Google広告のアトリビューションレポートのカウント方法が変更。YouTube広告とディスプレイ広告の間接コンバージョンが含まれるように。

2021年8月9日に Google 広告で、アトリビューション モデルが YouTube 広告とディスプレイ広告にも対応することが発表されました。

Google は今週、Google 広告のラストクリック アトリビューション以外のすべてのモデル(データドリブン アトリビューションを含む)をアップグレードし、YouTube 広告とディスプレイ広告にも対応するようにしました。

引用元:アトリビューション モデルが YouTube 広告とディスプレイ広告にも対応するようになりました|Google 広告ヘルプ

この記事では、アトリビューションモデルのおさらいから、今回のリリースで起こる変化や気をつけるべき点を説明します。リリース情報を追えてなかった人や、アトリビューションモデルの振り返りをしたい方の参考になれば嬉しいです。

アトリビューションモデルとは?

アトリビューションモデルとは、「どの広告 or どのキーワード」で「どの接点(メルマガや広告など)」に「どの程度」の貢献度を割り振るかを決めるルールのことです。Google 広告には下記6種類のモデルがあり、モデルごとに貢献度の割り振りのルールが異なります。

6種類のアトリビューションモデル
  • ラストクリック:コンバージョン経路で最後にクリックされた広告とそれに対応するキーワードだけに貢献度を割り当てるモデル
  • ファーストクリック:コンバージョン経路で最初にクリックされた広告とそれに対応するキーワードだけに貢献度を割り当てるモデル
  • 減衰:コンバージョンにより近い経路に多くの貢献度を割り当てるモデル
  • 線型:コンバージョン経路で発生したすべての経路に貢献度を均等に割り当てるモデル
  • 接点ベース:コンバージョン経路の最初と最後の両方の経路にそれぞれ40%の貢献度を割り当て、最初と最後以外の経路に残りの20%を均等に割り当てるモデル
  • データドリブン:過去のデータに基づいて貢献度を割り当てるモデル

それぞれのモデルの詳細や、どのモデルを使えば良いのかは下記の記事で紹介しています。アトリビューションモデルの基本をおさえたい方は、まずこちらの記事をご覧ください。

▼アトリビューションモデルを丁寧に解説した記事はコチラ

アップデートによりディスプレイ広告と YouTube 広告も対象に!

Google 広告には検索広告、ショッピング広告、ディスプレイ広告、YouTube 広告などがありますが、アップデート以前は、検索広告とショッピング広告のみがアトリビューションモデルの対象でした。しかしアップデート後はディスプレイ広告と YouTube 広告も含まれるようになります。

ラストクリックモデルを使用している場合は、今回のアップデートの影響はありませんが、ラストクリック以外のモデルを使用している場合は、キーワードや広告のコンバージョン数に変化がある可能性があります

以下のキャプチャは、アトリビューションモデルを接点ベースで設定し、広告を配信しているアカウントです。2021年7月と8月の配信結果を比較してみます。

7月の配信結果を見ると、検索広告はアトリビューションモデルの対象となるので、間接効果(貢献度)が評価され、コンバージョン数に小数点がついています。

一方でアトリビューションモデルの対象となっていないディスプレイ広告は、コンバージョン数が2.00と表示されています。なので7月の時点では、ディスプレイ広告がコンバージョンに寄与していたとしても評価の対象となっていなかったことが分かります。

上:7月の配信結果
下:8月の配信結果

2021年8月の配信結果では、ディスプレイ広告のコンバージョン数が10.82と表示されています。これはディスプレイ広告経由でコンバージョンが起こっていることを意味し、アトリビューションモデル(接点ベース)の評価対象となっていることが分かります。

アップデート前後の変化と、活用イメージ

これまで最終的にコンバージョンした広告が、検索広告またはショッピング広告だった場合、ディスプレイ広告や YouTube 広告を経由していても、その間接効果は考慮されず、検索広告またはショッピング広告だけにコンバージョン数が割り振られてきました。

しかし今後は、検索広告やショッピング広告、ディスプレイ広告、YouTube 広告にも貢献度の振り分けがされます。コンバージョン経路が以下の5つで、総コンバージョン数が5だったときの貢献度の振り分けをアップデート前後で比較してみます。

経路1:YouTube 広告→検索広告1
経路2:検索広告1→YouTube 広告→検索広告2→ディスプレイ広告1→ディスプレイ広告2
経路3:検索広告1→ディスプレイ広告→YouTube 広告→ディスプレイ広告2→ショッピング広告
経路4:ショッピング広告→ディスプレイ広告1→ディスプレイ広告2→検索広告1→YouTube 広告
経路5:検索広告1→検索広告2→ディスプレイ広告1→ディスプレイ広告2

広告アップデート前の
コンバージョン数
アップデート後の
コンバージョン数
検索広告13.001.35
検索広告21.000.45
ショッピング広告1.000.40
ディスプレイ広告10.000.85
ディスプレイ広告20.000.85
YouTube 広告0.000.40
コンバージョン数5.005.00

アップデート前後でコンバージョン数が減ったように見えるので注意!

もともとアトリビューションモデルをラストクリック以外で設定していれば、2021年8月ごろを境にディスプレイ広告や YouTube 広告にも小数点でコンバージョンがカウントされているはずです。

特に何かを設定する必要はありませんが、分析の際は注意が必要です。ディスプレイ広告や YouTube 広告を配信していて間接効果が高い場合、ディスプレイ広告や YouTube 広告のコンバージョン数が増加し、検索広告やショッピング広告のコンバージョン数が減って見えるかもしれません。

もしアップデート前後で検索広告とショッピング広告のコンバージョン数が減っているようであれば、このアップデートが影響している可能性があります。単純にコンバージョン数が減っているだけなのか、それともアップデートによってそう見えるだけなのかを昨年同月のデータや同年先月のデータなどと比較してみると良いでしょう。

アトリビューションモデルの設定方法

最後にアトリビューションモデルの設定方法を説明します。この機会にモデルの変更を考えている方は参考にしてみてください。まずは Google 管理画面の右上「ツールと設定」からコンバージョンを選択してください。

Google 管理画面 > ツールと設定 > 測定 > コンバージョン

コンバージョンの画面に遷移するので、モデルを変更したいコンバージョン名をクリックします。

Google 管理画面 > ツールと設定 > 測定 > コンバージョン > コンバージョン名を選択

次に、コンバージョン名をクリックして遷移したページで「設定を編集」をクリックします。

Google 管理画面 > ツールと設定 > 測定 > コンバージョン> コンバージョン名を選択 > 設定を編集

アトリビューションモデルで任意のモデルを選び、保存ボタンをクリックしましょう。最後に1番下の完了をクリックすると作業は終了です。

Google 管理画面 > ツールと設定 > 測定 > コンバージョン> コンバージョン名を選択 > 設定を編集 > 任意のモデルを選択 > 保存 > 完了

ディスプレイ広告や YouTube 広告の貢献度に期待

2018年ごろにアトリビューションモデルを知ったとき、検索広告とショッピング広告だけが対象とは思わず、後から知って驚いた記憶があります。

ユーザーは検索広告だけですぐにコンバージョンせず、必ずディスプレイ広告(リマーケティング広告)や YouTube 広告などを経由してコンバージョンするもので、それらの広告が評価の対象にならないとは思っていなかったからです。

それが今回のアップデートで数値として見られるようになり、今後データに表れるようになると思うと楽しみです。

リマーケティング広告の成果や、認知施策寄りの配信であまり成果は重要視していなかった広告の成果も少なからず見られるようになるのではないかと思います。

これまで認知施策なら表示回数や PV 数を、種まき施策なら低いクリック単価で流入数を増やすかなどを KPI にしていた方が多いと思います。しかし Google 広告管理画面上では、間接効果の計測は難しく、頭を抱えていたかもしれません。

今回のアップデートでディスプレイ広告や YouTube 広告の貢献度も可視化できるようになったので、ぜひ数値の確認をし、施策の改善などに役立ててみてください。

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この記事を書いた人

そのはた

そのはた

広告運用 コンサルタント

2016年12月に九州の佐賀支社に入社。市役所でアルバイトしてたのに、気が付いたら広告運用を始めて、気が付いたら東京にいた人。新しい施策考えるのがすき、広告作成はもっとすき。絵心皆無のクリエイティブ担当。すきなものはカロリーと寝ること。

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