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Google広告のリードフォーム表示オプションとは?メリットやデメリットと設定方法を紹介

キーマケ編集部

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2023.05.22

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見込み顧客を獲得できるリード獲得はこれまで接点がなかったユーザーにアプローチする施策なので、効果的なリード獲得の手法を見つけるのはなかなか難しく、お悩みの方も多いのではないでしょうか。そんな方におすすめなのが Google 広告のリードフォーム表示オプションです。

2019年10月よりベータ版の広告表示オプションとして追加されたこの機能は、これまでモバイル・タブレットにしか表示できなかったのですが、2020年秋のアップデートによりパソコンにも表示できるようになりました。

β版なので、一部のアカウントでは利用することができません。

広告でリード情報が獲得できる機能といえば、Facebook の「リード獲得広告」が有名ですよね。今回ご紹介するリードフォーム表示オプションも、Facebook の「リード獲得広告」に似た機能になります。

ただし、Facebook の「リード獲得広告」と違う部分もありますので、その違いも含めてリードフォーム表示オプションとはどんな機能なのかをご紹介します。Facebook のリード獲得広告についてはこちらの記事をご覧ください。

Facebookリード獲得広告の「質」を高める3つの対策

コンバージョン率6.4倍、獲得単価10分の1になったFacebookのリード獲得広告。事例をもとに向き不向きや良質なリードにつなげるための3つの対策をまとめました。

今回は Google 広告でもリード獲得ができる、リードフォーム表示オプションについてご説明します。

リードフォーム表示オプションとは

リードフォーム表示オプションとは、Google 広告で設定できる無料の表示オプションの一つで、サイトに遷移せずにお問い合わせや資料請求ができる機能です。

広告の下にフォームを設定でき、その広告表示オプションをクリックすれば、サイトに遷移せずに直接フォーム送信を促すことができます。

Google 広告検索結果:リードフォーム表示オプション

2020年秋よりすべてのデバイスで表示可能に

以前まで、表示可能なデバイスがモバイルとタブレットのみでしたが、2020年秋からパソコンにも表示できるようになりました。パソコンの使用頻度が高い BtoB 企業などがターゲットのビジネスには嬉しいアップデートですね。

先ほど掲載した画像は、検索キャンペーンにおいてモバイルで表示されたときのイメージ画像になりますが、PC でも見え方はほとんど変わりません。

リードフォーム表示オプションの表示のされ方は、キャンペーンタイプによって異なります。

使用できるキャンペーンタイプは3つ

リードフォーム表示オプションが使用できるキャンペーンは以下の3つです。それぞれ広告の掲載場所や表示のされ方が異なります。

  • 検索キャンペーン
  • 動画キャンペーン
  • ファインドキャンペーン

こちらの画像が検索キャンペーンでの表示になります。Google で検索をしたときに表示されます。

Google 広告検索結果:リードフォーム表示オプション

動画キャンペーンでは、YouTube などに表示できます。Android 搭載のモバイルにのみ表示されるという特徴があり、iOS 搭載のモバイルやパソコンには表示されません。

YouTube リードフォーム表示オプションのプレビュー

ファインドキャンペーンでは、Discover、YouTube Home Feed、Gmail へ配信できますが、リードフォーム表示オプションを使用できるのは Gmail のみになっています。

また広告タイプは、「イメージ広告」と「カルーセル広告」を選択することができますが、「カルーセル広告」ではリードフォーム表示オプションは掲載されません。

Gmail リードフォーム表示オプションのプレビュー

設定できること

リードフォーム表示オプションは以下の3つが設定できます。ここからは設定できる項目を実際の設定画面を用いて説明していきます。

  • リードフォーム
  • リードフォーム送信後のメッセージ
  • 広告用の行動を促すフレーズ

リードフォームの設定

リードフォーム表示オプションを使用する場合は以下の項目を設定します。背景画像の設定だけは任意で、それ以外の項目は設定が必須です。

設定項目詳細
広告見出し動画またはファインドキャンペーンのときに表示
ビジネスの名前半角25字まで
説明半角200字まで
質問最大10件まで設定可能
プライバシーポリシーのURLサイトのプライバシーポリシーに遷移する URL
背景画像推奨サイズは1,200×628(アスペクト比 1.91:1)

リードフォーム表示オプションの設定

これらの設定項目のなかでも、「質問」の設定は基本的なユーザー情報として下記の選択肢が用意されており、選択肢の中からユーザーに入力してもらいたい情報を設定します。

  • 名前(姓と名またはフルネームにカスタマイズ可能)
  • メール
  • 電話番号
  • 市区郡
  • 郵便番号
  • 都道府県
  • 会社名
  • 役職
  • 仕事用メールアドレス
  • 仕事用の電話番号

この他に、ビジネスの業態などに合わせた質問も用意されており、その中から必要に応じて追加することもできます。

Google リードフォーム表示オプション:「小売」業態での質問の追加

リードフォーム送信後のメッセージの設定

リードフォームを記入して送信した後に表示されるメッセージも設定が可能です。ここではお礼のメッセージや、対応までの日数などを伝えることができます。

また、サイトの URL を設定すれば、フォーム送信後そのままサイトに流入する導線を作ることもできます。設定できる項目について下記にまとめました。

設定項目詳細
広告見出しデフォルト設定は「ありがとうございました。」
説明デフォルト設定は「近日中にご連絡いたします。」
行動を促すフレーズ他のページに遷移できるボタンの設定なし/サイトにアクセス/ダウンロード/詳細/今すぐ購入 から選択可能
行動を促すフレーズのURL行動を促すフレーズで「なし」以外を選択した場合、その遷移先のページ URL を設定

リードフォーム送信後のメッセージの設定

広告用の行動を促すフレーズの選択

広告の部分の設定ができます。ユーザーがクリックする前に見る部分なので、この表示オプションをクリックすることで何ができるのかをしっかり伝えることが重要になります。

設定項目詳細
行動を促すフレーズ「お問い合わせ」や「ダウンロード」など、12種類の行動を促すフレーズから選択可能
行動を促すフレーズの説明半角30字まで設定

広告用の行動を促すフレーズの選択

【注意】リードフォーム表示オプションはクリックで費用が発生!

他の広告表示オプションと同様に、リードフォーム表示オプションもクリック課金となっています。

このとき発生する費用は広告そのものをクリックしたときと同じなので、キーワードに設定している入札価格をもとに費用が決まります。

そのため、クリックされたからにはしっかりコンバージョンに繋がるように、リードフォームの内容や説明文の訴求内容を工夫することが重要です。

リードフォーム表示オプションによる2つのメリット

続いてはリード表示オプションを使用する2つのメリットをご紹介いたします。

  1. ユーザーがリード情報を入力する手間が省ける
  2. 購入や成約につながりやすいユーザーのリード情報を獲得できる

ユーザーがリード情報を入力する手間を省ける

フォームに入力する情報は、ユーザーが Google アカウントにログインしていればそのアカウントに設定されているユーザー情報が自動で入力されるようになっています。

そのため、Google アカウントにログインしているユーザーは情報入力の手間が省けて簡単にフォーム送信完了ができます。

通常であれば、広告をクリックから、ランディングページに遷移し、フォーム入力画面から情報を入力して送信というステップを踏みます。

一方でリードフォーム表示オプションを使用すれば最短で、リードフォーム表示オプションをクリックした後、すぐにフォームを送信することが可能です。

もちろん、最短でない場合でも、リードフォーム表示オプションをクリックした後、ユーザーの情報を入力しすぐにフォーム送信完了になります。ランディングページをはさんでいない分、リード獲得までのステップは短くなります。

購入や成約につながりやすいユーザーのリード情報を獲得できる

特に検索キャンペーンでこのリードフォーム表示オプションを使用した場合、広告が表示されるユーザーは、検索によって何らかの情報を求めているユーザーということになります。

自ら「検索」という行動をおこしているユーザーは、興味・関心の度合いが高い、あるいはすでに検討段階にいるユーザーである可能性が高いです。

そのため、購入や成約につながりやすいユーザーのリード情報を集めやすいといえます。

リードフォーム表示オプションのデメリット

メリットがある一方で、やはりデメリットもあります。リードフォーム表示オプションを使用する際には以下の3点は注意しておきましょう。

  1. クリック単価の高いキーワードは費用の損失が大きくなる可能性がある
  2. 任意回答の質問は設定できない
  3. 質問内容のカスタマイズができない

クリック単価の高いキーワードは費用の損失が大きくなる可能性がある

先述のとおり、リードフォーム表示オプションをクリックしただけで費用が発生します。フォーム送信を完了しなくても費用は発生しますので注意が必要です。

また、表示オプションをクリックしてフォームを開いた後に、送信せずにフォームを閉じ、その後に広告をクリックした場合でもクリックごとに費用が発生します。

つまりこの場合、2回分の費用がかかってしまうことになりますので、特にクリック単価の高いキーワードでは費用の損失が大きくなる可能性があります。

配信している広告でクリック単価の高さが気になる場合は、競合性が低く、クリック単価の安いキーワードのみを設定したキャンペーンだけリードフォーム表示オプションを設定するなど、キーワードの調整と合わせた対策を考えると良いでしょう。

任意回答の質問は設定できない

リードフォームに設定した質問は、すべて必須回になります。ユーザーが質問の回答を入力しないままで送信完了をすることはできません。

質問は最大で10件まで設定することができますが、ユーザーはその質問のすべてに回答しなければならないため、質問が多すぎるとフォーム送信完了前に離脱されてしまうおそれがあります。

質問内容のカスタマイズができない

リードフォームに設定できる質問は、すでに用意された項目の中からのみ選択が可能です。そのため独自の質問内容をカスタマイズして新たに作成することができません。

ちなみに Facebook のリード獲得広告の場合は、フォームの質問内容を自由にカスタマイズすることができます。

ただし、ビジネスの業態などに合わせた質問項目が多く用意されているので、その中から最適な質問を見つけることができれば、自分で考える必要がないのは便利だとも考えられます。

リードフォーム表示オプションの設定

リードフォーム表示オプションの作成や獲得したリード情報の確認は、すべて Google の広告管理画面でおこないます。

まずはリードフォームを作成しましょう。表示オプションを紐づけるキャンペーンはすでに作成しているものとします。

表示オプションの管理画面からリードフォーム表示オプションを新規追加

Google 管理画面の左側のメニューから「広告と広告表示オプション」の「広告表示オプション」をクリックします。

青いプラスマークのボタンをクリックすると、作成できる表示オプションが一覧で表示されるので「リードフォーム表示オプション」が選択できます。

Google 広告 > リードフォーム表示オプションの設定

「リードフォーム表示オプション」をクリックすると利用規約が表示されます。内容を確認したら「同意する」をクリックして次に進みます。

Google 広告 > リードフォーム表示オプションの利用規約

次に、リードフォームオプションを作成します。必須項目の入力と紐づけるキャンペーンもここで設定します。

しかし、1つのキャンペーンに紐づけられるリードフォーム表示オプションは1件のみなので、すでに他のリードフォーム表示オプションが紐づいているキャンペーンには追加することができません。

既存のリードフォームの内容を変更したい場合は、直接既存のリードフォームの設定を編集することができます。

ただし、「質問」の項目は後から変更することができません。「質問」の項目を変更したい場合は、既存のリードフォームを一度削除して新しく作成し直す必要があります。

Google 広告 > リードフォーム表示オプションを追加 > リードフォームの作成

リードフォーム表示オプションは、ランディングページに遷移しないのでユーザーに伝えられる情報量が限定される分、その限られた情報の中でいかに訴求するかが重要になります。

たとえば、資料請求用のリードフォームの場合、そのフォーム内に情報が少なく、どんな資料をもらえるのかがわからないと請求しにくいですよね。

ユーザーが欲しいと思う情報やフォーム送信をすることでユーザーが得られるメリットをしっかりと入れ込むようにすると、十分にリードフォーム表示オプションを活用できるのではないでしょうか。

右側のプレビューでは設定内容がどのように表示されるかを随時確認することができます。ユーザーからの見え方を意識して作成すると良いでしょう。

リードフォーム表示オプションも、通常の広告と同様に Google の広告掲載のポリシーとガイドラインにもとづいた審査があります。審査が承認されれば、ついにリードフォーム表示オプションの配信が開始されます。

コンバージョンの確認とデータのダウンロード

フォーム送信がされたら自動的にコンバージョンが作成される仕組みになっています。そのため、自分でコンバージョンの設定をする必要はありません。

パフォーマンスを確認できる画面で、「分割」→「コンバージョン」→「コンバージョンアクション」の順にクリックをしていくとコンバージョンの内訳が見られます。コンバージョン名が「Lead form – Submit」というものがフォーム送信のコンバージョンです。

Google 広告 > 分割 > コンバージョン > コンバージョンアクション「Lead form – Submit」

リードフォーム表示オプションで送信されたリード情報は、管理画面上から CSV ファイルでダウンロードできます。

リード情報の保管期間は30日間となっていて、30日を過ぎるとデータが消えてしまうので注意が必要です。

ダウンロードの仕方は「サマリー形式で表示」と「テーブル形式で表示」の2パターンあるので、やりやすい方法でダウンロードしましょう。

まず左側のメニューから「広告と広告表示オプション」の「広告表示オプション」をクリックします。

サマリーの形式で表示する(右上にあるマークの「SUMMARY」が青くなっている)場合は、下にスクロールすると「リードフォーム」のプレビューが出てきます。

「リードをダウンロード」の下にある「CSV」をクリックするとデータがダウンロードできます。

Google 広告 > 広告表示オプション > リードフォーム > 任意のリードフォームの「CSV」

次に、テーブルの形式で表示する(右上にあるマークの「TABLE」が青くなっている)場合です。右上にある青い文字の「広告表示オプション」の下に「すべて」と書かれたタブをクリックします。

表示オプションが一覧で表示されるので「リードフォーム」をクリックすると、作成したリードフォームが一覧で出てきます。

先ほどと同様に「リードをダウンロード」の下にある「CSV」をクリックするとデータがダウンロードできます。

Google 広告 > 広告表示オプション > リードフォーム > 任意のリードフォームの「CSV」

Facebook広告のリード獲得広告との違い

最後に Facebook の「リード獲得広告」との違いを参考までに説明します。それは検索キャンペーンでリードフォーム表示オプションを使用した際にターゲットできるユーザーの違いにあります。

Facebook 広告は基本的に Facebook または Instagram を見ているユーザーに対して広告が配信されるので、「特定の何かを探している」という状態ではないユーザーがほとんどです。

反対に Google 広告の検索キャンペーンで表示されるリードフォーム表示オプションは、「検索」という行動をおこしているユーザーに対して表示できます。

すでに特定の何かを探して情報収集をしているユーザーは、資料請求やお問い合わせなどの行動をしてくれる可能性が高いので、検索をしているユーザーとそうでないユーザーとでは、やはり前者の方がコンバージョンしやすいといえます。

Google で検索しているユーザーに表示できるというのは、Facebook のリード獲得広告にはない、リードフォーム表示オプション特有の強みといえます。

一方、デメリットとして先述したように、フォームのカスタマイズの自由度は Facebook のリード獲得広告の方が勝っています。

まだベータ版の表示オプション機能なので、今後さらにカスタマイズの自由度が上がるようなアップデートもあるかもしれません。

リードフォーム表示オプションで質の良いリードを獲得しましょう

リードフォーム表示オプションの基本的な情報から、メリット・デメリットまでお伝えしましたが、この表示オプションの一番の魅力はやはり検索ユーザーにリードフォームを表示できるという点かと思います。

検索ユーザーであれば購入や成約につながりやすい、つまり質の高いリードを獲得できる可能性が高いので、これまで Facebook など他媒体でリード獲得の施策をおこなってきたけどいまひとつ成果が出なかったという方などに特におすすめです。

もちろんこれまで多媒体でリード獲得施策の成功事例がある方にとっても、さらなる成果向上が期待できるのではないでしょうか。

その他 Google 広告の表示オプションについて詳しくまとめた記事はこちらになります。自社の商品やサービスに合わせて是非ご活用ください。

Google広告表示オプションとは?全10種の特徴や規定、設定方法を解説

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