マーケティング

通勤・家事・運動中のユーザーにリーチできるSpotify広告。特徴や強み、配信までの手順を解説

世界最大級の音楽ストリーミングサービス「Spotify(スポティファイ)」は、日本国内で幅広い層に利用され、人々の生活に欠かせないプラットフォームとなりつつあります。さらに Spotify のユーザーに届けられる「Spotify 広告」も、今後成長する広告メディアの1つとして特に Web マーケターの方から関心を寄せられています。

ただ、「自分はプレミアムプランだから聞いたことがない」「音声形式の広告は本当に効果があるのか?」「どういったターゲティングが可能なのか分からない」という方が多いのではないでしょうか。

この記事では、Spotify 広告ならではの特徴やターゲティングの仕様から、具体的な配信手順までを紹介します。新たな広告チャネルを検討している方はぜひご覧ください。

記事の内容や画像については、お問い合わせした媒体資料より一部引用しております。
お問い合わせ方法に関しては Spotify 広告からお問合せし、資料をご提供いただきました。

Spotify とは

Spotify とは、月間アクティブユーザー数7.1億人(2025年11月時点)を誇る世界最大手のオーディオストリーミングサービスで、1億以上の楽曲と700万以上のポッドキャストを聴取できます。

Spotify トップページ

プランは2種類あり、無料で楽曲再生のみができる「フリープラン」と、オフライン再生やスキップ機能を無制限で利用できる有料の「プレミアムプラン」があります。

リスナーの男女比はほぼ1:1、年齢層も24歳以下と25歳から44歳、45歳以上の割合がそれぞれ30%程度ずつとなっており、幅広い年齢層に利用されています。視聴デバイスは圧倒的にスマートフォンが多く、88%とほとんどを占めています。

画像引用元:媒体資料│Spotify 広告

実際、キーワードマーケティングでも Spotify を利用しているメンバーも多く、楽曲だけではなく毎日のニュースを聞けるポッドキャスト、マーケティング関連の情報発信ラジオ、エンタメ系ラジオ番組などさまざまな楽しみ方で利用されています。

フリープランが大幅アップデート

2025年9月15日からは、モバイル向けフリープランが大幅にアップデートされました。これまでは再生する楽曲を自由に選べなかったりシャッフル機能がデフォルトでしたが、アップデートによってユーザーが好みのアーティストやプレイリストから自由に楽曲を再生できるようになりました。

従来の仕様が理由であまり利用していなかったユーザーも、今回のアップデートにより Spotify を使用するシーンが増える可能性があります。Spotify ユーザーの増加に伴って、広告のリーチ数も増える見込みがあるため、追加する広告メディアの選択肢の1つとして注目しておきましょう。

参考:Spotify、無料プランを大幅に刷新 |Spotify Japan

Spotify 広告とは

フリープランユーザーが Spotify を利用中、楽曲のプレイリストやコンテンツの間に流れる広告を Spotify 広告といいます。有料プランでは配信されません。

広告は以下の画像のように表示されます。フォーマットは2種類あり、音声メインのオーディオ形式、映像メインのビデオ形式で、どちらも最大30秒のフォーマットで配信できます。Spotify は音声メディアのため、広告も基本的には音を通じてユーザーにメッセージを発信しますが、動画やバナーを活用して視覚的にアプローチできる点が強みといえます。

実際のSpotify広告

また、媒体調べによるとユーザーの約70%が「Spotify での広告がブランドにプラスの効果をもたらす」と回答しています。ユーザーを対象とした調査に加えて、デジタル広告におけるブランド保護や信頼性を高めるグローバル団体である Trustworthy Accountability Group(TAG)が提供する認証プログラムを取得していることから、不適切なコンテンツへの広告掲載リスクを低減するための業界最高水準の基準を満たしていることが示されています。

Spotify 広告を配信するメリット

Spotify は通勤や通学、仕事中、リラックスタイムなど日常のあらゆるシーンで利用されており、ほかのデジタル広告にはない接触機会をもつプラットフォームです。ここでは広告主にもたらされる3つの主なメリットについて紹介します。

  • 圧倒的なリーチ力
  • 生活に密着した接触機会
  • 高い広告効果とエンゲージメント

圧倒的なリーチ力

Spotify が広告プラットフォームとして持つ最大の強みは、その莫大なユーザー数とそこから生まれる圧倒的なリーチ力です。

2025年11月時点では、全世界で約7.1億人の月間アクティブユーザー(MAU)を抱えており、日本でもその利用者数は増え続けています。膨大なユーザーのうち、フリープランの約4.3億人が広告配信の対象です

先ほど紹介したように、ユーザーの年齢層は若年層から中年層まで幅広く、さらに Z 世代を中心としたデジタルネイティブの年齢層での利用が成長しており、トレンド感度の高い層へのリーチが可能です。

画像引用元:媒体資料│Spotify 広告

生活に密着した接触機会

Spotify は、通勤中や家事、運動中など「画面を見ていない時間」にも音声を通じて自然にメッセージを届けられます

生活シーンに合わせて広告を最適化できるため、例えば残業中にはエナジードリンク、リラックス中には癒し系商品のように、ユーザーの状況に寄り添った訴求が可能です。

高い広告効果とエンゲージメント

Spotify ユーザーは「聴く」ことに集中しており、原則スキップ不可の広告仕様も相まって高い完全聴取率を実現しています。繰り返し耳にすることでブランドが記憶に残りやすくなり、結果として認知度や好意度の向上につながります。

さらに、Spotifyは音楽ジャンルやプレイリスト、年齢などといった詳細なデータに基づいて、細かいターゲティングが可能です。

Spotify 広告がおすすめのケース

Spotify 広告は、toB、toC 問わずさまざまな商材で広告展開できます。音楽をはじめとしたエンタメとして利用することもあれば、ニュースや政治に関する情報収集の一つとして利用されることも多くあります。

従って、どのような商材でも広告配信できるという前提のもと、Spotify 広告がおすすめのケースをご紹介します。

ブランドや製品を日常での選択肢として想起させたい

Spotify ユーザーは、ストリーミング非利用者と比較すると「職場や学校で聴いたり、運動中に聴く可能性が3倍」「買い物中に音楽を聴く可能性が約5倍」といったデータがあり、ユーザーの生活に深く入り込んでいることが示されています。

つまり、ターゲットに合わせた広告配信をおこなうことで、ユーザーの日常的なルーティンや特定の時間に定期的に接触できるようになります。また、定期接触によって自社ブランドや製品をユーザーに印象付けられ、必要なタイミングで選択肢として想起させられるようになります。

ターゲティング設定を活用するとユーザーが聴取している雰囲気や利用シーンをピンポイントで捉えられる可能性も高まるため、まさに行動と紐づいたメッセージを発信できます。結果としてユーザーの記憶に残りやすく、後々の検索や購買行動に結びつきやすくなります。

認知拡大させつつ口コミでの情報拡散も狙っていきたい

ブランド認知度の向上は広告施策でよく設定される目的の一つですが、Spotify 広告では単なる認知拡大に留まらず、ユーザーが広告接触した後の拡散(エンゲージメント)を促します

Spotify for Brands が9ヶ国に住む4,500人を対象におこなったアンケート調査によると、毎月音楽ストリーミングサービスを使う利用者層の特徴として「61%のユーザーは、友人にブランドを勧める可能性がある」という結果が得られました。調査結果を踏まえて、Spotify ユーザーはストリーミング非利用者と比べると「友人にSpotifyを勧める可能性が2倍」という特徴を示しました。

つまり、Spotify で広告に接触したユーザーは気に入ったブランドや製品に関して周囲へ情報拡散してもらいやすく、結果として Spotify 広告は、人を介して認知が広がりやすいといえます。

広告フォーマット一覧

Spotify 広告は、オーディオ形式だけでなく、ビデオ形式の広告配信も可能です。オーディオ形式はラジオをイメージしてもらうとわかりやすいと思いますが、動画をはじめとしたビジュアル訴求の広告は Spotify を日常的に使っていない方には少し想像しづらいかもしれません。

ここでは以下の音声や動画といったフォーマットに加え、全部で4つのフォーマットを紹介するので、配信する広告タイプの参考にしてみてください。

画像引用元:媒体資料│Spotify 広告

音声

楽曲やプレイリストの間に挿入できる「音声」広告です。この広告が再生されているときにはコンパニオンバナーが表示され外部のサイトへの誘導もできます

画像引用元:媒体資料│Spotify 広告

また大きく分けて3つの形式で配信でき、特徴や対象のデバイスなどは以下の表のとおりです。

▼オーディオ

広告形式音声+コンパニオンバナー
特徴楽曲の間に配信され、外部サイトへ誘導
対象デバイススマートフォン、タブレット、デスクトップ、
Web Player (PC)、スマートスピーカー、車

▼オーディオ + キャンバス

広告形式動画 or コンパニオンバナー
特徴音声広告再生時に静止画もしくは3秒から8秒の無音ループ動画を配信
対象デバイススマートフォン、タブレット、デスクトップ

▼オーディオ+CTA カード

広告形式ディスプレイ
特徴音声広告へ接触後、最大7日間配信される表示された CTA より
外部サイトへ誘導
対象デバイススマートフォン、タブレット、デスクトップ、Web Player (PC)

動画

動画は、楽曲と楽曲の間やアプリ起動時、再生中などユーザーが画面を見ているタイミングで表示されます。以下の画像のように画面一面に動画が表示されるので視認性が高いと感じるのではないでしょうか?

画像引用元:媒体資料│Spotify 広告

主な形式には、楽曲間に流れる「インストリーム」、視聴完了で30分間の広告なし再生を提供する「スポンサードセッション」、再生中に表示される「インフィード」があります。

▼インストリームビデオ

広告形式動画+コンパニオンバナー
特徴楽曲間に、ユーザーが画面を見ている際に配信され、外部サイトへ誘導可能
対象デバイススマートフォン、タブレット、デスクトップ

▼スポンサードセッション

広告形式動画+ディスプレイ
特徴アプリ起動時やプレイリスト切替時などに優先的に配信され、
再生後30分間は広告による中断なしでアプリ利用可能。
視聴完了時に外部サイトへ誘導。
対象デバイススマートフォン、タブレット

▼インフィードビデオ

広告形式動画+ディスプレイ
特徴楽曲再生中、画面を見ているユーザーに配信されるスキップ可能な広告。
最初は無音で配信され、ビデオタップ後に拡大表示され音声も再生される
対象デバイススマートフォン、タブレット

ディスプレイ

ディスプレイは、起動時や曲の切り替えなどユーザーがアプリを操作したタイミングに表示されます。音声広告と異なり画像のみが表示される、音が出せない環境のユーザーにもリーチでき、外部サイトへの誘導(トラフィック獲得)に高い効果を発揮します。

画像引用元:媒体資料│Spotify 広告

主な形式には、アプリ復帰時に全画面表示される「オーバーレイ」や、再生画面に常駐する「リーダーボード」などがあります。

▼モバイルオーバーレイ

広告形式ディスプレイ
特徴アプリ起動時に全画面表示されるバナーで、
何らかの操作がおこなわれるまで表示される
対象デバイススマートフォン、タブレット

▼デスクトップオーバーレイ

広告形式ディスプレイ
特徴ユーザーがアプリ画面に戻ったときに表示される大型バナーまたは横長バナー。
何らかの操作がおこなわれるか、30秒経過するまで表示される。
対象デバイスデスクトップ

▼リーダーボード

広告形式ディスプレイ
特徴30秒間表示される横長バナーで、外部サイトへ誘導可能
対象デバイスデスクトップ

▼インフィードディスプレイ

広告形式ディスプレイ
特徴楽曲再生中や検索ページ内に配信できる静止画タイプ。
クリックするとアプリ内ブラウザのLPに遷移する。
対象デバイススマートフォン、タブレット、デスクトップ

スポンサーシップほか特別製品

スポンサーシップは、人気のプレイリストやポッドキャスト、アプリのホーム画面などに独占広告が表示される、インパクトが強い広告枠です。

画像引用元:媒体資料│Spotify 広告

24時間の露出を保証する「HPTO」や「FIS」は、短期間でユーザーにリーチできます。 特にポッドキャスト広告(SPANやオールナイトニッポン)は、通常は広告が流れないプレミアムプラン層にもアプローチできます

▼スポンサードプレイリスト

広告形式音声+ディスプレイ
特徴対象プレイリスト内で、音声や動画、バナー形式で配信可能
対象デバイススマートフォン、タブレット、デスクトップ
(誘導広告はモバイルオーバーレイ/デスクトップオーバーレイ)

▼ポッドキャスト広告(Spotify オーディエンスネットワーク:SPAN)

広告形式音声+動画
特徴Spotify 独自のアドネットワークに接続しているポッドキャスト
番組に広告を配信。
ビデオポッドキャストを除き、プレミアムプランのユーザーにも
リーチ可能
対象デバイススマートフォン、タブレット、デスクトップ、
Web Player (PC)、スマートスピーカー、車

▼ポッドキャスト広告(オールナイトニッポン Podcast 広告パッケージ)

広告形式音声
※CTA メッセージ、リンク先 URL、
 コンパニオンバナー入稿可
特徴Spotify 独占配信のポッドキャスト番組で配信。
国内では主にオールナイトニッポンが対象。
フリープラン+プレミアムプランどちらにもリーチ可能
対象デバイススマートフォン、タブレット、デスクトップ、
Web Player (PC)、スマートスピーカー、車

▼The Stage

広告形式
特徴広告接触後にプレイリストが生成されるなど、
Spotify アプリと高い親和性を持つリッチメディア広告製品
対象デバイス

▼ホームページテイクオーバー(HPTO)

広告形式動画 or ディスプレイ
特徴24時間ホーム画面のファーストインプレッションが
保証され、1日あたりのユニークリーチを最大化
対象デバイススマートフォン、タブレット、デスクトップ

▼ファーストインストリーム(FIS)

広告形式音声+動画
特徴24時間インストリーム枠のファーストインプレッションが保証され、1日あたりのユニークリーチを最大化できる
対象デバイススマートフォン、タブレット、デスクトップ

▼ヘッドライナー

広告形式音声+動画+ディスプレイ
特徴あらゆる広告フォーマットを組み合わせ、
1日での認知を最大化
対象デバイススマートフォン、デスクトップ

広告の購入方法やターゲティング、配信開始フロー

Spotify で広告を購入する方法は、大きく分けて3タイプあります。ここでは購入方法や料金形態、最低出稿金額について紹介します。

  1. 純広告
  2. 広告マネージャー
  3. プログラマティック広告

純広告

1つ目は、純広告です。出稿金額やインプレッション、配信期間などをあらかじめ決定して事前に広告枠を購入する予約型の方法です。キャンペーン作成や運用、レポートまで Spotify が対応する点が特徴です。

項目特徴
概要Spotify から直接購入する予約型
料金形態固定単価
最低出稿金額あり
その他キャンペーン作成からレポートまで Spotify が対応
純広告の特徴

純広告で使用できるターゲティング

純広告では性別、年齢、曜日、時間、地域、プラットフォーム、OS といった Web 広告ではおなじみの項目に加えて、ジャンル、プレイリスト、オーディエンスセグメント、In car といったSpotify 独自のターゲティングがあります。独自のターゲティングの詳細は以下の通りです。

ターゲティング名特徴、選択肢
ジャンル指定ジャンルの音楽を直前、または直近聴取したユーザー
(例)ポップ、ロック、ヒップホップ&ラップなど
プレイリストプレイリストのテーマを指定
(例)チルアウト、ロードトリップ、通勤中など
オーディエンス
セグメント
ユーザーの傾向をもとに生成された興味関心、デモグラフィック
セグメント
(例)エンターテインメント、ライフスタイル、スポーツ好きなど
In-car車中で Spotify を使用しているユーザーをターゲティング

純広告の配信までの流れ

純広告で配信する場合は、以下のような流れで配信を進めます。ほかの購入方法と比べると比較的スムーズに進めることができますが、よりスムーズに進めるためにもどのくらいの期間で配信できるか確認しておきましょう。

①見積
(1~2営業日)
・見積依頼
・アカウント登録
・掲載可否の確認
②申込み
(2営業日)
・電子契約書の締結
 (締切:掲載開始日の5営業日前12時)
・掲載審査
③入稿・配信設定
(3営業日)
・広告素材入稿作業
 (締切:掲載開始日の3営業日前12時)
・掲載審査
・デモリンク確認
④配信開始
⑤レポート
(配信終了後10営業日後)
主な項目:インプレッション、クリック、リーチなど

広告マネージャー

2つ目は、広告マネージャーです。Spotify の自社プラットフォーム上でオークション取引する運用型の方法で、キャンペーン作成からレポートまで自社で対応します。

項目特徴、選択肢
概要自社プラットフォーム上でオークション取引する運用型
料金形態変動単価
最低出稿金額あり
その他キャンペーン作成からレポートまで自社で対応
広告マネージャーの特徴

広告マネージャーで使用できるターゲティング

地域、年齢、性別、プラットフォーム、言語、OS、プレースメントに加えて、Spotify 独自のターゲティングが6項目あります。詳細は以下の通りです。

ターゲティング名特徴、選択肢
音楽ジャンル以下のようなジャンルの音楽を直前に聴取したユーザー
(例)クラシック、ジャズ、ヒップホップなど
プレイリストプレイリストのテーマを指定
チルアウト、料理 、ディナー
興味関心学問への興味 / スポーツ / 人文科学 など
ファンベース選ばれたアーティストの楽曲等を保存、聴取しているなど、様々なデータに基づいたアーティストのファンを特定し配信
ポッドキャストのテーマ(例)車、読書と文学、ビジネスとファイナンス
ポッドキャスト
除外テーマ
(例)アダルトコンテンツ、アルコール、ギャンブル

広告マネージャーの配信までの流れ

広告マネージャーでは先ほどの純広告に比べると工程が多いです。そのため、以下の表で手順を確認し、さらに配信開始日から逆算し、余裕をもって準備を進めていきましょう。

また、配信開始後は自分で管理画面から配信結果を確認できます。

①ビジネスマネージャ
作成
※初回のみ
(1~2営業日)
ビジネスマネージャー各種設定
(言語、ユーザー管理など)
②広告アカウント作成
※初回のみ・掲載申込
(2~3営業日)
・広告アカウント作成
・掲載申込
・国、アカウント名、請求先情報などを設定
③配信設定・入稿・審査・キャンペーン・広告セット作成
(キャンペーン登録は掲載開始希望日の3営業日前15時締切)
・広告素材入稿
・掲載審査(最短2営業日)
④配信
⑤レポート随時、管理画面上で確認可能

プログラマティック広告

3つ目は、プログラマティック広告です。プログラマティック広告には、広告枠を DSP 経由で購入する予約型の「PG:在庫保証型」、広告主間でRTB(リアルタイム入札)取引をして配信する運用型の「PMP:プライベートマーケットプレイス」があります。

購入方法PG:
在庫保証型
PMP:
プライベートマーケットプレイス
概要DSP 経由で購入する
予約型
広告主間で RTB 取引する運用型
料金形態固定単価変動単価
最低出稿金額ありなし
その他キャンペーン作成を
Spotify が対応
キャンペーン作成からレポートまで
自社で対応
プログラマティック広告の特徴

プログラマティック広告で使用できるターゲティング

年齢、性別、端末といった Spotify が所有するファーストパーティデモグラフィックデータとユーザーの視聴行動に基づいたターゲティングを掛け合わせてターゲティング設定が可能です。視聴行動のターゲティングでは、以下から3つ以上選択する必要があります。

ターゲティング名選択肢
プレイリストカテゴリー(例)チルアウト、通勤中、ディナー、フォーカスなど
ジャンル(例)オルタナティブ、ブルース、キッズなど

プログラマティック広告(PG)の配信までの流れ

プログラマティック広告(PG)は専用フォームから掲載可否確認と Deal 発行依頼を行い、指定フォーマットで素材を入稿する必要があります。Deal 承認が遅れると在庫を保証できない可能性もあるため注意が必要です。

ほかの購入方法に比べると手順ややるべきことも多いため、以下の表を確認して配信準備を進めていきましょう。

①掲載可否確認・見積依頼
・掲載可否確認(掲載開始日の6営業日前12時締切)
②Deal 発行依頼Deal 発行依頼(掲載開始日の4営業日前12時締切)
③入稿メールで配信素材を送信(掲載開始日の3営業日前12時締切)
④Deal 承認
(DSP側)
⑤クリエイティブ設定
(DSP側)
VAST 提出
⑥配信開始
➆レポーティングDSP 管理画面にデータが反映

プログラマティック広告(PMP)の配信までの流れ

こちらもプログラマティック広告(PG)と同じく、専用のフォームから Deal 発行依頼をし配信の準備を進めます。

①掲載可否確認・掲載可否確認
・Deal 発行依頼(掲載開始日の2営業日前12時締切)
② Deal 承認・入札開始
(DSP 側)
・Deal 承認
・クリエイティブ設定
・配信条件設定
・入札開始
③掲載可否審査
④配信開始
⑤レポーティングDSP 管理画面にデータが反映

配信事例

Spotify は、音声広告市場の成長とさらなる活性化を目的として、2023年に「Spotify Hits」というビジネス成長に貢献した広告クリエイティブを表彰するキャンペーンを開始しました。ここでは、2024年のキャンペーンで表彰されたクリエイティブを紹介します。

実際のクリエイティブは、Spotify Hits 2024: JP 受賞作品発表にて確認することができます。

広告主:アース製薬株式会社

アース製薬の「アースノーマット」は、テレビ CM でも長年親しまれており、ご存知の方も多いと思います。「蚊の不安から家族を守ってくれる信頼できる蚊取りブランド」というブランドイメージをより強く印象付けるプロモーションとして Spotify 広告を実施しました。お笑い芸人の小島よしおさんを起用し、持ちネタとアースノーマットを掛け合わせて直感的に表現したクリエイティブとなっています。

広告主:エスエス製薬株式会社

睡眠改善薬「ドリエル」の発売20周年に際して、ブランドの認知獲得を目的に Spotify 広告を活用しました。Spotify が利用されるシーンとして就寝時や自宅でのリラックスタイムが多いことに着目し、世界の子守唄を聞ける特設サイトへ遷移させる、睡眠をテーマにした広告クリエイティブを配信しました。

広告主:日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社

通称「和カツ」と略される「和風チキンカツバーガー」の認知と購入促進を目的として、Spotify の音声広告を配信した事例です。「和カツ食いに行く」という言葉を活用し、高須クリニック CM ソングの替え歌で音声クリエイティブを制作しています。ユーザーの耳に直接届けられる Spotify だからこそ印象に残りやすいユニークな広告です。

まずは Spotify 広告に触れてみましょう

Spotify 広告の特徴や配信方法について紹介しましたが、「なんとなくイメージは掴めたけど、実際の雰囲気をもう少し知りたい」と感じた方も多いと思います。そのような方はぜひ、実際に Spotify を使用して広告に触れてみることをオススメします。

普段プレミアムプランを利用している方も、あえて無料プランで音楽やポッドキャストを聴いてみることで、広告がどのようなタイミングで流れるのか、音声とバナー広告がどう連動するのかといったユーザー体験に加えて、新しい発見もあるかもしれません。

家事や移動中といった、生活者の「ながら時間」にリーチできる音声広告の今後の動向にも注目しつつ、自社の広告施策に役立ててみましょう。

お困りごとはまずはご相談ください。広告に限らず、認知やPRなど幅広い施策提案が可能です。

お困りごとはまずはご相談ください。広告に限らず、認知やPRなど幅広い施策提案が可能です。
コンバージョン数やCPAといった広告の目標達成はもちろんですが、中長期的な事業成長を目的としたマーケティング施策もご支援しています。年商数千万円規模から10億円規模へ、業績向上をご支援した事例もございます。まずはお気軽にご相談ください。

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記事を書いた人

秋元 航平
秋元 航平

マーケティング

2019年4月に新卒で入社後、研修を経て運用チームに配属。toB、toC等の案件を担当した後、セールスチームに異動となる。趣味はお笑いと観賞(研究?)と謎解き。特に好きな芸人は東京03とバナナマン。

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