運用型広告

Google動的検索広告(DSA)とは?3つの特徴と設定方法を画像で解説

Web サイトのコンテンツに基づいて広告の掲載対象を設定するGoogle 動的検索広告(DSA:Dynamic Search Ads)は、主に大規模な EC サイトなどの商品別に広告やキーワードを設定することが難しいサイトで活用される広告です。

Web サイトの情報をもとに、ユーザーの検索語句に関連した広告を自動で作成、配信をしてくれるので、工数の削減にも繋がることも魅力の1つです。

この記事では動的検索広告のメリットや設定方法、おすすめの活用方法や注意すべき点について解説します。

2026年4月:Google 動的検索広告の AI Max への移行が発表されました。2026年9月以降、動的検索広告は AI Max に自動的にアップグレードされます。

動的検索広告(DSA:Dynamic Search Ads)とは?

Google 広告の動的検索広告(DSA:Dynamic Search Ads)とは、キーワードの代わりに広告の配信先ページを登録し、自動で配信先キーワードと広告の見出しを生成する機能です。Yahoo!広告にも同じ機能で「動的検索連動型広告(DAS)」があります。

動的検索広告と通常の検索広告との大きな違いは以下の通りです。

  • 見出し、遷移先 URL、キーワードの登録が不要
  • Web ページ を登録することで自動的に広告が作成、配信される
  • 広告の遷移先が自動で選定される

キーワードを登録して配信する通常の検索広告とは違い、Web サイトのコンテンツ(ページ内容)に基づいて広告が作成、配信されます。

画像引用元:動的検索広告について|Google 広告ヘルプ

通常の検索広告であれば広告の見出しと説明文を設定する必要がありますが、動的検索広告では見出しを設定する必要が無く、広告クリック後の遷移先も自動で選定されます。広告の説明文については任意で設定します。

動的検索広告の3つのメリット

動的検索広告の主なメリットは以下の3つです。

  1. 関連性の高い広告見出しが動的に生成される
  2. キーワードの登録では網羅できない検索語句にも広告が表示できる
  3. 時間が節約できる

これらについて詳しく説明していきます。

1. 関連性の高い広告見出しが自動的に生成される

通常の検索広告との違いとしても挙げましたが、ユーザーが検索している内容と関連性が高いページに基づいて見出しが動的に生成されます。

例えば、EC サイトで「5,000円以下で買える高音質ワイヤレスヘッドホン」のページがあったとします。そのページを動的検索広告のURLに登録すると、「ワイヤレスヘッドホン 安い おすすめ」の検索に対して、「5,000円以下のヘッドホン」や「安いワイヤレスヘッドホン」などの広告見出しが自動的に生成されます。

これにより、ユーザーの探している情報と関連性が高い見出しで広告を表示することが可能です。また多くの場合、ページのタイトル(<title>タグの内容)が見出しに使われることがあるとヘルプに記載があるため、広告の見出しとして表示されても良いように見直しておくのが良いでしょう。

2. キーワードの登録では網羅できない検索語句にも広告が表示できる

動的検索広告を使うことで、まだ知られていない新しい検索語句や具体的すぎる検索にも広告を表示して機会損失を防ぐことができます。

Google のデジタルマーケティングエバンジェリストである Avinash Kaushik さんによると、「毎日Google に入力されるクエリ(検索語句)の16%は、これまでに使用されたことがないクエリである」とのことです。

このように、ユーザーが検索する語句は多種多様であり、毎日のように新しい検索語句が生まれているため、これらを手動で網羅することは不可能と言っても過言ではありません。

しかしながら、動的検索広告であればページの内容を基に広告を配信するため、手動で網羅できなかった検索にも広告を表示できる可能性があり、広告の掲載の機会の増加につながります。

例えば、洗濯機修理サービスで、「洗濯機の異音の理由」の解説ページを動的検索広告で登録しておくことで、「洗濯機 脱水 ガタガタ音 止まる」という具体的すぎる検索語句にもピンポイントな広告を配信できる可能性があります。

3. 広告を配信するまでの時間が節約できる

前述したように、キーワードの登録が不要で広告の見出しも動的に生成されるため、通常の検索広告よりもスピーディーに設定することができます

動的検索広告で必要なものは主に以下の2つしかありません。そのため、時間があまり無い方でも簡単に配信することができます。

  • 配信対象とするページの選定
  • 広告の説明文

インハウスで業務と広告運用を兼務しているため運用に割ける時間が少ないような方ににはメリットだと言えます。

例えば、新作アイテムが毎週100点入荷する EC サイトを運営していたとします。「春物 ワンピース 花柄」「リネンシャツ メンズ」など、100商品分のキーワードと広告見出しを考えて、入稿していくのは大きな手間がかかり、ミスも増えます。動的検索広告なら、カテゴリページや新着ページをまとめて登録しておくだけで、商品にマッチしたキーワードと広告を簡単に配信できます。

動的検索広告の設定方法

ここからは、Google 広告での動的検索広告の設定方法について詳しく説明します。もちろん通常の検索広告とは設定方法が違うため、注意しましょう。

新しいキャンペーンの作成

現在、最初から動的検索だけのキャンペーンは作れません。動的検索キャンペーンに切り替え可能な検索キャンペーンがない場合は、検索キャンペーンを作成しましょう。

まずは「新しいキャンペーンの作成」からキャンペーンを作成します。

Google 広告管理画面 > 新しいキャンペーンを作成

キャンペーンの目標を選択してから、キャンペーンタイプは「検索」を選びましょう。動的検索広告は、検索キャンペーンのみで使える機能です。P-MAX キャンペーンでは利用できません。

Google 広告管理画面 > キャンペーンの設定 > キャンペーンの目標 > キャンペーンタイプ

キャンペーン作成画面では、動的検索広告の設定を選ぶことはできません。キャンペーン設定(キャンペーン名、配信地域、予算など)の設定を完了して、一度キャンペーンを公開しましょう。公開後に一時停止するのを忘れないようにします。

広告グループの設定

次に、広告グループの+ボタンから、広告グループを新規作成します。広告グループの種類の欄のタイプを「動的広告」に切り替えましょう。

ウェブサイトのドメイン名を入力します。

その後、動的検索広告の配信に使用するページを選択します。以下の3つから選択が可能です。

  • お客様のサイトにおすすめのカテゴリ
  • 特定のウェブページ
  • すべてのウェブページ

配信に含めたくないページがある場合は、特定のウェブページ「特定のウェブページを対象とするルールを新しく設定します」を選択して、配信に使用するページだけを登録しましょう。

特定のウェブページを対象とするルールの設定には2種類あります。

1. 個別に指定する
2. 対象とするウェブページのルールを設定する

確実なのは、1件ずつ登録していくことですが、ルールを登録すると複数のページをまとめて登録することもできます。

例えば、「/item/」のルールで設定すれば、「/item/1」「/item/detail/」を含む URL が配信対象となります。

コンバージョンが期待できないページや目的と違う広告が配信されてしまわないように慎重に登録しましょう。

広告を作成する

最後に広告の作成です。動的検索広告の最終ページ URL・広告見出し・表示 URL は、自動で作成されます。

広告の作成で設定するのは「説明文1」と「説明文2」です。商品やサービスの説明を記載しましょう。どちらも半角90文字以内の規定があります。

広告グループの種類が「動的広告」となった広告グループができていれば設定完了です。その他、詳細な設定方法については公式のヘルプを参照ください。

配信URLの変更・追加、除外 URL の設定

配信した後に動的広告ターゲット(配信 URL)を変更・追加したり、除外することも重要です。

動的広告ターゲットの追加

キャンペーンのオーディエンス、キーワード、コンテンツ動的広告ターゲットを選択します。告ターゲットを追加する際には動的広告ターゲットの「+」ボタンで追加します。

除外 URL の設定方法

動的検索広告の配信から除外したいページは「除外動的広告ターゲット」で設定します。まずは、キャンペーンのオーディエンス、キーワード、コンテンツ動的広告ターゲットを選択しましょう。

「除外動的広告ターゲット」に切り替えます。

除外動的検索広告ターゲットでは、配信対象外とするページを指定できます。登録時と同じように、個別で設定する方法とルールで設定する方法があります。

例えば、URL に「info」を含むページが無駄になっているようなら、「対象とするウェブページのルールを設定する」を選び、「/info/」を追加します。

追加ボタンを押すと、右側の「選択済み」の欄に入力されます。その状態で、「保存」を押すと、除外動的広告ターゲット設定が完了します。

これで動的検索広告の設定は完了です。そのほか、詳細な設定方法については公式のヘルプを参照ください。

動的検索広告の除外キーワード設定

動的検索広告は、通常の検索広告と同じように除外キーワードを登録することができます。

広告の配信後、「分析情報とレポート」メニューの「検索語句」を確認して、成果につながらないキーワードを除外しましょう。「オーディエンス、キーワード、コンテンツ」メニューの「キーワード」から除外キーワードを登録することもできます。

Yahoo! 広告の動的検索連動型広告の設定方法

Yahoo! 広告でも「動的検索連動型広告」という機能があり、Google 広告と同じように動的検索広告を配信できます。

設定方法については公式のヘルプ「広告の作成:動的検索連動型広告 – ヘルプ – Yahoo!広告」を見ながら設定してみてください。

2026年9月以降、動的検索広告はAI Maxへ自動移行予定

2026年4月、Googleは動的検索広告を廃止し、AI を活用したキャンペーン機能「AI Max for Search」へ統合・移行することを正式に発表しました。

2025年9月以降、DSA を含む対象キャンペーンは自動的に AI Max へ移行される予定です。自動移行が始まると、Google 広告の管理画面・広告エディター・広告 API を通じた新規 DSA キャンペーンの作成もできなくなります

動的検索広告を利用している広告主向けには、キャンペーンの設定・履歴・データを移行するためのツールが提供され始めています。

AI Max についてはこちらの解説記事をあわせてご覧ください。

今までのGoogle検索キャンペーンと何が違う?AI Maxの4つの機能と設定方法、配信結果を解説|キーマケのブログ|株式会社キーワードマーケティング

「AI Max」こと AI Max for Search campaigns は、Google 広告の検索キャンペーンにワンクリックで追加できる AI機能です。この記事では AI Max の各機能と設定方法、配信してみた結果を紹介します。

動的検索広告のおすすめの活用方法

ここまで設定方法を説明してきましたが、実際どのように活用するのが良いでしょうか?

作成方法は分かったが、「どのページを対象にしたら良いのか」「配信する上で注意しなければいけない点はあるのか」と思っている方もいるかと思います。ここから実例も交えながら具体的な活用方法を解説いたします。

サイズや型番での検索需要がある EC サイトでの活用

昔から動的検索広告は EC サイトで活用するイメージが強いかと思います。動的検索広告も、サイズが豊富な商品や型番で検索需要がある EC サイトで特に効果を発揮します。

例えば、 充電式工具の先端に装着させて使用するビットという工具は用途や形状によって名称が違い、サイズも様々なため「ディープソケット 23mm」といった語句で検索するユーザーがいます。

このようなユーザーにも広告が表示され、その商品詳細ページへ直接遷移させることができることも動的検索広告の強みだと言えます。

他にも「Think with Google」という Google の公式サイトには「U-NEXT」の活用事例が掲載されています。

ユーネクストが本格的に動的検索広告を導入してから、動的検索広告での検索語句の内、新たに発生した検索語句は 50% 以上であり、そのうちの35% で会員獲得(コンバージョン)が発生しました。また、通常の広告に比べ、動的検索広告で発生したクエリのクリック率は 200% と高い数値がでました。

引用元:機械学習を活用して会員獲得数を拡大したU-NEXT|Think with Google

コラムやブログへの流入から購入や問い合わせに繋げる

商品の使い方など、俗にハウツーと呼ばれるようなコラムやブログを対象に動的検索広告を配信することで、「〇〇 選び方」のような検索からもサイト流入が見込めます。

例えば、特定の商品の選び方を調べているユーザーを EC サイトのトップページへ流入させても、一定数のユーザーは探している情報が見つけられずに離脱してしまいます。

動的検索広告であれば商品の使い方を解説したコラムやブログへ広告通じて直接流入させることができるため、ユーザーの離脱を防ぐことができ、結果として購入数も増やすことができる可能性があります。

人力ではカバーできない範囲からもコンバージョンを狙おう

このように、動的検索広告を上手く活用することで人力ではカバー出来ない範囲からのコンバージョンの獲得やサイトへの流入が見込めます。

自動化や機械学習が進んでいる一方で、運用型広告には人が考えた方が効果を発揮できる部分がまだまだあります。動的検索広告も我々運用者が目的を考えた上で適切に使わないと効果を発揮できません。

人が考えるべき部分と機械に任せる部分を見極めて、広告の効果を最大限発揮できるようにしましょう。

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記事を書いた人

小野寺 幸多
小野寺 幸多

マーケティング

2021年5月に広告事業部に中途入社。クライアントの広告運用やマネジメント、オウンドメディアの記事執筆などを約2年経験する。2023年9月よりマーケティング部へ異動。趣味はスマホゲーム、Vtuber、アニメ、競馬、お酒など。

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