広告運用に18年以上携わり、2008年からキーワードマーケティングに在籍している小島です。
広告運用やマーケティングにとって、重要な成果指標である「コンバージョン」。おそらくこの記事を読んでいる方も、業務の中で Web サイト上でのコンバージョン計測に携わる方が多いのではと思います。
ただ、コンバージョン計測にはさまざまな悩みもつきもの。その一つが「Web サイト上のコンバージョンタグの設定が上手くできているかは、どう確認すればいいの?」といったものです。
そこで今回は、コンバージョンタグがちゃんと設置され、動いているかどうかを確認するツールとして有名な「Tag Assistant」について解説します。
Tag Assistant は Google が提供する、タグに関する設定を確認する機能です。一般的には Google Chrome の拡張機能として知られています。
ただ、拡張機能の Tag Assistant を開いただけでは、Google Analytics タグや Google Ads タグなどの「Google 関連のタグがページ内にあるかどうか」しか確認できません。
タグが正しく設置されているかや正常に発火(作動)しているかを確認するには、ドメインが tagassistant.google.com のページを確認する必要があります。
本記事では、この「ドメインが tagassistant.google.com のページ」を Tag Assistant の「本体」と呼んで、解説していきます。
Tag Assistant の「本体」は、以下の2つの方法で確認できます。
さらに、「本体」はその立ち上げ方で確認できることが変わってきます。
以下は、拡張機能と「本体」それぞれでできることをまとめたものです。参考として、Google Chrome の拡張機能を開いただけの場合も記載しているので、それぞれでできることを比べてみましょう。
立ち上げ方 | 利用できる機能 |
---|---|
Google Chrome の拡張機能を 開いただけ |
ページ内の Google 関連のタグの有無の確認 |
拡張機能の中の「トラブル シューティング」を立ち上げる |
いるかの確認 いるかの診断 |
Google タグマネージャーの 「プレビュー」を開く |
※ここでの「ページ内のタグ」は Google 関連以外も含む |
2025年5月現在、拡張機能から「本体」の Tag Assistant を立ち上げた場合の確認範囲は Google 関連のタグのみとなります。そのため、例えば Yahoo! や Meta などのタグが設置されているかや、正常に発火しているかどうかは確認できないんですね。
一方、Google タグマネージャーから「本体」の Tag Assistant を立ち上げた場合は、Yahoo! や Meta などのタグもチェック範囲に含まれてきます。
このように使える機能に違いがあるため、自身が確認したい内容に合わせてどのパターンの Tag Assistant を使うかを検討しましょう。
昨今、Google ウェブストアで「Tag Assistant」と検索すると、「Tag Assistant」のほかに、「Tag Assistant Companion」というツールが表示されます。
ただ以下のように、この「Tag Assistant Companion」については、今後「Tag Assistant」と統合される予定とのことです。
重要: Tag Assistant(従来版)と Tag Assistant Companion が、両方の機能をサポートする 1 つの拡張機能に統合されます。これらの拡張機能の両方をインストールしている場合、Tag Assistant 拡張機能(従来版)を更新すると、Tag Assistant Companion が自動的にアンインストールされます。Tag Assistant Companion 拡張機能は引き続きご利用いただけますが、2025 年にサポート終了となります。
Tag Assistant 拡張機能は、タグのトラブルシューティングを行うための統合された Chrome 拡張機能ソリューションとなります。Tag Assistant 拡張機能をインストールしてください。
Tag Assistant の使い方|Google タグマネージャーヘルプ
このような流れからも、原則として、Chrome で各種タグの動作を確認するツールは「Tag Assistant」であるという認識で問題ありません。
ページに Google 関係のタグが入っているかどうかだけを確認するなら、拡張機能の Tag Assistant が一番使いやすいです。
そこで拡張機能の使い方を紹介する前に、Chrome の拡張機能である Tag Assistant のインストール方法を紹介します。
まず、Google Chrome を起動します。右上の三点リーダーをクリックしてメニューを表示させたら、メニューの中の「拡張機能」をクリックしましょう。
以下のように項目が表示されたら、「Chrome ウェブストアにアクセス」をクリックします。
Chrome ウェブストアが表示されたら、上部の検索窓で「Tag Assistant」と検索しましょう。
表示された中から「Tag Assistant」という名前のものをクリックします。
2025年5月現在、先ほど紹介した「Tag Assistant Companion」も表示されますが、こちらは今後廃止される予定のもののため、間違えないようにしましょう。
「Tag Assistant」を選択すると、以下のようにツール画面に切り替わります。右上に「Chrome に追加」のボタンがあるので、クリックしましょう。
「Tag Assistant を追加しますか?」のポップアップが表示されたら、「拡張機能を追加」をクリックします。
「Tag Assistant が Chrome に追加されました」とメッセージが表示されたら、インストール完了です。
冒頭でも紹介した通り、Tag Assistant には先ほどダウンロードした拡張機能と、以下のいずれかの方法で確認できる「本体」があります。
ここからは主に拡張機能の Tag Assistant に重点を置いて、以下の2つについて紹介します。
ただし、これから紹介する方法では Google 関連のタグ以外は確認できないことは念頭に置いておきましょう。
まず、確認したいページを Chrome で開きます。画面右上のパズルピースのようなマークをクリックするとメニューが表示されるので、「Tag Assistant」をクリックしましょう。
画面右側に Tag Assistant が表示されれば、立ち上げ完了です。
「Google タグが見つかりました」以下の表示で、どのような Google 関連のタグが設置されているか確認しましょう。
ページ内にどのような Google タグがあるかを確認したら、次はページ内でどの Google 関連のタグが発火したかを確認します。
ここからは拡張機能の中の「トラブルシューティング」を立ち上げて、Tag Assistant の「本体」を確認する方法を紹介します。
まずは拡張機能の Tag Assistant 内にある「タグのトラブルシューティング」というリンクをクリックしましょう。
すると、以下のように別タブで Tag Assistant の「本体」が立ち上がります。「接続しました」というポップアップが表示されるので、ポップアップ内の青い「続行」ボタンをクリックしましょう。
以下のような画面が表示されたら、Tag Assistant「本体」の立ち上げ完了です。画面中部の「配信されたタグ」の箇所に、開いていたサイトのページで正常に作動しているタグが表示されます。
逆に、設定したはずなのにここに表示されていないタグがある場合は、正常に発火していません。この場合は Google タグマネージャーを開き、タグのトリガー周りを確認してみましょう。
Google タグマネージャーの具体的な操作については、こちらをご確認ください。
【画像で解説】GTM(Googleタグマネージャー)とは?トリガーや変数などの用語解説から設定方法まで|キーマケのブログ|株式会社キーワードマーケティング
Google タグマネージャー(GTM)とは、Google が提供しているタグ管理ツールです。基本用語や開設方法から設定の手順など、GTM を使ううえで覚えておきたいポイントを解説します。
最初にも書いた通り、ここまで紹介してきた方法では Google 関連のタグ以外は確認できません。そのため、Yahoo! や Meta など Google 関連のタグ以外のタグも確認したい場合は、Google タグマネージャーから「本体」を開いて確認する必要があります。
Google タグマネージャーでの「本体」の立ち上げ方を大まかに紹介すると以下の通りです。
なお、手順2で立ち上がる別タブは以下のようなものになります。四角枠で囲んだ箇所が URL 入力欄です。
詳しいチェックの仕方に関しては、Google タグマネージャーの解説記事の「プレビューモードで確認する」セクションを参照ください。
おそらく、Tag Assistant は今後もいろいろとアップデートされていくでしょう。全ての機能を理解するのはなかなか難しいですが、タグ周りは広告運用にとって非常に重要なので、必須の機能はちゃんと使えるようにしておく必要があると思います。
私はかなり長い間、運用担当者としてお仕事をしています。しかし、いまだに日々勉強は欠かせません。新しいツールの出現やアップデートは毎日のようにありますし、当然ながらツールに限らず、マーケティングなどの勉強も欠かせません。
それでもキャッチアップし損ねた情報が山のようにあり、クライアントや仕事仲間に助けられてなんとか続けられています。
本当に好きでないと続けられない仕事だとは思いますが、それだけやりがいのある仕事でもあります。頑張って進んでいきましょう!
広告運用 コンサルタント
慶應義塾大学経済学部卒業。2008年からキーワードマーケティングに在籍、 以降10年以上、広告運用に携わる。離脱率の低さに定評があり2008年から 運用を続けているクライアントも多い。趣味は音楽、楽器演奏。依頼を受けて プロのバックを務めることもある。愛知県犬山市出身。
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