18歳から27歳の、いわゆる「Z 世代」を中心に人気の BeReal は、2024年から広告サービスを開始しました。
ただ「BeReal に広告を出せることは聞いたけど、詳細がわからない」や「広告を出しても本当に効果があるのか?」と感じているマーケティング担当者や広告代理店運用者の方も多いと思います。
この記事では、BeReal 広告の仕様から配信手順を紹介します。10代や20代への新たなアプローチを模索している方やクライアントへの提案材料を探している方はぜひご覧ください。
記事の内容や画像については、お問い合わせした媒体資料より一部引用しております。
お問い合わせ方法に関してはBeReal広告の公式からメールでお問合せし、資料をご提供いただきました。
BeReal はリアルタイムで撮影し無加工のまま写真を共有できるので「ありのままの自分」に特化した SNS と言われています。
写真を撮るとインカメラに自撮りの画像、アウトカメラにその場の風景が映し出されます。毎日ランダムな時間に通知が届き、撮影した写真を2分以内に投稿する必要があります。
また、BeReal はフィルターや加工機能は一切なく、その瞬間のリアルな日常を共有するのが醍醐味です。
BeReal の主なユーザー層は、10代後半から20代前半の Z 世代と呼ばれる年齢層がメインです。
約50%の若年層(13歳から24歳)が使用している TikTok のユーザー層と似ていますが、SNS としては何が違うのか。以下に TikTok との機能面やユーザーの利用目的などの違いをまとめました。
特徴 | TikTok | BeReal |
---|---|---|
コンテンツ | エンターテインメント、 トレンドに沿った短尺動画 |
日常のリアルな瞬間を 画像で共有 |
ユーザー層 | Z 世代が中心 増えている |
10代後半から20代の Z 世代が中心 |
Z 世代の割合 | 47% | 83% |
月間アクティブユーザー数 (日本) |
3,300万人 | 500万人 |
利用目的 |
特に利用目的を見てみると TikTok は暇つぶしや情報収集、そして動画投稿などで幅広いユーザーにリーチするのに対し、BeReal は友人間で共有するため、TikTok よりも親密なコミュニティの中でリアルな繋がりを重視する目的で使用されています。
BeReal 広告とは、先ほど紹介した BeReal の投稿の間に画像や動画フォーマットの広告を配信できるサービスです。年齢や性別、地域、OS でのターゲティングを利用して配信できます。
BeReal 広告はオーガニックの投稿と比べてみると、広告であることを表す「Sponsored」の文言や「Learn more」といった CTA ボタンがついているのが特徴です。
主なユーザー層は10代後半から20代前半のいわゆる「Z 世代」で、BeReal の「ありのまま」を共有するという特性から、過度な演出のない自然で親近感のある広告がユーザーに受け入れられやすい傾向があります。
そのため BeReal に広告を出稿する際には、BeReal の雰囲気に溶け込むような自然で親近感のある広告のほうがユーザーにも受け入れられやすいでしょう。
以下のマクドナルドの BeReal 広告のようにハンバーガーやポテトなど食べている様子をそのまま撮っていることで、自然でリアルな雰囲気を感じることができると思います。
BeReal はランダムな時間に通知が届き、作り込んでいない画像や動画を共有する SNS であるため、このように広告も過度な演出や作り込まれた表現をしないことが重要です。
BeReal は TikTok などのほかの SNS に比べてユーザー数も少なくリーチできるユーザー数も少ないですが、だからこそ配信するメリットも多くあります。具体的には以下の3つが挙げられます。
BeReal で広告を出してみるか迷っている方はぜひ確認してみてください。
BeReal は TikTok などのほかの SNS に比べてユーザー数が少なく普及途中といえます。
一方で、普及途中で比較的新しい SNS なので、現在 BeReal を利用しているユーザーはトレンドに敏感であると考えられます。
したがって、BeReal に配信することでトレンドに敏感なユーザーへリーチできます。
日経クロストレンドによると、BeReal は2024年に広告事業を展開し、まだ1年も経っていない新しい媒体です。
そのため、BeReal に広告を配信している企業が少なく BeReal のユーザーにいち早く広告でアプローチできるメリットもあります。
あくまで推測にはなりますが、今後 BeReal 広告を配信したい競合が増えてくれば費用が上がったり、配信機会が少なくなる可能性が出てきたりするため、競合の少ない今はチャンスといえます。
昨今では、UGC といったユーザー視点でのコンテンツが注目を集めており、マーケティングにおいて重要と言われています。
UGC とは
UGC とは、User Generated Content の略称で、ユーザー自身が生み出したコンテンツを指します。具体的には Twitter での飲食店のレビューや口コミの投稿や Instagram での旅行先での様子を写したストーリーズなどがあります。
UGC が生まれやすい TikTok 広告とは?惹き込まれる広告の特徴と広告枠の種類|キーマケのブログ
Instagram や TikTok でも UGC を活用したユーザー視点での訴求方法があり、BeReal は「ありのままを表現する」という媒体の特性上、以下のマクドナルドの広告のように、実際に食べているような画像を入れておくことで、自然にユーザーにアプローチできます。
現在、BeReal 広告で配信できる広告メニューは特定の期間に対して広告枠を買い取る「純広告」のみです。Instagram 広告のように、日予算や成果に応じて配信設定を調整できる「運用型広告」のメニューはありません。
具体的には以下の2つのフォーマットで配信できます。
ここでは、費用や配信期間、配信ボリュームを紹介します。どのメニューで配信してみたいか、一緒に考えていきましょう。
「テイクオーバー」は全てのユーザーに広告を配信できるメニューです。
このメニューは大量のリーチを獲得できるため、ブランド認知などでとにかく多くのユーザーに広告を出したい場合におすすめです。
ただし、1日に500万円以上の費用が必要なため出稿ハードルがかなり高いメニューです。
メニュー | Max TakeOver |
Takeover7 | Takeover5+BeReal.ASK |
---|---|---|---|
広告枠 | 全て | 最初の7広告枠 | 最初の5広告枠 |
費用 | 1,500万円/日 | 1,000万円/日 | 500万円/日 |
配信期間 | 1日 | 1日 | 1日 |
想定 インプレッション |
5,000万 | 2,300万 | 1,250万 |
「バランスリーチ」はインプレッション単価(広告が1,000回表示されるごとにかかる費用)を固定し、インプレッション課金形式で多くのユーザーにリーチできるメニューです。
費用は最低250万円からと「テイクオーバー」よりも安く、期間も任意で設定できるため、BeReal 広告の検証をしたい場合や一定期間で継続的にユーザーにリーチしたい場合におすすめです。
メニュー | バランスリーチ |
---|---|
広告枠 | – |
費用 | 最低250万円から |
配信期間 | 任意で設定 |
想定インプレッション | – |
BeReal 広告のターゲティング項目は以下の4つとまた、現状は実装されていませんが、興味関心ターゲティングも実装される予定です。
今回は現在設定可能な以下の4つについて紹介します。
BeReal 広告では、1歳単位でターゲットの年齢を指定できます。
BeReal ではユーザー登録時に生年月日の入力が必須のため、そのデータに基づいて精度の高いターゲティングができます。
しかし、現在の BeReal はそもそも20代前後の若年層がほとんどのため、意図的に10代のみに配信したい場合などを除いては、年齢ターゲティングを活用できる機会は少なそうです。
性別の指定ができますが、BeReal 広告は現状多くのユーザーにリーチするためのメニューしかないため、性別を制限することでリーチも大きく減少してしまいます。
そのため女性向け商品など、特定の性別のみがターゲットになるもの以外は設定しないほうがよいでしょう。
都道府県単位での設定ができます。
特定の地域を対象にしたサービスや、特定地域を対象に認知を獲得したい場合は有効活用できます。
Android や iOS といった OS を指定し配信することも可能です。
iPhone を使用しているユーザー向けの商品(iPhone アクセサリーなど)やアプリの認知獲得を目的とした配信で有効です。
Bereal 広告は以下のようなパーツから成り立っています。ここではそれぞれのパーツの入稿規定をまとめているので、入稿前に確認し準備しましょう。
クリエイティブ | サイズ、条件など |
---|---|
ロゴ |
|
バックカメラ (外カメラ) |
(720px × 1,280px または1,080px × 1,920px) |
フロントカメラ (内カメラ) |
(720px × 1,280px または1,080px × 1,920px) |
テキスト |
|
BeReal 広告には特有のメリットがある一方で、注意点が3つあります。注意点をしっかりと確認し、意図しないトラブルにつながらないようにしましょう。
BeReal 広告を配信する際には、広告代理店経由での手続きが必要です。
そのため、配信を検討したい場合はまずは広告代理店に BeReal 広告を配信したい旨を相談しましょう。
BeReal 広告のメニューでも紹介したように、現状の BeReal 広告の最低出稿額は250万円からで、メニューによっては1日1,000万円と非常に高額です。
そのため、テスト配信をしたい場合には向いていないため、明確な目的を持って配信をしましょう。
BeReal 広告は現状コンバージョン計測ができません。
そのため、広告を配信したことによる直接効果は計測できないため、あくまでも商品やサービスを多くの人に知ってもらいたい場合の認知施策での活用が推奨されます。
また、BeReal 広告には広告管理画面がなく、配信後に媒体から「インプレッション」「クリック率」「動画完全視聴率」のレポートが共有される形式で、確認できる数値も少ないです。
したがって、配信前にどういった目的で配信したいかを明確にすることが重要です。
BeReal の広告面は、Google 広告のレスポンシブディスプレイ広告から配信されるケースも確認できています。
実際に、キーワードマーケティングでも一部の Google 広告アカウントを見てみると、BeReal 面に対して広告が配信されていました。
Google 広告に対して配信されるといった公式のアナウンスはありませんが、2024年10月以降で露出が増えているような挙動があるため、BeReal の広告枠に対して、何かしらの調整がされている可能性はあると思います。
もし Google 広告を配信中の方は、一度ディスプレイ広告の配信プレースメントを確認してみるとよいかもしれません。
確認する手順としては、Google 広告のキャンペーンの画面で「広告が表示された日時と場所」を選択します。
その後、画面上部の「広告が表示された場所」を選択したうえで、フィルタでプレースメントを選択し「BeReal」を含ませるように絞り込みます。
BeReal 広告は Z 世代を中心とした若年層にブランドの魅力を伝えることができる、新しいマーケティングチャネルです。
BeReal 広告自体はまだリリースされたばかりでメニューも少ないため、一歩踏み出しにくいこともあると思います。
しかし、今後さまざまなアップデートで配信の幅が広がる可能性もあるので、BeReal 広告の動向を見つつ広告の配信を検討することで、新たな顧客の開拓やブランド認知の向上につなげることができるかもしれません。
新規媒体である BeReal 広告の今後にも注目し、自社のマーケティング施策に役立ててみましょう。
広告運用 コンサルタント
2020入社。大学でマーケティングを専攻→キーマケに入社し広告事業部に配属される。配属後2ヶ月で動画広告作成に携わる等、検索やディスプレイ広告以外も勉強中。趣味はギターと温泉。特に冬の露天風呂は至高。
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