運用型広告

広告運用とは?具体的な仕事内容や求められるスキルを紹介

こんにちは、小島です。私は15年以上、広告運用に携わっています。広告運用の仕事は多岐に渡るので一言で表しづらいのですが、端的に言えば「企業の売上や利益を上げることや認知の獲得などを目的として広告を配信し、配信結果から改善を繰り返していくこと」です。

「売上や利益を上げること」は難題であるため、そこに至るまでの道筋が遠く、自ずと覚えることややるべきことは多くなります。

やるべきことの中には、マーケティングの上流部分にあたる目的や目標の設定をはじめ、市況や自社・競合の調査、実際におこなう広告戦略の立案、広告やランディングページの改善、配信中の広告の調整や配信後の分析などがあります。ほかにも報告のためのレポート作成や、商品やサービス理解のために実際に使ってみることも仕事の一部だと思っています。

この記事では、広告運用とは何かや広告運用者の働き方、具体的な仕事内容を解説します。広告運用の仕事に就きたい方や、マーケターとして広告運用を任されたものの何をすればいいか分からない方の助けになれば幸いです。

広告運用とは

広告運用とは、広告を配信する目的や目標の設定から、媒体の選定、ターゲティング方法、広告クリエイティブ(画像や動画、広告文など)作成、成果計測の設定、分析、改善などをおこなう仕事です。

運用型広告とは

運用型広告とは、予算や広告クリエイティブを調整しながら、目標達成に向けて運用していく広告を指します。運用型広告には Google や Yahoo! の検索連動型広告やディスプレイ広告、Facebook や Instagram、TikTok、YouTube に表示される SNS 広告などが含まれます。

2022年時点で、インターネット広告費の85%が運用型広告で占められています。自社内や代理店で、広告出稿から出稿後の改善までリアルタイムのデータを活用して調整できるため、多くの予算が使われていると考えられます。その広告費全体は年々増加傾向にあり、2022年には2兆円を突破しています。

参考:「2022年インターネット広告媒体費」解説。記録を更新する3兆912億円の内訳は?|電通報

広告運用者としての働き方

広告運用を仕事とする者を「広告運用者」や「広告運用担当者」などと呼びます。広告運用者の働き方には主に以下の3パターンがあります。

  • 事業会社内運用担当者(インハウス運用)
  • 広告代理店勤務
  • フリーランス

それぞれの説明と働き方のメリットとデメリットを表にまとめました。

種別詳細メリットデメリット
事業会社内運用担当者
(インハウス運用)
事業をおこなっている会社のマーケティング担当者として、広告を自分たちで運用する事業への広告運用効果を素早く知ることができるので、スピード感を持って施策を回せる他社の情報などが入ってこないため、ほかの会社との比較などが難しい
広告代理店勤務広告運用代行を業務内容とする広告代理店に勤務し、クライアントの広告運用を代行するさまざまな業界の運用実績情報が得られる広告運用の上流工程の流れを把握しづらい
フリーランスフリーランスとして、クライアントの広告運用を担当する比較的自由に働く時間を調整することができる広告運用や市場動向などの情報を得にくい
広告運用者としての働き方

広告運用者の仕事内容

広告運用の仕事は非常に多岐に渡ります。実際には定義が難しく、クライアントの利益となること、または不利益を排除することはすべて仕事となってきます。具体的には、以下のような流れに沿って仕事を進めていきます。

  • 広告配信の目的や課題の明確化
  • 調査と分析
  • 市場環境の分析
  • 広告戦略の立案
  • ターゲティングの決定
  • クリエイティブ作成
  • アカウント取得から広告の入稿
  • 計測用のタグ設置
  • 配信後の検証
  • 改善策の立案や実行
  • レポート作成や報告、提案など

広告配信の目的や目標の明確化

広告配信をおこなった結果、広告主も商品やサービスを使用するお客さまも、もっと言えば社会全体が幸せになれば本望です。

しかし、それでは具体的に何を目指せばよいのかわからないので、広告運用の目的をあえて定義するならば、広告主の課題や悩みを明らかにし、それらを解決することと言えるでしょう。インハウスでも代理店に勤める広告運用者であっても、この目的が大きく変わることはないと思います。

そのため広告運用者が始めにやるべきことは、広告配信自体が目的にならないように、何が課題で、どんな条件をもって解決したいのかを明らかにすることです。

課題を解決することが、広告運用全ての段階において最も重要なポイントとなります。そしてこの課題は、どのような目標(ゴール)に向かいたいかと現状との差から導き出されます。

多くの場合、広告主の考える目標は、売上や利益の安定もしくは増大です。しかし企業によって目標は微妙に異なりますし、局面によっても異なってきます。それらの微妙な違いもしっかりと把握するようにしましょう。

広告主を知るためには、直接聞くことはもちろん、自分で調べられる範囲でインターネットやその他の手段を使って調べることが重要です。

調査と分析

目標がはっきりしたところで、現状をできる限り客観的に調査していきます。クライアント側でも現状把握していると思いますが、市場や競合の状態が実際どうなっているかなどを別途調査して詳細に知っておくと、広告運用時に活用できます。

また、クライアントの目標についても、実現可能性を調査する必要があります。そして、調査で集まった情報を分析し、具体的なアクションに繋げていきます。

クライアントの商品やサービスの理解

まずは、一番情報が集めやすいクライアントについての調査をおこないます。

どのような商材やサービスを扱っているのかをはじめ、業界内での売上規模やターゲットとしている市場などのポジショニング、ネット内でどのような評価を得ているのかなどを調べていきます。

扱っている商材やサービスについて、まずはクライアントのサイトでしっかりと内容を確認しましょう。

クライアントサイトの確認が完了したら、商材やサービスについて検索して、徹底的に理解します。このとき、どんな競合がいるのかもざっくりと把握しておきます。こうした予備知識を頭に入れたうえでクライアントにヒアリングをおこなうことで、ヒアリングで得られる情報の質が上がります。

クライアントへのヒアリングでは、最低限以下のような内容は伺うようにしましょう。中には既に調べた内容の確認も含まれていますが、誤りがないよう念入りに確認し、認識を合わせておきます。

  • 広告を出したい商材やメニュー
  • 広告を出すサイトの URL
  • 商材やメニューの特徴
  • 気になる競合
  • 商材やメニューについての市場などを含めた最近の動向
  • 広告出稿にあたっての予算感

得た情報は項目ごとにスプレッドシートにまとめておくと、後で見返すときに便利です。その際は、参考にしたサイトやページの URL も残しておくといいでしょう。

市場環境の分析

次に市場や競合状態などの「市場環境」の分析をおこないます。

一般的に市場環境分析というと「PEST 分析」と「3C 分析」を指します。もちろん、これら以外にも分析手法はありますが、最低限「PEST 分析」と「3C 分析」はやっておいた方がよいです。

また、市場環境分析はマクロな視点からミクロの視点という順番でおこなうことで、全体を俯瞰し効率的に分析を進めることができます。

PEST 分析

PEST 分析は、企業が戦略を策定するときに用いる、マクロ環境を分析するフレームワークの一つです。Political(政治的)と Economic(経済的)、Social(社会的)、Technological(技術的)の4つの頭文字で PEST です。

広告運用において、これら市場環境が成果に与える影響は甚大です。そのため、これらの要素がどのような状況なのか、またどのように変化する可能性があるのかを掴んでおく必要があります。

PEST 分析の目的は、政治的、経済的、社会的、技術的の4つの側面から環境変化を捉え「機会は何か」、「脅威は何か」を予測することです。外的要因を整理し、プラスとマイナスの影響を考えましょう。以下のようなフレームワークに沿って、自社(クライアント)の状況を整理してみましょう。

PEST 分析の構成要素

PEST分析とは?必要性やわかりやすい具体例を用いて解説」でも詳しく解説しているので、興味があればお読みください。PEST 分析が終わったら、次に3C 分析をおこないます。

3C 分析

3C 分析は、競合他社との戦い方を考えるためのフレームワークで、Customer(お客さまや市場)/Company(自社やクライアント)/Competitor(競合)から戦略を考えます。

PEST 分析で得た情報を3C 分析のフレームに当てて整理していきます。ただ、PEST 分析で Customer(お客さまや市場)と Competitor(競合)の分析が不十分で、得られている情報が少ない場合は、必要に応じてさらに調べましょう。

3C 分析をおこなうと、「どんな市場で、どのような競合と競っていくのか」や「自社(クライアント)は、市場と競合との関係性の中で、どのような立ち位置なのか」がおぼろげにも把握できます。把握できたら、それを言語化し、これからおこなう分析の基礎としていきます。

市場環境の分析は、調査が広範囲に渡る場合が多いことと、得た情報から何かを見つけ出すには経験が必要になるため、おろそかになりがちです。また、限られた時間の中で分析をおこなうと、何となくで済ますケースも多くなってしまいます。

ですが3C 分析をしっかり押さえておくと、狙っている市場の中での自社の成功要因を見つけやすくなります。

SWOT 分析

PEST 分析と3C 分析が済んだら、次は SWOT 分析をおこないます。SWOT 分析は、企業に関わるさまざまな要素を、内部要因(強みと弱み)と外部要因(機会と脅威)に分けて分析するフレームワークです。

SWOT 分析は、Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)の4つの頭文字を取ったものです。

SWOT 分析のイメージ

まずは、PEST 分析、3C 分析で得られた情報をもとに、自社(クライアント)の「強み」、「弱み」の分析をおこない、外部環境の状況を整理します。次に「機会」と「脅威」という順番で分析を進めていきます。

情報が足りない場合は、クライアントに追加でヒアリングをするなども必要になるかもしれません。SWOT 分析で得られた自社の強みや、強化が必要な部分などの情報は、この後の STP 分析やクリエイティブ作成で役立ちます。

STP 分析

STP 分析は、Segmentation(市場の細分化)と Targeting(狙いたい市場の決定)、Positioning(市場における立ち位置の確認)の3つを段階的におこなうマーケティングフレームワークです。

STP 分析では、まず年齢層や地域、性別などの属性で市場を分割し、その中で狙いたい/狙うべきセグメントを絞ります。次に PEST 分析、3C 分析、SWOT 分析で得られた情報をフル活用し、狙いたい/狙うべきセグメントで、どのような立ち位置が有利なのかを探ります。この STP 分析を経ることで、戦略を立てやすくなります。

例えば東京都に住む40代女性をターゲットとする場合、女性割合が高い Yahoo! 広告の媒体を使用し、自社が有利なキーワードでリスティング広告を出稿するなどの判断が可能になります。

広告戦略の立案

ここまでの調査や分析の結果を受け、広告戦略について立案をおこないます。広告の戦略は、誰に向けて、どのような内容で伝えるかを決めることに集約されます。

ターゲティングの決定

STP 分析をおこなった時点で、どんな媒体/ターゲティングが適切かがおぼろげに見えてくると思います。

それをもとに、具体的に媒体やターゲティング方法を決定します。あまりターゲットを絞らず幅広い層を狙いたい場合は Google 広告を選び、ニーズが明確化している顕在層を狙うなら検索連動型広告を選択するとよいでしょう。もし Google の検索連動型広告で成果が出れば、Yahoo! 広告の検索連動型広告への横展開を検討しましょう。

また、ビジュアルや実際の使い方を画像や動画で見せたい場合は、ディスプレイ広告や SNS 広告を検討します。その中でも媒体ごとにユーザー層や使い方の違いがあるので、toB 系の商材であれば Facebook 広告を、toC 系で見た目や使い方を表現したい場合は Instagram 広告を検討します。

Yahoo! 広告、Google 広告、Meta 広告などの媒体によって、ユーザー層の違いから広告が表示される面が違います。また検索連動型広告やディスプレイ広告では、プレースメントやトピックなどのターゲティング方法の違いによっても、配信ユーザーに違いが出てきます。

これらの媒体/ターゲティング方法の傾向を利用して、STP 分析などで立てた仮説を具体的な方針に落とし込むのです。

クリエイティブ作成

ターゲットが決まったら、その「届けたい人」に対して刺さるクリエイティブを考えていきます。3C 分析や SWOT 分析などから分かった課題や悩みをもとに、それを解決するために自社ができることが何かをわかりやすくクリエイティブに落とし込みます。クリエイティブに落とし込む際は、同業種や競合の広告を参考にするとよいでしょう。

クリエイティブは Photoshop や Canva などで自分で作ったり、デザイナーさんにラフなどを用いてイメージを伝え、作成してもらったりするのが一般的です。ツールの使い方を覚えたり、伝え方に工夫をしたりと違う脳みそを使うので、自分にあったやり方を見つけていきましょう。

アカウント取得から広告の入稿

ここまでで、広告媒体とターゲティング、クリエイティブが決まりました。ここからはいよいよ実際に広告運用の初期設定をおこなっていきます。

各媒体のアカウント取得

必要な媒体が決まればアカウントの用意をします。この部分は極めて事務的な作業です。ただ、クレジットカードの登録やユーザーの権限付けなど、ミスが許されない作業でもあります。アカウントを開設できたら、入稿や計測などの設定作業に入ります。

ターゲティングやクリエイティブなどの入稿

ここまでで決まったターゲティングやクリエイティブを、取得したアカウントに入稿します。管理画面から入稿することもできますが、Google Ads Editor などのツールを使った方が早い場合もあります。

単純作業が多い場面ですが、ミスをしやすいところでもあるので、できれば複数人で何回かチェックするなど、ミスを防ぐ工夫をすべき場面です。

計測用のタグの発行と設置

運用型広告では、コンバージョン数の計測は非常に重要です。計測がおろそかだと、広告の効果が測定できません。

管理画面でコンバージョンタグを発行したら、それをサイトに挿入します。基本的には HTML を編集せずにタグを管理できる GTM(Google タグマネージャー)を使用した方がミスも少なく、媒体を追加する際にも便利です。

使用するのに多少勉強が必要になりますが、運用担当者の必須知識なので、しっかり習得しておきましょう。GTM(Google タグマネージャー)について詳しく知りたい方は、「【画像で解説】GTM(Googleタグマネージャー)とは?トリガーや変数などの用語解説から設定方法まで」で詳しく説明しているので、ぜひ読んでみてください。

タグの設置が完了したら、ちゃんと動作するかをチェックします。GTM のプレビューモードを利用したり、Meta の「Meta Pixel Helper」や Microsoft の「UET Tag Helper」のような機能拡張を利用したりして、タグがちゃんと動いているか確認しましょう。

配信後の検証

特に広告出稿を開始した直後はひたすら調整(チューニング)を繰り返す日々となります。「結構検索されるはず」と仮定して登録したキーワードで広告が全然表示されなかったり、想定以上にクリック単価が高かったりと、調整しなければならない課題は山のように出てくるので、一つ一つクリアしましょう。まずはインプレッション数を安定させ、適切に広告を届けることが重要です。

簡単にクリアできるものであればよいですが、もしあまりに想定していた数値と実際の数値が乖離している場合には、再度「調査と分析」に戻り、新たな広告戦略を作り直す必要があります。

日々の監視

広告が安定して表示され始めたからといって気は抜けません。突然クリック数が伸びたり、コンバージョン数が激減したりするのは広告運用の常です。

管理画面には情報が多いため、目的を設定せずに見ていると重要なシグナルを見落とす危険性があります。

そのため目的を設定して、表示回数やクリック数、広告費、コンバージョン数などの主要な変数を日別でリスト化やグラフ化して、それを毎日チェックするのがよいでしょう。普段と違った急激な数値の変動があれば、早急に原因を調査する必要があります。

例えば「クライアントの商品がテレビで取り上げられた」などのすぐに原因が分かるものもあれば、媒体側の広告配信システムの内部的な変更や市場の変化など、分かりづらいものもあります。

こういった原因調査のためにも、日頃からニュースや情報番組などを見たり、街に出て人の動きを観察して世の中の動きを捉えておくことが重要です。

私は3C のフレームワークを使って変化の原因究明の因数分解をしたりしています。興味があれば「ベテランが解説!広告運用開始後にこそ活用したい「3C分析」とは」をご覧ください。

除外キーワードの設定

日々の運用の中で、明らかに効果がないと思われるキーワードやプレースメントなどは、都度判断し除外していきます。場合によっては競合の固有名詞を除外しなければならないこともあるでしょう。

こうしたターゲティングの除外は、1週間に1回など定期的におこないます。さらに、日々のデータ監視で問題があると思われた場合にも適宜おこないます。

改善策の立案と実行

市場環境は日々変化していきます。売れ筋の商品が変わったり、新たな競合が出現したりすることで、昨日までうまくいっていた戦略が通じなくなることも普通に起こります。

したがって、定期的に広告の基本戦略、つまりターゲティングやクリエイティブの見直しをする必要があります。

ターゲティング、クリエイティブの見直し

「日々のデータ監視」では、過去30日間程度のデータを日別で見ることが多いです。異常値が発生していないかを見つけるには良い方法なのですが、ジワジワとゆっくり変化していくデータの傾向には気づきにくいというデメリットもあります。

そのため、1ヶ月に1回はデータを半年や1年といった長いスパンで見て、状況が変化していないかを分析する必要があります。すると、ジワジワ変化している数値に気づく可能性が高くなります。

こうした長いスパンでの変化は、競合や市場の変化などが原因となることが多いです。データの変化に気がついたら、一度しっかりと分析し、原因の仮説を立てるようにしましょう。

例えば、「競合が大幅に価格を下げているため、お客さまを取られているのでは?」といった具合に仮説を立てます。それから新しい仮説に合うようにターゲティングやクリエイティブの見直しをおこなっていきます。

ちなみに、長いスパンでのデータの変化はないものの、何らかのきっかけで新しい仮説が立つときもあります。運用を続けていくにつれ、クライアントの業界についての知見も増えることで「もっとコンバージョンが取れるのではないか」と仮説が立てられる場合がよい例です。その場合にも、仮説に合わせてターゲティングやクリエイティブの変更が入ることになるでしょう。

レポート作成や報告、提案など

この記事を読み進めるにつれて感じているとは思いますが、広告運用の全ての過程を通じて、「クライアントとの密なコミュニケーション」が必要となってきます。その主なものは定期的なレポートなどですが、それ以外にも何か気づきがあれば、随時報告を入れるべきです。

言葉上、これらを「クライアントワーク」とひとくくりにしますが、その内容はとても多岐に渡ります。そして、それら一つずつの積み重ねが非常に重要です。雑談一つとっても広告の効果に繋がるヒントがあるかもしれません。

PC の前にいるだけが広告運用の仕事ではありません。PC の前での仕事よりも、実際にクライアントとお話をさせていただく時間や、商圏内を自分の足で歩くなどの時間の方が重要かもしれません。

広告運用をおこなううえで求められるスキル

ここまで広告運用における仕事の詳細を解説してきましたが、日々の仕事で求められているスキルは幅広いので「これだけを持っておけば安心!」ということはありません。あえて必要なスキルを挙げるとすれば以下の8つの分類になります。

  • マネジメント
  • マーケティング
  • 経営コンサルティング
  • セールス
  • 広告 LP 設計
  • システムエンジニア
  • Web マーケティング
  • クリエイティブディレクター
広告運用に関連するスキル
※クリックして拡大表示

8つのスキルを基本とし、自分の得手不得手を考慮して伸ばすところは伸ばし、苦手と思えるところは学んでいきましょう。しかし、学んでも伸びづらいこともあるので、苦手なことは無理せずに得意な人にお願い(依頼)することで解決していくのがよいでしょう。その際に重要になってくるのは、分かりやすく伝えることです。

日々勉強し、広告運用のヒントを見つけよう

広告運用の仕事の内容はこれだけかと言われると、実際のところはもっといろいろなものを含んでいると思います。

「レポート作成や報告、提案など」の部分でクライアントワークについて少し触れましたが、どんな人たちがお客さまになっているのかを知るために、実際に現地に行くことも仕事ですし、生活の中で入ってくる情報が運用のヒントになったりもするので、生活自体も仕事といえます。

以前私は仕事の内容を説明するのが面倒なので、人に職業を聞かれたときは「売れない小説家」と言い続けてきました。今でも説明するのは非常に難しいのですが、世間的には「広告運用」という仕事が少しずつ認知されてきているように感じています。

広告運用担当者の端くれとして、今以上に広告運用という仕事が世間で認知されることを願いつつ、これからも毎日、運用のヒントを探し続けていきます。

一緒に広告運用を盛り上げていきましょう!

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記事を書いた人

小島 元
小島 元

広告運用 コンサルタント

慶應義塾大学経済学部卒業。2008年からキーワードマーケティングに在籍、 以降10年以上、広告運用に携わる。離脱率の低さに定評があり2008年から 運用を続けているクライアントも多い。趣味は音楽、楽器演奏。依頼を受けて プロのバックを務めることもある。愛知県犬山市出身。

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