運用型広告

ビューアブルインプレッションとは?各媒体の定義を正しく理解し、分析と改善提案に活用しよう

ビューアブルインプレッションという指標をご存知でしょうか?

耳にする機会はあまりない単語ですが、Yahoo! ディスプレイ広告のリニューアルで、フリークエンシーキャップがビューアブルインプレッションベースになったという話で、この単語を目にした人もいるかもしれません。

ビューアブルインプレッションについて知っておくと、分析方法や提案の幅が広がるので、この機会に理解しておきましょう。

今回は、主に Google ディスプレイ広告・Yahoo! ディスプレイ広告のビューアブルインプレッションについて解説します。

ビューアブルインプレッションとは

ビューアブルインプレッションとは、ディスプレイ広告の表示回数に関する指標で、ユーザーの目に見える範囲に表示されたインプレッションを意味します

管理画面上では、Google は「視認範囲の表示回数」、Yahoo! は「ビューアブルインプレッション数」という名前になっています。

ビューアブルインプレッションが登場した背景

従来、アドネットワークや DSP では、表示回数1,000回ごとに広告費を支払うインプレッション課金(CPM課金)という課金方式が主流でした。

しかし、インプレッションに対しての課金では、ユーザーが目にしていないインプレッションに対しても広告費を払うという効率の悪さや、不正にインプレッション数を増やして広告費を水増しする不正などが問題になっていました。

このことが広告主の不満になり、これに対応するためにビューアブルインプレッションという指標と、それを基準のとしたビューアブルインプレッション課金(vCPM課金)が登場しました。

ビューアブルインプレッションの定義

ビューアブルインプレッションがカウントされる条件は細かく定義されています。媒体や広告タイプによって少し異なるので、しっかり理解しておきましょう。

Google

  • 静止画の場合、広告面積の50%以上が画面に連続で1秒以上表示されたとき
  • 動画の場合、広告面積の50%以上が表示され、2秒以上の継続再生があったとき

Yahoo!

  • 静止画も動画も、広告面積の50%以上が画面に連続で1秒以上表示されたとき

インプレッションとの違い

Google ディスプレイ広告の「表示回数」、Yahoo! ディスプレイ広告の「インプレッション」は、ユーザーから見えない部分に広告が表示された場合でも1回としてカウントされます。

つまり、ビューアブルインプレッションのほうが、よりユーザーに見られた回数に近い指標といえます。

以下の図を例に説明すると、広告面積が50%以上表示されている広告は「広告1」しかないので、ビューアブルインプレッションは1回になります。

インプレッションは広告面積が50%以上表示されていなくてもカウントされるので、3回となります。

画像引用元:Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)スタートガイド|Yahoo!JAPAN マーケティングソリューション から引用し一部加工

Facebookはインプレッション=ビューアブルインプレッション

Facebook 広告の管理画面の「インプレッション」の指標は、Google・Yahoo! のビューアブルインプレッションと同義となっています。

視認範囲外の表示を含んだインプレッションをカウントできる指標はありません。また、ビューアブルインプレッションがカウントされる条件は公開されていませんでした。

管理画面の指標と確認方法

ここからは、ビューアブルインプレッションに関連する指標の解説と、管理画面上でデータを確認する方法を説明します。

ビューアブルインプレッションにかかわる指標

Google と Yahoo! の管理画面上で、ビューアブルインプレッションとそれにかかわる指標を確認できます。

その中から一部を抜粋して、各媒体での名称と言葉の意味を解説します。指標の定義を理解し、必要に応じて確認するデータを使い分けられるようにしておきましょう。

GoogleYahoo!詳細
視認範囲のインプレッションビューアブルインプレッション数広告がユーザーの視認範囲に表示された回数
視認範囲のクリック率ビューアブルクリック率ユーザーが視認範囲に表示された広告をクリックした割合
計算式はクリック数 ÷ 視認範囲のインプレッション(ビューアブルインプレッション数) × 100
測定可能なインプレッションメジャードインプレッション数ビューアブルインプレッションの測定が可能なインプレッションの回数
一部の掲載面ではビューアブルインプレッションを測定することができない
測定可能率メジャードインプレッション測定率インプレッションのうち、測定可能だったインプレッションの回数の割合
計算式は、測定可能なインプレッション(メジャードインプレッション数) ÷ インプレッション数 × 100
視認可能率ビューアブルインプレッション率測定可能なインプレッション(メジャードインプレッション数)に対する視認範囲のインプレッション(ビューアブルインプレッション数)の割合
計算式は、視認範囲のインプレッション(ビューアブルインプレッション数) ÷ メジャードインプレッション数 × 100

Google での確認方法

管理画面の「表示項目の変更」から各項目を追加することで、データを確認できます。管理画面のデータテーブルの上の「表示項目」から「表示項目の変更」を選択します。

Google 広告管理画面 > キャンペーン > 表示項目 > 表示項目の変更

次に「視認性」というカテゴリーの中にある指標にチェックを入れます。

Google 広告管理画面 > キャンペーンの表示項目の変更 > 視認性

Yahoo! ディスプレイ広告での確認方法

管理画面の「表示項目を編集」から各項目を追加することで、データを確認できます。管理画面のデータテーブルの上の「表示項目」から「表示項目を編集」を選択します。

Yahoo! 広告管理画面 > 全てのキャンペーン > 表示項目 > 表示項目の編集

「基本情報」というカテゴリーの中にある「ビューアブルインプレッション数」にチェックを入れます。

Yahoo! 広告管理画面 > 広告グループ一覧の表示項目を編集 > 基本情報 > ビューアブルインプレッション数

「ビューアブル」というカテゴリーの中にある指標にチェックを入れると表示可能になります。

Yahoo! 広告管理画面 > 広告グループ一覧の表示項目を編集 > 基本情報 > ビューアブルインプレッション数 > ビューアブル

媒体ごとのビューアブルインプレッション率の傾向

弊社が運用しているアカウントのビューアブルインプレッション率を分析してみたところ、Yahoo! ディスプレイ広告より Google ディスプレイ広告のほうがビューアブルインプレッション率が高いという傾向が見られました。

商材 媒体 メジャードインプレッション数 ビューアブルインプレッション数 ビューアブルインプレッション率 クリック率
toC Google ディスプレイ 10,993,961 5,594,180 50.9% 0.43%
Yahoo!ディスプレイ 56,882,526 11,483,269 20.2% 0.10%
252.1% 430.0%
toC向け商材で実際に配信した結果を参考に作成したイメージ
商材 媒体 メジャードインプレッション数 ビューアブルインプレッション数 ビューアブルインプレッション率 クリック率
toB Google ディスプレイ 1,123,283 582,270 51.8% 0.24%
Yahoo!ディスプレイ 5,882,058 1,703,882 29.0% 0.07%
178.9% 342.9%
toB向け商材で実際に配信した結果を参考に作成したイメージ

一般的に Yahoo! ディスプレイ広告より Google ディスプレイ広告のほうがクリック率が高くなることが多いのですが、ビューアブルインプレッション率の差がこの一因になっていると考えられます。気になった方はぜひ自分のアカウントでも確認してみてください。

ビューアブル単価の確認・改善や成果悪化時の要因分析にビューアブルインプレッションを活用しよう

ビューアブルインプレッションに関する指標は、インプレッション課金かそうでないかによって重要度が変わります。それぞれのケースごとに活用例を紹介します。

インプレッション課金の運用なら、ビューアブル単価の確認・改善に役に立つ

インプレッション課金で運用している場合は、ビューアブルインプレッション率が成果に影響するので、この指標は一度確認しておくべきでしょう。

広告がユーザーに見られた回数と単価をより正しく把握しよう

広告の成果地点は、商品を認知してもらうこと、広告をクリックしてもらうこと、サイトに流入してコンバージョンしてもらうことなど様々ですが、いずれにしてもまずユーザーが広告を見ないことには達成できません。

なので、「ユーザーが広告を目にした回数」をより正しく把握できるビューアブルインプレッションが重要になります。

インプレッション単価は100円だけど、ビューアブルインプレッション単価では200円で、ユーザーが広告を見る単価は想定していた金額の倍だった、ということもあり得ます。

広告費 インプレッション数 インプレッション単価 ビューアブルインプレッション数 ビューアブルインプレッション単価
500,000,000 5,000,000 100 2,500,000 200
ユーザーが広告を見る単価が倍だった時の例

ビューアブルインプレッション課金になっているか確認しよう

表示回数に対する課金で運用する場合、特別な理由がない限りは、インプレッション課金ではなくビューアブルインプレッション課金にすることをおすすめします。

ビューアブルインプレッション課金にすれば、成果の見込めない広告表示(ユーザーが目にしない場所のインプレッション)に対しては広告費をかけずに済みます。

インプレッション課金で運用するなら、プレースメントごとのビューアブルインプレッション率などを確認し、極端に低いプレースメントがあれば除外して、なるべく効率的な配信が維持できるようにしましょう。

インプレッション課金の運用でないなら、クリック率悪化の要因分析に利用できるかも

インプレッション課金で運用していないなら、ビューアブルインプレッション率が成果に直接影響することはないので、この数値を神経質に監視する必要はありません。

ただしクリック率には影響するので、クリック率が悪化したときの要因分析方法の1つとして頭に入れておくとよいでしょう。

ビューアブルインプレッション率が下がったことでクリック率が悪化しているのであれば、プレースメントごとのビューアブルインプレッション率などを確認し、極端に低いプレースメントを除外することで改善できる場合があります。

インプレッションについてより理解を深め、適切なアクションを

ビューアブルインプレッションはインプレッション課金の広告には重要な指標なので、自分のアカウントで一度確認してみましょう。

もしインプレッション課金になっている場合は、ビューアブルインプレッション課金に変更することを検討しましょう。クリック課金などでは確認必須の指標ではありませんが、プレースメント別の数値などを分析することで、改善につながる新しい発見があるかもしれません。この記事を活用し、より踏み込んだ改善提案をしてみてください。

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この記事を書いた人

志村

志村

広告事業部 マネージャー

2015年4月に新卒として入社。2019年にマネージャーに昇格。広告運用の仕事をメインに、現在はサイト改善提案やブログ執筆にも力を入れている。数値をもとにしたサイト改善提案が得意。趣味は動画を見ること、ゲームをすること。

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