし、新規のキャンペーンを作成します。
今回は、コンバージョン獲得が目的の広告を作成するため「コンバージョン」を選択し、「決定して進む」をクリックします。
次の画面でキャンペーン名や予算などの設定をします。キャンペーン名は管理しやすく、商品・サービスをもとに分かりやすい名前を意識しましょう。
今回はリマーケティング配信を想定しているため、「リマーケティング」とします。キャンペーン作成後、すぐに配信したくない場合は、配信設定をオフにしましょう。
1日の予算では、キャンペーン単位で消化設定する1日ごとの予算を100円以上、1円単位で入力します。1日の広告費が設定した金額になるようコントロールされますが、金額は目安であり、上限金額ではないことを覚えてきましょう。したがって、広告の配信状況によっては実際のコストが予算に満たない、または予算を超過する可能性があります。
掲載期間が決まっていない場合は、開始日時は作業日、終了日時は指定しなくても問題ありません。入札戦略では、手動で入札価格を設定する場合は「手動入札」を選択しましょう。入札価格は10~30円程度で設定し、配信状況を確認しながら調整しましょう。
「フリークエンシーキャップ」では、同一ユーザーに対して一定期間内に広告を表示する回数の上限値を設定できます。設定する場合は、日・週・月のいずれかの期間でキャンペーン・広告グループ・広告単位で何回まで表示させるかを指定します。
「最適化に使用するコンバージョン」では、コンバージョン列に含めるコンバージョンをアカウント単位のコンバージョン設定かキャンペーン単位で設定するかを選択できます。成果指標とするコンバージョンがいずれのキャンペーンにも共通する場合は、「アカウント単位のコンバージョン設定を使用する」を選択しましょう。
最後に入力する「URL オプション」では、キャンペーン単位でトラッキング URL を設定する場合に入力します。
続いて、広告グループの設定をします。広告グループ名は、該当の広告グループのターゲティング内容が分かるものが良いでしょう。今回はサイト訪問したユーザー向けの配信を想定しているため、「サイト訪問ユーザー」とします。
配信設定は、キャンペーンの設定でオフにしている場合、広告グループはオンのままで問題ありません。
入札戦略では、キャンペーンの入札価格を適用するか、広告グループの入札価格を設定するかを選択できます。複数の広告グループを登録する場合は、広告グループごとに入札価格を設定すると配信効率に合わせて調整が可能になります。
URL オプションは広告グループ単位でトラッキングしたい場合は設定しましょう。
ターゲティングの設定項目では、曜日・時間帯、デバイス、地域を指定して入札価格調整率を設定できます。
次の設定項目で、広告を配信するユーザーを指定してターゲティング設定をします。性別、年齢は配信の有無と入札価格調整率を設定できます。
オーディエンスカテゴリーでは、媒体で予め用意されている興味関心・購買意向・属性、ライフイベントのカテゴリーを選択して配信対象を指定できます。
オーディエンスリストでは、予め作成したオーディエンスリストを関連付けます。関連付けることで、リストに含まれるユーザーに対して配信、もしくは配信除外することが可能です。ここでは、事前に作成した「サイト訪問ユーザー_30日」を配信対象として指定します。
サーチキーワードでは、作成したキーワードリストを関連付けます。関連付けることで、指定したキーワードで検索したユーザーに対して広告を配信できます。こちらはオーディエンスリストと同様に事前にリストを作成しておく必要があります。今回はサイト訪問ユーザー向け配信のため、設定は不要です。
広告を配信するコンテンツでは、配信面の設定ができます。サイトカテゴリーは、配信する Web サイトが属するカテゴリーを選択します。
カテゴリーは予め用意されている約270のカテゴリーから配信先として指定するカテゴリーを選択します。例えば、「ニュース」や「天気」、「エンターテイメント」などがあります。
プレイスメントでは、配信する Web サイトを指定できます。プレイスメントリストを作成しておくと配信対象、もしくは配信対象外として関連付けができます。例えば、「news.yahoo.co.jp」や「weather.yahoo.co.jp」、「gyao.yahoo.co.jp」などを選択できます。また、手動で任意の URL を設定することも可能です。
コンテンツキーワードは、特定のコンテンツを含む Web サイトに対して広告を配信できる機能です。コンテンツの内容はキーワードで指定し、コンテンツキーワードリストを作成し、関連付けをすることで利用できます。また、配信対象外として関連付けをすることも可能です。
今回は、サイト訪問ユーザーへを対象とした配信を想定しているため、設定不要です。
続いて、バナー広告を作成します。まず、設定する広告タイプを選択する項目で「バナー広告を追加」を選択します。
広告タイプを選択すると、その下に設定項目が表示されます。項目に沿って入力しましょう。メディアの形式は、画像、動画のどちらかを選択します。今回は静止画のバナー広告の作成のため、画像を選択します。
配信設定は、オンのままで問題ありません。キャンペーン、もしくは広告グループがオフになっていれば広告の作成後すぐに配信されません。安心してください。
最終リンク先 URL は、広告のクリック後に遷移するページ URL を入力します。スマートフォン向け URL 、トラッキング URL、カスタムパラメータは必要に応じて入力しましょう。
最後に、広告に使用するバナーをアップロードします。設定できるファイル形式は、jpg/jpeg/gif/pngです。GIF 形式アニメーションと ALT テキストは設定できません。
また、ファイルサイズは最大3 MB で、推奨は150 KB 以内です。アスペクト比については、デバイスごとに設定できるアスペクト比が決まっているため、以下の表を参考にしてください。
デバイス | アスペクト比 | 推奨ピクセルサイズ(横×縦) | 最小ピクセルサイズ |
---|---|---|---|
PC/タブレット端末 | 1:1 | 1200 pixel x 1200 pixel | 600 pixel x 600 pixel |
6:5 | 600 pixel x 500 pixel | 300 pixel x 250 pixel | |
39:5 | 936 pixel x 120 pixel | 468 pixel x 60 pixel | |
728:90 | 1456 pixel x 180 pixel | 728 pixel x 90 pixel | |
4:15 | 320 pixel x 1200 pixel | 160 pixel x 600 pixel) | |
1:2 | 600 pixel x 1200 pixel | 300 pixel x 600 pixel | |
スマートフォン | 1:1 | 1200 pixel x 1200 pixel | 600 pixel x 600 pixel |
6:5 | 600 pixel x 500 pixel | 300 pixel x 250 pixel | |
32:5 | 640 pixel x 100 pixel | 320 pixel x 50 pixel | |
728:90 | 1456 pixel x 180 pixel | 728 pixel x 90 pixel | |
39:5 | 936 pixel x 120 pixel | 468 pixel x 60 pixel | |
4:15 | 320 pixel x 1200 pixel | 160 pixel x 600 pixel | |
16:5 | 640 pixel x 200 pixel | 320 pixel x 100 pixel | |
16:9 | 1280 pixel x 720 pixel | 640 pixel x 360 pixel |
今回は、いずれの媒体でも使用できる1200 pixel x 1200 pixelのバナーを設定します。最後に「広告を追加」をクリックして広告設定まで完了です。
「確認画面に進む」をクリックして、入稿内容の確認をおこないます。内容に誤りがないか確認後、「決定して進む」をクリックして入稿完了です。
広告は、作成した後に「審査」に入ります。ディスプレイ広告は、画像の審査もあるため検索広告よりも審査に時間がかかる場合があります。
審査後、問題なければ広告が配信可能になります。審査が通らなかった場合は、問題箇所を修正して再審査をしましょう。
広告配信をする上では、配信後のパフォーマンスチェックやテコ入れなどの広告運用に重点を置きます。多くのリソースをその運用に割くには、配信までのスムーズな手続きがカギになります。
今回の記事ではアカウント開設など、基本的な入稿手順を説明しました。管理画面の操作に慣れるためにも、まずは広告入稿をしてみましょう。可能であれば、入稿を練習するためのテストアカウントを作成できるとなお良いでしょう。
基本的な入稿を覚えたら、複数ある広告タイプの入稿や成果計測の設定などにもチャレンジしてみましょう。
マーケティング
2019年4月に新卒で入社後、研修を経て運用チームに配属。toB、toC等の案件を担当した後、セールスチームに異動となる。趣味はお笑いと観賞(研究?)と謎解き。特に好きな芸人は東京03とバナナマン。
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