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マーケティング

「集団」を「チーム」に変えた企業理念の考え方。

滝井 秀典

代表取締役

滝井 秀典

2022.08.01

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滝井です。

キーワードマーケティングの代表として20年近く広告運用に関わる中で、常にお客様の広告経由のコンバージョン数の増加を考えてきました。

数週間から数か月単位で成果をあげる手段は、数も種類もさまざまですが、3年から5年、あるいは10年以上の単位で、運用型広告だけで成果を上げ続けることはかなり難しいです。

残念ながら、どのような企業であれ、必ず伸び悩む時期が来ます。特にスタートアップや新規事業であれば、分かりやすく壁にぶつかるでしょう。新規参入時は市場に競合が少なく、商品やサービスの良さやマーケティング力で広告経由のお客様を安定して獲得し続けることができます。

しかし、競争の激化によるクリック単価の高騰や類似サービスの登場などで年商10億円前後で伸び悩み、停滞どころか縮小してしまうケースもよく見てきました。長いスパンでの広告運用を成功させる1つのブレイクスルーとして、リブランディングがあります。

▼リブランディングの基本と弊社事例はこちら

サイトやロゴの変更だけでは意味がない!失敗しないリブランディングの進め方

リブランディングとは、今まで築き上げた商品やサービスへのイメージや評判、既存顧客の信頼などのブランド資産を活かしつつ、新しい時代背景や新しい見込み客にもアピールするために、ロゴなどを中心にイメージを刷新していくことです。弊社事例を取り上げ、具体的な進め方を紹介します。

リブランディングには、「サイトリニューアル」や「ロゴの刷新」といった目に見えてわかるものから、会社の方針や社員が働く上での指針となる「理念の再定義」などがあります。

企業理念やそれに付随するミッション・ビジョン・バリューを決めても、すぐに売上があがらないのではないかと思う人も多いでしょう。もちろん短期間の影響力は小さいですが、しっかりと作り込み、社内外へ浸透させることで、マーケティングや採用活動、さらには最終的な売り上げまで、長期的な視点で大きなインパクトを与えることができます。

弊社であれば、2014年に企業理念の再定義をし、2017年に社名とコーポレートアイデンティの変更、2018年のロゴ変更経て、2021年に過去最高売上を達成しました。この記事では、事例を交えながら、企業理念の基本的な考え方と企業理念を再定義する方法を紹介します。

企業理念とは何か?

企業理念とは、会社の存在意義や誰に、何の目的で価値提供をするのか、会社が最も大切にする根本的な考え方や方向性を言語化したものです。

ただし、企業理念とはいっても内容や構造はさまざまです。たとえば、夢の国でおなじみのディズニーランドやディズニーシーを運営する株式会社オリエンタルランドの企業理念は、3つの要素から成り立っています。「企業使命」と「経営姿勢」、「行動指針」があり、意外と硬派で力強いイメージはギャップがあり面白いですよね。

企業使命
自由でみずみずしい発想を原動力に
すばらしい夢と感動
ひととしての喜び
そしてやすらぎを提供します。

経営姿勢
1. 対話する経営
2. 独創的で質の高い価値の提供
3. 個性の尊重とやる気の支援
4. 経営のたゆまぬ革新と進化
5. 利益ある成長と貢献
6. 調和と共生

行動指針
1. 探究と開拓
2. 自立と挑戦
3. 情熱と実行

引用元:企業理念 | オリエンタルランドについて

また、ファッション通販サービス ZOZOTOWN を運営する株式会社 ZOZO の企業理念は、「世界中をカッコよく、世界中を笑顔に。」です。さらに理念を支える3つの要素で成り立っています。

企業理念
・世界中をカッコよく、世界中を笑顔に。

経営戦略
・MORE FASHION × FASHION TECH ~ワクワクできる『似合う』を届ける~

サステナビリティステートメント
・ファッションでつなぐ、サステナブルな未来へ。

ZOZO らしさ
・ソウゾウのナナメウエ

引用元:ZOZO 企業理念|株式会社 ZOZO

他の企業も企業理念は掲げていますが、構成要素に絶対の決まりはなく、企業としての方向性や指針になるものを言語化しているのが基本です。

似て非なる概念に「経営理念」がありますが、経営理念は、社員やクライアント、社会全体に対して、企業がおこなう活動(手段)や経営の目標、方針を明文化したものです。そのため、経営者が変われば、想いや哲学も変わるので、経営理念が変わることもあります。

現代のビジネス環境ではトップの考えや思想は大事ではあるものの、あまりにも環境変化が激しいといえます。経営者のトップダウンだけでは機能しにくくなっているので、経営理念よりも企業理念を設定して、社内外へ発信している企業が増えている印象があります。

企業理念を構成する主な3つの要素、ミッション・ビジョン・バリュー

企業理念は企業によって構成要素がさまざまですが、多くの場合は、「ビジョン(目指す方向)」と「ミッション(使命)」、「バリュー(価値)」の3つを設定する企業が増えてきています。「ビジョン」と「ミッション」、「バリュー」はそれぞれ以下のような意味合いをもっています。

企業理念の構成要素詳細
ビジョン・「目指す方向性」や「未来像」
・企業がどんな存在になりたいか、未来のイメージを表したもの
ミッション・「使命」や「存在意義」
・企業が大切にする価値観(存在する意味)
バリュー・「価値」
・ビジョンやミッションを体現するための行動基準
企業理念の構成要素と詳細

弊社キーワードマーケティングは、「ビジョン」と、「ミッション」、「バリュー」に加え、「行動指針」の4つを企業理念の基盤にしています。

「ビジョン」
・社内のナレッジを積極的に発信し、マーケティング業界でのリーダーシップを取っていく存在を目指します
・2004年から続く教育機関を今後も発展させ、正しい情報が正しく広まっていく仕組み作りをしていきます
・地方創生に取り組み、地方からも一流のWEBマーケティングを提供できる人材教育を進めます

「ミッション」
誰かの人生の、分岐点になる広告をつくる。

「バリュー」
・Happy
・誠実
・挑戦

「行動指針」
・イケてる一流の仕事のための10のこと

引用元:理念|株式会社キーワードマーケティング

企業理念はなぜ重要なのか

会社が最も大切にする根本的な考え方や方向性を言語化した企業理念は、2つの理由から重要であると考えています。実際に代表を務めている中、実感したことでもあるので、これから企業理念を作成・再定義する方は参考にしてみてください。

  1. 企業理念は苦しいときの最後の砦であり好調時のアンカー
  2. ブランディング強化が業績のブレイクスルーとなる

1. 企業理念は苦しいときの最後の砦であり好調時のアンカー

会社を経営したり、他の経営者仲間が勃興しているのを見る中で、企業理念は苦しい時に「最後の砦」の役割を果たしていると感じます。

どのような会社であれ、常に順風満帆とはいきません。むしろ、どれだけうまくいっているように見える会社でも、実際は課題も危機もびっくりするほど山積みです。

企業理念がなく、単に売上や利益を目的にしていると、経営者を含め社員全員が何を目的・目標にして働くのかがわからなくなり、正しい行動を取れなくなってしまいます。目標達成が厳しくなった局面で、他の行動を取るわけでもなく、思考停止状態になり、諦めてしまうわけです。

しかし、しっかりとした企業理念(ミッション・ビジョン・バリュー)があれば、例え一時的に企業の業績が落ち込んだとしても踏ん張ることができます。

損得勘定だけではなく、自分たちの使命(企業理念)を思い起こして新規事業の選択をしたり、右か左か迷ったときはビジョンに沿っているかを確認できたりします。さらにはトラブルに見舞われたときに、自分たちの共通価値観に照らし合わせて意思決定することができます。

また、企業の業績が好調のときにはアンカーにもなりえます。ちょっと会社の業績が良くなると、自分たちの得意分野でもないような新規事業に手を出して大失敗するケースもよく聞きますよね。これも単に儲かるからとか、合理的だからという理由で参入すればそうなってしまいます。

そんな時に、自分たちの存在意義や方向性がはっきりしていれば、どんな新規事業が NG なのか、OK なのかを判断しやすくなります。思い付きと勢いだけの新規事業に手を出して大やけど、なんて事態は避けられますよね。

以前、ユニクロを運営するファーストリテイリングは野菜販売事業をおこなっていました。これは「顧客起点の考え方に欠けていた」と総括され、傍から見たら事業は失敗に終わったと言われていますが、企業理念にもとづいて考えると宿命だったのかもしれません。

「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」を企業理念の Statement としているにも関わらず、野菜の販売事業をおこなったので仕方ありません。しかし、これを教訓として試行錯誤し、成功(GU 再建)に繋げたので、単純な失敗だったとは言えないかもしれません。その挑戦や振り返りについては、以下の記事を参考にして下さい。

「ユニクロの野菜販売」はなぜ失敗したのか? 『世界「失敗」製品図鑑』が解き明かす「顧客起点」の不在|好書好日

失敗例をただ記憶の底に葬っていませんか? 単なる失敗作で終わらせず、要因と背景を分析することで、次の成功につなげた例もたくさんあります。

2. ブランディング強化が業績のブレイクスルーとなる

企業理念がブランディングとつながり、強化されると、全体的な業績にも好影響があります。たとえば、弊社ではメイン事業として、自社広告の運用をおこなっていますが、企業理念の再定義とその浸透をおこなった結果、コンバーション率や数だけでなく、顧客単価(一度に注文する総額)も上がりました。

企業理念に沿った一貫性のあるデザインができたり、変わらない一貫性のあるメッセージを全社員が理解し、発信したりすることで、顧客だけでなく仕入れ先や関係会社からの評価を得て、評判があがったからです。

逆に言えば、広告運用などの手元のマーケティング施策だけで業績を10年単位で上げ続けることはかなり難しいといえます。企業理念に基づいた粘り強い成長の意思こそが、中長期では売上利益につながるわけです。

企業理念を作る/再定義する方法

企業理念を作る/再定義する方法は、コツが必要です。というのも、いきなり「これだ!」と決められるものではなく、会社の文化や風土、成り立ち、そのタイミングで所属する社員、世の中の状況によっても何が最適かが異なるからです。

もちろん確固たる信念が元々存在し、それを成し遂げるための起業であれば問題ないでしょう。しかし、今回の場合は社員が10人以上在籍し、創業から2年、3年を経た組織を想定しています。この場合、ある程度会社の色が出てきて、「よし、ここからだ!」となっているかと思います。

そんな状況では、トップダウンでガツンと決めるのではなく、ある程度社員を巻き込みながら企業理念を作成することが、後におこなう理念の浸透や体現する時にもいい影響を与えます。それではさっそく7つのコツを紹介します。

  1. 3年から5年以上の長期スパンで想定する
  2. 社員を巻き込む
  3. 合宿をおこない、通常業務と切り離して考える
  4. 既成概念に囚われないアイデアを自由に出す
  5. アウトプットに着目して、共通点を抜き出す
  6. 最後は代表が意思決定
  7. 中長期を睨んだ適度な抽象化と変化対応

それでは、ここからは弊社の事例を交えながら、具体的な企業理念の作成方法を紹介します。

なお前提として、創業時ではなく、正社員がすでに10人以上いて、社歴として少なくとも2年から3年以上は経過している企業を想定しています。

1. 3年から5年以上の長期スパンで想定する

「苦しいときに最後の砦」となり、「好業績の時のアンカー」になる企業理念は、ロゴデザインや社外へのブランディングイメージ、社員の意識統一などのメリットがあります。

ただ残念ながら企業理念を作ったからといって、数か月や1年で業績が圧倒的に良くなるわけではありません。3年から5年、あるいは10年といった中長期で確実に効果を生み出すのが企業理念です。

キーワードマーケティングの年度別売上

弊社では、2014年に企業理念を再定義し始め、2017年にCI(コーポレートアイデンティティ)変更や社名変更、2018年に企業理念の中にあるバリュー(価値観)に基づきロゴを変更し、サイトリニューアルをおこないました。結果として、2021年に大きく花開き、年度別売上も過去最高レベルで伸びました。

企業理念を作ったり、再定義したりする時は、着想してから結果に結びつくまで、最低でも3年から5年以上掛かると腹をくくって取り組み始めなければいけません。

2. 社員を巻き込む

企業理念は作って終わりではなく、社員へ浸透させて初めて効果を発揮します。そのため、社員を積極的に巻き込むことが重要です。もちろん最後は経営者や事業のトップが責任をもって意思決定をする必要ありますが、社員からアイデアをもらうことで、ゼロから作るよりもスムーズに進みます。

また、企業理念をつくりあげていくプロセスに参加できた社員は、その後の企業理念をしっかり体現していくリーダーになることも期待できますよね。

巻き込む人数の目安は、8人から12人くらいが適切です。最大は20人くらい、最小は5人程度。人数が多すぎると話が広がりすぎ、少なすぎると議論が多面的にならないし深まりません。

弊社が企業理念の再定義をした時は、主要メンバーとして経営ボードメンバー3名の他に、マネージャー3名、マネージャー候補2名を選抜し8人でおこないました。

3. 合宿をおこない、通常業務と切り離して考える

企業理念は3年以上先の未来の方向性を決める重要なものなので、片手間で作る事はできません。集中できるまとまった時間や環境を用意する必要があります。

おすすめは、温泉地などのホテルや旅館、あるいは静かな山中の研修所のような場所で、1泊2日程度、短期集中で考え抜くのが良いでしょう。

必要なものは至ってシンプルで、進行に必要な PC 1台と投影するスクリーン、ホワイトボードと付箋です。ポイントは進行役以外は PC の使用を禁止することです。PC を開いているだけで、他の業務のことを考えてしまったり、チームメンバーやお客様からの連絡がきて、そちらに意識が傾いてしまうからです。

参加メンバー全員が同じスクリーンを見て、同じレベルで情報を共有し、集中して自分の頭で考え、意見を言い合える環境を作るのが大切です。

4. 既成概念に囚われないアイデアを自由に出す

合宿などの環境を準備したら、次は思考面で制限をかけないための意識付けをしていきましょう。代表や会社の経営陣から、マネージャー陣などに「なにか企業理念に関するアイデアを提供して。」と伝えるだけでは、萎縮してしまって良い意見を聞き出せません。

たとえば、企業理念を支える3つのこと(ビジョン・ミッション・バリュー)を考える時はそれぞれ以下のように問いを立てると良いでしょう。

  • ビジョン:どんな会社にしていきたいか/自分たちがどうなりたいか
  • ミッション:どんなときにワクワクするか
  • バリュー:自分たちにしかできないことはなにか

これらを自分ごとで考え、数多くのアイデアをだしてもらいましょう。このとき、PC で入力して提出してもらうよりも、思い浮かんだものをサッと書くことが出来る付箋の方が自然な声が聞けるためオススメです。

PC でも付箋でも、テキスト化する点では同じですが、よりありのままの意見を出してもらうために、思いついたままの意見を書いてもらえる付箋が良いと考えます。以下は、2014年に弊社の合宿で出てきた社員たちのアイデアです。

どんな会社にしていきたいか/自分たちがどうなりたいか

  • みんなが盛り上がれる目標設定を作り上げていきたい。そのための知恵を貸して欲しい。
  • マーケティング視点の運用チームを作り上げることは因寄り(因果)の目標。←評価しづらい 数字は果寄りの目標。だからプロセス派の人がワクワクできない。
  • マーケティング業界から知られる、認められる会社にしたい。
  • 誠実さを価値として認めてくれるお客さんがいる。だったらこれを広げていきたい。
  • 社員3人の頃と比べたら、いまのほうが断然楽しい。やれることが増えたから。仲間が増えるのも楽しい。30人に増えるイメージができる。
  • 必要とされているから仕事は成り立っている。
  • お客さんが売りたい商品をネットの媒体を使って集客をする。その代理。
  • インターネット広告を使って、クライアントの成長に貢献すること。
  • クライアント自身が気付いていて依頼するケースもあれば、気付いていないケースもあるので、こちらから投げかけてあげること。広告(マーケティング全般)を必要としている人全体が対象。今悩んでいることに対して、こういう方法で解決できますよと提案してあげること。
  • 関わる人の成長(売上も含め)させること。
  • いまのミッション・ビジョンに異論はない。昔は状況(ステークホルダー)がシンプルだった。クライアント自身が決済者だった。お客さんの利益のため。いま、ステークホルダーにいろいろな人がいる。「お客さんのため」で落ち着いていいのか。お客さんとはどういう人なのか、考えるべきなのでは。
  • お客さん自身では手がまわらないことまでやる。

どんなときにワクワクするか

  • クライアントさんに技術的なサプライズを届けられたときにワクワクする
  • 仮説が当たって数字が伸びた時。
  • お客さんに喜んでもらえた時。
  • ステークホルダーがいるから安堵感がある。
  • 新広告を試すとき。いい結果が出るか悪い結果が出るか、ワクワクする。
  • 中長期的な計画を立てているクライアントに手伝ってほしいと言われたとき。
  • 競合が運営している案件をお願いされた時。挑戦できること。大手に負けたくない。
  • 謎解き。見えないロジックを目に見える形にして、それを誰かが実行して再現してもらうときにワクワクしていた。
  • チームとして、成長しているな、とわずかながらでも、確固たるものを感じているとき。チームとして、もっとすごいことができんじゃねーの、という何かが芽生えている。人生初。
  • これらと全然ズレてしまうと存在意義として成立しないのでは。ここがないと楽しくない。仕事をしていて常にワクワクしていたい。

自分たちにしかできないことはなにか

  • 技術面でのサポート支援。APIなどを自由に使える環境の中でクライアントさんに技術提供できる。
  • 広告運用ではあまり差別化できていない。仕組みをゼロベースで作っていく必要がある

大企業と比べると、何が劣っていて、何が優っているか

  • 一番の強みは、誠実さ、不器用さ。休みに広告が出てしまっていた件などは、大企業だったら隠す。反面、弱みでもあるかもしれない。
  • 弱み 考え方が多面的ではない。滝井さんの影響が強い。ひとつの事象に対しての捉え方。課題の捉え方が一意的。
  • なぜ?滝井さんの作り上げたベースを壊そう、という意識が少ない?

キーマケより小さい規模の競合と比べると

  • 優っているところ 検索キーワードのアカウント構築手順がしっかり仕組み化されていて一定の品質を保てる。ただ、いまは周りもレベルが高くなってきているので、強みが失われつつある。
  • 組織的に、運用チーム、技術開発チームの体制が出来上がってきていて、クライアントさんに価値提供できている。
  • 規模が小さいときはきめ細やかにできる。1対1の戦いは負けない。規模が大きくなってくると雑になる。一方で広告のシステムは安定してきている。このままだと強みはなくなるのでは。誠実さはソフトサイドで失われない強み、ハード面では失われやすい
  • キーマケは保守的だと思っていた。チャレンジすることに対してポジティヴじゃないと思っていたが、今回の合宿でそうじゃないんだな、と感じる。
  • チャレンジ精神を開放していきたい。もっと野心的なことやってもいい。安定して利益がでているので、思い切った手を打っても。
  • ミッションやビジョン、行動指針の中に、そういったチャレンジ精神的なものがあってもいいのでは。
  • 数値目標ありきよりも、ミッションやビジョンをしっかり立てたほうが。
  • キーワード広告は、検索数、市場にある数から運用を始めていく。
  • 過去の自分にこだわりはない(滝井さん)
  • 自分たちで殻を作ってしまっている感じがある。昔の文化残すことにこだわっていると変化についていけない。変えるべきところは変えていきたい。このままの延長線で行くと楽しくない。
  • お客さんがハッピーで自分たちがハッピーであれば問題はない。
  • キーワード広告の管理スキルは転用が利かない。運用では、他にも応用が利く。個々人のキャリア、将来が見えやすくなる。
  • 運用のスキルは個人がハッピーになる。
  • 運用が理想だけど、現状は管理だけで精一杯。
  • 意識が大事。それに伴う仕組みが大事。運用の管理で自動化できるところはしていきたい。
  • 見せ方、意識。他社は、管理しっかりやっていないのに提案ばかりして成り立っているのだから、管理をしっかりしているキーマケが提案していければいいんじゃない、という話。

あくまで、思いついたままのアイデアを言葉にしているものなので、日本語的に正しくないものもあります。しかし、それをもとに他の社員がひらめいたり、疑問に思ったりするものなのでアイデアはあればあるだけ良いです。

5. アウトプットに着目して、共通点を抜き出す

アウトプットされた各人の想いや考え方は、全く違います。本当に筋違いのわけのわからない話もたくさん出てきます。しかし、全て否定せずアウトプットしてもらうことが重要です。

バラバラになっているアウトプットから共通点を抜き出すことで企業理念のもとになる社員の想いが炙り出されるわけです。

全員バラバラなのですが、さすがに毎日同じ会社で、同じ仕事をしているので、トップが日頃から考えていたことを上手に言語化してアウトプットし、共通してくるところが必ず出てきます。

弊社の場合、「誠実」と「チャレンジ」、「ハッピー」という単語が何回か繰り返し出てきました。同じ環境や仕事をしている中で、各々が共通の価値観をもって仕事をしていたのですね。そこに着目し、企業理念を考えていくのです。

6. 最後は代表が意思決定

ここまでで企業理念を作る・再定義する材料は十分に出たかと思います。しかし、全てを聞き入れ、取り込むのではなく、最後は代表が意思決定を下します。

「意見を聞いたのに、最後は結局トップダウンか」と思う方もいると思いますが、そうではなく最後に会社に責任を取るのは代表だからです。まずは自分がフルコミットできる企業理念があることが、企業経営では大切なのです。自分で決めた限り、なにも言い訳はできないからです。

決して社員の意見を多数決で決めたり、誰かの意向を気にしすぎるようなことがあってはなりません。多く出ている意見を採用しなければいけないわけでもありません。

キーワードマーケティングでも2014年の合宿ででたアイデアをもとに、ビジョンとミッション、バリューを作成しました。

ビジョン:マーケティング業界内でのリーダーシップ
ミッション:顧客へのネット広告からの継続的な収益最大化
バリュー:「誠実」と「挑戦」、「ハッピー」

すべて合宿で出たアイデアをもとにし、メンバーへの浸透や社外へのメッセージなどの観点で作成しています。共通価値観として浸透しているため、社員の言動にブレもなく、新卒・中途採用でも同じ雰囲気の方が弊社を志望してくれているとさえ感じています。

7. 中長期を睨んだ適度な抽象化と変化対応

企業理念はある程度抽象化することは必須です。具体的な方がわかりやすく、実際のアクションに移しやすいと考えがちですが、具体的すぎると、毎年のように変更しなければならなくなってしまい、企業理念として機能しなくなってしまいます。

中長期的に、まずは10年後も大きく変わらないであろうことを前提に、抽象化するとよいでしょう。ただし、企業理念を変えてはいけないわけではありません。むしろ変えることによって成長が加速する、困難を乗り越えることができる可能性もあります。

キーワードマーケティングのバリューはずっと変わっていませんが、ミッションは2014年当時のものから大きく変わり、ビジョンも追記や変更があって現在に至っています。組織が成長したことでより大きなビジョン、ミッションを設定できるようになりました。

社員を巻き込み作り、浸透させれば機能する企業理念になる

ベンチャー企業やスタートアップ、中小企業が創業から成長していき、顧客からの反応を獲得し続けられるような組織になるためには、企業理念の作成や刷新はタイミングに合わせて必須となります。

弊社キーワードマーケティングは、代表である滝井のワンマン時代から、徐々に優秀な人材が集まり、チームとして機能するようになりました。この過程で、あうんの呼吸で仕事をするのではなく、皆が考えていることやトップの方針などを言語化していくことで、社員の皆に創業から大切にしている想いや、方向性の意思統一ができ、成長できるようになったと思っています。

企業理念作成のポイントは、優秀な社員を上手に巻き込みアウトプットに参加してもらうこと、および最終的にはトップが100%コミットできるものだけを選択し、責任もってつくることに尽きます。ぜひ上記のステップを参考に実践いただけたら幸いです。

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記事を書いた人

滝井 秀典
滝井 秀典

代表取締役

2003年、Googleアドワーズが日本でサービスを開始した直後より、検索キーワード広告とランディングページの実践・研究を行い、その成功理論を書籍『1億稼ぐ検索キーワードの見つけ方』で発表、5万部以上のベストセラーとなる。 キーワードマーケティングでは、設立時から延べ千社以上のアカウントを診断およびコンサルティングしており、現在は上場会社や成長率の高いベンチャー企業に対する広告運用代理事業を拡大している。

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