Web 広告代理店に広告の配信や運用、管理をお願いするときに明確にここにお願いしようと思っている代理店はありますか?ランキングや「おすすめ何選」と記載があるサイトを見ても、実際に選ぶとなると予算や代理店ごとにできることや、手数料などさまざまな条件を考えないといけないので、やはり難しいかと思います。
この記事では、Web 広告業界をあまり知らない方に向けて、代理店の種類や基本業務、自社にマッチする代理店の見分け方をまとめました。
Web 広告代理店選びの前に、基本的な3分類と何を依頼できるのかを理解しておきましょう。
一口に Web 広告代理店といっても、大きく分けて総合代理店と専門代理店、ハウスエージェンシーの3つがあり、取り扱う広告に違いがあります。
総合代理店 | Web 広告やマスコミ4媒体、電車内広告など幅広い |
専門代理店 | 特定の Web 広告の手法や業界に特化 |
ハウスエージェンシー | グループ会社内の広告を専門で取り扱う |
まずはそれぞれの特徴を理解し、どの分類の代理店に依頼するかを決めましょう。
総合代理店は、Web 広告だけではなくテレビやラジオ、新聞、雑誌といったマスコミ4媒体から、街頭にあるビル広告、電車内広告など幅広い広告を取り扱っています。
複数の広告プラットフォームを横断した戦略を展開できるため、総合的なマーケティング戦略が必要な企業に適しています。
専門代理店は、特定の Web 広告の手法や業界に特化しています。例えば、リスティング広告や SNS 広告、不動産やクリニック系など、さまざまな領域に特化しています。
はじめて Web 広告で集客するのであれば、顕在層の獲得に特化したリスティング広告からスタートすることがおすすめです。
ハウスエージェンシーは、鉄道会社や新聞社などの子会社でグループ会社内の案件を専門で取り扱う代理店です。基本的にグループ外の企業から Web 広告の代行を依頼することはできません。
ただ電車内広告などの広告枠を販売していることがあります。
Web 広告代理店は組織の規模に関わらず、基本的な業務内容に大きな違いはありません。以下に Web 広告代理店の基本的な業務をまとめました。依頼したい内容とズレがないか確認しましょう。
※ 実際の業務内容は代理店によって異なるので問い合わせ時や打ち合わせの場でも確認しましょう。
業務内容 | 詳細 |
---|---|
広告戦略戦術立案 | |
広告クリエイティブ作成 | |
広告アカウント構築と配信 | |
運用結果の分析、 改善施策の提案 | |
レポーティングおよび報告 |
ここからは、Web 広告代理店を選ぶ際に、自社にマッチした代理店を見分けるための確認ポイントを以下の3つの観点から紹介します。
広告運用体制の観点では窓口担当者とリソース、サービス提供範囲を確認しましょう。
窓口担当者が運用担当者なのか営業担当者なのかを確認しましょう。どちらがいいとは一概には言えませんが、どちらもメリットとデメリットはあります。問い合わせた代理店がどのような体制なのか、デメリットをどう克服しているのかを確認しましょう。
運用担当者が窓口の場合のメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット | 広告配信内容を一番理解しているだけでなく細かい部分まで議論でき、施策の対応も早い |
デメリット | 打ち合わせに時間を使ってしまい広告運用のリソースが削られてしまう可能性がある |
営業担当者が窓口の場合のメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット | 運用担当者が広告運用に集中できる |
デメリット | 営業が広告配信状況の詳細まで把握できていなかったり、運用担当者への伝達不足から打ち合わせで決まった内容とズレた設定になる可能性がある |
広告運用者一人あたりの担当案件数を確認しましょう。案件の規模によっても変わりますが、目安として7件前後であればそれぞれの案件で細かい分析や新規施策の検討に充てる時間をしっかりとれます。
代理店によっては広告の入稿や設定などを専門でおこなうオペレーションチームを設置し、運用者が分析や施策立案に十分リソースを割ける体制を整えている会社もあります。このようなオペレーションチームがあるかも確認しておくとよいでしょう。
Web 広告代理店に依頼する際の手数料率は広告費の20%が一般的です。その手数料内でのサービス提供範囲を確認しておきましょう。
基本的な業務内容以外にも、ランディングページの制作や改善提案など、代理店によってサービス提供範囲はさまざまです。広告用バナーの制作では1枚あたりの料金設定や、手数料内で制作できる数が決まっていることもあります。
問い合わせや打ち合わせ段階で、求めるサービス提供範囲とズレがないか確認しましょう。その代理店だけでは対応できなくとも、協力会社を紹介してくれる場合もあります。
ノウハウと実績の観点では最新情報をキャッチしているかと類似業界の実績、顧客インタビューを確認しましょう。
Web 広告に関する最新技術やトレンドに精通している代理店であることを確認しましょう。広告媒体の知識が豊富にあれば、成果が悪化しても次の施策をすばやく立案して実行できます。
広告運用のスキルは属人化しやすいため、ノウハウが誰かに偏ってしまわないことが重要です。社内で勉強会のような成功事例や最新の広告に関する情報を共有し合う環境があるとよいでしょう。
新しい機能が必ず成果を出すとは断言できませんが、コンペなどを通じて最新の情報をキャッチできているかなどを確認しましょう。
類似の業界やビジネスモデルの実績があれば過去の勝ちパターンから精緻なシミュレーションを出せたり、初動から成果を期待できたりするのでぜひとも確認したいポイントです。
また、Web 広告で成果を出すうえで大切なサービス理解やターゲットの把握も速いので、スムーズに広告配信できるでしょう。
広告代理店の評判を知るには実際に依頼したことのある人に聞くのが最適ですが、もう一つの確認方法として顧客インタビュー記事を見ることをおすすめします。
記事内では、どのようなサービスを扱っているのかや、その代理店に依頼した決め手は何か、どのような点がクライアントから評価されているのかなどの情報が分かりやすくまとめてあります。
自社と同じような悩みを持つクライアントの課題を解決してきた代理店であれば、安心して検討できるかと思います。
コミュニケーションの観点では頻度と方法、成果確認の仕組みを確認しましょう。
定例会以外で、代理店とコミュニケーションをとる方法を確認しましょう。
基本的に、広告配信結果を報告する定例会は月に1、2回です。そのため、定例会のないタイミングでレポート内容や広告配信状況に関する質問などが出た際に、担当者に直接質問できるかどうかは重要になります。
Web 広告はリアルタイムで動きがあるので、クライアントと代理店との連携が重要です。メールや電話だけではなくチャットツールを利用できれば、素早いコミュニケーションが取れるため PDCA を早く回せるでしょう。
定例会の頻度を増やしてしまうと、定例会に向けたレポーティングに時間をとられてしまいます。日々のコミュニケーションがとれれば必ずしも高頻度で実施する必要はないですが、希望する回数があれば相談してみましょう。
毎日の成果が確認できるようなシートやツールを共有してくれるかも確認しましょう。
Web 広告は毎日数値が変化しますがクライアント側で常に数値をチェックすることは現実的ではありません。それでも、成果が悪化した際には迅速に対応する必要があるため、依頼主側でも自由なタイミングで成果を確認できる仕組みがあるかは要チェックです。
Web 広告代理店の数は思っている以上に多いです。それぞれ規模や体制、扱える広告媒体などさまざまです。代理店の数が多すぎるが故に、調べることが面倒でなんとなく営業をかけられたからなどの感覚的なもので代理店を選ぶことはおすすめしません。
記事内でお伝えしたことなどを踏まえてマッチする代理店を選ぶことができれば、ビジネスの成功の可能性は高くなります。
はじめからここだと一つに決める必要はなく、さまざまな代理店にコンペなどを通じて提案を受け、その中で上記の内容の項目を比較してみましょう。そうすることで自社にとって、よい代理店を見つけることができるかと思います。
広告運用 コンサルタント
入社は2022年5月。前職では士業の経営コンサルティングに従事し、広告やマーケティングについて学ぶ。 目標を達成するための効果的なターゲティングを行うことが得意。綺麗な川が流れる川の近くでするBBQが好き。
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