運用型広告

LinkedIn広告とは?他のSNSと一線を画す特徴や広告の設定方法まで解説

キーマケ編集部

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2023.09.08

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LinkedIn は、2022年4月時点で登録ユーザー数が全世界で7億5千万人を超えています。日本の登録ユーザーは2022年の8月に300万人を突破したばかりで、今後ますます成長するサービスであるのが伺えます。

個人アカウントと法人アカウントがある LinkedIn は、これまでと異なる繋がりを持てたり、法人から個人へのアプローチがあったりと、他の SNS とは一線を画しています。特に採用ツールとして使う企業や個人も多くいます。

今回は、まだ聞き慣れないであろう LinkedIn の基本と、広告を配信するうえで知っておきたい Facebook との違いや、広告のフォーマット、配信の設定方法などをキャプチャを用いて解説します。「名前ぐらいは聞いたことある」という方や、導入を検討中の方もぜひ参考にしてみてください。

LinkedIn とは?

LinkedIn は、実名、顔出しが原則となっているビジネス用の SNS です。アカウントタイプは、個人と法人の2種類があり、個人アカウントでは、自身の学歴や職歴、資格、スキルなどを登録し、仕事にかかわる人々と名刺を交換するかのように「つながり申請」をして、コミュニケーションをとります。

LinkedIn には、Facebook の「友達リクエスト」にあたる「つながり申請」があります。「つながり申請」を許可したユーザー同士は、互いの投稿を見ることができます。

さらに、以前の職場の同僚や上司などから推薦コメントを残してもらえることからもビジネスに特化している SNS ということが伺えます。個人アカウントは、一般従業員から大手企業の経営陣など、幅広いユーザーが利用しています。

そして個人アカウントの場合、メールアドレスなどその他必要なプロフィールの設定が完了したら、現在の仕事やこれまでの職務経歴、クリエイティブな仕事に携わる方は、過去の制作物などのポートフォリオも掲載できます。

LinkedIn > フィード

法人アカウントでは、自社の宣伝や魅力的な経歴のユーザーにアプローチすることができます。さらに採用活動の一環として、スカウトを送ることもで可能で、気になる経歴を持つユーザーを発見したら直接アプローチすることもできます。

また、トレンドのビジネストピックや、昇進・転職の報告に関する内容の投稿が多く、気に入ったものには「いいね」やコメントはもちろん、「名案ですね」などビジネスならではのリアクションも可能です。

LinkedIn で使えるアクション例
画像引用元:反応の使用LinkedIn|LinkedIn のヘルプ 

個人同士や法人から個人への交流だけでなく、LinkedIn にはオンライン学習サービスである LinkedIn ラーニングコースもあります。基本的なビジネスマナーから語学や専門知識まで、企業研修としてそのまま活用できそうなコースが17,000以上、7つの言語で展開されています。

LinkedIn ラーニング

他の SNS との違い

LinkedIn の特徴を掴んだところで、他のSNSとの共通点と違いを比較してみましょう。実名登録やつながりを申請し、相手(フォロワー)の投稿やアクティビティがタイムラインに表示される仕組みは Facebook と同じです。

一方で、Facebook と異なる機能もたくさんあります。大きく分けると「無料/有料プランがあること」「つながりに階層の概念があること」「広告の配信面の数」の3つの違いがあります。

個人アカウントと法人アカウントともに、無料で利用できる Basic アカウントと、1ヶ月無料で使える有料の Premium アカウントを LinkedIn は提供しています。

有料の各 Premium アカウントには、LinkedIn ラーニングコースを利用できる権利が付帯しますが、LinkedIn ラーニングコースの有料登録のみでは、下記の機能は利用できません。

Basic アカウントの基本的な機能は下記の表の通りです。

Basic アカウントでできること
・同僚や同級生とつながり、親交を深める
・推薦状を依頼または提供する
・LinkedIn メンバーを検索し、プロフィールを閲覧する
・InMail メッセージを制限なしに受信する
・最大3件まで検索を保存し 、該当するデータについて毎週アラートを受け取る
参考:無料のLinkedInアカウントとLinkedIn Premiumアカウントの違いについて|LinkedInヘルプ
Premium アカウント金額契約対象目的できること
Premium Career・3,627円/月
・年間契約の場合:1,809円/月
キャリアアップをしたい個人新しい仕事の獲得と転職、キャリアアップ・過去90日間の自分のプロフィールを閲覧したユーザーを確認など
Sales Navigator・10,547円/月
・年間契約の場合:7,139円/月
営業に関わる個人・法人クライアントの発見、関係の構築・過去90日間に自身のプロフィールを閲覧したユーザーを確認
・プロフィールの無制限閲覧など
Recruiter Lite・16,000円/月
・年間契約の場合:13,300円/月
法人アカウントを保有する企業優秀な人材発掘・20件以上の詳細なフィルターでの検索
・おすすめの候補者を知らせる候補者検索アラートなど
Premium Business・6,345円/月
・年間購入の場合:4,064円/月
ビジネス人脈の拡大Basic アカウントの上位版LinkedIn プラットフォームの最大活用・過去90日間に自身のプロフィールを閲覧したユーザーを確認など
参考:無料のLinkedInアカウントとLinkedIn Premiumアカウントの違いについて|LinkedInヘルプ

また、LinkedIn はつながりの度合いによってフォロワーの階層が分れています。自分が直接繋がっている相手は1次フォロワーです。「自分と直接つながりが無い」かつ「1次フォロワーのフォロワー」が2次フォロワー、そのまたフォロワーが3次フォロワーとして表示されます。

つながりの階層で自分のプライバシー設定を調節することができます。例えば、自分の投稿を表示する相手を1次フォロワーのみに限定したり、つながりのないユーザーからの「つながり申請」をできなくすることができます。

広告の配信面にも大きな違いがあります。Facebook は全部で11カ所( Facebook 内8カ所、Messenger 内3カ所もの広告の配信面を有するのに対して、LinkedIn は全部で3カ所とシンプルな仕様になっています。配信面について後ほど具体例を用いて説明します。

Facebook に比べユーザーは少ないものの、個人や法人ユーザーに対して、スカウト機能や LinkedIn ラーニングなどビジネス向けの SNS として注力している LinkedIn は、広告の面でも注目を集めています。

LinkedIn が採用関連で多く使われる理由

LinkedIn は個人と法人アカウントが存在し、企業の宣伝活動だけでなく、優れた人材の獲得や魅力的な求人の発見にも役立つサービスです。そのため日本でも世界でもダイレクトリクルーティング業界で大きな存在感を示しています。

一般的な転職サイトに登録している人は「転職意思のある方」が多いでしょう。しかし LinkedIn には、転職意思のある人材に加えて、「積極的に転職を検討してない潜在層」にもアプローチできます。なぜなら、個人で登録している方の登録情報には、任意で職業の経歴や仕事への関心ごとを入力する欄があるため、入力された情報に基づいて、リクエストを送ることができるからです。

受け身であるものの「いい条件があれば転職を検討したい」と考える転職の潜在層がユーザーへはアプローチが可能になっています。

また、LinkedIn は、ユーザーの名前検索はもちろん、業種や職種でもユーザーを検索できます。例えば、ある企業が営業の人材を新しく探している場合、検索の窓に「営業」と入力することで、職務経歴に営業職があるユーザーが検索結果に表示されます。

他の SNS とは異なるこれらの機能がある LinkedIn は、採用に強いと言われています。

LinkedIn 広告の形式

ここまで説明した LinkedIn ですが、他の SNS 同様に広告が掲載できます。LinkedIn の概要を把握したところで、さっそく LinkedIn 広告の配信に必要な各要素を確認していきます。

広告の配信先

LinkedIn 広告の配信先は3つあります。各配信先の特徴をキャプチャを交えて説明します。

  1. LinkedIn タイムライン枠内および上部
  2. LinkedIn タイムライン枠の右側
  3. LinkedIn のメッセージボックス

1. LinkedIn タイムライン枠内および上部

1つ目の配信先は PC、モバイル、アプリの「ホーム」に表示されるフィードで、ユーザー投稿の途中に広告が表示されます。テキスト、画像、動画などを交えて、オーガニック投稿のような広告の掲載が可能です。PC の場合、タイムライン上部にテキスト形式の広告が表示されることもあります。

シングル画像広告や動画広告など、さまざまな広告のフォーマットが選択可能です。字数や画像のサイズ、設定可能な機能は、配信する広告のフォーマットによって異なります。詳しくは、後述のフォーマット、画像のサイズの項目を確認してください。

LinkedIn フィード

2. LinkedIn タイムライン枠の右側

2つ目に挙げられるのが、LinkedIn を PC で見たときにフィードやページ閲覧中に常に右側に表示される広告枠です。メッセージやプロフィールを閲覧しているときにも常に画面の右側に広告が表示されます。

ディスプレイ広告やスポットライト広告などさまざまなフォーマットが選択可能です。字数や設定可能な機能は、配信する広告のフォーマットによって異なります。詳しくは、後述のフォーマット、画像のサイズの項目を確認してください。

LinkedIn フィード

3. LinkedIn のメッセージボックス

PC・スマホのメッセージボックス内に表示されます。メッセージトップや真ん中などに表示されます。字数などは以下の通りです。

  • 広告名:最大255文字(スペース込)
  • メッセージ件名:最大60字(スペース、句読点込)
  • メッセージテキスト: 最大1,500文字推奨 (スペースおよび句読点を含む)
  • クリック可能なリンク: 最大3つ推奨

参考:メッセージ広告 – 広告仕様|LinkedIn ヘルプ

LinkedIn フィード

フォーマット

LinkedIn 広告のフォーマットは以下の4つです。目的によって選択する掲載フォーマットが異なります。

  1. スポンサードコンテンツ広告
  2.  ダイナミック広告
  3. スポンサードメッセージ
  4. テキスト広告

参考:スポンサードコンテンツについて|LinkedIn ヘルプ

1. スポンサードコンテンツ広告

スポンサードコンテンツ広告には、5種類のフォーマットがあります。ターゲットオーディエンスの広告を配信します。

シングル画像広告

シングル画像広告は1つの画像とテキスト、リンク、紹介テキストで構成されます。広告名とコールトゥアクションは任意の設定です。リーチしたい LinkedIn のユーザーのフィードに直接表示でき、デスクトップとモバイルデバイスのどちらでも表示されます。

入力可能な文字数は、広告名は最大255文字、紹介テキストは最大600文字、テキストは最大300文字でそれぞれ表示されます。対応するファイルの種類は JPG、PNG、または GIF です。

画像引用元:シングル画像広告 – 概要|LinkedIn ヘルプ
カルーセル画像

カルーセル画像は、複数の広告画像を1つのカルーセルスタイルのフォーマットで連続表示できます。キャプションやリンクの追加もできます。カルーセル広告は、最少2枚の画像から最大10枚まで使用でき、各画像に異なる URL を設定可能です。

広告名とテキストはともに最大255文字まで入力可能です。リンク先の URL に誘導するカルーセル広告の文字数の最大45文字です。

画像引用元:カルーセル広告 – 概要|LinkedIn ヘルプ
動画広告

動画広告は、動画とテキストで構成される広告です。任意で、広告名と紹介テキスト、コールトゥアクションが設定できます。動画の長さは3秒から30分以内ですが、15秒を超えると閲覧率があがるため15以上の動画が推奨されています。

対応するファイル形式は、MP4 で、オプションで設定できるサムネイルの対応ファイルは、JPG または PNG (最大2 MB まで)です。

画像引用元:動画広告– 概要|LinkedIn ヘルプ
シングル求人広告

シングル求人広告は、求人情報を掲載するためだけの広告です。デスクトップとモバイルデバイスどちらの LinkedIn アクティビティフィードにも直接表示します。LinkedIn 内の求人情報を公開しているページの URL と最大150字以内のテキストで、求人に関する情報を設定します。

画像引用元:スポンサードコンテンツのシングル求人広告 – 概要|LinkedIn ヘルプ
イベント広告

イベント広告は、デスクトップおよびモバイルデバイス上で、メンバーのフィードに表示され、イベントの宣伝ができる広告です。掲載できるイベントは、LinkedIn イベントミートアップ、オンラインワークショップ、セミナーなどです。

イベント広告も、シングル求人広告同様最大150字以内のテキストで、イベントに関する情報を設定します。

画像引用元:イベント広告 – 概要|LinkedIn ヘルプ

2. ダイナミック広告

会社名、氏名、プロフィール写真などユーザーに合わせてカスタマイズされる「ダイナミック広告」には、3つのフォーマットがあります。

  1. フォロワー広告
  2. スポットライト広告
  3. 求人広告
フォロワー広告

フォロワー広告は、PC とスマホの両方に表示され、企業ページやプロモーションページをフォローするよう促します。

最大70文字以内でテキストを入力します。任意で企業ページの「フォロー」やアピールしたいページへ遷移するための「 Learn More 」などのコールトゥアクションボタンを設定できます。コールトゥアクションボタンは最大18文字までのテキストを入力可能です。

画像引用元:フォロワー広告について|LinkedIn ヘルプ
スポットライト広告

スポットライト広告は、製品、サービス、イベント、コンテンツなど、特定の商材を取り上げ、「スポットライトをあてるように」焦点をあてて紹介する広告です。最大70文字以内でテキストを入力します。この広告をクリックすると、指定のサイトやページに移動します。

任意で企業ページへの「参加」やアピールしたいページへ遷移するための「 Learn More 」などのコールトゥアクションボタンを設定できます。コールトゥアクションボタンは最大18文字までのテキストを入力可能です。

画像引用元:スポットライト広告について|LinkedIn ヘルプ
求人広告

求人広告は、求人情報を掲載する広告です。ユーザープロフィールに応じた求人広告を掲載します。最大70文字以内でテキストを入力します。

企業が募集している求人とユーザーの職歴の関連性が高く、採用に繋がる確率が高そうな場合は具体的なポジションが、そうでない場合でも積極的に企業が採用中であることを知らせたいときは、「 See jobs 」のような求人情報の存在を知らせるコールトゥアクションが表示されます。コールトゥアクションボタンは最大18文字までのテキストを入力可能です。

画像引用元:求人広告 – 概要|LinkedIn ヘルプ

3. スポンサードメッセージ

スポンサードメッセージは、メッセージボックスに配信される広告です。2種類のフォーマットがあります。

  1. メッセージ広告
  2. 会話型広告
メッセージ広告

メッセージ広告は、ダイレクトメッセージを送る形式で広告を配信できます。コールトゥアクションボタンとランディングページ URL が必須で、メッセージチャット内で会話を継続することはできません。 コールトゥアクションボタンのテキストは最大20文字、本文にあたるテキストは最大500文字です。

LinkedIn フィード > メッセージ
会話型広告

会話型広告は、メッセージ広告と異なり、会話型広告はターゲットオーディエンスに対して最大5つまでのコールトゥアクションボタンを設定できます。最大2000文字までテキストを入力できますが、少ない字数の方がエンゲージメントが高い傾向にあるため、メッセージ広告同様の500文字程度のテキストが推奨されています。

画像引用元:会話型広告|LinkedIn ヘルプ

4. テキスト広告

見出し、短いテキスト、画像で構成される広告がテキスト広告です。 場所、統計データ、スキル、興味関心などに基づいてテキスト広告のターゲットオーディエンスを調整し、関連度の高い適切な広告を表示します。

表示される場所は、フィード、検索結果ページ、通知ページなどのあらゆるページの右側の部分で、デスクトップのみの広告形式です。

LinkedIn > 通知ページ「テキスト広告」

参考:テキスト広告について|LinkedIn ヘルプ

画像のサイズ

各広告フォーマットに必要な画像サイズを以下にまとめました。フォーマットによって画像のサイズは定まっているので、確認してからクリエイティブの作成に進みましょう。

広告フォーマット画像のアスペクト比容量
シングル画像広告横長: 1.91:1(推奨比率)
最小: 640 x 360 px 最大: 7680 x 4320 px
正方形: 1:1
最小: 360 x 360 px 最大: 4320 x 4320 px
縦長: 1:1.91(推奨比率)
最小: 360 x 640 px 最大: 2340 x 4320 px
5 MB
カルーセル画面広告画像は 312 x 312 px になるよう調整される10 MB
動画広告横長: 16:9 (1.77)
最小: 640 x 360 px 最大: 7680 x 4320 px
正方形: 1:1
最小: 360 x 360 px 最大: 4320 x 4320 px
縦長: 4:5 (.80)
最小: 360 x 360 px 最大: 2340 x 4320 px
縦長: 9:16 (0.5625)
最小: 360 x 640 px 最大: 2340 x 4320 px
75 KB~200 MB
テキスト広告100 x 100 px2 MB
スポットライト広告会社のイメージ:100 x 100 px 以上
カスタム背景画像(オプション): 300 x 250px 以下
2 MB
メッセージ広告バナー広告コピー: 300 x 250 px2 MB
フォロワー広告会社のイメージ:100 x 100 px 以上2 MB
求人広告会社のイメージ:100 x 100 px 以上2 MB
参考:シングル画像広告 – 広告仕様|LinkedIn ヘルプ
参考:カルーセル広告 – 広告仕様|LinkedIn ヘルプ
参考:動画広告 – 広告仕様|LinkedIn ヘルプ
参考:テキスト広告 – 広告仕様|LinkedIn ヘルプ
参考:ダイナミック広告Spotlightフォーマット – 広告仕様|LinkedIn ヘルプ
参考:メッセージ広告 – 広告仕様|LinkedIn ヘルプ
参考:フォロワー広告について|LinkedIn ヘルプ
参考:求人広告 – 概要|LinkedIn ヘルプ

ターゲティング

LinkedIn 広告では、以下の項目でオーディエンスをターゲットできます。ターゲティングをすることで、ターゲットユーザーが最も関心があるタイミングでメッセージの表示が可能です。

  • 場所(必須項目)
  • 会社、職務経験、学歴、統計データ、関心と特徴などのオーディエンス属性
  • 一致するオーディエンスを使用して作成したカスタムオーディエンス

広告キャンペーンの実施に必要なオーディエンスは最低300人ですが、キャンペーンの十分な結果を得るためには、最低 50,000人のオーディエンスが推奨されています。

参考:ターゲットオーディエンスのサイズ – ベストプラクティス|LinkedIn ヘルプ

場所

居住地や外出先など、ユーザーの位置に基づいてターゲティングします。ユーザーの位置は、プロフィールに記載された職場や自宅など、長期で継続的に滞在する場所、または外出先のような短い時間にアクセスする場所をユーザーの IP アドレスに基づいて特定します。

参考:LinkedIn広告のターゲットオプションについて|LinkedIn ヘルプ

オーディエンス属性

オーディエンス属性については、会社、統計データ、学歴、職務経験、関心と特徴によって分けられます。

会社
ターゲティング属性詳細
会社カテゴリー株価指数などで用いられる S&P 500などの企業情報をもとにしたカテゴリー
会社のつながり選択した会社の社員の1次コンタクトに連絡。社員500名以上の企業のみ対象
会社フォロワー会社・団体ページのフォロワーでターゲットを絞る方法
会社の成長率昨対比の企業の成長率でターゲティングする方法。業績の良い成長企業に絞ったターゲティング可
成長率は社員数の増加や、類似企業の推定データなどをもとに決定
代表事業会社の代表事業でユーザーを選定
会社名ユーザーが勤務している会社でターゲティングする方法
企業の収益企業の推定年間収益でターゲティングする方法
会社規模会社の組織規模でターゲティング
LinkedIn のページ記載の社員数に基づいて選定
参考:メンバーの関心と特徴のターゲティング – 概要|LinkedIn ヘルプ
統計データ
項目詳細
年齢年齢を入力し、メンバーのプロフィール情報に基づいた推定年齢でターゲティングする方法
性別メンバーのプロフィール情報に基づいて判断した性別をもとにターゲティングする方法
男性・女性・どちらでもないなどから選択
参考:メンバーの関心と特徴のターゲティング – 概要|LinkedIn ヘルプ
学歴
項目詳細
学位学士、修士、博士などの学位でユーザーを絞り込み、ターゲティングする方法
専攻在学中の専攻をもとにターゲティングする手法
学歴高卒や大卒、院卒など学歴でターゲティングする手法
参考:メンバーの関心と特徴のターゲティング – 概要|LinkedIn ヘルプ
職務経験
項目詳細
職務タイプ職種でユーザーを絞る方法
職務レベル職種のレベルに応じてユーザーを選定する方法
役職ユーザーが役職のステータスを更新すると、LinkedIn のアルゴリズムが学習し、最新の役職をもとにターゲティング可
スキルスキルをもとにターゲティング。各ユーザーのプロフィールの 「スキル & スキル推薦」 セクションに他のメンバーが入力したスキルや、自身のプロフィールに記載のスキルを含む
経験年数勤続年数や、実務経験の年数でユーザーを選定する方法
参考:メンバーの関心と特徴のターゲティング – 概要|LinkedIn ヘルプ
関心と特徴
項目詳細
メンバーグループLinkedIn 上で交流するユーザーやグループでターゲティング
メンバーの関心LinkedIn 上での行動やコンテンツとの関連性から判断
経営の仕事をしているユーザーだけでなく、経営に興味関心あるユーザーも対象に含めることが可能
メンバーの特徴「頻繁に投稿している」、「求職中」など、ユーザーの特徴ごとにターゲティング
LinkedIn 上や位置情報から取得できるダイレクトな行動の特性を判断
参考:メンバーの関心と特徴のターゲティング – 概要|LinkedIn ヘルプ

一致するオーディエンス

一致するオーディエンスを使用するとカスタムオーディエンスのセグメントを作成することができます。一致するオーディエンスのタイプをまとめた表が以下ものもです。

オーディエンスタイプ詳細
会社リストまたは連絡先リストをアップロード自身や会社が所有している会社や組織のリストまたはメール連絡先のリストに基づいてオーディエンスをセグメント
リターゲティング以下に該当するユーザーをリターゲティングできます。
1.ウェブサイトのページにアクセスしたユーザー
2.シングル画像広告にエンゲージしたユーザー
3.動画広告を閲覧したユーザー
4.リード獲得フォームを表示または送信したユーザー
5.会社ページにエンゲージしたユーザー
6.LinkedIn イベントの参加ユーザー
サードパーティLinkedIn が連携する外部サイト(サードパーティー)のユーザーをセグメント
例)Bizible/Bombora/Engagio/HubSpot/LiveRamp/Marketo/Microsoft Dynamics 365/Oracle Eloqua/Zapier
類似したユーザーターゲットに類似したユーザーにターゲティング
参考:LinkedIn広告のターゲットオプションについて|LinkedIn ヘルプ

広告費用

LinkedIn 広告の費用は、4つの課金方式で決まります。

課金方式詳細
インプレッション広告が表示されるごとに課金(CPM)
ランディングページクリック遷移先サイトがクリックされるごとに課金
エンゲージメントのクリック企業ページへのクリックなどのエンゲージメントで課金
動画視聴動画が画面50%以上表示&2秒以上再生されたら課金
LinkedIn 広告の課金方式

配信目的

 LinkedIn も、他の媒体と同じようにマーケティングの目的に基づいて広告キャンペーンを作成できます。

LinkedIn の広告キャンペーン目的は大きく3つあります。「知名度アップ」、「関心度」、「コンバージョン」です。また、1つ下の階層にそれぞれの詳細な目的が、全部で8個設定されています。課金単位とともに紹介します。

目的サブ目的詳細課金方式
知名度アップブランド認知多くのユーザーに製品、サービス、組織を紹介し、ブランドを普及させる
・インプレッション
関心度Web サイトアクセスWeb サイトまたはランディングページへのアクセスを促進・インプレッション
・ランディングページクリック
エンゲージメントいいねやコメント、共有、ランディングページ/LinkedIn ページのクリック、フォローなど、コンテンツへのユーザーのあらゆるエンゲージメントを増加
・インプレッション
・エンゲージメントのクリック数
動画視聴多くのユーザーに動画コンテンツを発信・インプレッション
・動画視聴
コンバージョンリード獲得リード獲得フォームを使用して LinkedIn でリードを集める・インプレッション
・クリック
Web サイトコンバージョンWeb サイトでリードを集めたり、見込み顧客のサイトへの訪問を促進
・インプレッション
・コンバージョン
求人応募者関連性の高い求人情報を、多くの関連性のあるユーザーに伝え、求人への応募を増進・インプレッション
・ランディングページクリック
タレントリード自社の求人に興味がある見込みの候補者を見つける
※LinkedIn Recruiter プランを契約している法人アカウントのみ利用可能
・インプレッション
・ランディングページクリック
参考:LinkedIn広告の目的ベースの価格設定|LinkedIn のヘルプ

配信設定

ここからは実際の広告の配信設定の画面を用いて、LinkedIn 広告の設定方法を分かりやすく解説します。個人アカウントと企業アカウントの紐づけからキャンペーンの作成、広告の入稿や支払い方法についてまで実際の手順に沿って説明します。

企業ページの作成

初めに企業ページを作成します。企業ページを作成するにあたって、個人アカウントが必要です。個人アカウントにログインしたらホーム画面右上の「その他」をクリックします。

LinkedIn トップページ > フィード > その他

右側にメニューが出てきたら、下部にある「会社ページを作成」をクリックします。

LinkedIn トップページ > フィード > その他 > 会社ページを作成

会社、プロモーションページ、教育機関の3つの選択肢から該当するものを選びます。新規に会社のページを作成する場合は「会社」を、既存のページに新しいサブページを作成する場合は「プロモーションページ」を、教育機関の場合は「教育機関」を選びます。

LinkedIn トップページ>会社ページを作成

「名前」と「ウェブサイト」のセクションに、それぞれ企業や団体名、会社のウェブサイトを入力します。組織の規模、組織の種類は、選択肢の中から該当するものを選びます。

選択式でない業種欄には、「情報サービス」や「金融」などの一般的に使われていて誰もがわかるものを入力します。

タグラインは、会社のプロフィールのようなものと考えると分かりやすいです。会社を端的に紹介する自己紹介文を入力します。あとからでも変更可能です。

LinkedIn アドレスは、LinkedIn 上の企業のホームページの URL の役割を果たします。例えば、企業の LinkedIn ページを探しているユーザーが検索エンジンで「(企業名) LinkedIn 」と検索した場合に、検索表示されるよう、LinkedIn アドレスを設定します。

LinkedIn トップページ > 会社ページを作成>詳細情報入力

ページ下部の利用規約に同意し、「ページを作成」をクリックすると設定完了です。

LinkedIn トップページ > 会社ページを作成>詳細情報入力

広告アカウントの作成と企業ページとのリンク

次に、作成した企業ページと広告アカウントを紐付けます。

ログイン後、ホーム画面右上の「その他」をクリックし、右側のメニューから「広告」をクリックします。

LinkedIn トップページ>フィード

アカウント名を入力し、使用通貨を選択します。「 LinkedIn ページをお使いのアカウントに関連付ける (オプション)」に企業名を入力すると企業ページが紐づけされます。入力したら「アカウントを作成」をクリックして終了です。

*このページで企業ページの新規作成もできます。「新しい LinkedIn ページを作成」をクリックし、手順に沿って作成しましょう。

LinkedIn キャンペーンマネジャー > 広告アカウント作成

キャンペーンの目的を選択

広告アカウントができたら、広告の作成ができるようになります。

先ほどの広告アカウント作成の手順と同じように「広告」をクリックします。広告を作成するアカウントを選択します。

LinkedIn キャンペーンマネジャー > 広告アカウントの選択

「キャンペーングループ」タブをクリックします。既存のキャンペーングループの中から選ぶか、新しいキャンペーンを作成する場合は「キャンペーングループを作成」をクリックします。

LinkedIn キャンペーンマネジャー > キャンペーングループの選択

「キャンペーン」タブをクリック、「キャンペーンを作成する」をクリックします。

LinkedIn キャンペーンマネジャー > キャンペーンを作成

次に「目的」を選択します。上記で解説した「認知度」、「関心度」、「コンバージョン」とそれぞれのサブ要素から該当するものを選びます。今回は、初回の広告配信を想定して「認知度」の「ブランド認知」を選択しました。

LinkedIn キャンペーンマネジャー > 目的の選択

オーディエンスの決定

最初にオーディエンスの場所を設定します。最小範囲は市区町村、最大範囲は国まで設定できます。今回は、ターゲットを幅広くするため「日本」としました。

次は、ターゲットオーディエンスの選択です。上記で解説した「一致オーディエンス」または「オーディエンス属性」を選択し、詳細を設定します。幅広いユーザーをターゲットにするため、今回は学歴>学位>学士を選びました。

LinkedIn キャンペーンマネジャー > オーディエンスの選択

広告フォーマットを決める

上記で解説した8個の広告フォーマットから最適なものを選択します。求人広告や求人広告への応募促進、イベント情報の発信など、上記の解説を参考に相応しいものを選びます。ここでは、シングル画像広告を選択しました。

LinkedIn キャンペーンマネジャー > 広告フォーマットの選択

配信先の決定

フォーマットを選択したら次は配信を設定します。LinkedIn パートナーネットワークとは、広告を LinkedIn フィード以外のサードパーティーのアプリやサイトにも配信することで、スポンサードコンテンツキャンペーンのリーチを拡大できる機能です。必要があれば任意で設定します。

参考:LinkedInパートナーネットワーク – 概要|LinkedIn のヘルプ

LinkedIn キャンペーンマネジャー > 配信の選択

予算&スケジュール、入札

予算とスケジュールを設定します。予算は、「1日の予算」と「通算予算」、「1日の予算と通算予算」の3つの方法から選択します。1日の予算の最低額は800円です。

次はスケジュールです。「キャンペーンを継続的に実施」か「開始日と終了日を設定」のいずれかを選びます。前者は、開始日のみの設定で、以降キャンペーンが継続的に配信されます。後者は、キャンペーンの開始日と終了日を設定できます。

LinkedIn キャンペーンマネジャー > 予算&スケジュールの選択

オプションで、この画面にある「コンバージョントラッキング」でコンバージョンの設定とそのトラッキング用のタグの設置もできます。必要があれば設定しましょう。コンバージョンタグは、キャンペーンマネージャーのメニュー部分の「アカウントアセット」をクリックし、コンバージョンタグを取得し、設定します。

LinkedIn キャンペーンマネージャー

広告のクリエイティブを作成

広告のクリエイティブを作成します。「広告を新規作成する」もしくは「既存のコンテンツを参照する」を選びます。

「既存のコンテンツを参照する」を選択した場合、LinkedIn のコンテンツライブラリ内から過去に使用・作成したクリエイティブを選択できます。クリエイティブを作成したら次のステップへ進みます。

LinkedIn キャンペーンマネジャー > クリエイティブの追加

クリエイティブの設定まで完了すると、最後に確認画面が表示されます。

画像やテキスト入力事項を確認し、問題がなければ「キャンペーンを開始」をクリックすると設定完了です。

キャンペーンの言語は一度選択すると変えることはできません。変更するためには、新しいキャンペーンの作成が必要になるため注意が必要です。

LinkedIn キャンペーンマネジャー > 確認画面

支払いの設定は、プロフィールから「お支払いセンター」をクリックして、クレジットカード情報を追加します。

日本で利用可能な LinkedIn の支払い方法は、クレジットカードとデビットカードです。利用できるカード一覧は以下の通りです。

  • American Express
  • Discover
  • Mastercard
  • Visa
  • JCB
  • Diners Club

設定が全て完了し、LinkedIn の広告審査を通過すると配信開始です。通常24時間以内に審査が完了します。審査のステータスは、キャンペーンマネージャーのステータスの列に表示されます。

審査落ちした広告は、「非承認」もしくは「却下」と表示されるので、審査に通っているか最後に確認しましょう。

LinkedIn 広告を運用してみよう

「実名、顔出し登録」、「ラーニングツール」などの LinkedIn がもつ「強み」からも分かるように、他の主流な SNS にはない特徴が LinkedIn にはあります。

先行する事例が少なく、広告の配信に踏み切るには少し決断力がいるかもしれません。しかし、競合がまだ多くない分野に進出することもまた、ビジネスチャンスにつながる可能性があります。本記事を参考にして、ぜひ活用ください。

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キーマケ編集部

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