運用型広告

10年教えて分かった、コンバージョンポイントの考え方(応用編)広告の目的を決めるときに一番大切なこととは?

Google 広告や Yahoo! 広告を配信する際に考えるのが流入後のコンバージョンポイントです。コンバージョンの定義は様々ありますが、Google 広告では以下のように定義づけられています。

ユーザーが広告を操作し(テキスト広告のクリックや動画広告の視聴など)、その後で広告主様にとって価値ある特定の行動(サイトでの商品購入や、スマートフォンでの問い合わせなど)に至ること

コンバージョンとは|Google 広告ヘルプ

この定義をもとに Google 広告を運用するときに、コンバージョンを何に設定すればいいのかを解説していきます。この記事では商品・サービスによってコンバージョンポイントはここにすべきというわけでなく、あくまで基となる考え方を丁寧に説明していきます。

最終的な目的は何か?広告を出す本当の目的を意識する

コンバージョンを獲得するために運用型広告を出すとき、常に意識してほしいのは自社が求める本当の目的につながっているかです。

コンバージョンが最終的な目的ではありません。コンバージョンの先には、成約や売上(利益)がありますよね。このコンバージョンポイントが「成約に導くことができるか?」、「売上が上がるか?」を常に意識しましょう。

いまのコンバージョンを変更するときも、最終的な目的を意識することは大事です。たとえば、弊社のディスプレイ広告プロフェッショナル養成講座の場合、広告を出して獲得するコンバージョンにしているのは「資料請求」です。

ただ、最終的な目的は、「講座の申し込み」です。この場合「資料請求から広告を出す本当の目的である、申し込みにつなげる仕組み」を作らなければなりません。

つなげる仕組みのためにできるのが、資料請求した人にメールでフォローすることです。弊社は、資料請求された方にメルマガを出し、その中で養成講座の案内をしています。

どんな広告でも、「最終的な目的」を忘れてはなりません。常に、目的意識をもって広告の仕事に挑みましょう。

広告配信システムの観点で大事なのはコンバージョンの「数」

広告配信システムの観点でコンバージョンを考えるとき、意識したいのは機械学習です。機械学習を使うと、広告の成果を向上させ、広告運用の業務を効率化することが期待できます。

機械学習は、AI(人工知能)を構成する要素のひとつです。AI を一言でいうと、「人がおこなう仕事を自動化する技術」です。それを実現する手法のひとつが機械学習です。

機械学習が得意とする仕事のひとつが、入札単価を最適化すること。機械学習は、広告が出る状況に合わせて適切な入札単価を調整することを課せられています。

そこで機械学習が求めるのは「コンバージョンの数」です。Google 広告は、「1ヶ月以上の長い期間に30回以上のコンバージョンを獲得していることが推奨」と言っています。

Google 広告をはじめとした媒体が求めるコンバージョンの数からすると、「購入」や「問い合わせ」のコンバージョンでは、求める数をクリアするのは難しいことがあります。

コンバージョンのハードルが高いと、発生するコンバージョンの数は少なくなる傾向です。その場合、機械学習が求める数を獲得できそうなコンバージョンを考えましょう。そこで検討できるのは、マイクロコンバージョンを追加することです。

マイクロコンバージョンの取り扱いには注意!コンバージョンが売上につながっているのか?

マイクロコンバージョンは、購入や問い合わせなどのコンバージョンの「手前(途中)にあるポイント」をコンバージョンにすることです。

本来のコンバージョンの手前のポイントで計測をするため、コンバージョンの数は増えます。マイクロコンバージョンを追加すると、獲得できるコンバージョンの数が増えるため、コンバージョンの数を求める機械学習にとってはよいわけです。

ただ、マイクロコンバージョンが本当に取りたいコンバージョンにつながっているか?は検証しなければなりません。マイクロコンバージョンが増えても、本当に増えてほしい購入や問い合わせの数が増えているとは限らないからです。

私自身、マイクロコンバージョンを選択して失敗したことがあります。失敗した案件は、検索キーワード広告プロフェッショナル養成講座のお申し込みを増やすことです。

講座で取りたいコンバージョンは、「講座の申し込み」ですが、本当に取りたいコンバージョンだけにすると、月に獲得できるコンバージョン数は多くて10件から15件ほどです。

そこで、申し込み完了後に表示されるページの手前のポイントとなる、「申し込みフォームの表示」のマイクロコンバージョンを作成しました。

結果、コンバージョンの数は増加。月に100件以上になりました。ただ、マイクロコンバージョンは増えたのですが、本当に取りたいコンバージョンである申し込みの数はあまり変わらなかったのです。

この場合、機械学習がマイクロコンバージョンの結果をもとに広告を最適化しても、それが本当に取りたいコンバージョンからすると望ましいとはいえなくなります。

そのため、マイクロコンバージョンを選んだら、「本来取りたいコンバージョンにつながっているか?」は必ず検証しましょう。本来のコンバージョンの手前だからといって、そのポイントを安易にコンバージョンにしても、期待する成果につながらないこともあります。マイクロコンバージョンの取り扱いには注意しなければなりません。

コンバージョンの質と量で迷うとき、選ぶのはどっち?

コンバージョンは、量を求めると質が悪くなり、質を求めると量が少なくなる傾向があります。

たとえば、住宅建築ビジネスの場合。コンバージョンの候補になるのが、ショールーム予約・資料請求・問い合わせとします。質を求めるときは、選択するコンバージョンを「ショールームの予約」に絞るとよいでしょう。

広告を出して集客した人を成約に導くことを考えると、「資料請求した人」よりも、「ショールーム予約した人」の方が成約まで至る可能性は高くなると考えるためです。

ただ、質を考えてコンバージョンを絞ると、目標とするコンバージョンの数を達成するのが難しくなることがあります。

質と量のバランスの視点で考えたいのは、本当に取りたいコンバージョンだけではなく、他のコンバージョンも用意することです。

住宅建築ビジネスの例でいうと、「資料請求」また「問い合わせ」をコンバージョンに追加することを検討できます。とくに、はじめて広告を出される方は、質にこだわりすぎないのがオススメです。

広告をはじめて出すときに大事なのは、コンバージョンの獲得という結果を出すことだと考えます。はじめから、ハードルが高いコンバージョンだけに絞るのはオススメできません。

また、質にこだわってコンバージョンを選んだときの問題であるのが、成果が出ない原因がひとつ増えることです。

コンバージョンしないときの理由はいろいろあります。検索連動型広告であれば、「選択したキーワード」「広告文」「入札単価に設定した金額」など。そんな原因のひとつになるのが「選択したコンバージョン」です。

コンバージョンしない原因を追求するとき、原因が少ない方が問題解決しやすくなります。質にこだわったコンバージョンはハードルが高くなる傾向です。

ハードルが低いコンバージョンがあれば、原因の「選択したコンバージョン」を排除することができます。

質か?量か?どちらを重視するかは、ターゲットや目標にもよりますが、最初は、質を重視しすぎないのがオススメです。コンバージョンの候補が複数あって迷うときは、コンバージョンの数を獲得できそうな方を選ぶとよいです。

または、複数をコンバージョンの対象にしましょう。いずれにせよ大事なのは、まずコンバージョンの数を獲得できる環境をつくることです。

本来の目的にあったコンバージョンを決めよう

広告における成果があがっているかを確認するときに、コンバージョンの獲得が目的になっていないかを考え直すことも広告運用の際に重要になってきます。

広告運用をおこなっている以上、広告クリエティブを再考したり、配信キーワードを追加・変更・除外したりすると思います。ですが、広告経由で流入したお客様がコンバージョンしていない理由はそれだけではありません。

この記事で説明した考え方をもとに、自社のコンバージョンポイントを再度設定し直すことも必要かもしれません。広告とランディングページは常にセットで考え、お客様に寄り添い最適なものを準備しましょう。

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この記事を書いた人

石川 優二

石川 優二

執行役員/インハウス支援室長

全国400社以上の研究会員の運用型広告・マーケティングコンサルティングを担当。養成講座では500人以上を教育。コンサル・講師・執筆業から、広告運用代行、ホームページ制作、システム開発まで担当。自社ビジネス成長のための製品開発、販売をする実践家でもある。自他ともに認める変わり者。徳島県出身。

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